性別:男性
階級:少佐(殉職により
悪魔の実:なし
六式:基礎は完璧
覇気:原理は知っているが習得していない
補足:逃げ足は特筆するものがあり
拝啓・海軍本部の皆さん。お元気にしていますでしょうか。
私、キビは今重桜と呼ばれる国で----
「指揮官様~、お待ちになって~!」
「いらっしゃいませだにゃ。指揮官」
綾波に連れられて俺は工廠と呼ばれる施設に来ていた。そんで俺の目の前にいる緑髪のネコっぽい女の子がココの責任者の工作艦・明石らしい。
「えーっと、ここで艦隊の強化ができるって聞いているんだが」
「にゃ。指揮官、
おいなんだそのルビは。
「それでは簡単に説明するにゃ。指揮官は『キューブ』は持っているかにゃ?」
「いや?」
そんなものがいるなんて聞いてないし。
「にゃにゃにゃっ!?キューブが無いと建造はできないにゃ!」
「それはどこに行けば手に入るんだ?」
この時俺は気づかなかった。目の前にいる明石がカモでも見つけたと言わんばかりに悪い顔をしていたことを。
「キューブは明石の売店で取り扱っているにゃ。指揮官は初心者だから今回はツケておくにゃ」
そう言って明石はダブダブの袖から青く光る四角い宝石のようなものを取り出した。これがキューブってやつか。
「ところで指揮官はどんな艦種がお望みだにゃ?」
「かんしゅ?」
海軍本部にいたときは基本戦艦かコルベットに乗船していた。といっても少佐なんてもんは中間管理職だから
「参考にどんな艦種があるんだ?」
「そこにいる綾波は駆逐艦にゃ。普段の火力は低いかもしれないけど魚雷の攻撃力は侮れないにゃ」
ふと綾波を見ると、珍しくドヤ顔していた。しかしなるほど、魚雷か。
「そして少し大きくなると巡洋艦になるにゃ。大きくなったから火力もパワーアップだにゃ」
でかくなればそりゃ強い大砲も扱うことができる。悪くないかもしれないな
「更に更に!もっと大きくなると戦艦になるにゃ。どんな敵も一発KOにゃ!」
戦艦か。あれ、大きいから色々面倒もあったりするんだよな。何度か迷子になった上司を探したことが。自分の船なんだから構造ぐらい把握しておけってんだ。
「そしてそして!戦艦とは違い艦載機を運用する空母っていうのもあるにゃ!」
空母ね。……初めて聞いたわ。何それ。すっごい興味があるんですけど!?
「そして!この!明石は!工作艦という唯一無二の艦種なんだにゃ!どうにゃ、指揮官?興味があるのはいたかにゃ?」
「そうだな」
強いて言えば。
「空母かな」
「やっぱりそうだにゃ!明石も工作艦って言ってくれると思っていた…にゃ?空母?」
「空母」
どういった艦種なのか想像できないけど、見てみないと判断できないよね。こういうのは。
「空母は工作艦に比べてコストが高いにゃ。それでも建造してみるかにゃ?」
「頼む」
「ちぃっ。それじゃあ空母の建造を始めるにゃ」
舌打ち聞こえているからな。
「この機械にキューブを二個入れて後は待つだけにゃ」
え、そんな簡単なの?
「何ができるかは運しだいにゃ。空母がちゃんとできるといいにゃ~」
自分が選ばれなかったからって不貞腐れるなよ。
あれから数時間。明石から建造が完了したと連絡がきたので再度工廠に足を運んだ。
「よく来たにゃ指揮官。後明石サービスで二隻建造しておいたにゃ」
よく見れば確かに建造中の表示がされている機械が二つある。
「もちろんこれの請求は指揮官宛てにゃ。後日耳揃えて払ってもらうにゃ」
「詐欺じゃねーか!」
そんなサービスはサービスと呼ばないんだよ!新手の悪徳商法だよ!
「建造もタダじゃないにゃ。艦隊の強化には先行投資も必要だにゃ」
このクソ猫が。
「そういうわけだからよろしくにゃ指揮官」
何がそういうわけだ。散々に悪態をつきながら俺は建造完了となっている機械を操作した。これで一応空母と呼ばれる未知なる艦船が仲間になるわけだ。
「さて、どんな子が出てくるのか……」
ブシューと蒸気を吐き出したカプセルから出てきた女性は黒を基調とした着物に目元には赤いアイライン。そして何といっても特徴的なのが頭に生えている狐耳と…狐耳と…嘘やろ?
「ようやく会えましたね、指揮官。栄光なる一航戦、赤城。着任いたしましたわ」
「剃‼」
「指揮官!?」
綾波が止めたような気もしたけど俺は気にせずに逃走を図った。だってさ。だってさ!
なんで
あいつとは俺の幼馴染であり、同期であり、そして直属の上司だったりする。勝手知ったる昔の仲ではあるのだが、問題はあいつは悪魔の実の能力者ってこと。それも幻獣種の天狐とかいう最強レア度で特徴が九本の尻尾があるということ。
もうね。トラウマなのよ。わかる?さっきの子には悪いけどあの姿を見た瞬間にヤベーと思った時にはもう走り出していたわけよ。骨の髄までわからされてんのね。
しかしこんな狭い敷地にセーフティーゾーンはそうそう存在しない。あるとすればもうここしかない。
自室兼執務室。
この最後の聖域に逃げ込めば勝ち確だ。そして今、ここにいる人間は!俺を除き全員工廠にいる!もしもの備えとして水と食料もある。籠城の準備は完璧だ!
速攻で扉を開けて速攻でカギをかける。ふぅ。ここまで来れば問題はない。
「お疲れ様です、指揮官様。お茶が入りましたよ」
「ああ。ありがとう」
久々に本気で逃げたからのどが渇いて仕方なかった。ここらで一息つくのも悪くない。
「指揮官様は足が速いのですね?赤城、驚きました」
「ああ、あれは『剃』って移動術で………」
「?」
「……」
「……」
「うおおおおおおおおおおお!」
何でおるねん!?何でおるねん!?
こちとら最速最短距離を突っ走ってきたのになに涼しい顔して先回りしとんねん!
これが空母か!?空母の力なのか!?
「愛する人のためならこの赤城、どこへでも。どこまでもお供をする所存です。不束者ですがどうぞ良しなに」
「ああ、こちらこそ。よろしく」
うっかり取り乱してしまったが、あいつとは見た目が全然違う。あいつはもっと童顔で胸がでかい。
「ところで指揮官様は、なぜ先ほど私の顔を見るなり逃げ出したのでございますか?」
言えるわけねーよ。九尾がトラウマスイッチなんて言ったらこの子何してくるかわかんないオーラしてるし!
「あ!もしかして指揮官様は恥ずかしがり屋ですか?」
たとえ恥ずかしがり屋だとしてもあそこまで全力逃走はしないだろうよ。
「実は赤城も少し恥ずかしがり屋でして」
顔を赤くしてもじもじしないで。なんか劣情を催される仕草するんじゃないよ。
「しかし、これは好都合。昼間の密室で指揮官様と二人っきり。何も起きないはずもなく!」
恥ずかしがり屋何処行った!空島か!空島に逃げたか!海軍なめんな!
赤城の突進を紙絵でひらりと躱し、そのまま窓へと直進!最後の壁をぶち破れ!I CAN FLY!!
「指揮官様!ここは三階で…え?」
「月歩!」
はっはっは!流石の空母も空までは追ってこれまい!あまり長くは持たないが、このままトンズラさせてもらう!なんか周りに赤い火の玉が飛んできているけど気にしない!
「空に逃げるとはこの赤城、感服いたしました。ですが」
何か赤城がぶつぶつ言っているけど後ろは振り向かない。振り返ったら捕まる!
「赤城からは逃げられません」
周りを飛んでいた火の玉が一層激しく燃えたかとおもったらプロペラが付いたT字型の模型に変身した。なんだこれ?って思っていたら。
バババババババババババ!
「うおおおおおお!」
撃ってきた!?あの模型撃ってきたんですけど!それもちょっと待てよ!何体あるんだこれ!?
「さあ大人しく赤城に抱かれなさい!」
「ごめんなさい!俺は逃げる!」
次回予告
「海軍本部を甘く見るな!」
「鬼神の力、味わうがいい」