お待たせしました。
あけましておめでとうございます!(今更)
オリジナル要素を入れるか迷った結果時間がかかりました(言い訳)
それではどうぞ!
「全ては神の御為にぃ!」
「エヒト様ぁ!万歳ぃ!」
「異教徒めぇ!我が神の為に死ねぇ!」
あれから30分程、カービィたちが守りに徹していると遂に変化が現れ始めた。
こちら側に一切攻撃が来なくなり、お互いが遂に本気を出したかの様に次々と目の前で人が死に始める。
そしてカービィたちは倒しても意味は無いと分かっているのでただ見ているしか無かった。
そして最後にはエヒトを崇拝する側の方が少し人数が多めだが戦いが終わり、和平条約が結ばれ、お互いのリーダーらしき者が握手を交わしていた。
「これで仲直りしてめでたしめでたし、だね!」
「ん、カービィの言う通り。だけど……」
「あぁ、これで終わればいいんだが……。」
そうハジメがいい終わる前にいきなり目の前が光り全員の視界を真っ白に染めた。
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カービィが目を開けるといつの間にか周囲の景色は完全に変わり、今度は、海上に浮かぶ豪華客船の上にいた。
豪華客船は光に溢れキラキラと輝き、甲板には様々な飾り付けと立食式の料理が所狭しと並んでいて、多くの人々が豪華な料理を片手に楽しげに談笑をしていた。
それを見たカービィはその瞬間迷宮のことを忘れ豪華な料理に向かって走り出した………
「お、おい、カービィ!?」
ハジメはいつの間にか周囲の景色が変わり辺りを見渡していたが料理を見て罠かどうかすら確認せずに走るカービィを発見し、天歩の派生技能をフル活用してカービィに追いついてカービィの目の前に行く。
「む、ハジメ?どうしたの?」
と、カービィは邪魔されたのを嫌そうに質問する。
「はぁ……カービィ、ここが何処だか忘れてるようだから言っとくがここはパーティ会場でも無く、大迷宮だぞ?それを考えれば料理には毒があるかもしれないし、さっきの戦争で俺たちの攻撃が効かなかったように食べることはできないかもしれない。…………あー、そうだな、迷宮を攻略した後に今日の飯は好きなだけ食べていいから我慢してくれ。」
「本当に!?」
「あ、あぁ。……………………あ、やべ。」
ハジメはカービィのご機嫌取りの為に咄嗟にカービィに最も言ってはならない「好きなだけ食べていい」と言ってしまったことに言った後から気づいたが時すでに遅し。
カービィは既に気がついた仲間全員を集めて「今日のご飯は食べ放題だってー!」と目を輝かせて言いふらしていた。
そんな時だった。
甲板に用意されていた壇上に初老の男が登り、周囲に手を振り始めた。
それに気がついた人々が、即座にお喋りを止めて男に注目する。
雰囲気が変わったことでカービィたちは気を引き締める。
初老の男の傍には側近らしき男と何故かフードをかぶった人物が控えている。
やがて、全ての人々が静まり注目が集まると、初老の男の演説が始まった。
「諸君、平和を願い、そのために身命を賭して戦乱を駆け抜けた勇猛なる諸君、平和の使者達よ。今日、この場所で、一同に会す事が出来たことを誠に嬉しく思う。この長きに渡る戦争を、私の代で、しかも和平を結ぶという形で終わらせる事が出来たこと、そして、この夢のような光景を目に出来たこと……私の心は震えるばかりだ」
話から察するにどうやら初老の男は、人間族のとある国の王らしい。
人間族の中でも、相当初期から和平のために裏で動いていたようで人々から敬意を示す視線を送られていた。
そして演説も遂に終盤に差し掛かったのだが……
「――こうして和平条約を結び終え、一年経って思うのだ………………実に、愚かだったと」
その場にいた人々が頭上に〝?〟を浮かべる。
聞き間違いかと、隣にいる者同士で顔を見合わせる。
その間も、国王の熱に浮かされた演説は続く。
「そう、実に愚かだった。獣風情と杯を交わすことも、異教徒共と未来を語ることも……愚かの極みだった。わかるかね、諸君。そう、君達のことだ」
「い、一体、何を言っているのだ! アレイストよ!一体、どうしたと言うッがはっ!?」
国王……アレイストの豹変に、一人の魔人族が動揺したような声音で前に進み出た。
そして、アレイスト王に問い詰めようとして……結果、胸から剣を生やすことになった。
「ひどい!」
その光景を見たカービィは真っ先にそう言った。
「どう言うことだ!?さっき見せられた戦争で平和条約を結んだんじゃ無かったのか!?」
「落ち着つけカービィ、天之川。まだ終わってない。」
と言いながらも既にハジメは察していた。
この時代から既にエヒト信仰による人間以外との人種差別があったと言うことを。
そしてエヒトの狂信者……アレイスト王は語り続ける。
「さて、諸君、最初に言った通り、私は、諸君が一同に会してくれ本当に嬉しい。我が神から見放された悪しき種族ごときが国を作り、我ら人間と対等のつもりでいるという耐え難い状況も、創世神にして唯一神たる〝エヒト様〟に背を向け、下らぬ異教の神を崇める愚か者共を放置せねばならん苦痛も、今日この日に終わる!全てを滅ぼす以外に平和などありえんのだ!それ故に、各国の重鎮を一度に片付けられる今日この日が、私は、堪らなく嬉しいのだよ!さぁ、神の忠実な下僕達よ!獣共と異教徒共に裁きの鉄槌を下せぇ!ああ、エヒト様!見ておられますかぁ!!!」
膝を付き天を仰いで哄笑を上げるアレイスト王。
彼が合図すると同時に、パーティー会場である甲板を完全に包囲する形で船員に扮した兵士達が現れた。
「ハジメ!」
「任せろ。」
ドパァン!ドパァン!ドパァン!
ハジメは銃で兵士達を撃ち抜く……が、先程の戦争と同じようにハジメの攻撃はすり抜けてしまった。
「チッ、どうやら俺たちにただこの光景を見せつける必要があるらしいな。」
次の瞬間、遂に甲板目掛けて一斉に魔法が撃ち込まれた。
下という不利な位置にいる乗客達は必死に応戦するものの……一方的な暴威に晒され抵抗虚しく次々と倒れていった。
海に飛び込んだ者もいるようだが、そこにも小舟に乗った船員が無数に控えており、やはり直ぐに殺されて海が鮮血に染まっていく。
「うっ」
「ルティ!」
吐き気を堪えるように、ルティが手すりに身を預け片手で口元を抑えた。
余りに凄惨な光景だ。
その上、清水の記憶もないルティには無理もないと、ハジメは思いつつ、ルティを支えてる
アレイスト王は、部下を伴って船内へと戻っていった。
幾人かは咄嗟に船内へ逃げ込んだようなので、あるいは、狩りでも行う気なのかもしれない。
彼に追従する男とフードの人物も船内に消える。
と、その時、ふと、フードの人物が甲板を振り返った。その拍子に、フードの裾から月の光を反射してキラキラと光る銀髪が一房、ハジメには見えた気がした。
と、その瞬間、周囲の景色がぐにゃりと歪む。
どうやら、先程の光景を見せたかっただけらしく、カービィたちは朽ちた豪華客船の上にいた。
「ルティ、少し休め」
「す、すいません。あぁ言うの……記憶が無いせいか…大量虐殺の耐性が無かったので。…………でももう大丈夫です。」
「普通は大量虐殺の記憶なんて無い筈だけどな。」
とハジメはツッコミを入れる。
「……それはともかくとして、この船の墓場はここが終着点だ。結界を超えて海中を探索して行くことは出来るが……普通に考えれば、深部に進みたければ船内に進めという意味なんじゃないか?あの光景は、見せることそのものが目的だったのかもな。神の凄惨さを記憶に焼き付けて、その上でこの船を探索させる……中々、嫌らしい趣向だよ。特に、この世界の連中にとってはな」
この世界の人々は、そのほとんどが信仰心を持っているはずであり、その信仰心の行き着く果ての惨たらしさを見せつけられては、相当精神を苛むだろう。
そして、この迷宮は精神状態に作用されやすい魔法の力が攻略の要だ。
ある意味、【ライセン大迷宮】の逆なのである。
異世界人であるハジメや光輝、カービィとやたら魔力の多い仲間たちだからこそ、精神的圧迫もこの程度に済んでいるのだ。
カービィとハジメは仲間たちと顔を見合わせ、全員が頷くと意を決して甲板に飛び降り、アレイスト王達が入って言った扉から船内へと足を踏み入れた。
船内は、完全に闇に閉ざされていたが瞬時にカービィがコピー能力ライトを使うと部屋は明るく照らされた。
「なぁ南雲、さっきの光景……終戦したあと、あの王様が裏切ったっていうことだよな。」
「そうみたいだな……ただ、不可解なところがある。」
「「「「「不可解なところ?」」」」」
ハジメとティオ以外は気がついてないらしく続きをティオが言う。
「壇上に登った時は、随分と敬意と親愛の篭った眼差しを向けられていたじゃろ?内心で亜人族や魔人族を嫌悪していたのだとしたら、本当に、あんなに慕われる筈はない筈じゃ。」
「………ってことはあの人の口ぶりからすると、まるで終戦して一年の間に何かがあって豹変した……と言うことですよね?」
「あぁ、シアの言う通りだ……それにあの様子から
先程の光景を考察しながらハジメたちは進んでいると、前方に白いドレスを着た女の子が、俯いてゆらゆらと揺れながら廊下の先に立っていた!
ハジメは恐らくこれも試練の一部だと察し、取り敢えず撃ち殺そうと銃口を向けた。
その瞬間、女の子がペシャと廊下に倒れ込んだ。
そして、手足の関節を有り得ない角度で曲げると、まるで蜘蛛のように手足を動かし、真っ直ぐハジメ達に突っ込んで来た!
ケタケタケタケタケタケタケタッ!
奇怪な笑い声が廊下に響き渡る。
「ハジメさん、カービィさん!なんとかしてくださぃ!」
とテンプレだが、それ故に恐ろしい光景にシアはレムユエにしがみついた。
「ん、落ち着いてシア。……ミニ蒼天。」
「ケギャァァァァァァァァ!?」
レムユエは蒼天を圧縮した小さな蒼天(圧縮した分威力増加)で焼き殺した。
【メルジーネ海底遺跡】の創設者メイル・メルジーネは、どうやらとことん精神的に追い詰めるのが好きらしい。
ハジメやカービィは、奈落の底で、闇と化け物に囲まれながら長期間サバイバルしていた経験があるので、特に、どうとも思わないが、普通の感性を持つ者なら精神的にキツイだろう。
現に光輝とルティの顔も引き攣っていた。
もっとも、レムユエやティオが驚きむせび泣くところなど想像できないが。
その後、何回か同じことがあってもはや全員が当然と言わんばかりに恐怖しなくなっていき遂に船倉までたどり着いた。
重苦しい扉を開き中に踏み込む。
船倉内にはまばらに積荷が残っており、ハジメ達は、その積荷の間を奥に向かって進む。
すると、少し進んだところで、いきなり入ってきた扉がバタンッ!と大きな音を立てて勝手に閉まってしまった。
「……こんなのミレディの迷宮に比べればどってことないですね。」
「おいシア、ミレディと比べてやるな。」
と、ハジメがシアにツッコミを入れたところでまた異常事態が発生した。急に濃い霧が視界を閉ざし始めたのだ
………が、カービィには関係なかった。
「コピー能力トルネイド!ビッグトルネイド!」
台風の様な風の冠を被ったカービィは周りに巨大な竜巻を発生させ霧を晴らした。
すると魔法陣が現れたのだった。
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