私のキャラクターシートにはおちんちんが足りない   作:傘花ぐちちく

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第五話「少女失踪中密猟進行中」

 

 ボーヘンから帰ってきた翌日は、やっぱり三重(・・)にした手紙を出して、その日を含め2日ほどオフの日にした。

 

 魔術師の協会に赴いて、ゴーレムの素材となる、マナを宿した石を購入。素材は使いまわしができず、ゴーレムが壊れたら買いなおしだ。強化アイテムを含めて1800Rを費やしたので、あっけなく壊れたらユウランは泣くだろう。

 

それからは、消耗品を補給して冒険者の宿に戻る。片手で持てるようなこれ以上強い武器だと、<<武器習熟>>の<<特技>>が必要だし、鎧は防護が強力なほど回避力が下がるので、更新することは無い。

 

 筋肉があれば、習熟が必要な鎧も無理やり着られるのだが……と考えていると、棘を取り付けた大型の円形盾を見つけた。いわゆるスパイクシールドというやつだ。データ的にも着用可能だったので購入。元々持っていたカイトシールドの方は100Rで下取りしてもらった。

 

 ミーリーンに宿の裏手を借りてゴーレムの創造を行おうとしたところ、場所代として一日当たり10Rの追加徴収があった。ひとまず、支払い済の1か月分の残りの日数分だけ支払う。

 

 80Rを差し出すと、店主は少し驚いた顔をしていた。

 

(あれは、そんなにMP無いだろって顔でしたね……)

 

 作ったゴーレムは24時間しか形を保たないため、30日分の場所を借りるということは材料が沢山あるとかMPが山ほどあるという意味になる。

 

 とはいえ、そんなことがバレたところで、何かを言われることは無いだろう。

 

 【マナ・アブソーブ】を発動してから、時間を伸ばした脱法【マナ・アブソーブ】を使う。それから、一時間かけて【クリエイト・ゴーレム】を発動し、100日は駆動するゴーレムを生み出した。100日にしたのは、これ以上の時間を掛けないという縛りも込めてだ。

 

それから、ゴーレムにも自分にも改めて魔法の強化を施した。

 

 ユウランが創ったゴーレム――ストーン・サーバントはHPこそ低いものの、近接戦闘能力は同程度。つまり、5レベルの戦士相当である。……魔法で強化しているので、5レベル(大嘘)となるが、精々が6レベルだろう。ユウランの護衛としては及第点のレベルだ。

 

 外見は不細工で、手足を持つ2mほどの石像だ。豆腐建築ならぬ豆腐ゴーレムである。

 

「ゴーレムを連れて行くので、一人で受けられる依頼はありません?」

「一人で? うーん……ちょっと危険だけど、北の方の斥候はどう?」

「マシナルエイプですか」

 

 ユウランが見つけた冥族の拠点に通じる穴と、ボーヘンへの援軍を奇襲した軍。どちらもマシナルエイプであり、奴らがリスティル周辺の地下で蠢動していることは明らかだった。

 

「街道を通って北上したら、リスティルで管理しきれない森がいくつかあるの。そこに冥族が拠点を作っていないか、探してきてもらえる?」

「私は野外――自然環境での探索技術はありませんよ? まぁ、それでもいいなら、引き受ける気はあります」

 

 管理していない森ということは、リスティルから遠いため人手が割けないとか、そういう事情があるのだろう。

 

「なら、お願いするワ」

「この依頼、その森を全て偵察してくるという事ですか?」

「ンー……あんまり時間は掛けたくないのよね。最低限の確認をしてほしいの。基地ができていないかとか」

 

 中々に難しい注文だ。

 

「それで、森は何か所偵察する予定なんです?」

「できれば6か所、最低でも3か所ね。他にも依頼を出しているから、1か所でいいわ。報酬は4500Rで、有益な情報があれば追加で報酬が出るわ。期限は……あと5日以内ネ」

「間に合わせましょう、場所を教えてください」

 

 報酬にも依頼内容にも問題は無い。

 

 目的地は歩いて1日半、距離にして30~40kmだ。

 

 今すぐ行軍ルートにするわけでもないというのに、周辺地域を洗うというのは、上層部が恐慌状態であるのか、それとも明らかにされていないだけで冥族の計画が判明しているのか。

 

 竜剣結界が機能している都市を真正面から攻略しかけたあたり、情報戦では冥族に敗北しているのだろうか。いずれにせよ、あの戦いは緒戦であったわけだ。

 

 ユウランは背筋に這いよる寒気に少しだけ身震いした。

 

「では行ってきます」

「もう? すぐに夜に……」

 

 大丈夫ですよ、と手を振りながら若葉の羽毛亭を後にする。

 

 ゴーレムを連れ歩きながら都市の外に出て、乗る。

 

 見た目は完全に肩車をしている大人と子供だが、速度が違う。

 

「示す方向に全力疾走。……示す方向に全力疾走。……示す方向に全力疾走」

 

 ゴーレムの速度は時速にして約19.44km、2時間もすれば目的地に着く。

 

「……示す方向に全力疾走。……示す方向に全力疾走。……示す方向に全力疾走」

 

 ただし、先ほどから呟いている通り、"ルール"の関係上10秒に一回指示を出さなければろくに機能しない。とはいえ、声を出す必要が無いことには、途中で気付いた。

 

 ずしずしと揺られながら街道を走破し、凸凹した地形の草原を難なく越える。

 

「あ、道間違えたな……」

 

 ちょっとしたトラブル(ファンブル)もあったが、目的地には到着した。

 

 ユウランはその鬱蒼とした森に立ち入る前に、胸元まで伸びた草の陰に隠れ、膝立ちで止まって聞き耳を立てる。

 

 ……音は無い。目立った危険も特に感じられない。

 

 ユウランは足跡を消しながら――少し粗が目立つ――ゴーレムと共に森の中へ足を踏み入れた。

 

 そうして1時間ほど彷徨っていると、小さな川を見つけた。

 

 まずは聞き耳を立てると、ぶつぶつと何事かを呟く声が聞こえる。

 

 危険は――無いと確信できた。

 

 ゴーレムと共に飛び出し、その声の主へ一気に距離を詰める。

 

 首元を皮ごと無理やり掴んで「声を出すな」と脅す。

 

「ヒッ……」こくこくと頷く者は、犬のような容貌ーーコボルトだ。分類は一応冥族である。

 

 コボルトは声の正体が女である事に気付いたが、細いわりに自分の力ではビクともしない腕力と、ギロリとねめつける竜の瞳に完全に恐怖した。

 

「共通語は話せるか?」

「は、はいぃ……」

「ふぅん。それなら、なんでここにいる? 冥族に働かされているのか?」

「そ、そうそうです」

「場所を教えなさい」

「な、なんで?」

「話せば、お前はコボルトだし、見逃してやるとも」

 

 コボルトはしどろもどろに住処の情報と、何の冥族が住んでいるかを話した。簡単に話すあたり、少なからず恨みが込められていた。

 

 聞くところによると、近くに棲家があって、コボルトがコイツを含めて7体も下働きさせられており、他にも浅黒い肌と尖った鼻を持つ冥族ーーーシャットマンが5体、マシナルエイプが2体いるそうだ。

 

「あ、あとは、羽があって、手が無くて、足が器用でいつも飛んでる……」

「ああ、ビューテオ・バザード(アレ)ですか。……チッ」

 

 判定に失敗したのか、PLとしてのユウランは知っているが、PCとしてのユウランは知らないので名前を発音することができない。

 

「ひぃぃ……そ、そいつが2体いて、あとは、黒い肌の、大きいオーガが一番上で……」

(ふむ、ダークオーガ(レベル8)ですか、厄介ですね)

「それはアレだ」

「は、はぁ……」

 

 コボルトいわく、その冥族たちは原始的な砦を築いているようだ。柵として丸太を積み上げ、マシナルエイプが時折堀のようなものを掘っているとか。

 

 冥族の癖に創造的な仕事に従事するとは、相当のはぐれ者が率いている一団だろう。

 

 ……非常に手ごわい。無策で突っ込めば死ぬし、ここで撤退しても文句は言われない。 

 

 だが、惜しい。経験点に換算して70+150+200+100+80の合計600点だ。ぜひ死んでいただきたい。

 

「ぎゃひ!? なん、で……」

 

 ではどうやって攻めるか、これはまず偵察するしかない。拠点の場所は判明しているので、サイレントシューズと透明マントに着替えて効果を発動。足跡が見つかりにくい場所で金属鎧を脱ぎ、ゴーレムを置いて偵察へ向かう。

 

 亜空間に収納しても良かったが、冥族やら何やらにその瞬間を目撃されて逃げられたらたまったもんじゃないので、見送る。

 

 冥族たちの砦はそれなりに様になっていた。浅い堀に丸太を積み上げた柵。その中心部には何かの遺跡と思しき朽ちた建物があった。蔦やコケに覆われており、上空からでも見つけづらいだろう。

 

 その周辺にある簡素なテントの下では、コボルト4体とシャットマン2体がそれぞれ寝転がっている。冥族の体内時計で言えば明け方に相当するので、普通に眠っているのだろう。

 

(……戦力は割れていますが、突撃はまだ無謀。であれば、さらに深く)

 

 透明マントで限りなく見えづらくなっているため、足音を立てないよう慎重に近づく。砦は未完成な部分が多く、半分以上は外から丸見えになっていた。ただ、きちんと警備しているわけではない。

 

 罠も特に仕掛けられていないようで、ユウランはゆっくりと、眠っている冥族に近づく。

 

 他の冥族はまだ見えない。30m……25m、20m、15m。

 

 炎のブレスの射程内だが、まだだ。

 

 もっと近づく。10m――ジャリ、と土や石を踏む感触が足裏に伝わる。

 

 これが音を立てていたらどうする? 本当は寝たふりをしているのではないか?

 

 纏わりつく危機感に口角だけが上がる。

 

 5m。

 

 これ以上近づく必要はない。

 

 ユウランは止めを刺した。

 

 死んだように目を閉じる冥族たちからは目をそらし、本命の建物を見やる。石造りの2階建てで、ストーン・サーバントも普通に暮らせるような広さだ。

 

 扉は無い。作るような種族でも無いが、余力がなかったのだろうか。

 

 中は広く、石や埃が少し積もっている。

 

 幾つかある足跡を追って室内を移動すると、マシナルエイプが一体、魔法機器を地べたで弄っていた。

 

 音を聞いた限りでは、上の階にダークオーガと思しき生活音がするだけで、他の冥族は居ない。

 

(……襲撃のチャンスですね)

 

 室内かつ非常に距離が近いのもあり、不意打ちの【スリープ】で眠りについた。止めを刺す。

 

 敵の有力な戦力を排除できた以上、あとは決戦だ。

 

 魔法を使ったことで透明化が解除されてしまったので、建物から出たあとはダッシュで森に逃げ込む。

 

 ダークオーガに気付かれていれば厄介だが、仮にそうでも全力で逃げるユウランには追い付けまい。

 

 ここから先は時間との勝負だ。

 

 何故か砦に居ない冥族が集まる前に、急いで森に飛び込んで装備を着替え、ゴーレムを連れて全速力で建物を目指す!

 

 その途中、2階の薄暗い窓から強面の黒い顔がチラリと見えた。ユウランが魔法使いだと分かってか、窓際の射線からサッと身を引く。

 

(チッ、待ち構えていますか)

 

 音を殺して2階まで上がるが、さすがに金属の擦れる音は誤魔化せなかった。

 

『入れ、ドラグニカの戦士よ』冥族語だ。

 

 オーガもそうだが、ダークオーガも武人肌の冥族なので、卑怯な真似を基本的には好まない。

 

 私の不意打ちによって怒っているのなら、攻撃することもあろう。とはいえ、戦闘になるなら先制判定の時間になるだけだ。

 

「……観念しましたか」こっちは共通語だ、ダークオーガは共通語も解するので意味は通じるだろう。

 

 普通の室内、広さは5*8メートル程度だろう。物はあっても、戦いに支障はない程度の散らかり具合だ。

 

 ダークオーガはゆったりと現れたユウランとゴーレムを見て、牙を剥いて獰猛に笑う。

 

(……ダークオーガのステータスは見抜けませんね、判定失敗。竜片入りなら撤退も考えなければ)

 

 室内は「狭い」。冥族の部屋と考えるなら、それなりに整頓はされている方だろうが、問題はそこではない。

 

 炎のブレスをばらまけば、冥族の命令書やら秘密やらがまとめて燃やされるかもしれない。惜しいが、こちらも命は惜しい。

 

「――っすぅ」

『言葉は不要かッ!』

 

 夕日が差し込むオレンジ色の世界で、互いの命運が己の腕に懸けられた。

 

 ―――ゴォォオオオオ!!

 

 炎のブレスが部屋中にばらまかれるが、ダークオーガの強靭な生命力の前には大した痛手にならない。

 

 続けて素早く呪文を発動し【ファイア・ウェポン】でストーン・サーバントに炎を纏わせ、突撃させる。

 

「行け」

『やはり、コンジャラーの魔法戦士か』

 

 空を割いて唸る拳がダークオーガの筋肉を2度捉えた。

 

『……フン、忌々しい太陽め。これさえなければ全力で立ち会えたものを』

「余裕があるようですね!」

『【ヴァイス・ウェポン】――ゼァア!!』

 

 ガゴン!

 

 ダークオーガの戦斧に禍々しい光が宿ったかと思うと、戦斧が石を叩いたとは思えぬほど鈍い音を立てた。

 

(!? 16点、ストーンゴーレムのHPが一気に1/3も! ……集中しましょう。戦いだけに!)

 

 【アース・ヒール】でストーン・サーバントの体力を回復、ユウランもゆっくりと歩み寄り、ダークオーガの動きを読んでヘビーメイスを振り抜いた。

 

『ぐっ!』

「…………」

 

 気を取られた隙にゴーレムが拳を振りかざし、ダークオーガは血を吐きながら戦斧を握る。

 

『戦神よ、ご照覧あれ!』

 

 戦斧に魔力(マナ)が集まり――

 

『叩き潰れろッ!』

 

 魔力撃。通常の一撃よりも遥かに威力の高い斬撃が、ストーン・サーバントの体表を打ち砕いた!

 

 ゴーレムの方が攻撃力の高い敵であり、なおかつタフさではユウランに劣ると見抜いたのだ。数を減らすべく放った一撃であったが、ストーン・サーバントを倒すには至らなかった。

 

 魔力を集中したせいで抵抗力の下がった肉体をユウランの【ブラスト】が打ちのめすが、筋肉が盛り上がって衝撃に耐える。

 

 追撃のヘビーメイスを戦斧の柄で受け流すも、ゴーレムの巨大な拳がダークオーガのボディーを捉えた。ジュウと皮膚が焼け、血と汗のむせ返る様な蒸気が部屋を満たす。

 

 ダークオーガはたまらずカチ上げられ、着地するも足を滑らせて二撃目を喰らう。ダークオーガ程の戦士が、何に足を取られたのか? それは自身が流した血と、それに濡れた石片であった。

 

『まだ、戦えるか……【キュア・ハート】!』

 

 傷を癒し、再び立ち上がったダークオーガの戦斧は空気を裂いて三度、ストーン・サーバントと激突した。

 

 胸部をボロボロにされ今にも壊れそうだが、ユウランのしもべは耐えた。

 

 彼女は呼吸を整えなおし、4度目となる【パラライズ】の錬金術で痺れを与えると、メイスと【ブラスト】で分厚い筋肉の身体を強かに打ち付けた。

 

 ダークオーガの口から血が迸り、床を汚す。

 

『いい……戦いだった、だが、まだ、ワレのすべてを――』

 

 ゴッ、と鈍い音。ストーン・サーバントによって彼の言葉は遮られ、そして力尽きた。竜の欠片が体内から弾き出され、ユウランの手中に収まる。

 

「――っふ、はぁ、はぁ……精神的に疲れた」

 

 夕日は今にも沈もうとしている。もう少し時間がかかれば、間違いなくゴーレムは破壊されていたし、ユウランも死にかける羽目になっただろう。

 

 戦神の信徒たるダークオーガは自力で回復もできるので、魔力撃で魔法への抵抗が下がったタイミングを見計らい、【スリープ】で眠らせるべきだったかもしれない。が、五分五分の策であったし、失敗していればストーン・サーバントは破壊されていただろう。

 

「あ、ファンぶった……」

 

 ユウランが【アース・ヒール】で3度ストーン・サーバントを癒すと、魔力で作られた石の体が盛り上がり、修繕された。

 

 ユウランは周囲を警戒しつつ、ストーン・サーバントに2階へ死体を運ばせ、剥ぎ取りを済ませた。

 

 それから、建物内を物色すると、シンバルの盾と雷の矢を放てる使い捨ての魔道具を見つけた。時間を掛けて他の部屋も物色、銃を二丁とミニバイクが1台、何かが書かれた木の板の束を手に入れた。

 

 夜は冥族の時間だが、逆に冥族の油断を誘うこともある。

 

 留守にしていた冥族たちが森で捕まえた獲物を手に帰宅してきたところへ、ユウランとストーン・サーバントは飛び掛かる。もちろんあっという間にコボルトとシャットマンは全滅した。寝ずの狩りで仕留めたであろう獲物はばっちいので廃棄だ。

 

 それからしばらくして、ミニバイクで砦に戻ってきたマシナルエイプは、バイクから降りたところでユウランに飛び掛かられて乱戦となり、ストーン・サーバントに磨り潰された。ミニバイクもゲットだ。

 

 そして、空を飛んでこの砦に戻ってきたビューテオ・バザード2体は、わざわざ1階から2階に上がってきたため、強襲。MPをいくらか使用したが、ほぼ無傷で倒す。室内で飛べないと自慢の槍さばきが機能しないため、かなり弱体化していた。

 

 戦利品のいくつかと禁制品は四次元空間にしまい、残りはゴーレムが持ちやすいように纏める。

 

 その間はゴーレムを働かせ、柵代わり置かれていた丸太と死体を砦の中や近くに運搬させる。それが終われば枝も取って来させる。死体を砦ごとキャンプファイヤーに処すためだ。

 

 その運搬作業中に建物を再捜索したところ、ユウランはこの砦が魔法機器文明期の建物であることを掴んだ。しかし、地下や隠し部屋は無いようで、見つけられなかった。

 

「よし、燃やすか」

 

 丸太の場所を微調整して、死体ごと炎のブレスで焼く。時間が経てば、ゴミだらけの建物にも燃え広がるだろう。轟轟と燃え上がる火の粉が弔い代わりだ。

 

 それからユウランはゴーレムに乗ってリスティルへ戻る。うっかり食料を買い忘れたので、お腹はペコペコだ。おまけに無睡眠のペナルティもある。

 

 朝になる前に、若葉の羽毛亭に戻るや否や、ユウランは冥族の言葉で書かれた木の板をミーリーンに差し出した。

 

「あら? 何か問題が……」

「私が行ったところに砦がありましたよ。そこで奪ったものです。重要そうなものは、残念ですが燃えました」

「???」

 

 リザルト

 経験点:1000+600+100

 報酬:4500+4930(戦利品)+3000(追加報酬)R

 

 作成した地図と木簡が評価されたのか、追加報酬も支払われた。

 

 それからしばらくして、ミーリーン経由で追加の依頼が来たため受領。

 

 保存食を買って飛び出した。

 

 それから三日掛けて2か所を巡り、幾らか野生動物とも戦闘したものの、初回のような砦は無かった。

 

 交渉して、一ヶ所の探索依頼を2回受けることにしたため、経験点は倍だ!

 

 経験点は2430点、報酬は9500Rだ。

 

「いやぁ、冒険者ってのは儲かりますねぇ」

「そうなんだ」

 

 依頼を終えた夕方、店主のもとにレミが来ていたため、軽く話をしながら食事にありつく。

 

(やはり、この世界の人間は私ほど成長速度は早くないですね……短期間の付き合いと割りきるか、案外使い勝手の良かったゴーレムで済ませるか。"ルールブック"を追加してもいいかもしれませんね、妖精魔法の使い勝手は悪くなりますが、ゴーレムの二体同時操作ができますし、魔法も増えます)

 

 「決行」の時は近づいている。

 

 とはいえ、この計画はガバガバのスカスカと言ってもいいくらい計画性や確実性に欠けている。

 

 生きて成長することを前提として、ある程度の力量を身につけて、禁制品を持ち込んで、補正値のごり押しで強引にこっそりユニコーンを狩り、シムロン近郊に帰る。以上。

 

 それらしい計画だ、と思った人は要注意。

 

 時間の概念を忘却している。

 

 いつ森に入れば1日辺りどのくらいの確率で獲物が見つかり、どの程度の時間で脱出できて、何日掛けてどういうルートでシムロンヘ帰るか具体的な構想が一切ない。

 

 いや、しかし事前の大雑把な計画はある。森からの脱出ルートは、北シムロンを経由するのか、それとも道なき道を通る危険なものになるか程度だが。

 

 ユウランは密猟後にリスティルから堂々と退場することも考えはしたが、自分の依頼からの帰還ペースを考えると非常に難易度が高い。密猟に時間を掛けてすぐに帰ってこないとなれば、信頼を勝ち得た後に森に入ったとしてもバレる可能性がある。

 

 自分の密猟計画のダメさ加減に気づいたのは、ストーン・サーバントに揺られている時のことだった。

 

 とはいえ、仕方のない面はある。この時代、検索エンジンはおろか正確な地図すらないのだから、実地に赴いて馴染みながら計画を練るしかないのだ。

 

 それに、リスティルは「ドラゴンソード」のリプレイや公式設定で語られるような土地でもないため、メタ的な推理も難しい。ユウランも普通のヒト族として悪巧みをしなければならないため、地頭が良くないといけない。

 

 加えて、ユウランは普通の成長スピードではないのだから、普通の感覚で考えた計画と齟齬が発生するのは当然のことであった。

 

「ねぇ、今度街を見て回らない? 案内するわよ」

「街を? ええ、ではいつにしましょう。1週間は……」横目にミーリーンを見る。鳩を飛ばしたり書類を書いたり忙しそうだ。

「空けましょうか。しばらくは忙しそうです」

 

 

 

 第五話「密猟進行中」

 

 

 

 レミと約束をした後、ユウランは1日だけ休んで消耗品を整えることにした。2週間分の保存食に、1日経つと再利用できる魔晶石や、魔法ダメージを軽減する石、金属鎧の音を小さくする消音玉、水が湧き出るブレスレットに幸運のお守り、魔法ダメージをたまに軽減する白地のマント、病や毒への抵抗を強める水晶の首飾りなど……。

 

 気が付けば、財布の中身は1/14になっていた。

 

 ……?

 

 魔法の道具を買っただけで、と思われるだろうが、1つ買うだけで生活費(1月900R)換算で2ヶ月分は覚悟しなくてはならないほど高価なものが多い。

 

 使った総額は現代的に換算すれば120万円位だろうか。命の代金として多いか少ないかは人によるが、冒険者はこのくらいの散財をしなければ生き残れない業界でもある。

 

 休み明け。早速ミーリーンのもとへ乗り込むと、彼女はサッと一枚の依頼を取り出した。

 

 軍に同行して偵察と戦闘を行ってほしい、という内容だ。報酬は少し高めに5500R、戦利品は自由とのこと。

 

「なるほど、お断りしても?」

「じゃあ手続きを……え?」

 

 残念な話だが、ユニコーン密猟に関してはいかにバレないようにではなく、どれだけ効率良くやるかというフェイズに入っている。

 

 経験点をさっさと貯めて、スカウト技能を成長させ、ごり押す。そしてさっさと逃げる。

 

 ミーリーンの冷たい視線も何のそのだ。

 

「えーっと……軍に同行って言っても、魔術師としても期待されてて、休む時間は多いわヨ?」

「同じ時間で、私なら多くの依頼をこなせます」

「……」

「受け手がいない依頼はありませんか? この情勢下で放置されている依頼なんかがあれば、多少報酬が少なくとも構いません」

「……本当に大丈夫? 体壊しちゃわない?」

「ええ、望むところです」

「ちゃんと休まなきゃダメよ?」

「は、はぁ……?」

 

 それから、人食い熊の退治依頼や山で行方不明になった村人の捜索依頼、居留地に生えた危険な植物の駆除依頼、獣の声の正体を探る依頼の計4つを受領した。まとめて片付ける腹積もりであり、ミーリーンも最終的には渋々了承した。

 

 依頼を受けてからさっさと都市を出て、まずは東北東方面の村で棘の蔦を振り回す植物と人食い花を退治。炎で燃やせれば楽だったが、何故か家から生えていたので使用を自粛した。そいつが生えている根っこの下に見慣れぬ遺跡の跡があったが、依頼はここまでと切り上げて次へ。経験点1360点と報酬は戦利品と合わせて3020R。所要時間は移動時間を含めて3時間半。

 

 昼前には片付いたので、食事でもどうかと誘われたが、断って次へ。

 

 2番目の依頼は東南東へ。件の森に近い、小さな山の麓の村だ。行方不明になった村人がいるとのこと。話を聞くと行方不明者は村の乱暴者らしく、夜に出歩いては農具を壊したり盗み食いをする奴らしい。ある日を境に居なくなったそうだが、親が騒ぐので渋々依頼を……という空気だった。近隣の林を探索してみると、1体のゾンビと2体のスケルトンを連れたジャックオーランタンと遭遇。報酬は少なかったが、ジャックオーランタンの持つ魂刈りの鎌が拾えたため戦利品の利益で稼いだ。経験点1110点と4810Rを得て次へ。所要時間は移動時間を含めて6時間。

 

 太陽も落ちてきたので、村から離れて野宿。きっちり6時間後、日が昇る前に目覚めて3番目の依頼の地へ。

 

 北へ向かってやや遠回りで1時間移動し、人食い熊が出たという村へ。人が2人、家畜が沢山食べられているらしく、早く退治してほしいとのこと。熊が来る方向は分かっているようなので、痕跡からねぐらを捜索。道中で遭遇すると、人肉の味を覚えていたようで、私を見つけると喜んで襲い掛かってきた。凶暴で一回り大きかったものの、痛めつけてからわざと逃がし、ねぐらまで追跡する。きっちり殺してから、何かを集めていないか捜索。運よく魔法の聴音器を入手できた。残りは燃やして弔う。経験点1060点と3450Rの報酬を得た。所要時間は移動時間を含めて7時間半。

 

 昼過ぎに村を出立し、西北西に遠回りで移動。夕方より前には、獣の遠吠えが聞こえるとかいう村へ着いた。

 

 結論としては、羽毛のない巨大な翼竜が連日獲物をいたぶり殺して食していたらしく、おこぼれに与りに来た猿を数匹、猛禽を数匹倒した。本命の怪鳥――バラニテスは4部位の強力な相手だったため、遠距離【スリープ】で眠らせて止めを刺した。連戦だったが、格下が多かったため消耗は少なかった。経験点を1840点と5240Rを得た。所要時間は、徹夜をしたため15時間だ。6時間だけ村で眠らせてもらい、翌日の朝にリスティルに帰ってきた。

 

 まさか丸2日で全てを終わらせて来たとは夢にも思わなかったようで、怪我や予期せぬトラブルを心配された。

 

 ミーリーンに別の依頼を尋ねたが、これについては断固拒否されてしまった。

 

「一週間は依頼を受けさせませんからね!」

「えー……」

「こんな無茶なことをしたんですから、当たり前です!」

 

 珍しくプリプリと怒る彼女の剣幕に押されて、不承不承ながらも了承する。ふりをした。

 

 もうそろそろ頃合いだった。

 

 今日明日は準備を整えて、明後日にでも狩りにいく。

 

 力量は十分高まった。溜めた経験点でスカウト技能が8レベルになり、能力値ボーナスも増えた。

 

 ユニコーンの密猟は、一度始まったが最後、シムロンまでの強行軍になると予想されるため、最後の買い物を済ませる。母を救う第一の(願わくば最後の)手段である以上、持てる財産を出しきって確実に成功させる気概だ。

 

 4連依頼によって前回散財分の2/3は溜まったので、まずは保存食を追加で購入し、魔晶石に錬金術のジェム、探索力を上げる眼鏡に抵抗力を上げる護符、北を向く針に、戦闘中に破壊して能力値を上げるための指輪を補充した。

 

 【マナ・アブソーブ】が使えるようになってからは、ソーサラーとコンジャラーを併せ持つ者が使えるウィザードの魔法【フローティング・アイ】をこっそりと森へ飛ばし、暇があれば偵察をしていた。魔法で作った目玉だが、手のひらサイズで結構大きい。偵察が終わる時は、鳥に襲われるか眠る時だ。

 

 買い物を済ませてから宿に戻り、窓から【フローティング・アイ】を飛ばす。ユウラン自身は視覚を喪失するが、休ませたがっているミーリーンが入ってくることは無いだろうし、今までもそんなことはなかった。

 

 日が出ているうちに目玉を飛ばすのは初めてだが、夜の森と違ってよく見える。

 

 森を見て回っているエルフはいいとこ4,5レベルだ。慣れた地形でボーナスが乗るとしても、ユウランにだって固定値は山と乗っているので、バレることは無い。集中するだけで大体の判定に+2の補正が付くため、お手軽にパワーアップもできる。魔法の道具も集めた。致命的な失敗を犯さない限りは、浅層の監視網を潜り抜けることは可能だ。

 

 もっと遠くへ目玉を飛ばす。段々と森の手入れが行き届かなくなってくるが、それもわずかな範囲だけだった。

 

 という所で――村だ。

 

 森の中にエルフの村がある。視界の端にチラリと映った。

 

(隠れ里……? こんなところの話は、聞いたことないですね……夜に探索済みの場所だと思っていたのですが)

 

 村を迂回するように目玉を飛ばす。この森の探索は主に夜にやっていたが、この村のように見落としたものが沢山あるようだ。だが、見つかる訳にはいかない。

 

 それにしても謎だ。エルフの都市が歩いて1時間もしないほど近くにあるというのに、わざわざ森への立ち入りを制限して、その中に村を作っている。一体何のために?

 

(……そんな謎解きをやっている場合ではありませんね)

 

 ユウランは疑問を振り払い、魔法の目玉を森のさらに奥へ飛ばす。以前に見つけた小川を辿り、ユニコーンが来そうな泉や天然の水飲み場を探すのだ。

 

 そこを見張り、来れば、狩る。

 

 あまり地上に近すぎたり、物陰から外れすぎると動物に襲われて効果が切れてしまうが、もう予定らしい予定は無いので、今日明日は食っちゃ寝をして魔法を繰り返す。

 

 集中力が持つかどうかという話はあるが、連続した作業によって精神に異常をきたしたり疲れを感じてパフォーマンスが下がるといった要素は「ドラゴンソード」には無いため、ユウランもまた疲れない。

 

 もっと言えば、汗や息遣い、老廃物といった要素も無いため、ユウランは無いものとして扱っており、彼女の許可なしに出てくることは無い。

 

(これでは一体どちらがゴーレムなのか分かりませんね)

 

 そんな調子で二日が過ぎた。

 

***

 

 あの娘は一体どんな生活を送っていたのだろうか。

 

 野良犬のような目をして、無茶苦茶なペースで依頼をこなして戦いに明け暮れている。

 

 いつか、ポッキリと折れて死んでしまいそうな――そんな漠然とした不安があった。

 

 この前は、4つの依頼をたった2日で終わらせた。彼女を駆り立てるのはなんだろうか。

 

 そしてとうとう、ついに彼女は帰ってこなくなった。

 

 レミは友人のためにカウンターで待つようになったが、1週間も経つと心配しに来た自警団員に説得され、後ろ髪をひかれつつも去った。

 

 彼女がいた部屋には、まだ脱ぎ散らかした着替えが残っている。

 

 よくある話だ。復讐などの目的を持って生きる冒険者は、燃える藁のようにその短い人生を終える。

 

「私も歳をとったのネ……」

 

 部屋は片付ける。貰った宿代の期間は過ぎた。

 

 悲しい出来事だけれど、よくある事なのだ。

 

***

 

 私はリスティルを出て街道を南下し、身を隠せる丘を見つけてその稜線を越えた。

 

 ゴーレムを収納(・・)して、マントと靴を変える。

 

 透明マントに身を包み、フードを被って透明になる。ゆっくり移動しないと効果が解除されてしまうので、ここから森に入るまではゆっくりと移動する。10秒あたり3メートルだ。

 

 隠密移動だけに集中することで固定値は19――よっぽどの猛者でもいない限りは、バレない。

 

 時速1kmの牛歩で3時間ちょっとは掛かっただろうか。太陽が天頂に登るころになって、ようやく辿り着いた。痕跡に気付けても、そのころには終わっていそうだ。

 

(さて、ここからは普通に移動しますか)

 

 痕跡を残さないように、見つからないように、ユニコーンの形跡を取りこぼさないように、森の奥へ奥へと進んでいく。

 

 発見済みの小川を辿り、エルフの隠れ村を迂回して潜っていく。そうして2時間ほど歩くと――根っこなどで高低差があるので時間ほど移動距離は長くない――もはや手入れなどされていない領域になってきた。あるのは精々獣道。

 

 それから、見つけておいた小川まで迷うことなく到着する。

 

 そのまま辿ることができればよかったのだが、これは途中で地下に潜っている。そこからはアドリブだ。

 

 ユウランは北向きの針を見ながら、探索していない領域を見てまわる。毒蛇や動く植物に出会ったが、ゴーレムを出して殴り倒す。

 

 3時間ほど経った頃だろうか。彼女は痕跡を見つけた。

 

 大地に刻まれた蹄の跡。

 

 それを見失わないように追跡すると、少し大きな池に出た。

 

 日差しが差し込み、ピクニックに来ればさぞ気持ちいいだろう。

 

 バスケットにサンドイッチを詰め込んで、父母と妹たちを連れて、のんびりとした時間を過ごす。私が甘やかすので、妹たちはお姉ちゃんっ子だが、家に帰った時に顔を忘れられているだろうか、などと考える。なんにせよ、こうした牧歌的な場所で平和なひと時を謳歌できれば、どれだけ良かったか。

 

*

 

 私は武器と盾を脇に置いて、靴を脱ぎ、裸足を水に浸ける。ちゃぽちゃぽと水音を立てながら、鼻歌で癒し系のアニソンを歌う。

 

 つかの間の休息を楽しみ、涼んでいると、足音がした。

 

『……お嬢さん、こんな所で如何されたのですか?』

 

 釣れた。

 

 妖精語で話しかけてきたのは、他ならぬユニコーンだ。

 

 私が清らかな乙女にでも見えたのだろうか。今すぐにでも思い知らせてやる。

 

「あなたは……もしや、ユニコーン?」

『ええ、いかにも』

 

 私は驚いて立ち上がった。興奮で頬は上気しているだろう。声帯の使ったことのない女の子の部分から声が出ている。

 

「あ、ああ、ごめんなさい。水飲み場で長居するつもりはなくて……」

 

 慌てて足を拭いて、靴を履く。

 

『いえ、そう慌てずとも』

 

 武器と盾を拾い上げて、虚空からゴーレムを取り出した。

 

『……は?』

 

 こいつがMPを使えば使うほどユニコーンの角の使用回数が減るため、速攻で殺さなくてはならない。

 

 先手は取った。私にはスカウトの能力<<ファストアクション>>があるため、最初のターンはメインの行動が2回できる。

 

 私は戦いに集中して、まずはブレス、魔法、ブレス――――ああ、死んでしまった。

 

「……なんだ、簡単に取れるじゃないですか」

 

 昏い笑いがこみ上げてくる。とうとうやってしまったという罪悪感もある。

 

「ふふっ……くく……」

 

 駄目だ、まだ笑うな。

 

 まだ笑ってはいけない。これから家に帰らなければいけないのだから。

 

 とはいえ、北シムロン市に寄ってもいいくらいだ。簡単すぎる。数日もかからなかった。

 

「…………」

 

 ふと、気配を感じて振り返る。

 

 木に止まった霊鳥がこちらを見ている。木々の奥で何者かがこちらを見ている。その視線は――少なくともヒト族ではないようだ。

 

 妖精の類いか、それともユニコーンと仲間意識が強かった幻獣か。

 

 どちらにせよこのまま脱出するにあたって、追撃を受ける可能性がある。

 

 来た道を引き返せば、バレていた時に面倒なことになるが、時間は掛からない。

 

 【フローティング・アイ】での偵察は本体が無防備になるので無し。

 

 森を南下する場合、バレる確率は下がるが、森の動植物を相手に先行きの不透明な戦いを挑むことになる。

 

 私が選ぶべき道はいくつかあるので、まずはデメリットについて考えよう。

 

 密猟がバレた場合。普通の兵士なら普通に倒せるが、死なれると困る。罪が重くなるし、国が違うとはいえ隠密した追手が差し向けられると困る。死後の魂に話を聞く呪文もあるので、目撃者が死ねばスニーキング達成理論はこの世界だと無理だ。

 

 最悪、密猟がバレるのはいい、国外まで躍起になって襲ってくる奴は出ないだろう。だが、追手を撃退する過程で人を殺すと復讐鬼になった奴が出てきたりするかもしれない。家族に類が及ぶような真似は避けたい。

 

 ……決まりだ。森を無理矢理南下する。極力ヒト族にバレない様に帰還する。そして、森の中心部分はレベルの高い魔物がいそうなので避ける。

 

 さ、帰ろう。

 

 私を待っている人がいる。

 




処女厨爆釣wwwww
なお死んだ模様

タイトル、もっとキャッチ―な方が良い?

  • ちんちんはやめろ
  • 主人公の属性押し出せ
  • そのままでいろ
  • なろうみたく長くしろ
  • 副題付けろ
  • もっと中二病にするとかさぁ
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