神の星と星の神   作:D・ヒナ

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TIPS
『この本に出てくるキャラクターのデザイン』
全て、原作通りのデザインです。


ep1

結城友奈()は自分はかなり他人と違うと言われる。

自分の家はかなり大きくて、食べ物もかなり豪華だ。これは、言われても仕方ない

隣人の少女、東郷美森は体はともかく、性格はちょっと変わっていて「そんな人と付き合えるなんて随分とお人好しね」なんて言われる事もあった。これは普通だと思うけど。

そして何より、私の所属している部活「勇者部」。これがかなり変わっている。四国の外から生まれた敵、「バーテックス」を打ち倒す事を部活動にしている。これ、秘密なんだけどね。

だが、それよりも変わっているのが――

「おはようございます。勇者様」

何故か、私の家で寝泊まりしている「星の騎士」である。

事の始まりは数日前…

 

「私は三好夏凛!大赦から派遣された、正真正銘!正式な勇者!つまりあなた達は用済み。はい、お疲れ様でしたー」

あの勇者、三好夏凛が私達より先にバーテックスを倒した時に事件は起こった。

「ええー……っていうか、正式な勇者って結構多いのね…!」

私の先輩、犬吠崎風先輩が夏凛ちゃんが降ってきた空を見つめて口をぽかんとしていた。

「…あ、ほんとだ。まだ何人か降ってきてる」

私の後輩、犬吠崎樹ちゃんも空を指差していた。

「…は?何言ってるの?正式な勇者は私だけよ?」

「え?じゃあアレは一体…?」

東郷さんは夏凛ちゃんの言葉を聞いて、空に銃を向けた。

銃の先には、流れ星があった。それも七つも。

「まさか…バーテックス!?」

夏凛ちゃんは血相を抱えて落下点に向かって跳んで行った。

「私達も続くわよ!」

風先輩の声で私達も落下点に跳んだ。

そして、その途中大きな衝撃があったけど、私達は落下点に無事到着できた。で、そこに居たのが…

「…バーテックス…なの?」

「人型のバーテックス…!?」

「怖い事言わないでよー!」

鎧を着た、機械か人か分からない人達。そんな人が七人も倒れていた。

「………」

私達が怖がっている内にその中の一人が目を覚ました。

「…ここは、何処だ?」

「しゃっ喋ったぁ!?」

「…おいおいアクベスゥ~…そんなにモノをガッチガチにして~…ってあん?どこだここ」

「ひっ!また起きた!」

そんなこんなで七人は全員起きて、私達と彼らに微妙な空気が流れた。

「…えーっと…どちら様で?」

「済まない、自己紹介を忘れていた。それについては詫びさせてくれ」

風先輩が何とか話を切り出すと、彼らは意外にも優しく応えてくれた。

「我々の名はセイクリッド。星の騎士団として活動していた」

が、真面目な口ぶりで言われた変な事に私達はぽかんとする事しか出来なかった。

「…ねぇコイツら信頼出来る?」

風先輩がひそひそ話で訊いてきた

「かなり胡散臭いですね」

東郷さんが険しい表情で答えた。

「大赦の人に助けてもらうっていうのは?」

私も二人に倣って、話に加わる。

「ナイスだ友奈!」

「…ゴホン。私達も自己紹介をしましょう。私達は勇者部。大赦の下で人々を守る仕事をしています」

「私達はまだあなた達の事を全然知りません。あなた達が、我々に益をもたらす者か、害をもたらす者かさえも分かりません。なので、今から大赦まで来て頂いてもよろしいでしょうか?そこで我々に貴方達の事を聞かせてください」

「分かりました。…異論は無いな?」

東郷&風コンビと話していた青髪の人が後ろの人に訊くと、ばらばらではあるけど、全員一致の賛成の返事が返ってきた。

「彼らも問題ないようです。では、案内していただけますでしょうか?」

「はい、分かりました」

そんなこんなで私達は大赦にあの人達を送ってもらって、何とか学校に戻れた。

けど…

 

 

翌日・早朝

「…うう…今何時…?」

私はとてもうるさいエンジンの音で目を覚ました。

「…ポスト…入れた?」

門のポストに何かを入れた音が聞こえた。

その音で完全に目が覚めてしまった私は何となくポストの中身を取りに行った。

・・・

「……?」

ポストの中には小さなハガキみたいなものと、何故か小さなカードが入っていた。

「えっと…これ何だっけ?…そうそう、電報」

私はハガキに目を落とす。

『キシ、セイギョデキズ。シエンモトム』

「…へ?」

私が驚いているのをよそに事態はどんどんと変化していった。

この時、私は気付いてなかったけどカードが鈍く光り出していた。

「ん?うわっ!?何コレ!?」

そんな事を叫んでも時すでに遅し。光はどんどん強くなっていく。

「眩しいっ!」

私は光に負けて、目を閉じた。

「…どうしたのですか?勇者様」

けど、この声で私の目は大きく開いた。

「うわぁっ!?何で!?いつからここに!?」

だって目の前には昨日会った、青髪の騎士が立っていたから。

「さっきここに出ました」

「出たって…。あっ!カードが!」

ふと左手を見ると、さっきまで持っていたカードが無くなっていた。

「私は大赦の人にあなたの世話になるよう言われてここに来ました。」

「ええ?」

カードが光るし、お世話する事が決まってるし、私の頭は流星群。

もう何もまともに考えらんない。

「…夢だね」

「え?」

私は踵を返して部屋に向かって歩いた。

・・・

「夢の中で寝るっていうのも変だけど…これは、そう。夢」

私はベッドに倒れ、眠りに落ちて行った。

・・・・・・

「ゆ…様。お…く…い!」

私は目覚まし時計の音と、謎の振動で目を覚ました。

「あ、目を覚まされたのですね」

けど、そこには夢で会った騎士が居た。

「…ええー!?何でここに居るの!?」

「…もしかしてお邪魔でしょうか?」

騎士がそう言うと、体が光り、一瞬で彼は消えた。

「…え?何処に行ったの?」

『ここです。勇者様。』

声に誘われ、足元を見ると、あの時見たカードが足元にあった。

「…まさか、これ?」

『はい、これが私です。…さぁ、学校に行きましょう』

「…一緒に来るとか言わないよね?」

『…行っては駄目なのですか?』

私は、会話がめんどくさくなって、カードを持って学校に行った。

                   あ、ちゃんと朝ご飯は食べたよ。

・・・・・・・・・・・・

 

同日・放課後

「みんなにも…カードが?」

「はい、私達にはこの二つのカードが」

「そーなのよ…大赦からの勝手な理由でね」

「私にも何故かこのカードが渡されてるわ」

「私は何故か三枚も…」

私達は夏凛ちゃんと謎のカードが加わった部室で情報交換をしていた。

「ところで風先輩。その身勝手な理由って何ですか?」

「え?大赦からメールが来てないの?」

「はい、この電報だけ渡されて…」

「大赦め…ホウレンソウがなってないわ…!」

「落ち着いて、夏凛ちゃん…!」

「いきなり下の名前で呼ぶの…!?まぁ、いいわ。それよりも!この現状をまとめないと!」

『…僕達のせいで、慌ただしくさせちゃって申し訳ありません』

『ごめんな。俺達も頑張って適応していくから、多少のそれは許してくれよな』

私達が愚痴を言い合っていると、犬吠崎姉妹のカードから声が聞こえた。

「ああもう…頭がこんがらがる…!」

あ、風先輩がダウンした。

「お姉ちゃん、スマホ借りるね。…これが、大赦からのメールです」

そう言って樹ちゃんが見せてくれたスマホのメールの内容を要約すると…

『俺達も彼らの事を制御しようと努力したんだぜ?けどアイツら、力は強いし、体は硬いし、…正直勇者じゃないと太刀打ちできません!お願い!助けて!ソイツラ預かってて!』

「…ふざけているんですか?」

「どうどう、落ち着いて。東郷さん。」

私は東郷さんを宥めながら、私の持っているカードを見る。

【セイクリッド・レオニス】…そこにはそう書いてあった。その下には、妙なポーズをとった騎士の絵もあった。

「レオニス…?」

『どうしました?勇者様」

「うわあっああ!?いきなり喋らないで!」

私はカードの声でカードを落としそうになった。変な声も出しちゃったし、すごく恥ずかしい。

『申し訳ありません。ですが、先程私の名前を呼ばれたので…』

「え?あなたの名前って、レオニスなの?」

『はい。我々も一つの命です。名前もしっかりとあります。』

「友奈ちゃん。二人の世界に入らないで」

いきなり肩を掴まれて今度はカードを落としちゃった。え、ちょっと東郷さん?顔が凄く怖いよ?

『これは、我々個人の自己紹介も必要かもしれんな。皆、出て来てくれ』

その声と共に、部室全体が輝き始めた。あ、すごい、すっごく眩しい。

「…あー肩が凝った」

気付けば、部室は凄く狭くなっていた。

「おい、アンタレス。勇者様の前で失礼だろうが」

「あ?勇者って言ってもなァ…。別にそこまで強そうには見えないぜ?」

「勇者様である以上、こうする事は当然であろうが」

「は?お前そんなんだから、アイツらに負けかけるんだろうが」

「それとこれとは別だろうが!」

「ヘイヘイ!ここは喧嘩する場所じゃあないぜ?さ、ユーシャサマにご挨拶だ」

出てきて早々、レオニスと微妙に黒い人が喧嘩し始めた。若干黒い人が止めてくれたけど。

「お見苦しい所を見せてしまい申し訳ない。改めて名乗らせて頂こう。レオニスだ。よろしく頼む」

そう言ってレオニスは礼儀正しく頭を下げた。

「そんでコイツは兄弟の弟にあたるボルクスで」

「よろしくお願いします」

「俺がその兄貴のカストルだ。兄弟共々よろしく頼むぜ?」

カストルとボルクスも頭を下げたり、キメッキメのポーズをとったりして、私達に挨拶をする。

「…お前も挨拶しろよ」

カストルが夏凛ちゃんの後ろで仏頂面で立っていた騎士を小突く。いや兜があるからどんな顔してるのか分からないけどね?

「…スピカだ。よろしく」

それだけでスピカは挨拶を終えてしまう。っていうかこの人女の人だったんだ。声だけしか聴いてないけど。

「おい、お前らも出て来いよ」

まだ名乗って無い騎士が東郷さんの手に握られている二枚のカードに話しかける。

『俺達の体は他より大きい。済まないがそこを退いてくれないか?』

「おお、すまねぇ。行くぞ」

「分かった、兄さん」

「では」

そう言って三人は私と犬吠崎姉妹の手にカードになって戻ってきた。

「って…この人達カードになれるの…!?」

『はい、ここに来てから何故かこんな姿に変身できるようになりました』

「ああ…」

あ、樹ちゃんもダウンした。

「…ソイツらは大丈夫なのか?」

いつの間にか私の隣に立っていた…何コレ?下半身が馬みたいなんだけど?…ミノタウロスさんが犬吠崎姉妹を見ながら訊いてきた。

「うん。たぶん、大丈夫」

「そうか。…一応、自己紹介をさせて頂こう。カウストだ、よろしく。そんでコイツが…」

「…アクベスだ…よろしく…」

カウストの隣に居た上半身に対して下半身が貧弱そう人も挨拶をした。えっ何そのハサミ。危ない。

「おい、お前も言え」

「…アンタレスだ」

「…こんなんだが、悪い奴じゃない。許してくれ」

…この人達…性格が違いすぎる

「ねぇ、友奈ちゃん。この人達を私達のすぐ傍に置いておくってメールに書いてあるのよね?」

「うん、そうだよ」

東郷さんに訊かれて、私はスマホを東郷さんに見せる。

「大赦は馬鹿なのかしら?一応、私達だって一般人よ?それなのに…」

「まぁまぁ、これもお勤めの一つみたいなものだし…!」

「…はぁ、仕方ないわね…」

「何でコイツらなんかの為に私の生活が…!」

 

こうして、何故か私達勇者部と、謎の騎士「セイクリッド」の共同生活が始まりました。




TIPS
『セイクリッド・レオニスのキャラ設定』
真面目系キャラ。一応の彼らのリーダー役。
勇者部の一行に仕えるようになる。
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