極小説   作:矢板人

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ディズニーの盆

8月をお盆だと勘違いしている人は多い。

でも、8月は遅れ盆。

本当のお盆は7月だ。

 

だから私は、7月に大親友の墓参りに来ている。

最低でも月に一度は一緒にディズニーに行っていた大親友。

ホントは毎日行きたかったけど、

電車で2時間弱の距離じゃ仕方ない。

 

なのに、病気で死んじゃった。

ディズニークリスマスを楽しみにしてた11月18日…

よりによって、一番大好きなミニーちゃんの誕生日に、

よりによって、私の誕生日に…

いつもならディズニーにいるはずだったあの瞬間に、

ディズニーじゃないところに旅立った。

 

私は、それからしばらくディズニーに行けなくなった…

そう、しばらく…

そう、1ヶ月くらい…

 

たった1ヶ月かいっ!!!

 

…って思った人は何も解ってない。

ディズニー好きが1ヶ月以上行けなかったら、

こっちが病気になるレベルだ。

正確に言えば、四十九日は頑張った。

49日も頑張ったのだ。私、かなりエライ!

でも、喪が明けたら、我慢できなかった。

 

大親友が死んだのに!!!

 

でも、私は解ってる。あいつは私の傍にいる。

…っていうか、ディズニーっていう天国が存在するのに、

本当の天国なんて、あいつが行くわけがない。

 

『そうだよ、DisneyへGOGOGO!!!』

 

あいつもそう言っている。

霊能力なんて無いから、医学的に言えばただの私の妄想だ。

でも、私は解ってる。

私があいつをディズニーに連れて行かなくちゃ行けない。

むしろ、一人分の料金で二人入れるからラッキーだ。

だから私は、行ける限りディズニーに行っている。

 

そしてお盆の今日。

一応、あいつの墓参りに来た。

一応、今はあいつのお家だし。

一応、手を合わせる。

線香なんか焚かない。お互いむせちゃう。

焚かせるのは、ラ・プティート・パフュームリーのアロマ。

ランドにある私たちのコスメの御用達。

 

五分ほどの墓参りを終える。

墓参りなんてそれで充分。

むしろ、しなかったとしても良かったくらいだ。

 

もう、準備は万端。

お盆の墓参りだというのに、体中ディズニーナイズ!

そう、そんな恰好で墓場に来ていた。

さあ、今夜はアフター6でディズニーにダイブだ。

お盆で窯のフタが開いたって、

あいつは、実家になんか帰らない。

サマーディズニーに直行だ。

 

 

ディズニーの盆 花火の下(もと) 集う御霊(みたま)

 

 

即興で今作った俳句。

この一句に尽きる。

夏井なつき先生、これ才能アリ?(笑)

 

生きてる奴も死んでる奴も、

ディズニー好きは、絶対にディズニーに集まる。

お盆とかに関係ないけどね。

 

私は解っている。

 

 

 

 

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