異常収容組織 SCP財団   作:かろな

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 こんにちは!なんか思い付いたので書きます!続くか分かりませんが、ひとまず次回は必ず投稿します。


かつてない規模

「おはようございます、先輩!」

 

 カルデア、マイルームにて、自分の先輩を起こす一人の少女の姿があった。名をマシュ・キリエライト。人理継続保障機関フィニス・カルデアというこの組織で生み出されたデミ・サーヴァントである。

 

「うーん、おはよマシュ。今日なにか予定あったっけ」

 

 対するこちらのオレンジの髪の少女。マシュの先輩であり、カルデア唯一のマスター、藤丸立香だ。

 カルデアはつい先日、人理を修復するという前代未聞の偉業を成し遂げ、現在は新たに発見される亜種特異点を修復していくという作業を行っている。

 

「今日はダヴィンチちゃんがなにか開発したと言うので、それで呼び出されていますね。先輩も身支度が終わったら一緒に行きましょうか」

「オッケー、じゃあ着替えるからそこで見ててくれる?」

「分かりまし……って見ませんよ!外に出てます!」

「ん~、今日もいいリアクションだね」

「もう、からかわないでください!」

 

 先日までと比べて、比較的平和な日々を送っていた。

 しかし、マシュが部屋の外に出ようとオートロックを解除した瞬間、けたたましいサイレンが鳴り響いた。

 

「マシュ!」

「ええ!管制室に向かいましょう。あれ?先輩、服は?」

「もう着替えた」

「速すぎます!」

 

 過酷な世界を旅してきた立香にとって、速着替えはもはや特技の一つとなっていた。

 

 そんな会話をしながらも二人は揃ってマイルームを飛び出し、管制室へと駆けていくのであった。

 

 

 

 管制室に到着し自動ドアのロックを解除する。中は騒然としていて、非常に差し迫った様子なのが見てとれる。

 ここで、一人の女性が立香達に声をかけた。

 

「やあ立香ちゃんにマシュ、よく来てくれたね。見ればわかると思うけど緊急事態だ!新たな特異点が発生した!たがいつもと状況が違う!」

 

 彼女は真名レオナルド・ダヴィンチ。カルデアで3番目に召喚されたサーヴァントである。自由奔放で気まぐれな性格をしている彼女は、珍しく非常に焦った様子だった。

 

「ダヴィンチちゃん、いつもと違うってどう言うこと?」

「まだ分からない……が、今回の特異点は規模が桁違いってことは覚えていてくれ。下手をするとあのバビロニアよりまずいことになるかもしれない」

 

 立香とマシュは息を飲んだ。特異点の中でも屈指の難易度だった第七特異点バビロニア。原初の女神と対決するという途方もない無茶をやり遂げた立香達だったが、それを上回る異常に彼女らは恐怖すら覚えていた。

 

「ダヴィンチ所長代行!特異点の全容が把握できました。今マップを表示します!」

 

 スタッフの報告と共に、正面の広大なモニターに地図が表示された。

 

「これは……、今回の特異点は少し、いえかなり小さいようですね」

 

 マシュの言う通り、赤い地図に特異点と思わしき青い点がポツンと表示されていた。

 

「いや、これは……。………………は、ははっ、ははははは!そうか!いやこれはもう笑うしかない!」

「ダヴィンチちゃん!?え、これいつもの特異点だと思うけど……そんなにヤバイ?」

 

 立香が、普段からは想像もできない声で笑うダヴィンチを心配な眼差しで見ていた。

 

「ヤバイ?これはそんな生易しいものじゃないさ。それにいつもの特異点?()()()()()()()特異点なのかい?」

「……せ、先輩!マップの右上に書いてある年代を見てください!」

「年代……?」

 

 立香が何かに気がついたマシュの言う通り、マップの右上に目を向けた。

 

『AD.2017』

 

「……2017年?………って今年じゃん!」

「しかもそれだけじゃない。マップ全体を見てみるんだ。普通、赤い地図に特異点を青で記すかい?」

「いや、普通は逆に青い地図に赤いしるしを……。

……もしかして……?」

「ああ、残念ながら、もしかしちゃうんだよ!立香ちゃん、青い点の座標を見てごらん、どこにある?」

「……南極のカルデアの位置にある……」

「そう!青が異常で赤が正常なわけではなく、青が正しく赤が異常な地域ってこと。つまり、『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』ってことになってしまう!」

 

「……地球全てが特異点?しかも2017年に起こっている?ということは、カルデアから出たら外は……」

「いいや、外は無事だ。本来特異点とは通常の時間軸から切り離された現実。この世界線で起こっていることではないんだよ。だからレイシフトを使う必要がある。ただ特異点は成長する。歴史が続けば、もはや点ではなく帯となっているだろうし、地球全土が覆われれば私達の世界線は塗り替えられてしまうだろう」

「え、えっとつまり?」

「つまり、あとちょっとこの特異点が大きくなれば、私達の歴史、言わば汎人類史は消滅する!」

 

 立香やマシュだけでなくその場にいたスタッフ全員が絶句し、絶望した。それもそのはず、せっかく焼き尽くされた人理を正したと思ったら再び似たような状況に陥ったからである。

 

 だが、このような絶望的な状況においても、いち早く立ち直った人物がいた。

 

「絶望するにはまだ早いよ!特異点が地球全部だとしても、それが特異点ならやることは変わらないはずでしょ?」

 

 そう、我らがマスター、藤丸立香である。立香は、本当は自分も絶望に明け暮れていたかったが、これまでの旅で成長し、みんなを励まして、この困難に立ち向かわないといけないとなんとなく察していた。

 

「探索して、敵を倒して、聖杯を見つける!さあ、まずは探索だよ!」

 

 立香は不屈の心で今回の特異点も乗り越えようとしていた。だが、今回の事件の恐ろしさはこれだけではないということを、彼女らはまだ知らないのであった。

 

 





※特異点の設定を変えました。レイシフトとか特異点とか難しかったので、一部オリジナル要素が入っている可能性があります。
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