Love &Peaceを理解するモノガタリ   作:黒井一

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第15話

〜病室にて〜

 スマッシュを倒してから数日たった。戻った途端に、医者に怒られ絶対安静と言われて、病室に監禁されている。そりゃそうだ、なんせ戻った時の格好が、入院前に比べて酷くなっていれば怒られるのも当然か。

 

 しかし暇にはならなかった。何故かほぼ毎日、見舞いに知り合いの学生が来る。花園は花園ランドの構想案、花園について来た山吹は商品アイディアの相談、市ヶ谷と白金は俺の担当科目じゃない授業の疑問点を聞きに、若宮に至っては素振りを見てほしいと木刀を振り出す始末、勘弁して欲しい。

 

 こんな感じで退屈する事なく、過ごしているが…

 

日菜「鳴く〜ん!お見舞いに来たよ〜!」

鳴「ハァ…遂に来たか」

 

 本日は我が天敵の日菜が見舞いに来た。入院してる事すら知らなかったが、若宮から入院している事を聞いたらしい、口封じ忘れてた!

 

日菜「もぉ〜酷いな鳴君!入院したなら教えて欲しかったなぁ!」

鳴「教えるまでもないだろ。たかが入院だぞ」

鳴「それに教えなくても来るだろ?」

日菜「まぁね!でも、お姉ちゃん誘ったけど『行かない』の一点張りなんだよ。お姉ちゃんと来たかったなぁ。」

 

 そうここには、日菜の姉の紗夜は来ていない。あの一見以来声すら聞いていないのだ。

 

鳴「…氷川の様子はどうだ?」

日菜「あたしはいつも通りだよ!一君といるとるん!とするんだ!」

鳴「お前の事はどうでもいい。姉の方の氷川だ」

日菜「ひど〜い!あたしも『氷川』なんだけど?」

鳴「…」

日菜「…もしかしてお姉ちゃんと何かあったの?」

鳴「…お前には関係のない事だよ」

日菜「あったんだね」

鳴「…」

日菜「黙っていても分からないから話してみてよ。」

鳴「お前に話して解決するのか?」

日菜「多分しないよ。それに実際に解決するのは鳴君だよ?」

鳴「!」

 

 確かにそうだ、原因は間違い無く俺にある。

 

鳴「『俺に関わるな』と言ってしまった。」

鳴「氷川姉を遠ざけた時、何故か激しく後悔した。なんでなんだろな。」

日菜「…鳴君はお姉ちゃんに『関わって』欲しいんだよ。」

鳴「それで俺の醜い部分を見る事になってもか?」

日菜「なってもだよ。」

鳴「言い切るな。どっからそんな根拠が出るんだ?」

日菜「鳴君はお姉ちゃんの事が『好き』なんだよ。」

日菜「好きな人には、綺麗な部分だけ見てもらいたいもんだよ。」

鳴「…面白い考察だな。お前と久々に『会話』した気がする。」

日菜「あたしは真剣に話したつもりなんだけど?」

鳴「そうか…氷川姉は今何処に?」

日菜「公園に行ってるよ。」

鳴「了解。じゃあ行きますか。」身支度をする。

日菜「入院は?」

鳴「今日が退院日。だから問題ない。」

日菜「え〜!明日も来たかったのに!」

鳴「残念だったな、氷川妹よ!」

 

 そう言って扉を開けて、公園に向かう鳴。

 

 

開きっぱなしの扉を見つめる日菜。

日菜「…やっぱり好きだよ、『一君』」

 

 

 




鳴は愛を知る事は出来るのでしょうか?
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