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あの後、強制的に例のダンスを踊らされた一行。
その後、清水は見るも無残な姿に成り果てて、愛子達の前で気絶していた。
ちなみに、敗残兵の様な姿になっている理由は、ハジメに魔物の血肉や土埃の舞う大地を魔力駆動二輪で引き摺られて来たからである。
白目を向いて意識を喪失している清水が、なお、頭をゴンゴンと地面に打ちつけながら眼前に連れて来られたのを見て、愛子達の表情が引き攣っていたのは仕様がないことだろう。
その道中で何故カービィが生きているかシアに説明した。
ちなみに、場所は町外れに移しており、この場にいるのは、愛子と生徒達の他、護衛隊の騎士達と町の重鎮達が幾人か、それにウィルとハジメ達だけである。
そしてついに清水が目覚め、愛子先生が駆け寄る。
「清水君、落ち着いて下さい。誰もあなたに危害を加えるつもりはありません……先生は、清水君とお話がしたいのです。どうして、こんなことをしたのか……どんな事でも構いません。先生に、清水君の気持ちを聞かせてくれませんか?」
「???……清水君……って僕のことですか?」
「何を当たり前のことを……ってまさか南雲君かカービィちゃんが清水君の記憶を消したんですか?」
「俺はそんなことしてないぞ。」
「ボクもだよ。」
「すいません。」
そう清水が謝る。
「すいません?じゃないんだよ!」
ドンっ!と、ハジメが清水の目の前の地面を叩いて抉る。
「ひっ!?ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
「いいか?よーく聞け?お前は記憶を失う前に俺の仲間を一人殺したんだよ!」
清水は自身が人殺しだと分かった途端、顔が青ざめて震え出した。
「僕は……どうすればいいですか?」
「ああん?死んで償え!」
「ん、正当な理由。」
「そうですぅ!」
「そんな……!」
「待ってよ!」
「何だカービィ?そいつを殺さないからどいてくれないか?」
「ん、そいつに慈悲は不要。」
「そうですよ!」
「だから待ってって!さっきの戦いでこの人がボクと同じスーパー能力を使ってたりしたでしょ?」
「あぁ。そうだが……」
「でもその能力を始めから持ってたらステータス確認した時に話題になる筈だからだれかから与えられた力……だから更に黒幕がいると思うんだ!だから記憶も消されるように仕向けられていたのかも…………たしかにボクだって殺されたからいい思いはしてないけど、それでも今のこの人にはその記憶が無いから言っても仕方がないと思うんだ!」
「カービィ……」
「ん、カービィがいいって言うなら……殺さない」
「……そうですね。本人が言うなら……」
「っ!ありがとうございますっ!!」
「ただし、俺から条件がある」
「何ですか?」
「俺の旅に着いて来い。それでお前が有罪か無罪かを決める。……三人ともそれでいいか?」
「うん。」
「ん、カービィがそれでいいなら。」
「了解ですぅ。」
「……どうして?」
「どうしてって?……そりゃあ俺は本当はお前を許したくない。だから今からお前に新しい名前をやる。」
「……名前、ですか?」
「あぁ。つまりは過去のお前は捨てて俺と一緒に来いと言ってるんだ。そうすれば許してやらないこともない。なぜなら清水幸利がやったことであってお前がやったことではなくなるからな。……で、どうする?」
「分かりました。名前をください。」
「『ルティ』だ。意味は『ギルティー』が犯罪。だから前後一文字抜いて全く意味のない文字にした。つまり罪は白紙って訳だ。だからルティだ。」
「そこまで考えていただけるなんてありがとうございます。えーっと、」
「俺はハジメだ。」
「ボクはカービィだよ〜」
「ん、レムユエ」
「シアですぅ」
「妾はティオじゃ」
「ハジメさん、カービィさん、レムユエさん、シアさん、ティオさん、よろしくお願いします!」
そこへハジメのクラスメートと愛子が寄って集る。
玉井「清水てめぇ……自分の立場わかってんのかよ!危うく、町がめちゃくちゃになるところだったんだぞ!」
園部「そうよ!アンタ馬鹿じゃないの?」
生徒たち大勢「「「「
「すいません」
「おい、それくらいにしとけ。」
玉井「南雲、お前の出番じゃね……すまん」
出番じゃねぇんだよ」と言いかけたがハジメに銃を向けられて謝る。
「清水くん……いえ、ルティ君のこと任せました。」
「てっきりあんたならここに留まらせるかと思ったが?」
「たしかに私はルティ君を留まらせて清水君として罪を償わせようとしました。……ですが南雲君の言葉を思い出してハッとなりました。結局私は生徒生徒と言って置いて結局自己中だったことに。それでルティ君のことは私が決めるべきではないと思いました。」
「……ルティのことはわかった。それであんたはこれからどうすんだ?」
「私は…これからも…いえ、これからはちゃんと生徒のことを考えられる先生になろうと思います。この後は一度ここに居る生徒
「まぁ……そこまで考えて自覚できていれば
「分かりました。南雲君、いろいろとありがとうございました。」
「それとこれからも俺は行動によってはあんたたちを見限る可能性もある。必要だと思ったその時は……いくらでも、何度でも引き金を引くよ。それが間違っていると思うなら……先生も自分の思った通りにすればいい……ただ、覚えておいてくれ。例え先生でも、クラスメイトでも……敵対するなら、俺は引き金を引けるんだってことを……」
「南雲君!……先生はあなたの先生になれたでしょうか?」
「……あぁ。」
こうして新たな仲間、竜人族ティオと元クラスメートのルティが加わり、一行は中立商業都市フューレンへと向かうのだった。
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