私のキャラクターシートにはおちんちんが足りない   作:傘花ぐちちく

9 / 26
第二話「そこにいた脅威」

 

 下水道、冥族退治、下水道、冥族退治。

 

 全く変わり映えしないが、別に遊んでいるわけじゃないので何も問題は無い。世の中のほとんどは地味な仕事なのだよ。

 

 こうして経験点が溜まっていくのはもちろん嬉しいが、もしもに備えて神官技能にはまだ振らない。

 

 毎日依頼をこなし、家を出てとうとう6日目だ。店主が出す朝食を黙々と食べていると、思い出したように店主が話を振ってきた。

 

「そういえば、昨日フィーアがアンタのことを探していたぞ」

「は? 誰です?」

「何だ、知らないのか? "機械仕掛けの白百合"だよ」

 

 チリンチリン、と"稲妻の鉄槌亭"入口のベルが鳴る。視線をよこせば、そこに立っているのは真っ青な髪のホムンクルスの女だった。

 

「あの人だ」

(チッ……接触が早いな)

 

 ジロジロと観察する私を気にも留めず、フィーアと呼ばれた女は隣席に腰を掛けた。

 

 この女、実力が分からない。大問題だ。

 

 危険人物と目される奴らが接触してきているが、まだ穏便な内に実力を見抜く必要があった。戦う瞬間になって、相手の能力が分からないよ~などという事態になれば、逃げるべきか戦うべきか判断できない。事前に見抜いておく必要がある。

 

 ……そのためには、貴重な経験点を使って、セージ技能を、上げなければならない。

 

「あなたがユウラン?」

「そちらが先に名乗るのが礼儀では」

「そうか。すまない。フィーアだ」

 

 下手な機械よりも機械のような奴だ。感情が全くこもっていない声色で、無表情に無機質に問いかけてくる。

 

「あなたの評判を聞いてスカウトしに来た。私たちのパーティに入らないか?」

「嫌です」

 

「何故?」

「話す必要あります?」

 

「では、一度依頼を共にすることはどうだろう」

「メリットが無いですね。私は完全にソロなので、取り分が減ります。というか、怪しいですね」

 

「おいおい、"機械仕掛けの白百合"はシムロンで10年以上冒険者をやってるベテランだぞ」

 

 店主が口を出してくるが、正直考慮するに値しない。

 

 一緒に行ってどうなる? 絶対殺してくる。

 

 バレずに人間を始末する方法があるのではないかと予想している。冥族と繋がっていてもおかしくはない。

 

 あまりにもメタ(・・)な予測だが、全員がホムンクルスのパーティであるため、冥族に教育を受けてヒト族にスパイ行為を働いているか、もっと別の要因でヒト族に害をなそうとしているか、そういった邪悪な事ばかりが思い浮かぶ。まぁどっちにしろ怪しいので、背中を預けるようなことはしない。

 

 ……セージ技能取るかぁ。

 

 あぁ、経験点が…………殺してやるぞ、"機械仕掛けの白百合"。

 

 対冒険者を考えると、先制および魔物知識判定の勝率を上げるために、サブ技能を伸ばす必要がある。そのためには現時点で3000点が追加で必要になり、確実な殺害や暗殺を防ぐなら妖精魔法レベル4か6は欲しい。

 

 つまり10000点くらい。で、身の安全を確保するためにはもっと……。

 

 ……目標から遠ざかっていないか?

 

「そうか。残念だ。また会おう」

「……」

 

 睨みつけられながら、フィーアは"稲妻の鉄槌亭"を去っていった。

 

「あいつらに育てられた冒険者も居るんだがなぁ、お前さんには無縁だったか」

「強くなるなら自分で勝手に強くなりますよ。それに、人となりも知りませんし」

 

 白身魚のトマト煮を平らげて、いつも通り下水道の依頼を済ませる。

 

「おう、いつも通り早かったな。やっぱり、今日は渡せそうな依頼はねえな」

「そうでしたか。では、下水道は?」

 

「シムロン全部のは知らねえからなぁ……」

「では、離れた冒険者の宿なら大丈夫そうですね」

 

「おいおい、俺の前で言うかぁ?」

「私はとにかく数をこなしたいんですよ」

 

 店主は舌打ちするが、紙に何かをサラサラと記入すると私の前に置いた。

 

「"嵐の回廊亭"に行ってコレ見せな。東の海岸近く、噴水広場に看板がある」

「……ありがたいですが、どういう風の吹き回しで?」

 

「な~に、お前のお陰で厄介な在庫が掃けたからな、同業におすそ分けってわけだ」

「ふぅん」

 

 冒険者の宿は依頼の仲介料で食っていく経営スタイルなので、私にアレコレと依頼を受けるよう言うものかと思っていたが、店主は器も大きいし柔軟さも持ち合わせているようだ。

 

 ……いや、私がなりふり構わず無神経であり、かつ店主が大人なのだ。

 

 私は顔より大きな魚介のピザを急いで口に詰め込む。イカやタコ、エビにあさりが乗っかり、たっぷりのチーズが酸味のあるトマトソースで味付けされている。少し値は張るが、ここの飯は美味しいのでついつい散財してしまう。

 

「はふ、はふっ、あむ……ん、ごちそうさまでした。では」

 

 指に付いたソースをぺろりと舐めとり、端布で拭いて駆け出す。

 

 数分もしないうちに辿り着いた"嵐の回廊亭"は、眼帯をした恰幅の良いドワーフの女性が切り盛りしている冒険者の宿だった。恰幅が良いとはいえ、ドワーフの女性は合法ロリ的な体型が基本なので、太った子供のように見えた。

 

「いらっしゃい! 見ない顔だね!」

「ええ、紹介されまして。"稲妻の鉄槌亭"から来ました」

「へぇ? ボーマンのやつが?」

 

 "稲妻の鉄槌亭"の店主――ボーマンという名前らしいが、彼から預かった文を読み終えると、ドワーフの女店主は私を一通り上から下まで観察した。

 

「いいね、あたし好みだ。斥候はできるかい?」

「人並み以上に」

「戦士としては?」

 

 差し出された手を握ると、何かを感じたのか「かなり」と呟く。

 

「よしきた。依頼を回そうじゃないか。あたしはテオ、そっちは?」

「ユウランです」

 

「ユウラン! お得意の下水道掃除に行ったきり帰ってこない奴らがいるのさ。もう二日も経ってる、行ってきてくれるかい?」

「報酬は」

 

「3500Rだ。新人どもを連れ帰ってきとくれ」

「ええ、死体じゃなければ」

 

 訪れた下水道は至って普通の様相であった。地下へ続く階段を降り、鉄格子の扉を開けて中に入る。

 

 幅3mの狭い廊下を何度も曲がり、戦闘や魔物の跡を探す。無限化した【ライト】が付与された松明を掲げながら2時間ほど彷徨うと、とうとう水が流れるエリアに辿り着いてしまった。

 

 トンネル状の空洞には5m幅の道が排水に沿うように続いており、道と道の間――10mほどの幅は――一段低く、ごおごおと水が果てしなく流れていた。汲み上げた川の水を使用しているのか、澄んではいないが、流れが澱みすぎるわけでもない。

 

 最近は下水道で仕事をしているせいか、臭いと思ってから鼻が慣れるまでそう時間が掛からない。

 

 薄まった汚物の川を小さな橋で越え、トンネル脇から分枝して続く廊下で何かの小部屋を探索したりしていると――敵だ。

 

 部屋の外、左右の廊下の先、【ライト】の光が届かない闇の中に、何かが居ることに気付いた。

 

(ふむ? 先制は取れたようですが魔物知識判定は失敗――まずは暗視の確保ですね)

 

 エンハンサー技能で暗視能力を獲得していたので、それを発動して見たが、見えない。

 

(となると、透明な敵ですか。前か後か、何メートル先か……)

 

 私は素早く虚空から2体のゴーレムを取り出した。黄銅色の金属でできた真鍮の鳥――ブラスウィングだ。

 

 戦闘姿勢を崩さない<<足さばき>>で前進し、進行方向へ炎のブレスを――失敗(ファンブル)

 

(クソ! しょうがない、不意打ちに失敗してるんですから、ルール的には初期位置の20-30m以内には居るでしょう。そのあたりへ【アシッド・クラウド】――お、2体いますね)

 

 ()が振られた数で敵の数を特定。場所は分からないが、範囲攻撃で巻き込めば関係ない。

 

 ブラスウィングは私の背後にピッタリとつけておき、ブレス。そして今度は【ファイアボール】だ。【アシッド・クラウド】と同地点で炸裂させると、これも命中したようだった。

 

 瞬間、私は鋭い鉤爪によって無防備な肉体を切り裂かれた!

 

 攻撃の直前に殺気めいたものを感じ取ったため、一度だけ辛うじて避けられたものの、爪先が1回2回3回と身体を薙いでいく。

 

「……ふっ」

 

 失笑。

 

 敵の表情が見えれば、目を剥いているだろうか。

 

 剥き出しの肌を薙いだにもかかわらず、浅い掠り傷のような引っ掻き跡ができただけだ。金属のような異常な硬さによって、血すら出ず、虫刺され程度に赤く腫れる。

 

 それに、接近されることを待っていたのだ。透明な敵に向かって行って攻撃するのは難しいが、接近戦を仕掛けてきた場合はおおよその位置が掴める。

 

 とはいえダメージ効率的には近接攻撃はあり得ない。ブレス、続けて自身を巻き込む【ファイアボール】、ブラスウィングに殴らせる――と、一体分の足音がタタッと遠くへ行ってしまった。

 

「……逃げましたね」

 

 ブラスウィングに脇を固めさせ、死体から剥ぎ取ると、血のような結晶が取れた。あとついでに竜片2個と90点。

 

 お陰で敵の正体について、完全に分かった。完全に透明な肉体を持つデーモン、バーエブル(9レベル)だ。

 

 となれば、悪魔使いが相手か。敵は少なくとも召喚できるデーモン以上のレベルなので、最低でも9レベル。竜剣結界がある都市部なので、相手が堕ちたヒト族だと仮定すると、現実的に考えて剥ぎ取りは期待できる。

 

 同族を殺すことについて?

 

 いや、今更過ぎですね。人型の冥族は何体も倒してますし、ゼルド・ノーブルなんて顔はほぼヒトですから。

 

 MP回復の香草を吸って20分ほど時間を潰してから、逃げたバーエブルを追跡する。

 

 足跡や血の跡は無いが、水路を経由すれば分かるし、水の跡が無ければ道は限定される。小部屋の扉を開ける時は必ず周囲にブレスを吹いてクリアリングし、奇襲を受けないように注意する。

 

 目的地はそう遠くなかった。

 

 何気なく開けた部屋で、ウェポンホルダーに収められた【ライト】付松明が4体のデーモンを照らし出す。

 

 半径10mにしか届かない【ライト】で十分照らされるような部屋の中に、緑の鱗と水かきをもつ巨大な人型(10レベル)が3体、入り口付近に3角形で配置されており、巨大な3頭犬(11レベル)が最奥に控えている。

 

(ゲッ! ケルベロスなんて炎無効じゃないですかやだー! 魔物知識判定と先制は勝ち取りましたが、悪魔使いは居ないようですね……って、どいつも竜片でそこそこHP盛られてますね)

 

 戦闘だ。いつものように、PCの自分とPLの自分、二つの視点が重なる。

 

 悪魔を相手にするのは珍しいとはいえ、やることは普段とあまり変わらない。

 

 作戦としては、取り巻きの巨大な人型――フォロカスはブレスと魔法で削って、ブラスウィングで倒し、残ったケルベロスを1人と2体で倒す。以上。

 

 まずは一番手前のフォロカスに接敵して、別のもう一体を巻き込むように炎のブレス――あ、なんか1体多いぞ、バーエブルか――そして敵全てに自分諸共【ファイアボール】。自傷して削れたHPは【ドレインタッチ】で目の前のフォロカスから奪って回復。意図的に狙ったフォロカス2体は半壊しているが、それ以外は健在だ。

 

 バーエブルは巻き込まれて死んでる。

 

 破壊を敵にまき散らした直後にブラスウィングを突入させ、攻撃を開始する。

 

 へへへ、2体いるブラスウィングのうち、1体は炎のブレスを吐けるし、もう1体は雷のブレスを吐けるようカスタムしてあるのだ。

 

 ……まぁ、大したダメージが無いんですけどね。所詮は8レベルの魔法使いが創るゴーレム、格上にはまともにダメージが通らない。

 

『ヴォア!』

「うわ」

 

 与しやすいとみたか、3体のフォロカスはブラスウィングを無視してユウランに酸を吐き掛け、尻尾による殴打で畳みかける。

 

(うわぁ、当たったら防護点低下ですか……ま、低命中ですし当たりませんが)

 

 尻尾の打撃もさしたるダメージではない。

 

 すわ余裕かと思った直後、大口を開けたケルベロスが火炎と冷気と猛毒の息を味方を巻き込んでばらまいた。

 

 全員が抵抗できたためユウランもブラスウィングもダメージは少なかったが、魔法ダメージに対する軽減能力の無いフォロカスには効いた。

 

 ケルベロスは第3の味方だった……?

 

(動物並の知能しかない馬鹿は、全く有能で困りますね)

 

『げぅあかいおん!!』

 

 フォロカスがケルベロスに罵声を浴びせているようだが、デーモンの言葉は習得していないのでさっぱりだ。

 

(ブラスウィング、耐えてくださいよッ――ブレスだ!)

 

 【灼熱の咆哮Ⅱ・業火】によって炎属性ダメージを5点上昇させる。セージ技能で弱点が判明していれば、追加ダメージがあったものの、現状最も費用対効果が良い技はブレスだ。

 

 ブレスブレスブレス、ひたすらブレス。こちらが得意で相手が苦手な技は、死ぬまで擦るのが鉄則だ。

 

 もっとも、最もゴーレムにダメージを与えているのは自分だが、ブレスを制御できないのは火竜の定めだ。ついでに【ドレインタッチ】で体力をほぼ満タンまで回復すれば、自分だけ無傷状態。ゴーレム遣いがひどい。

 

 瀕死になったフォロカス2体はブラスウィングの殴打によって倒れたが、まだもう一体とケルベロスが残っている。

 

 ユウランの常軌を逸した硬さに、フォロカスは鎧を溶かさなければならないと考えたのか、酸を吹き掛けるものの、掠りもしない。

 

 辛うじてフォロカスに叱られたと理解したケルベロスが大口を開けて私に噛みつくものの、一度だけ歯が軽く擦った程度だ。痛手は無い。

 

 これで3ラウンド目。ブレスに巻き込むとゴーレムが死ぬので、物理で殴るお時間だ。3度目の竜回帰(レゾナンス)によって物理ダメージを高め、貯められた竜闘気を開放し竜闘気解放(ドラゴン・シャウト)を放つ。

 

 【竜闘気:原始の猛り】。呼び覚まされた古の狩猟本能が的確に敵を穿つ。具体的に言えば命中+2と物理ダメージ+3だ。

 

 傷ついたフォロカスは拳を繰り出し、身をひねってその一撃を避けようとしたが、私の黄色い瞳は完全に獲物を捉えた。メイスが地面に突き刺さる。

 

 メイスが地面に突き刺さる。

 

 突き刺さったのだ、メイスが地面に。

 

(ファ、ファンブル……)

 

 しょうがないので【ブラスト】でお茶を濁して、ゴーレムに殴らせる。あんまりにも締まらない方法でフォロカスが死に、残りはケルベロスだけだ。

 

 ケルベロスは2(あたま)で冷気を吐こうとするが失敗――私がファンブルするなら、敵もそういうことはある、誰だってミスはする――犬歯の先端を私に掠らせてターン終了。

 

 魔法に巻き込むと損なので、素早くゴーレムを収納してから反撃。これにはケルベロスも驚いたようだが、数的有利にはニヤリと笑った。

 

 しかし、ユウランがケルベロスを倒そうにも、炎無効で、しかも巨体なので胴体をちまちま殴るしかなく、ついでに硬い。攻撃できる部位を制限する能力――攻撃障害というやつのせいで、頭にダイレクトアタックができない。

 

 ブラスウィングが壊れると数千Rの損なので、これは仕方のない措置なのだ。

 

 じゃあどうするか。そうだね、【スリープ】だね。

 

「3倍拡大――【スリープ】!」

 

 魔力を増やす腕輪――1000R――を破壊して、何が何でも抵抗をぶち抜く。

 

 が、ダメ。

 

 頭の1つは寝たが、他2つは起きている。

 

 しかし、ケルベロスは戦いの最中でわざわざ他の頭を起こすような賢い事はせず、2頭同時に冷気を吹く。

 

(く、クソッタレ! こっちは水・氷弱点なんですよ!)

 

 今の状況は結構危うい。選択肢が限られており、昏睡止めに失敗し続けて削り殺されるのが先か、MPの続く限り【スリープ】を試すかのどちらかだ。

 

 じゃあどうするか。そうだね、【スリープ】だね。

 

 何故なら、私の移動は誰にも遮られないし、何某かの目的のために配置されたケルベロスの移動速度を上回っているし、ケルベロスは巨体なせいで扉を潜れない。MPが尽きても簡単に逃げられる。

 

 これは詰みです。

 

(あ、寝たし……)

 

 期せずしてケルベロスが寝たため、遠慮なく止めを刺させてもらう。

 

 たっぷり2時間かけて死体を剥ぎ取り――21800Rと竜片が34個――経験点は1130点ゲット。

 

「どんだけ強化してたんですか……って、こりゃ見覚えが」

 

 戦っているときは気づかなかったが、ケルベロスの大きな胴体にはひし形が傘を被っているような傷跡が刻んであった。ユウランが慌ててフォロカスを確認すると、全ての背中に同じ刻印が"彫って"あった。

 

 数日前、リスティル市からシムロンへ帰る道すがら、村を困らせるスワンプサーペントを倒した時、一緒に倒したデーモンに刻んであったマークと同じだ。

 

(……何者かが、デーモンを使って騒動を起こそうとしている? こいつらを召喚した悪魔使いが居そうですね、ヒト族側に。それにしてもレベル11が大都市の下水道に居るなんて……あー、よくあることかも)

 

 TRPGなら、シナリオの進行に従ってプレイヤーキャラクターのレベルが上がると、敵もそれ相応に強くなる。それが街の近辺で起こるため、こんな街よく滅びなかったな……と思われるような事態がしばしば発生する。許せ。

 

「現実でそれをやられると困るんですよねー……」

 

 レベル11は、小さな町なら単体で半壊せしめるような化け物揃いだ。家族が住む都市が崩壊するとか、本当に笑えない。

 

 薬草でHPとMPを80分かけて回復しながら、戦いを振り返る。

 

(やっぱり、格上は面倒ですねー、特に炎無効は。ドラグニカの種類が選べたなら、やっぱり闇竜ですね、純エネ属性ですし)

 

 種族を丸々変更したい気分だが、ドラゴンレゾナンス技能がレベル5以上になると、行動消費無しで好きな属性のブレスを吐く選択肢が増えるので、それを考慮に入れてもいい。緑竜石があれば。

 

 しかし、生まれを惜しまずにはいられない。闇竜なら純エネルギー属性のブレスが吐けるのと、魔法ダメージが+1されるため、ドラグニカの強さランキングなら一番上と言っても過言ではない。属性で並べると闇≧雷≧火、水・氷、風>土だ。

 

 総括としては、格上多部位はうま(あじ)だが、リスクを考えるとあまり喧嘩を売りたくはない。私はソロ運用とチート前提のビルドなので、ゴーレムを自分で壊しそうなのが一番面倒だ。

 

「さて、こいつらは一体何を守っていたんでしょうねっと」

 

 10m四方の部屋の奥、ケルベロスが守っていた壁には扉があった。金属製の普通の扉だ。

 

(……罠は無い。危険も……多分ない、音もしない)

 

 準備は整えた。

 

(1、2の……)

 

 バンッ!

 

 扉を勢い良く開けてクリアリング。部屋を見渡す【ライト】が、ソレを照らし出した。

 

「う"ぁ"あ"」「だずげ」「お"っお"っお"」「い"ぃぃぃい"い"い"」「マ"----!!」

 

「……人間のオブジェですか」

 

 生かされているエルフが2人、ドワーフ1人、ヒトが2人。腕と腕を、頭と胴体を、口と肘を、体の部位と部位をでたらめに融合させられて、1つになった歪なオブジェが転がっていた。

 

 光が照らす範囲は汚物吐瀉物で塗れ、扉の動きで空気が動くと剥き出しの白目に大きな埃が乗っかる。彼らは体を痙攣させながらピクピクと助けを――あるいは救いを求めていた。

 

 不意に、1人がビクリと跳ねれば、その者の鎧が別人の肉に食い込んでいき、甲高い絶叫が木霊する。

 

「ぎゃぁあぁああああいいいいいいいいいいいいだいだいだいだいだいいああああああああ!!」

 

 製作者の悍ましい悪意を感じずにはいられない。そいつが戻ってくるかもしれないと考えると、もうこの場には居たくなかった。

 

(生きていたら連れ帰れって……これを生きているとは呼べないでしょう)

 

 彼らの他には、沢山の魚と融合した豚や×字に融合した親子が事切れていた。血しぶきや千切れた部位が散乱し、簡素な木の拘束台に血濡れの本が乗っている。部屋の隅には開け放たれたタンスがあり、不自然に大きなドレスが3着飾ってあった。

 

 研究室というよりは、ままごと部屋だ。

 

 3つの塊に【マナ・シール】を掛けて魔法の印を刻み、いつでも位置が分かるようにしてから本を引っ掴んで急いで立ち去る。

 

 わき目も降らずに全力疾走だ。

 

 こんなことができる魔法は――【コントロールボディ】――知っているが、それを除外すると知らない。メタ的な表現をすれば「収録されていないが存在する魔法」だろう。

 

 鉄格子の隙間から地上の光が見えると衝突する勢いで蹴破って階段を駆け上がり、人間のいる地上に出た。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 必要も無いのに呼吸が荒くなり、冷や汗も出ないのに寒気がする。

 

 金に目がくらみあんな部屋の真横で3時間もゆっくりくつろいでいたとは、運がいいのか悪いのか。

 

 "嵐の回廊亭"の女将テオはこの報告に目を丸くしていたが、デーモンの戦利品がゴロゴロ出てくると血相を変えて方々に連絡して回った。

 

 市軍の兵士や役人、冒険者を再度悍ましい部屋に案内してアレを介錯。150点。

 

 事情聴取なんかも加えて、"稲妻の鉄槌亭"に戻ってこれたのは深夜だった。

 

 私は出迎えてくれた店主ボーマンに礼を述べて、眠りについた。

 

***

 

 失った消耗品を補充しながら街を散策していると、視界に何かが映った。

 

 動体視力バリ良し美少女のユウランちゃんは、防具屋の屋内の壁に飾られている鎧をばっちりしっかり捉えた。

 

「店主、これは魔導鎧ですね!?」

「あ? ああ……」

「買います。幾らですか」

 

 私は<<マルチアクション>>を使う魔法戦士だ。1ターンの間に、近接攻撃と魔法攻撃を同時に行いつつ戦うことができる。

 

 何故それを今更になって説明したかといえば、この魔導鎧を装備すると、その時の命中力や魔法の力が強まるので、何が何でも欲しかったのだ。

 

「専用化もしてください」

「い、16000Rだ」

 

 ホクホク顔で宿に帰ると、宿に入ろうとしたところで私の前にヌッと偉丈夫が現れた。

 

 中から出てきた客だ。翡翠のような深緑の目をした金髪のエルフだが、生まれつき筋力が低い種族にしてはガッチリとしている。身の丈ほどもある大剣を背負っており、歴戦の風格が感じ取れた。

 

「その人! その人ですよヴァレンタインさん!」

 

 ぶつかりかけたので手で会釈しようとすると、中にいるボーマンが大声を上げた。

 

「君が……噂のユウランか」

「噂ですか」

 

 竜の片鱗を36個も納品したせいで、システム的には名声が上がっているわけだが、現実的には昨日の今日で、それを聞きつけるのは耳が早いを通り越している。

 

 カウンターで昼ご飯のイカ墨パスタをすすりながら話を聞く。

 

「ヴァレンタインだ。普段は市長の護衛をしている」

「どうも。それで、ご用は?」

 

「狂ったように下水道を"掃除"している冒険者がいると聞いてな。昨日のデーモンも君が倒したそうじゃないか」

「ズズズズ」首肯する。

 

「……。君の活躍は聞いたとも、難敵だったな」

「ズズ」首肯する。

 

「……。そこで、頼みたい仕事があるのだが、どうだろうか」

「ズズズ。……拘束時間はどの程度でしょうか?」

 

「それは分からないな。報酬は8500Rだ。受けてくれるなら詳細を話せるが」

「ズズズズズ、ごちそうさまでした。拘束時間が1日4時間以上になりそうな依頼は基本的には受けませんので、ご縁が無かったということで」

 

「……分からないな。何か意味があるのか?」

「依頼を1日2回はこなしたいので」

 

「残念だ。振られてしまったな」

「では」

 

 昨日と同じく"嵐の回廊亭"で下水道のお掃除だ。

 

 汚いね♡ 死ね。

 

 経験点を貯めないといけないが、同時にシムロンの魔物濃度を下げないといけない。まかり間違っても「うわぁドラゴンソードの世界って人外魔境なんですね」とか言われてはいけない。

 

 シムロンの側には私の家がある。そこに冥族どもや悪魔どもが立ち入る余地は無い。殺し尽くしてやると今決めたからだ。

 

 次は北西の村の依頼だ。人間の足で歩いて3日、距離にして50~70km。点Pことユウランの速さは現在10秒当たり87m、約31km/時なので、3時間弱で到着の見込みだ。

 

「そら、ここを通りたかったら通行料を――」

「経験点発見伝」

 

 途中で、進路を塞いで盗賊行為に励んでいた数人の盗賊を見つけたので横殴り。馬車の進路を塞いでいただけだったので、先制を取って全力で背後に。

 

「……あ? な、なんだおまえ……」

「おぅ、行動破棄ですね。じゃ遠慮なく」

「待てぎゃ――」

 

 9人が横に広がっていたので、真ん中から左右にブレスと【ライトニング】。レベルが高い1人だけが生き残った。

 

「ま、魔法使い!? 悪かった! 降参する!」

 

 210点。盗賊エネミー相当の雑魚だった。今は通行料をせしめるだけで済んでいるが、どうせ強くなったら死人が出るし、周辺地域の治安の悪化は望むところではない。

 

「何か奪われました?」

「ひっ! い、いえ……」

 

 小銭の為に剥ぎ取りで時間を費やすのも勿体ない。アンデッド対策に死体は重ねて焼き払い、神官らしく祈っておく。とはいえ、まだ神官技能そのものは取っていないんですけどね。

 

 時間をロスしたので急いで村まで向かうと、着くころには夕方になっていた。

 

 グネグネとうねった道の先、山間の土地にあった。

 

 村からはもうもうと黒い煙が立ち上っているので、正確に言えば、私が居るのは村の近くだ。

 

 木々の間から村を見下ろせば、棚田の稲は倒されて何かが通った跡が残されており、家は何件か焼け、落ちている死体を冥族が千切って貪っている。村の広場らしきスペースが垣間見えると、生きている人が跪いて後ろ手に縛られており、時折悲鳴が聞こえる。人質は……見える範囲で8人だ。

 

「……ハードですねぇ」

 

 冥族のせいで困っていた村に派遣されると、既に滅びかけていた。

 

 高所から全ての冥族を見下ろして無限拡大【スリープ】で全滅させたいが、村の手前側にしか射線が通らない。一網打尽にするのは難しいだろう。目に見える範囲で20体も居る。【スリープ】が使えるのは15回で、魔晶石を砕けば数回は増えるが、一団を率いている冥族のレベルが高いと苦戦するかもしれないので温存だ。

 

 ここは、周囲の小物をサイレントキルしながら近づくのがベターか。

 

 韋駄天ブーツをサイレントシューズに変え、背負ったウェポンホルダーを透明マントに変える。隠密重点装備だ。

 

 透明マントの一日一回の能力・透明化を発動して慎重に、隠れながら移動する。東西に長い村には家屋が点在しており、棚田が周囲に広がっている。

 

 今は夏前、背の伸び切っていない稲に隠れるのは難しいが、点在する木々に隠れたり、水路に死体を隠すのは容易だ。村の中心――つまり低い土地に行けば行くほど、高い場所は見えづらくなる。

 

 また、山から吹き下ろされる風で葉が擦れるため、少しの物音なら隠してくれるだろう。

 

 最も高い場所に位置している冥族を捉え、接近。目標は、稲の上端を手持ちの武器で意味もなく叩き切っているシャットマンだ。

 

(……こいつは物理で殺れますね)

 

 スパイクシールドを背負い、ヘビーメイスを片手から両手に持ち替えて無言で【灼熱の咆哮Ⅰ】――実は発声は必要無い――物理ダメージを上げて、全力の攻撃をブチかます。

 

 風で掻き消えるような小さな打撲音。死体をすぐに引っ掴んで、田んぼの中に沈める。

 

(剣と魔法のファンタジー世界に棚田は似合いませんね……まぁ、今の宿にもパエリアとかありますし、どっかで育てられているとは思っていましたが)

 

 次はカカシで遊んでいるゴブリン2体を撃破。ギャアギャアとうるさかったので、まとめて焼いた。悲鳴が上がったものの、他の冥族は聞こえていなかったのか、あまり関心がないようだ。

 

 いや、カカシは人間だった。だからか。

 

 孤立していた冥族を排除していくと、残りは村の反対側に居る奴らと、村の中心に居座っている奴らだ。

 

 手始めに、破壊の跡が残る民家の中から、中心の広場の様子を窺う。

 

 数は……15体?

 

 冥族たちは村人を遠巻きに囲いながら、だらだらと思い思いに好きなことをしている。ご飯を食べたり、武器の手入れをしたり、昼寝をしたり。

 

 冥族はレベル3が7体、レベル5が5体、レベル6が3体。ラミアにゴブリンシャーマンにシャットマンリーダー(レベル的にこいつはリーダーでも何でもない)が1体ずつ居た。つまり雑魚だ。リーダー格は居なさそうなので、どこかに隠れているのか。

 

 ともあれ、奴らの死角で【レビテーション】の魔法を使い、屋根に上がる。竜化時の魔法行使に身振り手振りは必要ないため、伏せながら【マナアブソーブ】を発動、数拡大距離拡大確実化【スリープ】で1490のMPを踏み倒して全員おねんねだ。

 

 屋根から飛び降りて、混乱している村人をジェスチャーで黙らせる。

 

 とどめのルールに距離は記載されていなかったのでさっくりと始末してから、彼らを縛る拘束具を外そうとすると、小声で村人の男が話しかけてくる。

 

「冒険者か……!? あっちの家に、女の子たちが連れていかれたんだ。牛みたいな冥族がいて……」

「なるほど? じゃ、他の人の開放は任せましたよ」

 

 スカウトツールを駆使し、その村人の手枷足枷をピッキングして外す。

 

 牛みたいな冥族……まぁミノタウロス(レベル7)だろう。

 

 示された家にこっそり立ち入ると、肉を打つ音と乱れた呼吸音が聞こえた。静かにブラスウィングを取り出して追従させ、音源へ向かうと腰を振るミノタウロスが居た。

 

 こいつは魔法に対する抵抗力がカスなので【スリープ】で眠らせてとどめ。家のクリアリングを済ませ、引き剥がして死体は外へ持っていく。

 

「きゃー!」

「うわぁあああ!!」

 

 悲鳴が聞こえたので、慌てて外へ飛び出すと、広場の異変を感じた冥族たちが走ってこちらに向かってきていた。狭い村なので、通るルートは一本に絞られている。

 

 逃がすと禍根が残るので、一旦強そうに見えるブラスウィングはしまい、大声を上げて注意をひく。

 

 すると、生意気な冒険者っぽいガキが生きていると、喜び勇んでゴブリンとシャットマンどもがやってくるので、防護点で攻撃を弾きながら数体を足止め。

 

 また、私を殴っている奴らの後方から、更に5体の冥族が迫って来ていたので、逃げ出せない距離まで近づいてきたのを見計らって、ブラスウィングを取り出し足止めさせて戦闘離脱。

 

 村に近づく5体の冥族の最後尾にいたゴブリンの下へ接近し、殺す。

 

 そしてブラスウィングと共にブレスで始末しつつ、挟み撃ちの形で一匹だけ残す。

 

『降伏しろ』

 

 圧倒的格上の半人半竜に凄まれたゴブリンは、私とブラスウィングに嬲り殺された味方の死体を見て、その場に平伏した。

 

 村人にやらせることでもないので、尋問して情報を引き出し始末。

 

 内容を要約すると、北からやってきたミノタウロス兄弟の一団は、手始めに手ごろな地域を占領しようとしていたが、兄弟仲は悪く功に焦って弟の方が先にこの村へ来た、ということだ。

 

 野営地からそのまま来たそうなので、そう遠くない場所にいるらしい。

 

 今の戦闘で手に入った経験点は1110点だ。同規模の一団が居ると考えれば、悪くない。ちょっとだけ傷ついた体を魔法で癒し、一泊することを考えていると声を掛けられる。

 

「あの、冒険者の方!」

「はい、何でしょうか」

 

「助けていただきありがとうございました。村が出した依頼で来られたのですか? お仲間は……」

「村の依頼で来ました。仲間はコレです」

 

「それで、その……」

「報酬ですか。物品でもいいですよ、こういう緑の石とか、魔晶石でも構いません。魔香草でも」

 

 まとめ役と思しき男性は小さな袋を抱えて持ってきた。村長と名乗らない辺り、既に殺されてしまったのだろう。

 

「今の我々がお渡しできるのは、このくらいで……」

 

 1500Rと緑竜石2個、魔晶石5点を1つに魔香草4つだ。

 

「確かに。で、私はこれから残党狩りに向かいます」

「え、ええ、残党……ですか?」

「あのミノタウロスの兄だそうですよ。部隊を率いてこちらに向かっているかと」

 

 それを聞くとまとめ役の人は顔を真っ青にした。

 

「そんな……」

「ま、軽く蹴散らしてきますよ、依頼の範疇です。私がやるのは、冥族を倒すことまで。後はあなたたちでやって下さい」

 

 村の今後に関わっていると時間のロスが激しいため、話を切り上げてさっさと発つ。

 

 もう日も落ちてきたが、冥族の足跡は全然隠れていないので、それを頼りに冥族の野営地まで向かう。

 

 一時間ほど山道を歩いていたが、やはり、ミノタウロス兄も追っていたようだ。暗闇の向こうから、土を踏みしめるいくつもの足音が聞こえる。話し声や金属の擦れる音、不衛生な臭い。

 

 私は進行ルートの脇に入り、道中で見繕ったよさげな待ち伏せ地点で無限【マナアブソーブ】を用意しておく。

 

 後は分かるな。列をなしてやって来た冥族どもの隊列が私の目の前を半分ほど通り過ぎたタイミングで無限【スリープ】。

 

 いやぁ、ミノタウロスの部隊は強敵でしたね。腕輪を破壊する必要もありませんでした。

 

 兄の方は魔法を操るミノタウロスでレベルも9と高い。部隊も29体と中々の規模だった。経験点は1080点で、ゴブリンでさえ良い武器を使っていたお陰で17385Rの戦利品をゲットだ。

 

「……お、指令書か何かですかね」

 

 燃やすために死体を一か所に集めていると、兄ミノタウロスの懐からポロリと白い何かが落ちた。

 

 拾い上げてみると、一枚の布に赤い渦巻が描かれている。

 

「うーん、ゴミですね」

 

 死体を焼却して村に戻ると、シムロンから西へ行ったところにある都市セールクスへの手紙の配達を頼まれた。支援を求める内容で、役所に出せばいいとのこと。

 

「報酬は……誠意を見せていただければ」

「ありがとうございます、ありがとうございます!」

 

 誠意とは金! ではない。

 

 ではないが、仕事の対価は貰うものだ。

 

「その、村長(故人)の家を探したところですね、こんなものが……」

「ミスリルアックスですか。よろしいので?」

「使える者もおりませんので」

 

 まとめ役こと村長の息子が言うので、ありがたくいただく。緑竜石の方が嬉しかったですけどね。

 

 で、当たり前だが、役所は夜が明けないと営業しないので3時間睡眠をとる。そんなに短くて大丈夫かって? 半分の睡眠時間で6時間分の回復効果を得られる道具を使っているので問題は無い。だいぶ人間を卒業している生活リズムだが、冒険者はこれからが本番だ。

 

 起きる頃には日が昇りかけており、セールクスまで2時間半かけて移動。

 

 手紙を届けてシムロンまで80分で移動、下水道の依頼を終わらせる頃には昼になっていた。

 

 妖精魔法のレベルを上げたので、お高い宝石を買って妖精と契約。精神効果を無効にするバフと追加HPのバフを永続化して眠りに就く。

 

(……しかし、危険が多いですね。地下の悪魔に冥族の部隊、街にはヒト族の危険人物ですか。レベルも高いですし、人外魔境だぁ)

 

 ひょっとしたら、そういうのに対処しているうちにプリースト技能の獲得が後回しになったりして……。

 

 なんて、いざとなったら逃げて他人に任せればいいのです。私にしか対処できない敵がいるなどという考えは傲慢そのもの。大都市に実力者が居ないわけがないのだから、そういう人に任せるのも手だ。

 

 そんなことを考えた翌朝、冒険者養成学校の校長から再度呼び出しを受けた。

 

 ああ……忘れてた。

 

 

タイトル、もっとキャッチ―な方が良い?

  • ちんちんはやめろ
  • 主人公の属性押し出せ
  • そのままでいろ
  • なろうみたく長くしろ
  • 副題付けろ
  • もっと中二病にするとかさぁ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。