神の星と星の神   作:D・ヒナ

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TIPS
『バーテックスの数』
アニメ本編と同じく、12体。
全て倒せば平穏な日々が待っています。
さぁ、満開、しよう!


ep7

夕方・樹海

 

「勇者部総員に告ぐ!樹海化始まれど、バーテックス未だ確認できず!」

私達は家でゴロゴロしてた時に樹海化に巻き込まれた。何で?

「東郷さん!端末見て!」

「えっ?」

「これ…」

端末には六つの赤い点が地図の上に表示されていた。

「…今回は六体も…」

「大丈夫だよ!勇者部のみんなが力を合わせれば!」

「……そうね。そうに決まってる」

「勇者様。我々を忘れてもらっては困ります」

私達は背後からの声で振り向いた。そこにはセイクリッドの四人が居た。

「我々の本分は戦い。爪を振るってこそ役に立てるというものです」

「俺にも戦わせてください。今度こそ、皆を守る為に」

「………………」

四人は一人一人意気込みを言った。ところでアンタレスさん性格変わったね。

「……来るぞ。白粒が大量にだ」

「!」

カウストさんの声で私達は振り向き、東郷さんは銃を構えた。

「…行くわよ」

「うん!」「ああ」「……ウム」

「俺達二人で援護します。三人は他の勇者と合流し、敵を掃討してください」

カウストさんが指揮を執ってくれるみたい。東郷さん以外が命令するってなんかドキドキする。

「じゃあ、行ってくる!」

「行ってらっしゃい」

「勇者様に続け!セイクリッドの力を見せてやれ!」

「グラアアアアアア!」「………………」

 

夕方…?・樹海

 

「せいっ!やー!」

「ゼアアアッ!」

私達は星屑を倒してたけど、かなり数が多い。

「勇者様!後ろです!」

「えっ?」

あっヤバイ。歯が目の前。

「そこっ!」

「!?」

空から剣が降ってきた。これは…

「ちょっと友奈!油断してんじゃないの!?」

「ごめん夏凛ちゃん!ありがとう!」

「大丈夫かね?勇者様」

夏凛ちゃんとスピカさんが助けてくれた。ナイスタイミング!

「このまま全部ぶっ倒すわよ!」

「うん!」

「ウラアアアアア!」

 

夜…?・樹海

 

「……完全に出遅れちまってんじゃねえかコラァ!」

「うるさい、兄さんが迷ったからこうなってんだろうが」

星屑を倒し終わった頃、カストルとポルクス、そして犬吠崎姉妹が来てくれた。

「…ザコばっかり溢れ出たと思ったら…。大物が六体も壁の向こうで高見の見物とはね」

「残り七体の内…、六体?なんか、中途半端ですね」

「それでも我々のやる事は変わらん。敵を討ち、人々を守る。それだけだ」

わぁ、アクベスさんって普通に喋れたんだ。

「へっ!たまにはいい事言うじゃない!サプリキメとく?」

「……気持ちだけでいい」

キメるの表現のせいでぶち壊し。

「なんで、すぐ攻めてこないんだろう?」

「さぁ…。どのみち、神樹様の加護が届かない壁の外には、こっちから攻め込まないけどね」

「バーテックス六体、壁の内側へ侵入。神樹様への侵略を開始したようです」

「来たか。皆、怯むなよ」

「言われなくても!」「当然だ」「やってやらぁ!」

「て、敵の総攻撃…。たくさん…来る…」

やる気満々なセイクリッドに対して樹ちゃんは怯えてる。…よーし。

「コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!」

「ひゃうっ!あははははは!なんでくすぐるんですか、友奈さん!」

「緊張しなくても大丈夫。みんないるんだから!」

「は、はいっ!」

樹ちゃんの緊張も解けたし、私も引き締めなきゃ。

「あと数分で、バーテックス達の前衛が遠距離射程圏内に入りそうです」

「御一行様御到着…か。でも、こいつら殲滅すれば、もう戦いは終わったようなもんでしょ」

「よーし、みんな!ここはアレ、いっときましょう!」

「はい!」

風先輩の言葉で、私達は一点に集まった。夏凛ちゃんは困惑してるけど。

「アレ?どれ?なに?…え、円陣~?それ必要?」

「夏凛ちゃん、ほら早く!」

「ったく、しょうがないわね。まぁ、敵は目の前に来てるし、迷ってるヒマはないし…」

夏凛ちゃんも円陣の中に入ってきた。

「あんたたち、買ったら好きな物おごってあげるから、絶対死ぬんじゃないわよ」

「楽しみ!美味しい物い~っぱい食べよっと!肉ぶっかけうどんとか!」

「言われなくても、殲滅して手柄にするわ」

「わ、私も…叶えたい…夢があるから」

「頑張ってみんなを…国を!護りましょう!」

「よーーし!勇者部、ファイト―ーッ!」

「オーーッ!!」

 

 

???・樹海

 

「なぁ、コイツら統制の欠片もねぇよな?」

先行していたカストルさんが訊いてきた。

「指揮はアイツが執ってるみたいだけど…!」

東郷さんが銃の先に居る、でっかいバーテックスを睨みつけながら答えた。

「一番槍ぃぃぃいいい!!」

夏凛ちゃんが蛇みたいなバーテックスに突っ込んでいった。

「バーテックス、再生しかけてます!」

「させるかってんだ!」

「合わせるよ、兄さん!」

カストル&ポルクス兄弟が蛇をどんどん斬っていく。

「シャアアアア!」「ハーーーーッ!」

小間切れ、だね。

「ヒュー、ナイス連携!」

「やっと役に立てたな!」

「うん。やったね、兄さん」

「指揮官がいるのに、まるで叩けといわんばかりの突出…。…っ、まさか、罠…!?」

東郷さんがすごく難しい事を言ってるけど、状況が良く無いのは分かった。

グワアアアアアアアアアアアアン!!!

「敵バーテックスに動き有り…!」

カウストさんがなんとか状況を説明してくれるけど、こっちも結構キツい。

あのバーテックスの音が頭をガンガンさせる。

「ぐあっ、なによ…この音、気持ち悪…っ」

「あのベル…!すぐに破壊を…ハッ!?」

東郷さんがまた何かに気付いた。観察力すごい。

「別の敵!いつのまにここまで移動を!!揺れのせいで照準が定められない。友奈ちゃん!」

「くぅ、ま、まずい…他の2体も来てる…。こ、このままじゃ…!」

「行くぞアンタレス!たまには私達にも力を貸したまえ!」

「分かった!今こそ、力を見せる時!」

アンタレスさんとスピカさんが矛とレーザーでバーテックスの鐘を攻撃した。

「星々よ、喰らいつけっ!」

「グラアアアアアア!」「ぬおおおおおっ!」

そして、レオニスさんがそのままズバっと行っちゃって、アクベスさんがスパっと行っちゃった。

「ナイスだ!甲冑共!」

「ぁぁ…あ…あ!?うそ……。お姉ちゃん、バーテックスが!」

風先輩は笑顔だけど、樹ちゃんの顔は青い。

「再生しながら動き出した!?」

「ああっ!あのでっかいのにくっついて…、ぇ、ぇええ、が、合体してるの!?」

「もちろん黙って見てないわよ!みんな、囲んで!」

私達はセイクリッドと共に合体バーテックスを囲む。

「四体合体だろうがなんだろうが、封印開始!」

けど、そこに光ってて、熱い何かが飛んでくる。

「わーーーっ!レーザービームーーーっ!?」

「うわわわわっ!」「うおおおおおっ!?」

「ハァハァ、なんとかよけきっ……え!?こいつ、追尾してくんの!?」

「レーザーで私が負けるとはなっ!」

「合体して強くなってる!」

「危ねぇっ!」「きゃあああっ!」

レーザーで私達はもう散り散り。だったらイチかバチか…!

「追ってくるなら、ギリギリまで引き付けて敵に当ててやれば…!」

「勇者様!前に!」

レオニスの声でハっとして前を見る。

「!?、また前からも…!うわっ…あああああああ!」

「そのレーザー、止めろぉおおーーっ!はぁあああーーーーーーっ!!」

夏凛ちゃんが焼かれてる私の前に割り込んできて、レーザーを思いっきり剣で殴った。…けど

「うわああああ!ぐ…っく…ぅ。な、なん…だ…こい…つ……」

レーザーに思いっきり焼かれて、地面に落っこちた。

「友奈ちゃんを守って!一斉射撃よ!」

「了解!」「イエッサー!」

東郷さんの声を合図に弾丸だとか矢だとかがバーテックスに撃ち込まれた。それでも

「えっ、防がれた!?まずい!」

「散開!」「退けっ!」

「きゃああああああっ!」「がああああああっ!」「ぐううううううっ!」

爆発の後に、三人分の叫び声が聞こえて、遠距離攻撃が出来る人もやられた事がわかった。

「つ、強す…ぎる……この…ままじゃ…、神樹様…が……、世界…が……」

「く……ぅ」

私も夏凛ちゃんに倣って、立ち上がろうとしてみるけど、右腕すら上がらない。

「……、……!…………。…………、…………!」

風先輩の声が聞こえたけど、遠すぎて何を言ってるのか分からない。

「みんなで帰るんだぁあああーーーーっ!!」

今度は風先輩の声がはっきりと聞こえた。でもそれっきり聞こえなくなった。

「お、お姉ちゃーーん!」

樹ちゃんの悲しい声が聞こえた。……動いてよ、私の体。

「…………。…………。」

風先輩の声が全く聞こえなくなった。もう終わりなのだろうか。

どうして動かないの?勇者になるって言ったでしょ?そんな考えも、光と叫びが打ち消した。

「さっさとくたばるなんて、できるわけがないでしょぉぉおおお!!!!!!!」

目の前には、派手になった装束を纏った風先輩が神々しさと共に浮いていた。

「力が…漲ってくる…!」

「…おお、やるじゃ…ねえか…!」

「風!?」「お姉ちゃん!?」「風先輩!?」

「これならいける…!そぉおおおおおおおおい!!!!」

風先輩は背負った大剣を巨大バーテックスに振り降ろした。剣はそのままバーテックスに傷を付け、怯ませた。

「「「やったーーーっ!!!」」」

と、喜んだはいいものの、あれって何が起こってるの?

「夏凛ちゃん、風先輩どうしちゃったの!?」

「これが…恐らく、以前に説明した『満開』よ」

「満開…」

以前夏凛ちゃんから聞いてた『満開』というものはいわば勇者のレベルのようなものみたいで、すればするほど強くなるみたい。

「いい響きじゃあねぇか!…おい、アクベス!俺達も全力を出すべきじゃあねぇか?」

いつの間にか立ち上がっていたカストルさんがアクベスさんに呼び掛けた。えっまだ先があるの?

「………行くぞっ!」

「りょーかいっ!」

「「エクシーズ・チェンジッ!」」

二人が合図で合体して…うわっ眩しいっ!

「『セイクリッド・ビーハイブ』ッ、参上ッ!」

気付けば、一人のでっかいハサミの甲冑が目の前に浮いていた。

「俺達セイクリッドの合体、かっこいいだろ?」

「……合体?」

樹ちゃんがぽかんとしちゃってるよ。実際私もぽかんとしてる。合体なんて特撮でしか見た事ないもん。

「反応がイマイチだな…。まっ!見た目だけじゃねぇってトコロ、魅せてやるぜっ!」

そう言って、……ビーハイブ、だっけ。は、風先輩と一緒にバーテックスを殴り始めた。

「…あっちはともかく、風先輩はレベルアップしたって事なんだ!」

「強くなったのがすごく良くわかるし、なんだか雰囲気も違って見えるよ!」

「自分でも感じるわ…。全ての能力が高まって抑えられないような…」

「そうだろうそうだろう!俺達も最初はそんな感じだったぜ!」

力の成長に喜んでいる私達だったけど、敵は待ってくれるはずもなく…

「敵軍ニ総攻撃ヲ実施ス!」

「東郷さん!どうしたの!?大丈夫!?返事して、東郷さーん!」

浮かれてた私達を東郷さんの叫びが現実に引き戻してくれた。

「東郷さん!東郷さんてばー!」

いくら呼んでも返事は帰ってこない。…けど

「ふぇえ!?と、東郷さん…それ…」

「ああ、中々に乗り心地がいいぞ!」

「まさか俺が乗せられるとはな」

「…ゴホン。こちらで一体倒したわ。みんな、大丈夫?」

いきなり目の前に現れた巨大な戦艦とそれに乗った東郷さん率いる遠距離勢が普通に不安を破ってくれた。

「東郷先輩、戦艦みたいです!」

「うんうん。空母みたいで格好良い!」

「ありがとう。最高の褒め言葉だわ」

「戦艦言われて嬉しいのか…」

「それで、風先輩は?」

「あの大ッきいのと甲冑と一緒に格闘中なの。すっごい速さで攻撃をかわしてる。ほら!」

私の指差した先では、風先輩とハサミ甲冑が巨大バーテックスと格闘中だった。

「充てられるものなら、当ててみなさい!」

「どうしたぁ!?そんなもんかっ!」

「お姉ちゃんが動きを止めたら、みんなで即、封印しちゃいましょう!」

「うん!私も元気が戻ってきた。まだまだ戦えるよ!」

「力を合わせて頑張ろう」

「…力を合わせて…か。俺もそろそろ…」

カウストさんが何か言ってた気がするけど、ひとまず私達はバーテックスを取り囲んだ。

「今度は勇者部の総攻撃よーー!」

「おおーーっ!」

そして私達はバーテックスを殴る斬る撃つ…。私は確信した。

「効いてる!」

「…どうしてよ。どうして私はまだ…。手柄を立てるチャンスだっていうのに…」

「…おい、気付いたか?」

「すごい速度で一体来る!」

「どこ!?」

アンタレスさんと東郷さんの声で私は周囲を見た。……………へ?

「えっ!?」

目の前をちっこくて、すごい早いものが通り過ぎていった。まさか…

「今のが七体目…?あれが…最後の一体!?」

私の思っていた事を夏凛ちゃんが代弁してくれた。

「あの先には神樹様が!」

「早く止めないと!」

「駄目です!攻撃が届きません!」

「このままじゃ、世界が終わっちゃう!」

そんな事を言っている間にもバーテックスは神樹様との距離を縮めていく。

「世界が…、そ、そんなの絶対イヤだよ…」

「な…、樹…?」

「世界が終わるなんて…絶対ダメ…。神樹様を壊したら…ダメぇえええええええ!!」

その言葉でまた周囲が明るくなって、気付けば樹ちゃんも風先輩と同じような感じになっていた。

「満開したのね…!」

「そ、そんな…」

「え…ぇえええ!?私、どうやって…!」

「わあ~、樹ちゃんも格好良いよ!」

「それより敵を止めないと!お姉ちゃん…私、頑張るよ!……ええーい!!」

樹ちゃんは沢山のワイヤーを出して、敵に絡ませた。

「樹ちゃん、ナイス!敵の動きが止まったよ!」

「御霊も出てきたわ!たたみかけて!」

夏凛ちゃんの言葉で樹ちゃんはワイヤーを操作した…、けど敵はまだピンピンしてる。

「…ダメ…元気すぎる…!」

そんな事をしている間にも、ワイヤーはプチリプチリと千切れている。

「こうなったら私が…!」

「ここは俺に任せてもらおうかっ!」

夏凛ちゃんの声が知らない声にかき消された。…まさか。

「『セイクリッド・オメガ』、攻撃開始ッ!」

また知らなくてデッカい甲冑が出てきた。下半身が馬のソイツは自身の槍を左手で掴み、ぶん投げた。槍は御霊に突き刺さり、消滅させた。

「ふぅ…。ギリギリセーフってとこね。…で、あんた誰?」

夏凛ちゃんが目の前に浮いている、半人半馬のでっかい甲冑に問いかける。

「俺はセイクリッド・オメガ。アイツとおんなじようなもんさ。…それより、アッチは気にしないでいいのか?」

そう言ってオメガさんはでっかいバーテックスを指差した。

「ちょっ…な、なによあれ!?」

「そ、そんな…。私たちが素早い奴に気を取られてる間に、また巨大化してる!」

「いっけぇえええーーーーーっ!!!!」「やれぇえええーーーっ!」

「ああっ!風先輩が行った!?」

「お姉ちゃん、頑張って!」

「せぇえええええい!!!!」

巨大バーテックスに風先輩が剣を振り下ろした。そして…

「おおーーーーっ!!」

「見たか。これが勇者部部長の実りょ…」

「ボサっとしてんじゃねぇ!」

「ぅああっ!?」

両断できたのは良かったけど、敵は反撃して、風先輩を吹っ飛ばした。

「両断されたのに反撃してくるなんて!」

「大丈夫!?」

「大丈夫…あいつを…封印して!早く!」

「うん!」

「真っ二つになった今が好機!」

「バーテックス、大人しくしてーー!封印のぉ~……あ、あれ…?」

封印はしたけど、御霊が出てこない。どーいう事?

「御霊が…出ない!?」

「ど、どうなってるんだろう?」

「違う、上だっ!」

スピカさんの声で上を見上げると、そこにでっかい三角が浮かんでいた。

「ええええええ~~~~~!?!?」

「あの巨大なのが、最後の御霊…。何から何まで…規格外すぎるわ…」

「しかも、あの御霊…出てる場所は宇宙!?」

「大きすぎるよ…。あんな物どうやって…」

「最後の最後でこんな、こんなっ…!」

「へいガールズ、俺達の存在を忘れちゃいねぇか?」

「宇宙なぞ、星の騎士団の家にも等しい場所だっ!手助けぐらい出来る!」

でっかい甲冑が二体も目の前に出てきて驚いたけど、手助けをしてくれるのなら、それは嬉しい。

「さっ、船の嬢ちゃん!宇宙旅行の準備はいいか!?」

そう言うと、ビーハイブさんは浮いていた蜂みたいなのが船にくっついた。

「コイツとオメガがなんとかしてくれる筈さ!」

あれ?東郷さんだけが突撃する流れになってない?

「待って!私も行く!」

「オッケイ!二人で御霊の旅へ行ってこい!」

「しっかり掴まっておけ!行くぞっ!」

そう言ってオメガさんは私達を掴んで、槍投げの要領で私達をぶん投げた。えっ酷くない?

「早いっ…!友奈ちゃん!大丈夫!?」

「うん…!なんとか…!」

その勢いは凄くて、私達は振り落とされずにいるのが精一杯だった。でも、これだけ早く進んでいるのに御霊との距離はなかなか縮まらない。

「……!?御霊が攻撃!?」

でも、流石に少しは近づけたのか、御霊もそれっぽい反応をした。

「迎撃するわ。地表には落とさない。友奈ちゃん、見てて!」

東郷さんの砲撃が、御霊の攻撃を打ち砕いていく。

「く…っ、数が多いけど…一個たりとも、通さない!!」

戦艦は全ての攻撃を打ち砕いて、私達を上まで運んでくれた。でもいきなりスピードが落ちた。

「友奈ちゃん…、ごめん。そろそろ…限界…みたい……」

「ありがとう、東郷さん。あとは任せて。見ててね、やっつけてくる」

私は下降していく戦艦を足場にして、上に跳んだ。

「満開!」

満開の言葉を合図に、私の横に大きなアームが現れた。

「みんなを守って、私は勇者になるっ!!!!せやぁあああああーーーーーーーっ!!!!!!!!そこだぁあああーーーーーーっ!!!!!!」

私はアームを御霊に叩きつけた。でも、御霊は壊れなかった。

「くっ、硬い…。ゆ、勇者部五か条ひとーつ!なるべく、諦めない!!!!」

もう一度アームを御霊に叩きつける。今度は少しヒビが入った。

「さ、ら、に、五か条もうひとーつ!成せばたいてーい、なんとかなぁあああある!!!!」

もう一度、さらにもう一度。アームを何回も叩きつけ、御霊は砕け散った。

「や、やった……」

けど、これなんだか落ちてない?そう思ったのもつかの間、私は柔らかい何かに上に乗った。

「……友奈ちゃん、お疲れ様」

隣には東郷さんが居た。

「美味しいとこだけ…とっちゃった…」

ごめん…。最後の力で出したけど…これ、地上までもつか分からないわ…」

「神樹様が守って下さるよ…。2人なら…大丈夫……」

……あ、駄目だ。もう、眠い。

 

 

―――

 

 

周囲には甲冑共がゴロゴロと倒れている中、私達は上を見上げていた。

「受け止めてみせる…。絶対、絶対、助けてみせますっ!」

私の隣で、樹がワイヤーを操作している。ワイヤーが向かっているのは、あの大きな蕾。

ワイヤーは見事、蕾に絡みつき、衝撃を緩和した。

「おぉ…!ナイス根性!すごいよ樹!見て、あんたが止めたのよ、ほら!」

私は柄にもなく、はしゃいでしまっていた。けど、そんな私とは別に、樹の目は虚ろだ。

「お姉ちゃん…、私…頑張った…よ…」

それだけ言い残して、樹は倒れてしまった。

「風!樹!友奈!東郷!みんな…冗談だろ…?」

「う、うぅ…」

私が慌てていると、蕾の中から出てきた東郷が唸った。

「え…へへ…、だ、だいじょう…ぶ…」

友奈が蚊の鳴くような声で存命を示した。

「「なんとか…生きてまーす」」

「なんだよ、みんな…もう!早く返事しろよぉ……!」

こっちは心配してるってのに、仲良くしやがって…!

「いやぁ…美人薄命だから…アタシ、危なかった…けどねぇ…」

あーもう!心配してたのが馬鹿みたい!そんな事を思いながら、私は端末に手を伸ばし、通話のボタンを押す。

「バーテックスと交戦。負傷者11名。至急、霊的医療班の手配を願います!」

その事を告げた後、少し焦らしてから、私は宣言した。

「尚、今回の戦闘でバーテックスは全て殲滅しました。私たち、讃州中学勇者部一同が!」




TIPS
『投稿期間が開いた事について』
こんな本編に塩振っただけのお話を読んでくださる方に、全身全霊の謝罪を。
すみませんでした。これからは、あまり間を開けずに、投稿していきます。
……多分、していけると、思います。
ところで、ゆゆゆ三期、決定しましたね!やったぜ。
のわゆがアニメ化決定とかだと私がヴェルズ化してしまうので本当に良かったです。
でもいつかは見たいですね。アニメのわゆ。見たら多分ガガギゴが如く闇堕ちするだろうけど。
三期もちゅるっとも楽しみですね!きっと最後はみんな笑顔で終わるんやろなぁ…!
では、これからの勇者であるシリーズの繁栄を願って、あとがきもどきを終わらせたいと思います。
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