Love &Peaceを理解するモノガタリ   作:黒井一

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第16話

〜公園〜

鳴「マジで居たよ。」

 

 退院してすぐ、初めて出会った公園に向かった。そこには、憂いを帯びた表情の氷川が池を見ていた。たまには、氷川妹と会話してみるもんだな。

 

鳴「さて行くか。」

腹括って氷川が座っているベンチに腰掛ける。

鳴「…」

氷川「…」しばらく沈黙が続く。

氷川「先生、私は…」

氷川「私は先生に『関わるな』と言われました。」

鳴「ああ、言ったな。」

氷川「何故そのような事を仰ったのですか?」

 

鳴「…俺の醜い部分を見られたくなかった。綺麗な部分だけ覚えておいてほし…」

氷川「ふざけないで!」

鳴「!」氷川が珍しく声を荒げる。

氷川「なんですか!いつか居なくなる見たいな発言じゃないですか!」

鳴「そうだよ。近い未来俺は、お前の前から居なくなる。」

氷川「ダメです!先生が居ない事なんて考えられません!」

氷川「私は先生の綺麗な部分も、醜い部分も見ていたいです!」

氷川「一生先生に『関わりたい』私に『関わって欲しい』です!」

 

 言い切った氷川の目には涙を溜めていた。

 

鳴「氷川…」俺は氷川の頭を撫でる。

鳴「約束するよ。これからも、俺はお前に関わり続けるよ」

氷川「先生!」今度は氷川が俺に抱きついて来る!

鳴「いだだ!」

氷川「す、すみません!大丈夫ですか?」

鳴「大丈夫かと聞くなら一旦離れようね?それに、こーゆー事は好きな人にしてあげなさい!」

氷川「//」

 

 何故そこで顔を赤くしながら黙っているんだ?

 

鳴「氷川、今日の予定は?」

氷川「特に予定はないですね。」

鳴「じゃあ今から自宅に招待するよ。この前の約束を果たそう。」

氷川「!!」

鳴「どした?」

氷川「心の準備が…!」

鳴「なんだそりゃ?まぁいい行くぞ?」

氷川「はい!」良いご返事で。

俺たちは公園を出る。少し食料を買い足してから、俺の自宅に向かう。

 

〜鳴の自宅〜

鳴「これが自宅だ。」

氷川「平家ですね。ご家族の方と住んでいるのですか?」

鳴「いや、俺の他に自称『天才物理学者』が1人と…」

ロク「ワンワンワン!!」ロクは氷川に近づく。

鳴「犬が1匹。ただいまロク。」

氷川「ロク君、こんにちは。」

ロク「ワン!」

氷川「はい、そうですね。私も嬉しいですよ。」ロクを撫でる氷川。

鳴「氷川、ロクの相手をしていてくれ。ロク、氷川を困らせるなよ。」

氷川「わかりました。」

ロク「ワン!」

 

鳴「氷川、飲み物用意したから少し休みな。」

 

 飲み物を用意している間、ロクの相手を全力でしていた。良かった、冷たいものを用意して。

 

氷川「ありがとうございます。…甘さと酸味のバランスが良いですね。」

鳴「お褒め頂き光栄ですね。」

○○「あれ?この前のお嬢さんじゃん!なんでココにいるの?」

氷川「先日の…えっと…」

○○「あぁ名前ねぇ!俺の名前は桐生戦兎!天っ才物理学者の桐生戦兎です!」

鳴「『自称』な」

戦兎「自称とは失礼な!ビルドドライバーを作ったのはこの俺だぞ!」

鳴「元の案は、お前の親父さんの立案だろうが!」

戦兎「そんな事より腹減ったなぁ。飯の支度をせい!」

鳴「あー!逃げた!?」

 

 都合の悪い事になると、逃げるのは相変わらずだな。まぁいい。

 

鳴「ハァ…最悪だ。まぁ俺も腹減ったし作りますか。」

氷川「お手伝いしますか?」

鳴「大変魅力的な提案だが、お客人に手伝いさせる訳にはいかん。また今度な」

鳴「悪いが今は、そこにいる自称天才物理学者の相手をしていてくれ」

戦兎「自称じゃない!」

鳴「ハイハイ…氷川任せたぞ」台所に向かう鳴。

氷川「わかりました」

 

〜氷川と戦兎〜

氷川「改めて自己紹介を、氷川紗夜と申します。よろしくお願いします、桐生さん。」

戦兎「もー堅いよ!名前で呼んでいいから!紗夜ちゃん!」

氷川「は、ハァ…」戦兎のテンションに圧倒される。

戦兎「なぁ紗夜ちゃん、アイツとはどんな関係なの?」

氷川「先生と生徒の関係ですが…」

戦兎「ほぅ!案外普通ですなぁ!」ニヤニヤ

氷川「なっ、なんですか!!」

戦兎「担当直入に聞こう!紗夜ちゃん、アイツの事どう思う?」

 

 何故そんな事を聞くのか、分かりませんが答える事にしました。

 

氷川「…一生先生に関わって行きたい・私に関わってもらいたいと思ってます//」

氷川「多分私は先生の事が…」

戦兎「まさかアイツがここまで思われるとは…君ならアイツを救えるかもしれない。」

氷川「救う?」

戦兎「紗夜ちゃん、1つお願いしたい事がある。」

氷川「なんでしょうか?」

戦兎「アイツに…」

 

〜茶の間〜

 一通り戦兎さんと話をしていると、先生に昼食が出来た旨呼ばれたので、茶の間に向かう。

鳴「本日は冷やし中華にしてみました。それでは皆さんご一緒に!」

鳴・戦兎・氷川「いただきます。」

戦兎「いや〜しかし美味いねぇ!」ズルズル

鳴「お前入院中何食ってたんだ?」ズルズル

戦兎「バランス栄養食」ズルズル

鳴「前にも言ったが、ちゃんとしたモノ食べないと…」ズルズル

戦兎「わかってるよー(棒)」ズルズル

鳴「分かってないだろ。」ズルズル

氷川「お二人とも、お行儀悪いですよ。」スルスル

鳴・戦兎「人の事言え(ん)ないだろ〜」

 

 冷やし中華大変美味しかったです。今度先生に料理を教えて貰いましょうか?

 

〜昼食後から帰宅まで〜

氷川「先生、ご馳走様でした。美味しかったです。」

鳴「お粗末様でした。」

氷川「先生は…」

鳴「氷川、今日は何曜日だ?」

氷川「? 土曜日ですが。」

鳴「正解、つまり今日は先生休日です。」

鳴「先生と呼ぶな。名前で呼んでくれ?」

氷川「//」

戦兎「きゅうしょにあたった!!」ニヤニヤ

鳴「どした?」

氷川「かっ、帰ります!」

鳴「そうか?また暇になったら来いよ。ロクも喜ぶ。」

 

氷川「お邪魔しました。」

鳴「あぁ。また学校でな。」

戦兎「またね〜」

氷川「また来ますね『鳴さん』」

鳴「//」

戦兎「こうかはばつぐんだ!」

 

 鳴さん宅から出て、桐生さんの最後の一言を思い出しながら、自宅に帰る事にする。

 

戦兎「アイツに…鳴に『愛する』感情を教えてほしい!」

 

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