起きたら『グルド』になったので、取り敢えず歯を磨く事から始めようと思う 作:ヘルメット助教授
準決勝第二試合、悟空とバイオレットの試合は激しい闘いとなった
序盤は悟空が圧倒していたが、闘いの最中でも戦闘力が増していく人造人間の特性を持つバイオレットが終盤に持ち返して逆転勝ちを決める
悟空もバイオレットの特性はカリン様の所で知っていた事もあり、勝つために小細工無しの短期決戦を仕掛けるがそこはバイオレットが上手であった
(あの女、始まる前と後では明らかに力が違う)
決勝戦の相手である天津飯は冷静に試合を見ており、自身の試合を脳内で組み立てていく
1時間の休憩の後に決勝戦が行われる。そう発表された事で選手達はそれぞれ動き出す
バイオレットは食堂で軽食を済ませると仮眠を取り、体力回復に努め、彼女と闘った悟空は決勝戦開始寸前まで食べ続けたが様子を見に来たクリリンによって連れて行かれている
体力万全の天津飯は手持ち無沙汰だった為、ジャッキーチュンこと武天老師と原作同様の会話をしている
そして天津飯とバイオレットの試合が始まる
「ふふふふふ、貴様に時間を与えるのは愚策とみた。ここは全力で終わらせてやる」
不敵な笑みを浮かべる天津飯、しかしバイオレットは冷静そのもので構えを取る
開始の銅鑼の音と共に天津飯が速攻を掛ける。爪撃が主体の早い攻めをバイオレットは難無く捌く
(やはり中々やる、しかしこれからが本番だ!)
一気にトップギアに上げていく天津飯だがそれもバイオレットの前には通用せず、反撃の裏拳を顔面に受けてしまう
「ぐっ!」
(ちっ、やるな。)
天津飯は果敢に攻めるが、その最中にやり辛さを覚え始める
それもその筈、バイオレットは天津飯の兄弟子である桃白白と闘っており、二度目は討ち破っているので鶴仙流の特徴は掴んでいた
(くそ、この女あきらかにこっちの動きが読めてやがる!)
疑念が確信に変わり天津飯の額に冷や汗が流れるが、相手に時間を与えるのは不味い
「なら、これはどうだ!」
そう言うと天津飯は素早く間合いを取ると、背中から腕を生やす鶴仙流の【四妖拳】を使う。短期決戦を願う余り奥の手【気功砲】も使う事を考えたがそれはまだ早い
「そらそらそらそら!」
流石に四本の腕と足技を含めた攻撃はバイオレットも初めてで、これには彼女は何発も打撃を食らう
「ここだ、太陽拳!」
好機と見た天津飯は目眩まし技の太陽拳を使って相手の視界を完全に奪うと、四本腕の人差し指にそれぞれ気を集め、どどん波を放ってこれを直撃させる
原作では見られなかった【四妖拳+どどん波】は相当に使い手の体力を消耗させる技だが、その威力と攻撃範囲は充分な成果を出した
煙が晴れるとそこには未だ視界を失った状態で片膝を武舞台に突き、一気に劣勢に立たされたバイオレットが居た
四妖拳を解除してバイオレットに歩み寄り、彼女の首根っこを掴むと天津飯は冷笑を浮かべた
「これで終わりだ、天国でも地獄でも好きな方に逝くが良い
排球拳いくわよぉ!はぁーい❤」
いきなりの口調の変化に果てしない違和感を覚える観客を尻目に、天津飯はバレーの三段攻撃を炸裂
「レシーブ!トス!アターーック!!!」
武舞台に叩きつけられたバイオレットにダウンカウントが始まる
しかしカウントが終わるギリギリまで体力を回復させたバイオレットは何とか立ち上がってくる
「ほう、排球拳にも耐えるか。大したものだ」
素直に相手を賞賛する天津飯は呼吸を整えると最後の攻撃に入ろうとするがそこで気付く、バイオレットの気配が変わったと
「天津飯、貴方は本当に強い。だから私も本気を出すわ」
そう言うと、ここまでナチュラルパワーで来たバイオレットが戦闘力を限界まで上げていく
「くっ、な、なんだこの、」
空気が微かに振るえていることを肌で感じる天津飯、そして観戦する悟空達
流石にグルド程の天変地異のような気は発せられないが、バイオレットの戦闘力は完全に天津飯を上回り、その気配は天下一武道会を上空から観戦する魔族タンバリンまで届くほどであった
(もう空に居るアイツを気に掛けながら闘える余裕はない、これで終わらせる)
試合が行われるにつれ、その殺意を隠そうともしなくなったタンバリンの存在に気付いた敏感なバイオレットは常に気を張り詰めてきた。いつ試合に乱入してくるか分からない状況に普段より戦闘内容が苛烈になったのはそのせいである
そのお陰でクリリンは両手両脚骨折のとばっちりを受けたが…
しかし、かめはめ波は第一試合でヤムチャのを天津飯が跳ね返したのを見ている。効果は期待できない
そこで、基本的な拳と蹴りだけでバイオレットは天津飯を完全に圧倒。途中で姑息な鶴仙人がチャオズを使って妨害行為を働くが、そこは原作同様に武天老師によって吹き飛ばされている
「ぜぇ、ぜぇ、お、俺はまだ」
「また闘いましょう、天津飯」
バイオレットはフルパワー状態で天津飯のボディに一撃、顎が上がったところで綺麗な上段回し蹴りを炸裂させると相手は場外まで吹き飛んだ
「そこまで!勝者、バイオレット選手!」
ナレーターが確認すると試合終了のコールと優勝宣言をした。そこで会場は爆発的な歓声に包まれる
バイオレット直ぐに冷静になると上空の気を探るがタンバリンの気配は既に無く、なんと奴の気配は控室の寺院から発せられていた
(いけない!)
焦った彼女は駆け出す。その様に異変を感じ取った悟空や武天老師も直ぐに寺院へと移動を開始する
中へ戻ってみればそこには大会関係者の死体の山と、大会の出場者の名簿を探す緑色の魔族タンバリンの姿があった
「これは…酷い」
酷い惨劇に眉をひそめるバイオレット、そこへ何事かと悟空達も合流する
「なんだ貴様ら、わざわざ殺されに来たのか
ケッケッケちょうど良い、ピッコロ大魔王様の命令により、武闘家と思われる連中には死んで貰うぞ」
突然飛び出したピッコロ大魔王の名前に、武天老師が衝撃を受けたのであった
襲撃、タンバリン
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「ふぅ、今日の重力トレーニングは終了っと」
ブリーフ博士の宇宙船内のトレーニング室1階、そこの重力を元に戻し、壁掛けタオルで汗を拭う
80倍の重力にすっかり慣れた頃、俺ことグルドは戦闘力が8万に上昇した。ナチュラルパワーでそれなので、気を高めれば10万に届くのは間違いない
「そんじゃシャワー浴びた後に、基地の食堂でメシにすっか」
独り言を呟いた俺は3階の個室でシャワーを済ませると船内に居たラディッツを連れ、基地の食堂へ向かうべく2人で1階へと降りていく
「ラディッツ、お前の戦闘力は?」
「ナチュラルで11万5千、マックスなら14万くらいだ」
何となく聞いてみれば、この数値はブロリーを除けば今のところサイヤ人で最強格なのだが、特に感情もなくラディッツは答えた。この感じから察するにまだ奴の打倒フリーザの野望は続いてる様子
ま、頑張るこった
因みに特戦隊のメンバーも順調に戦闘力を上げており、隊長は17万、ジース達は7万
他だとザーボンさん3万弱、ドドリアさん2万強、キュイが2万弱で、ナッパが
「おい、グルド!今日こそは貴様を八つ裂きにしてやる!」
船外に出ると直ぐにサイヤ人の王子様にエンカウトした
うはぁ、嬉しくねぇ
「ベジータ、オメ~しつけ~ぞ」
1度公衆の面前で恥を掻かされたベジータは俺に復讐すべく機会を窺っている。こいつ…トレーニングよりも俺を狙う方が多いんじゃないか?お陰で殺されそうになった回数はもう把握できない
奴が宇宙船ごと破壊してこなかったのはおそらく、この船をフリーザ様も利用するからだろうな
「グルド、さっさと終わらせろよ」
「わかってるよ
おいベジータ、直ぐに血祭りにあげてやる」
メシを先延ばしにされたラディッツが苛立ちながら言ってきたので、同じく腹が減っていた俺は直ぐに終わらせてやると動いた
時間を停止してベジータに近付き、その顔面にワンパンして時を動かせば、防ぎようがない毎度の攻撃に吹っ飛ぶ奴は目を白黒させている
少し戦闘力を上げて追い付くと、ベジータは驚きの声をあげた
「ふおぉ!?」
聞き慣れた声に俺はベジータの首筋にラリアットをかましつつ、後方の岩盤へと運んで岩肌にそれなりに大きくて丸いクレーターを形成、そのままギュウギュウに押し込んでやった
しかし瀕死にはしてやらん。悪に染まったサイヤ人のコイツが戦闘力をあげてもろくな事にならないのは、原作を知ってれば当然の流れだし現在進行形で命を狙われてる俺からすれば放置が最良の策だからね
復讐心に囚われているベジータは今、キュイに戦闘力を抜かれているのだが、早いとこ戦闘力を上げないとフリーザ様に殺されちゃうぞ?
チラリと岩盤に埋まるベジータを見れば、既に身動き出来ない状態にまで埋まっている
「ふん、終わったな
と、思っていたのか?」
「は、離せ…!」
俺は念入りに金縛りを重ねがけ、奴を岩盤にめり込ませたまま数日間放置してやる
こうしてベジータの襲撃を撃退した俺は、ラディッツを連れて基地の食堂へ向かうのであった
相変わらず話の前後の温度差が酷いなぁ。他人事
タンバリン、出てきましたがまだ普通の人間しか殺してません。クリリンのリベンジはあるのか?
バイオレットと悟空、ハッキリ言ってタンバリンより圧倒的に強い設定ですのでヤジロベーの出番は今後無いですね。これで仙豆も安泰だ
天津飯とのバトル、あっさり終わりましたが個人的に四妖拳+どどん波のシーンは気に入ってます。排球拳の呪いからは逃げられなかったよ…
ラディッツにボコられ、ベジータからも解放されたナッパはトレーニングやグルドの訓練にも真面目に打ち込んでおり、その戦闘力は倍以上の1万になって、名門の名に恥じない成長っぷりを見せている感じにしてます
そのベジータですが戦闘力は据え置きで1万8千のまま。グルド憎しと襲い掛かっておりますが毎度毎度岩盤送りにされた上に金縛りの数日間放置の刑を食らっております
短いですが、個人的に凄く楽しく書けました
ありがとうございました!