起きたら『グルド』になったので、取り敢えず歯を磨く事から始めようと思う   作:ヘルメット助教授

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誤字脱字ありましたらスイマセン


10話、亀仙人の本気/やらせない。絶対にそれだけは

 

「武天老師さま、お帰りなさ…ど、どうしました!?

その、鼻血は!」

 

亀仙人のアロハシャツが、本人の鼻血で真っ赤に染まっている

 

あ~…アレか、ブルマにドラゴンボールをあげる代わりに、亀仙人はパンチィを見せてくれと頼んだら、多少は恥じらいながらも豪快に見せてくれた…しかし、前もって悟空がブルマのショーツを脱がしていたので…

 

さぞや豪快に吹き出した訳ですね、分かります

 

今頃、自分がノーパンだったと気付いたブルマが、怒りのマシンガンを悟空に乱射してるんだろうなぁ~

 

 

 

そこから数日が経過したある日、雲に乗った少年がカメハウスにやって来た

 

「オッス、俺グルド」

 

「お、オッス、オラ孫悟空」

 

黒髪のツンツン頭に懐かしの紫色の服、背中には如意棒、サイヤ人の象徴である尻尾をフリフリとさせた、DBの主人公『孫悟空』が目の前に居る

 

やべ~…取り敢えず挨拶しちまったけど、マジ悟空だよ

 

マジで悟空が目の前に居るよ

 

「なぁなぁ、オメ~蛙の妖怪かなんかか?」

 

開口一番に、とんでもない事を言われるが俺は怒らない

 

なんせ相手はデリカシーの欠片もない事に定評のある、あの悟空だからな

 

「…いや、ただの宇宙人だ

蛙の妖怪じゃない」

 

「なんだ~、じゃあ食えねぇのか~」

 

あからさまにガッカリする、う~む…この反応はまさに悟空だな

 

「ところで…孫悟空よ、このカメハウスに何しに来たんだ?」

 

「あ…」

 

 

 

「ほい、到着っと」

 

原作通りドラゴンボールのあるフライパン山の火事を消す目的で、亀仙人に芭蕉扇を借りに来た悟空

 

しかし芭蕉扇は亀仙人が捨ててしまった為、捨てた本人が何とかすると言ったので、フライパン山に向かう事となった

 

俺達は邪魔をしないので、一緒に付いてって良いかとバイオレットが尋ねれば、そこは1発オーケー

 

さてさて、かめはめ波を見られるぞと俺達は筋斗雲の悟空、小さいガ○ラに乗る亀仙人と共に、赤々と燃えるフライパン山の麓に到着したのである

 

途中で舞空術で空を飛ぶ俺達を不思議に思ったのか、オメー達は妖術使いか?と悟空が尋ねてきたりもしたっけ

 

「おーーい!亀仙人のじっちゃん連れて来たぞーー!」

 

到着して直ぐに、悟空が元気一杯の大声で旅の仲間を呼ぶと、バニーガール姿のブルマ、豚のウーロン、でっかいオッサンの牛魔王が現れた

 

「あれ?アンタのその目と肌の色、もしかしてグルドじゃない

それに…」

 

「久しぶりね、ブルマちゃん

…どうしてバニーガールの格好なの?」「グヘヘヘ…ブルマちゃん、もう一回ワシにパンチィを見せてくれんかのう」「見せるか!」「グヘヘヘ…俺、ウーロンってんだ、よろしくな姉ちゃん」「え?あ、よろしくねウーロンくん、私はバイオレット」「おお!武天老師さま!お久しぶりだべ!」「相変わらずでかい声だのう牛魔王」「はぁ~オラ、腹へっちまった~」

 

くっ…うるさい

 

「で?どうやってあの山火事を消すんですか?」

 

少し大きめの声で言えば、騒がしかった者達の中から亀仙人が、ワシが消してやると前に出る

 

ただその代わりにブルマの見事なパイ乙を、ツンツンさせてくれと要求

 

あ、ブルマに殴られた上に、めっさ怒鳴られとる

 

実に原作の雰囲気だなぁ~と端で見ていると、此方を見ている2つの小さな気配に気づく

 

これはそうか…ヤムチャとプーアルだな

 

確かフライパン山に来る少し前までは盗賊をやってて、バズーカでウーロンの車を破壊して邪魔をしたり、悟空とバチバチにやり合ったりと、それなりの悪党をしてたっけ

 

仕掛けて来ないのは知っているので、ヤムチャは放置する

 

あれ?悟空の未来の嫁さんのチチは?

 

……居た

 

幼女に着せるには少々アレな服に身を筒んだチチは、既に悟空を意識しているらしく、悟空を盗み見ては頬を染め、モジモジしている

 

初々しい事だが、アレが後に教育ママになってしまうのだと思うと…ねぇ

 

「では、やるとするかの!」

 

どうやら話は決まったようだ

プリプリとブルマが怒っている

 

「本当にスケベ爺なんだから!

…バイオレットさんも大丈夫?あの爺の所で修行してるんなら、変なことされたりしてない?」

 

「うん、大丈夫だよ

前まではグルドに守られてたけど、最近は自分で何とかしてる」

 

グッと拳を作り、ブルマに笑顔を向けるバイオレット

 

「へぇ~、前まではただのスケベなデブだと思ってたけど、痩せてみたら、そっちの方の気が利くようになったわけ?」

 

ニヤニヤしながら、バニーガールのブルマが上からモノを言う

 

「ふん、痩せてみたらは余計だ

…そんな事よりよく見ておけ、亀仙人の…いや、武天老師の本当の力を」

 

重い亀甲羅を降ろして上着を脱ぎ、お約束どおり

『ワシ、セクシーじゃろ?』とブルマにアピールしたら、亀仙人は瓦礫の上に登ると…

 

「すぅ~~……はぁ!!」

 

「「「げぇ!?」」」

 

気を膨らませた亀仙人の体が、みるみる巨大化していく

 

俺はサイコキネシスをフルに使って、亀仙人の体に今、なにが起こっているのかを見逃さない

 

「なんて…凄い、気

これが武天老師さまの…」

 

この中で唯一、俺以外に気を読めるバイオレットが一番驚いている

 

「バイオレット、亀仙人の呼吸と気の動きをしっかり見てるんだ

あれは滅多に見れない、亀仙人の本気の力だ……!」

 

「うん…!」

 

「か」

 

「め」

 

「は」

 

「め」

 

MAXパワーに達した亀仙人は、腕をゆっくりと回しながら、あの言葉を口にしだす

 

く、来る…

 

「波ああああぁぁぁぁ!!」

 

限界に高めた体内エネルギーを掌に集め、合図と共にレーザー砲のように放たれた光りは

 

やはり山火事ごと、フライパン山を消し去ってしまった

 

 

 

 

 

「武天老師さま、しっかりして下さい」

 

「ぷへへへっ、ワシは幸せもんじゃ…」

 

フライパン山から、ひとまずカメハウスに帰って来た俺達

 

ブルマに化けたウーロンの、パフパフ攻撃によって血が足りない亀仙人は、足はヨロヨロとしながらも顔は幸せそうである

 

「…は~~、長生きはするもんじゃの~」

 

ソファーに座り、ボケ~っと思い出しエロスに浸っているところ悪いが、切り出させて貰うぞ

 

「亀仙人のじい様、実はそろそろ俺達は亀仙流を卒業し、新たな道を進んで行こうと思ってます」

 

「む?」

 

突然の切り出しに、顔が引き締まる亀仙人

 

「バイオレットも最近は修行に慣れ、新たな境地への渇望が沸いてくるようになりました

そこで俺達は『聖地カリン』に赴き、そこに住まうカリン様に修行をつけて貰おうと思います…」

 

「ほぅ…カリン様に修行をな…」

 

「はい、かつて多くの武道家がその地を目指したと言う古い伝説を街で聞きまして、とても興味が沸いたのです」

 

「グルド、お主は元からワシを超えておるので止めはせんよ

しかしバイオレットちゃんには肝心な事をまだ教えてないので、卒業はまだダメじゃ」

 

はい、知ってます

 

上には上がいる、努力を怠るなという事ですな

 

俺にとっての『上』は遥か上にあり、頂きすら見えないのは分かっているけど

 

「武天老師さま、その教えは、この場で聞かせてくれるもので無いのでしょう?」

 

バイオレットも6ヶ月の間、亀仙人の下で修行していた事もあり、その性格は分かっている

 

無闇にしつこく聞いたりしない

 

「無論じゃ…その教えとはワシが口頭で伝えて、バイオレットちゃんの頭では理解したつもりでも、心には何も響かぬモノ

ただし、早朝にやっておるグルドとの組み手で、己の強さが増している事は気付いていようから、視野を広げると言う意味でカリン様の下に行くことを許可しよう

その代わり、8ヶ月後に南の都で開かれる『天下一武道会』に選手として出場して貰うがの」

 

「天下一武道会…あの有名な大会に、私が出るのですか…!?」

 

「止めておくか?」

 

「いえ、武天老師さまやグルドに鍛えられた私自身の本当の強さを確認する為にも、出ます!」

 

「よろしい、では聖地カリンに行くがよい」

 

「はい!武天老師さま、長い間、お世話になりました」

 

「グルド、バイオレットちゃんを頼んだぞい」

 

「うす」

 

 

 

そして俺達は荷物を纏め、カメハウスから旅立つ事となった

 

「御二人とも、お気をつけて~」

 

「たまには帰ってくるが良い

体には気を付けるのじゃぞ」

 

亀仙人と海亀が俺達を見送る

 

「武天老師さまも、どうかお元気で」

 

「エロもほどほどにしとけよ、エロ仙人」

 

「このばっかもん!

さっさと行けぃ!」

 

「へへっ…!

8ヶ月後に、また会おうぜ!」

 

飛び立った俺達が見えなくなるまで、亀仙人達は手を振っていた

 

 

 

「ねぇ、その聖地カリンは、こっちの方角で良いの?」

 

舞空術で飛びながら、バイオレットが尋ねてくる

 

今は彼女の速度に合わせているので、空中でも会話が可能

 

「亀仙人の爺さまに、ああは言ったが

俺はフライパン山から帰って来て以来、気になっている事がある」

 

「…それは?」

 

「ブルマだ」

 

「ブルマちゃん?

どうしてブルマちゃんが気になるの?」

 

「忘れたのか?

あの娘は大企業、カプセルコーポレーションの御令嬢で博士の1人娘だぞ

その御令嬢が、あんな危険な旅をしているのは変だと思わないか?」

 

「そういえば、そうだね」

 

「ブルマは確かに行動力はあったが、今回のは明らかに逸脱している

…何かあってからじゃ遅い、せめて話だけでも聞きに行こう

それに俺は博士に頼み事をしているので、ブルマの身に危険が迫ったら博士に会わせる顔がない」

 

「そう言う事…分かった、私も手伝うよ」

 

「すまねぇな」

 

「でも、肝心のブルマちゃんはどうやって探すの?」

 

バイオレットの疑問に、俺は行動で示す

 

空中に停止し、目を閉じて気を探る事に集中、普通の人間より少し強い悟空の気を探る

 

最後に会った地、フライパン山の方角には2つ、他より少し強い気がある

 

これは牛魔王とチチだろう

 

そこから東西南北に範囲を広げていけば、牛魔王達より少し強い奴と、劣る奴の気を見つけ出す

 

「……いた」

 

「もう見つけたの?」

 

早いねと言うバイオレットを連れ、俺達は悟空の気を感じた方角に飛ぶのであった

 

 

 

「へぇ~、世界中に散らばったドラゴンボールを7つ集めると、願い事をなんでも叶えてくれる龍が現れるのか

すげぇ話じゃないか、なぁバイオレット」

 

「グルド…よくこの状況で落ち着いていられるね」

 

「そうか?」

 

チラリと俺は、同じく煉瓦作りの牢屋に入れられた面子の現在の様子を見る

 

「ふぇ~ん!せっかくここまで集めたのに~!あんな奴に横取りされるなんて最悪よ~!」「くそっ!俺の癖を直すチャンスだったのに!」「だ、大丈夫ですよヤムチャ様!希望を持ちましょう」「神龍って何だ?食えんのか?」「あ゛~俺まだ死にたくねぇよ~!」

 

狭い牢屋に俺とバイオレット、そしてヤムチャとプーアルを加えた悟空達が『ピラフ城』に囚われている

 

賑やかな面子だよ、相変わらず

 

ブルマは泣き崩れているが…仕方ないか、苦労して集めたドラゴンボールは全てこの城の主であるピラフの手中にあり、奴は身分不相応な願いを叶えようとしているのを、確か彼女は知っていた筈

 

そろそろ俺の願いを叶える時か

 

「うわっ!空が暗くなったぞ!」

 

悲観していたウーロンが気付く

 

「アイツ、神龍を呼び出すんだわ!」

 

「こうしちゃいられないぜ!」

 

ブルマが叫んで、ヤムチャが渾身の力で壁を殴る

 

「孫くん!アンタも壁を壊しなさい!」

 

悟空も、ヤムチャと同じく壁を壊そうとする

 

無駄無駄、その壁は悟空の『かめはめ波』じゃないと穴は空かないのさ

 

早いとこ、かめはめ波を撃っちゃってよ悟空ちゃん

 

そんで外に出たウーロンと、俺は修行の合間に覚えた『入れ替えテレポート』で立ち位置を交代、ピラフの願いを阻止し、ついでに俺の願いを叶える作戦って訳よ

 

ワザとあのピラフに捕まるのは少しストレスになったが、まぁいい

 

くくっ…まだだ、まだ笑うな

 

「ブルマちゃん、ここは私も手伝うね」

 

…はい?

 

『ドカーーーーン!』

 

「「「うそ!?」」」

 

「スゲーなオメー!」

 

開いた口が塞がらん

 

バイオレットが煉瓦の壁へ、豪快に蹴りを入れると、その箇所は派手に爆散

 

いや、確かに戦闘力100はあるバイオレットに、煉瓦の壁なんて…いやそんな事を考えてる場合じゃねぇ!

 

「急げ!ピラフの下らない願いを俺達で阻止するんだ!」

 

最もな事を言った俺は、いの1番に牢屋の外に飛び出して、夜空にうねる神龍の元へと全力ダッシュ!

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

誰も追い付かせやしない!

 

ここまで苦労してきた口臭を、絶対に無くしてやる!

 

【さぁ願いを言え、どんな願いでも1つだけ叶えてやろう】

 

うぉ!神龍の声だ!

 

腹にまでズンと響く、あの人の太い声だ!

 

感傷に浸ってる場合じゃねぇ、おっ!地面に光りを放つ地点に、ピラフ達の姿も見えてきたぜ

 

「わたしは…世界を…」

 

待てこらタコこら!それだけはさせねぇぞ!

 

「すぅ~……俺の口臭を永久に消してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

握り拳を天に掲げ、心の底から放った魂の叫びは、ピラフが願いを叶える前に夜空へと木霊したのであった

 

 




『入れ替えテレポート』…自分で考えておいて、ダセぇ

簡単に説明しますと悟空の瞬間移動とは違い、グルドの場所と相手の場所を入れ替える超能力です。そのまんま

有効範囲としましては、入れ替える相手がグルドの視野内に居ること

他の設定としては、生きていること、大きさが違い過ぎないこと

ただしこの超能力はグルド自身が覚えて間がないので、電磁バリアー等、力場は越えられないとします

天下一武道会まで8ヶ月、そして次に目指すは聖地カリン、果たしてグルドとバイオレットはどうなる事やら

ありがとうございました!
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