〜公園〜
鳴「マジで居たよ。」
退院してすぐ、初めて出会った公園に向かった。そこには、憂いを帯びた表情の氷川が池を見ていた。たまには、氷川妹と会話してみるもんだな。
鳴「さて行くか。」
腹括って氷川が座っているベンチに腰掛ける。
鳴「…」
氷川「…」しばらく沈黙が続く。
氷川「先生、私は…」
氷川「私は先生に『関わるな』と言われました。」
鳴「ああ、言ったな。」
氷川「何故そのような事を仰ったのですか?」
鳴「…俺の醜い部分を見られたくなかった。綺麗な部分だけ覚えておいてほし…」
氷川「ふざけないで!」
鳴「!」氷川が珍しく声を荒げる。
氷川「なんですか!いつか居なくなる見たいな発言じゃないですか!」
鳴「そうだよ。近い未来俺は、お前の前から居なくなる。」
氷川「ダメです!先生が居ない事なんて考えられません!」
氷川「私は先生の綺麗な部分も、醜い部分も見ていたいです!」
氷川「一生先生に『関わりたい』私に『関わって欲しい』です!」
言い切った氷川の目には涙を溜めていた。
鳴「氷川…」俺は氷川の頭を撫でる。
鳴「約束するよ。これからも、俺はお前に関わり続けるよ」
氷川「先生!」今度は氷川が俺に抱きついて来る!
鳴「いだだ!」
氷川「す、すみません!大丈夫ですか?」
鳴「大丈夫かと聞くなら一旦離れようね?それに、こーゆー事は好きな人にしてあげなさい!」
氷川「//」
何故そこで顔を赤くしながら黙っているんだ?
鳴「氷川、今日の予定は?」
氷川「特に予定はないですね。」
鳴「じゃあ今から自宅に招待するよ。この前の約束を果たそう。」
氷川「!!」
鳴「どした?」
氷川「心の準備が…!」
鳴「なんだそりゃ?まぁいい行くぞ?」
氷川「はい!」良いご返事で。
俺たちは公園を出る。少し食料を買い足してから、俺の自宅に向かう。
〜鳴の自宅〜
鳴「これが自宅だ。」
氷川「平家ですね。ご家族の方と住んでいるのですか?」
鳴「いや、俺の他に自称『天才物理学者』が1人と…」
ロク「ワンワンワン!!」ロクは氷川に近づく。
鳴「犬が1匹。ただいまロク。」
氷川「ロク君、こんにちは。」
ロク「ワン!」
氷川「はい、そうですね。私も嬉しいですよ。」ロクを撫でる氷川。
鳴「氷川、ロクの相手をしていてくれ。ロク、氷川を困らせるなよ。」
氷川「わかりました。」
ロク「ワン!」
鳴「氷川、飲み物用意したから少し休みな。」
飲み物を用意している間、ロクの相手を全力でしていた。良かった、冷たいものを用意して。
氷川「ありがとうございます。…甘さと酸味のバランスが良いですね。」
鳴「お褒め頂き光栄ですね。」
○○「あれ?この前のお嬢さんじゃん!なんでココにいるの?」
氷川「先日の…えっと…」
○○「あぁ名前ねぇ!俺の名前は桐生戦兎!天っ才物理学者の桐生戦兎です!」
鳴「『自称』な」
戦兎「自称とは失礼な!ビルドドライバーを作ったのはこの俺だぞ!」
鳴「元の案は、お前の親父さんの立案だろうが!」
戦兎「そんな事より腹減ったなぁ。飯の支度をせい!」
鳴「あー!逃げた!?」
都合の悪い事になると、逃げるのは相変わらずだな。まぁいい。
鳴「ハァ…最悪だ。まぁ俺も腹減ったし作りますか。」
氷川「お手伝いしますか?」
鳴「大変魅力的な提案だが、お客人に手伝いさせる訳にはいかん。また今度な」
鳴「悪いが今は、そこにいる自称天才物理学者の相手をしていてくれ」
戦兎「自称じゃない!」
鳴「ハイハイ…氷川任せたぞ」台所に向かう鳴。
氷川「わかりました」
〜氷川と戦兎〜
氷川「改めて自己紹介を、氷川紗夜と申します。よろしくお願いします、桐生さん。」
戦兎「もー堅いよ!名前で呼んでいいから!紗夜ちゃん!」
氷川「は、ハァ…」戦兎のテンションに圧倒される。
戦兎「なぁ紗夜ちゃん、アイツとはどんな関係なの?」
氷川「先生と生徒の関係ですが…」
戦兎「ほぅ!案外普通ですなぁ!」ニヤニヤ
氷川「なっ、なんですか!!」
戦兎「担当直入に聞こう!紗夜ちゃん、アイツの事どう思う?」
何故そんな事を聞くのか、分かりませんが答える事にしました。
氷川「…一生先生に関わって行きたい・私に関わってもらいたいと思ってます//」
氷川「多分私は先生の事が…」
戦兎「まさかアイツがここまで思われるとは…君ならアイツを救えるかもしれない。」
氷川「救う?」
戦兎「紗夜ちゃん、1つお願いしたい事がある。」
氷川「なんでしょうか?」
戦兎「アイツに…」
〜茶の間〜
一通り戦兎さんと話をしていると、先生に昼食が出来た旨呼ばれたので、茶の間に向かう。
鳴「本日は冷やし中華にしてみました。それでは皆さんご一緒に!」
鳴・戦兎・氷川「いただきます。」
戦兎「いや〜しかし美味いねぇ!」ズルズル
鳴「お前入院中何食ってたんだ?」ズルズル
戦兎「バランス栄養食」ズルズル
鳴「前にも言ったが、ちゃんとしたモノ食べないと…」ズルズル
戦兎「わかってるよー(棒)」ズルズル
鳴「分かってないだろ。」ズルズル
氷川「お二人とも、お行儀悪いですよ。」スルスル
鳴・戦兎「人の事言え(ん)ないだろ〜」
冷やし中華大変美味しかったです。今度先生に料理を教えて貰いましょうか?
〜昼食後から帰宅まで〜
氷川「先生、ご馳走様でした。美味しかったです。」
鳴「お粗末様でした。」
氷川「先生は…」
鳴「氷川、今日は何曜日だ?」
氷川「? 土曜日ですが。」
鳴「正解、つまり今日は先生休日です。」
鳴「先生と呼ぶな。名前で呼んでくれ?」
氷川「//」
戦兎「きゅうしょにあたった!!」ニヤニヤ
鳴「どした?」
氷川「かっ、帰ります!」
鳴「そうか?また暇になったら来いよ。ロクも喜ぶ。」
氷川「お邪魔しました。」
鳴「あぁ。また学校でな。」
戦兎「またね〜」
氷川「また来ますね『鳴さん』」
鳴「//」
戦兎「こうかはばつぐんだ!」
鳴さん宅から出て、桐生さんの最後の一言を思い出しながら、自宅に帰る事にする。
戦兎「アイツに…鳴に『愛する』感情を教えてほしい!」