一気に書いたので粗が多いですがお許しください。
今回はロマノフスキーもナイカも出てこないけど気にしないでください。
コンゴ連邦共和国
コンゴ川流域を中心とし、コンゴ共和国、ガボン共和国、赤道ギニア共和国を構成国とした連邦国家である。
公用語はフランス語、国土面積は約3億4461万平方キロメートルであり、人口はおおよそ8500万人(2015年時点)である。
その成り立ちとしては、仏領、白領コンゴ、ガボンがドイツ帝国の植民地として同一国家の監視下に置かれたことから始まる。
その後1940年に、ドイツ帝国がフランスコミューンにより、欧州大陸から叩き出されると、フィンランド王国に政府首脳部は亡命、フィンランド王国がイギリス連合に単独で宣戦布告した後にロシアからペルシャ経由でアフリカに逃れたものの、アフリカの大地をコントロールするだけの力すら失ったドイツは、各地の反乱軍相手に奮闘することになった。
その中で出てきた反乱軍が通称ベニコンゴ、正式には赤色コンゴ革命団である。
赤色コンゴ革命団は、元はマルクス・レーニン主義を掲げ、ロシア第二革命支持を掲げたテロ団体であった。
だが、レーニン死亡、ソヴィエトの崩壊の後に成立した第三インターナショナルから支援を受けて活動していた。
が、スカンディナヴィアの左派全ての転向を機に親インターナショナル派を粛清、スカンディナヴィアに助けを求めた組織である。
彼らは仏領コンゴを占拠し独立を宣言。ガボンと赤道ギニア、白領コンゴへと進駐した。
それを見た当時のスカンディナヴィア連合王国はベニコンゴ側で内戦に介入。
スカンディナヴィアの武器弾薬、派遣された顧問団により、急速にコンゴは安定する。
その後、ベニコンゴはドイツ帝国首脳部を拘束する大手柄をあげ、モスクワ講話会議においてのカードをスカンディナヴィアは手に入れた他、ドイツ帝国の有したノウハウをベニコンゴは獲得し、スカンディナヴィアの技術支援もあり、コンゴはアフリカの文明国としての道を歩むことになる。
余談だが、この時派遣された顧問団により密林でのゲリラ戦のノウハウが得られたのである。
さて、戦後にスカンディナヴィア連合王国、カナダ(イギリス正統政府)、大日本帝国のモスクワ講和会議において、世界は三分割された。
カナダが南北アメリカ大陸を関税同盟として完成させてロンドンに凱旋し、スカンディナヴィアが欧州に欧州連合、中東にアラブ連邦を建てて第三極となろうとし、大日本帝国がシベリアからインドネシアまでに大東亜共栄圏を構築。西アフリカから南アフリカは三国のパワーバランスが歪に絡む地獄となった。
そんな中ベニコンゴは独立を承認され、完全支配とは遠かった白領コンゴを統合したのであった。
その代償は選挙と、スカンディナヴィアの犬となることであった。
とはいえ、やることはさして変わらなかった。
ただ議会を作り、公正な投票を行うだけである。
赤色コンゴ革命団はこれを『同志シャルルの意思』と受諾、1960年に選挙が行われた。
総選挙
ベニコンゴの第一回選挙は、スカンディナヴィアの監視下で行われた。
上院8年、下院4年の規定で設立された議会は、ブラザウィルに置かれた。
とはいえ、キンシャサも同一都市に統合されたため、事実上、仏白両方のコンゴの中心が首都となったことになる。
第一回選挙に出馬した政党は10を越え、カタンガ族の分離独立を叫ぶカタンガ党、社会民主主義を叫ぶ社会党、赤色コンゴ革命団が軍事部門を完全に国軍に編入し再編した共産党、反スカンディナヴィアを唱える国粋コンゴ等が熾烈な演説合戦を行い、結果としては共産党が政権維持、となった。
が、野党が約半数を占める議会では、社会党等のイデオロギーが比較的近い野党との協力が不可避であり、妥協を強いられることとなる。
その後、国粋コンゴやカタンガ党のクーデターが発生するものの、これを鎮圧。
国会の開会時に正式な国名を『コンゴ連邦共和国』とすることを策定し、ガボンと赤道ギニアに自治権を付与。
スカンディナヴィアの支援もあり、インフラ整備と地方の開発が進み、経済発展の道を歩むことになった。
しかし、コンゴ連邦には欧州連合海軍が駐屯、圧力をかけるなどの問題もあった。
この駐屯海軍問題は、日本においての大日本帝国憲法改正による冷戦の終結後も続いている。
産業としては鉱山資源、林業、そして沿岸部の重工業である。
コンゴ連邦は周囲を日英の勢力圏に囲まれており、北アフリカからの増援も期待しにくいため、早期の兵器の自給が求められた。
これは1960年代まで欧州連合が日英に対抗しうるだけの水上艦隊を揃えることが出来なかったためであるが、その背景には「重潜水艦隊による通商破壊と敵水上艦隊の破壊」が欧州連合のドクトリンであったためだ。
が、これは陸軍の「ワーカーズネイビーは粉砕できたが、ロイヤルネイビーは果たしてそれで粉砕できるのか?」という疑問に同調した議員らにより変更を余儀なくされた。
尤も、英国は先のワーカーズネイビーが重潜水艦隊に粉砕されたことからレーダー等の技術を強化しており、どのみち通用しえなかった、と後世では述べられている。
因みに、空母機動艦隊を欲しがり、旗艦に自分の名前をつけたかったとある議員が圧をかけた、とも言われているが真相は闇の中である。
それはともかく、コンゴ連邦は欧州のニーズに合わせて沿岸部の工業地帯と鉱山資源の欧州への輸出が経済の中心となっている。
そのため、欧州連合からの借款の返済も完了しており、地方まで基礎インフラが行き届いている。
元より密林からの伐採、開拓も進められている。
が、都市圏への人口流出、難民問題などが問題視されており、課題も山積みである。