ありふれた能力世界最強(リメイク版)   作:コロンKY

7 / 73
感想ありがとうございました!
本日も頑張ります!


7話『新たな仲間は吸血鬼』

 

 

 

 

 

 

ハジメが横目に様子を見ると女の子が真っ直ぐにボクとハジメを見つめている。顔は無表情だが、その奥にある紅眼には彼女の気持ちが溢れんばかりに宿っていた。

 

 そして、震える声で小さく、しかしはっきりと女の子は告げる。

 

「……ありがとう。………とくに女の子の方。」

 

 その言葉を贈られた時の心情をどう表現すればいいのか、ハジメには分からなかった。ただ、全て切り捨てたはずの心の裡に微かな、しかし、きっと消えることのない光が宿った気がした。

 

「あとボクは女の子じゃないよ!」

 

 

「「どう見ても女の子(だろ)」」

 

ボクは女の子じゃないって何回か言ってるけど今はあんまり意地を貼っても仕方ないからいいや。

 

「………まぁとにかく!ボクは困っている人はほっとけないから」

 

「それだけで……助けてくれたの?」

 

「うん!」

 

話してる間も女の子の表情は動かなかった。

それって声や表情の出し方を忘れるほど長い間一人で過ごしてたってこと!?

そんなになるまで閉じ込めるなんて許せないよ!

 

ハジメは「神水を飲めるのはもう少し後だな」と苦笑いしながら女の子に「立てるか?」と手を出した。

女の子はそれにピクンと反応すると、ギュギュと握り返してきた。

 

「……2人の…名前、なに?」

 

 女の子が囁くような声でハジメに尋ねる。そういえば名乗ってなかったと苦笑いを深めながらハジメとボクは答えた。

 

「ボクはカービィ、よろしくね!」

 

「ハジメだ。南雲ハジメ。お前は?」

 

 女の子は「カービィ、カービィ、ハジメ、カービィ、カービィ、ハジメ………」と、さも大事なものを内に刻み込むように繰り返し呟いた。

 

「カービィの比が多くね?」とハジメは思いつつも「出会った時にあの態度の差じゃ仕方ないか……」と心の中でそうだな、きっとそうだ。と思っておくのだった。

 

 

 

そして、女の子は問われた名前を答えようとしたが、思い直したようにハジメとカービィにお願いをした。

 

「……名前、付けて」

 

 

「名前ないの!?」

まさかそんな酷いことをされてるのに名前も無いなんて!?

 

「付けるってなんだ。忘れたとか?」

とハジメは呆れた態度で言う。

 

「もう、前の名前はいらない。……ハジメとカービィが付けた名前がいい」

 

「そうは言ってもなぁ……カービィは何か良い案ないか?」

 

「う〜んそうだなぁ〜髪の毛の色が月の色みたいだからムーンとか?……でも眼が紅いからレッドムーンで略して『レム』とかはどうかな?」

 

「……それなら『ユエ』なんてどうだ?俺の故郷で『月』を表すんだよ。」

 

 

「……レム?……ユエ?」

 

思いのほか2人ともきちんとした理由があることに驚いたのか、女の子がパチパチと瞬きをした。

そしてどことなく嬉しそうに瞳を輝かせた。

 

「……それでどっちにするんだ?」

 

「……んっ。……でもどっちもいいから今日から2つ合わせてレムユエ。ありがとう」

 

「なぁカービィ?」

 

「何?」

 

「服をコピー能力で出せないか?レムユエの?いつまでも素っ裸じゃあなぁ」

 

「ハジメのエッチ」

とレムユエは呟いた。

 

「……」

 

「どんな服?ボクってあんまり服見たことないからさ。……勇者召喚された時にメイドさんって言う人たちの服とかハジメ達の制服は見たけど。」

 

ハジメは一瞬メイド服はありか?と思ったがカービィもいるしとブンブンと首を振って学校の女子制服を頼むことにした。

 

 

「コピー能力マジック!」

するとカービィの服装は頭にシルクハットが着いただけだった。

 

「そんな能力もあるのか……」

 

カービィは大きな紅い布を何処からか用意してユエに被せた。

 

「いっくよー3……2……1……はいっ!」

 

合図と共にカービィが紅い布を取るとレムユエに女子制服をサイズぴったりで着ていた。

 

「おぉ、便利だな。」

 

ハジメは、その間にカービィからあらかじめ数個貰っていた薬を一本飲んで回復する。

活力が戻り、脳が回転を始める。そして〝気配感知〟を使い……凍りついた。とんでもない魔物の気配が直ぐ傍に存在することに気がついたのだ。

 

 場所はちょうど……真上!

 

 ハジメがその存在に気がついたのと、ソレが天井より降ってきたのはほぼ同時だった。

 

 咄嗟とっさに、ハジメはレムユエに飛びつき片腕で抱き上げながら「カービィ、避けろ!」と言ってから全力で〝縮地〟をする。一瞬で、移動したハジメが振り返ると、直前までいた場所にズドンッと地響きを立てながらソレが姿を現した。

 

その魔物は体長五メートル程、四本の長い腕に巨大なハサミを持ち、八本の足をわしゃわしゃと動かしている。そして二本の尻尾の先端には鋭い針がついていた。

 

 一番分かりやすいたとえをするならサソリだろう。二本の尻尾は毒持ちと考えた方が賢明だ。明らかに今までの魔物とは一線を画した強者の気配を感じる。自然とハジメの額に汗が流れた。

 

が、カービィの姿が見つからない。

辺りを見渡しても見つからない。

一体どうしたものかと思っていると突然「ズドン!!」とサソリの方から音がしてその方向を向くと鋼色のカービィの像?がありサソリがひっくり返っていた。

 

そして鋼色のカービィの像?が動き出したことからアレもカービィのコピー能力の一種だと確信した。

 

「……あれは?」

 

「カービィだ。」

 

「?????……もう一回言って」

 

「アレはカービィだな。それもカービィの能力、コピー能力を使ってる状態だろうな。」

 

あれこそコピー能力メタル。

動きこそ遅いがボス級の魔物以外は触れるだけで倒すことのできる程の重さとパワーがあり、ボス級ですらもダメージを与えることが出来ないと言う剛鉄の能力である。

 

命の危機を感じたサソリは後ずさる。

のそのそと歩きサソリに近づくカービィ。

カービィの動きが遅いことを利用してサソリは背後に回って攻撃するが……

 

 

毒針が刺さらなかった。

そこへカービィが向きを変えてサソリを押しつぶした。

 

「グゥギィヤァァァアアア!?」

 

「えげづねぇな。」

 

「ん、硬そう。」

 

 

そしてコピー能力を解除したカービィはハジメとレムユエに笑顔でよって行くのだった。

 

「悪魔だこいつ」とハジメが心の中で思ったのは秘密である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてサソリモドキを倒したボク達は、サソリとサイクロプスの素材やら肉やらをハジメの拠点に持ち帰った。

 

 

「そうすると、ユエって少なくとも三百歳以上なわけか?」

「……マナー違反」

「じゃあカービィは何歳だ?」

「……わからない。」

そういえば数えたことなかったなぁ〜。

 

「吸血鬼って、皆そんなに長生きするのか?」

「……私が特別。〝再生〟で歳もとらない……」

 

 

 

「それで……肝心の話だが、レムユエはここがどの辺りか分かるか? 他に地上への脱出の道とか」

 

「ボクが一気にウルトラソードで斬る?」

 

「流石にそれはやめとけ」

 

「はーい。」

 

「……わからない。でも……」

 

レムユエにもここがどの辺なのかはわからないみたい。

 

「……この迷宮は反逆者の一人が作ったと言われてる」

 

「「反逆者?」」

 

「反逆者……神代に神に挑んだ神の眷属のこと。……世界を滅ぼそうとしたと伝わってる」

 

 

 

レムユエによると神代に、神に逆らって世界を滅ぼそうと計画した七人の眷属がいたそうだ。

しかし、その計画は破られ、彼等は世界の果てに逃走した。

その果てというのが、今の『七大迷宮』といわれているらしい。

この『オルクス大迷宮』もその一つで、奈落の底の最深部には反逆者の住まう場所があると言われているみたいだ。

 

「……そこなら、地上への道があるかも……」

「なるほど。奈落の底からえっちらおっちら迷宮を上がってくるとは思えない。神代の魔法使いなら転移系の魔法で地上とのルートを作っていてもおかしくないってことか」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「だぁー、ちくしょぉおおー!」

 

「……ハジメ、ファイト……」

とレムユエ。

 

「頑張れハジメ」

とコピー能力ホイールを発動してタイヤ姿のカービィ。

 

「お前らは気楽だな!」

 

 そんな生い茂る雑草を鬱陶しそうに払い除けながら、ハジメ(達)が逃走している理由は、

 

「「「「「「「「「「「「シャァアア!!」」」」」」」」」」」」

 

 二百体近い魔物に追われているからである。

 

カービィ達が準備を終えて迷宮攻略に動き出したあと、十階層ほどは順調よく降りることが出来た。ハジメの装備や技量が充実し、かつ熟練してきたからというのもあるが、レムユエの魔法とカービィが凄まじい活躍を見せたというのも大きな要因だ。

 

が、そろそろ体力的にきつい。

頼みの綱は……

「カービィ、なんとかできるか?」

 

「う〜ん、ちょっと多いけど頑張ってみるよ!スーパー能力ミラクルビーム!」

 

カービィはまた新たな能力を使うとカービィの服装は通常のビームより大きな帽子と杖を装備していた。

 

 

「一体いくらあるんだ」とハジメは思いながらレムユエにハジメが分かる範囲でカービィのコピー能力を説明した。

 

「やぁっ!」

 

その間、カービィは大きなビームの玉を出して操作し、そこら中の敵を纏めて倒した。

 

 

レムユエは悔しそうに、

「……私も、役に立つ。……仲間だから」

と呟くのだった。

 

 

確か、少し前に一蓮托生の仲間なのだから頼りにしているみたいな事を言ったような、と、ハジメは首を傾げる。

 

 

「はは、いや、もう十分に役立ってるって。カービィはオールラウンダー、レムユエは魔法が強力な分、接近戦は苦手なんだから後衛を頼むよ。前衛は俺の役目だ。」

 

 

そしてしばらくするとハジメの〝気配感知〟に続々と魔物が集まってくる気配が捉えられた。

 

 

「なんでどいつもこいつも花つけてんだよ!」

「……ん、お花畑」

「でもお花は美味しくないよ?」

 

 ハジメ達の言う通り、現れた十体以上のラプトルは全て頭に花をつけていた。それも色とりどりの花を。

 

 思わずツッコミを入れてしまったハジメの声に反応して、ラプトル達が一斉にハジメ達の方を見た。そして、襲いかかろうと跳躍の姿勢を見せる。

 

 

 

 結局数秒もかからず殲滅に成功した。しかし、ハジメの表情は冴えない。レムユエがそれに気がつき首を傾げながら尋ねた。

 

「……ハジメ?」

「……レムユエ、カービィ、おかしくないか?」

「?」

「ちょっと弱すぎる」

 

「……ボクはスーパー能力で一気に倒しちゃったから分かりにくかったけど言われてみればそうかも!」

 

 ハジメの言葉にハッとなるカービィとレムユエ。

 

 

と、その時だった。

「レムユエ、カービィ、ヤバイぞ。三十いや、四十以上の魔物が急速接近中だ。まるで、誰かが指示してるみたいに全方位から囲むように集まってきやがる」

「どうするハジメ?」

 

「……逃げる?」

 

「……いや、この密度だと既に逃げ道がない。一番高い樹の天辺から殲滅するのがベターだろ」

 

「ん……奥の手を使う。」

レムユエは、2人に言葉以上の何かを見たのか納得したように頷き、いきなりハジメに抱きついた。

 

「お、おう?どうした?」

 

 状況が状況だけに、いきなり何してんの?と若干動揺するハジメ。

そんな隙は無いのだ。早く逃げなければならない。

 

 だが、そんなことは知らないとレムユエはハジメの首に手を回した。

 

「ハジメ……信じて」

 

 そう言ってレムユエは、ハジメの首筋にキスをした。

 

「ッ!?」

 

 否、キスではない。噛み付いたのだ。

 

 

 

 〝信じて〟――――その言葉は、きっと吸血鬼に血を吸われるという行為に恐怖、嫌悪しても逃げないで欲しいということだろう。

 

「……ごちそうさま」

 

 そう言うと、レムユエは、大軍に向けて片手を掲げた。同時に、その華奢な身からは想像もできない莫大な魔力が噴き上がり、彼女の魔力光なのだろう――黄金色が暗闇を薙ぎ払った。

 

 そして、神秘に彩られたレムユエは、魔力色と同じ黄金の髪をゆらりゆらゆらとなびかせながら、一言、呟いた。

 

「蒼天」

 

 その瞬間、大軍の上空に直径十メートルはありそうな青白い炎の球体が出来上がる。

 

「おう、かましてやれ!」

 

といい終わる前に何故か帽子の色が変わったカービィが何人にも増えて次々と倒していた。

 

 

そしてそこにレムユエの蒼天が降り注ぐ。

 

 

 

ハジメは固まっていた。

「ハジメ?」

レムユエの声でふと我に帰る

 

見渡すと魔物も居ない。カービィも1人だった。

「夢か……」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

迷宮攻略に勤しんでいた。

 

 そして遂に、次の階層でハジメが最初にいた階層から百階目になるところまで来た。

 

 

 

ユレムエと出会ってからどれくらい日数が経ったのか時間感覚がないためわからないが、最近、レムユエはよくこういうまったり顔というか安らぎ顔を見せる。

 

 

 

「ハジメとカービィ……いつもより慎重……」

「うん? ああ、次で百階だからな。もしかしたら何かあるかもしれないと思ってな。一般に認識されている上の迷宮も百階だと言われていたから……まぁ念のためだ」

 

「うん、ちょうど百階だからボスも居ると思うからね〜」

 

ちなみに今のハジメとカービィのステータスは………

 

=============================

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:76[+レベル:???]

天職:錬成師

筋力:1980[+19800]

体力:2090[+20900]

耐性:2070[+20700]

敏捷:2450[+24500]

魔力:1780[+17800]

魔耐:1780[+17800]

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作]・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚]・風爪・夜目・遠見・気配感知・魔力感知・熱源感知・気配遮断・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・金剛・威圧・念話・言語理解

============================

 

============================

カービィ(ポポポ) 年齢不明 性別不明 レベル:150

天職:星の戦士

筋力:75000

体力:75000

耐性:15000

敏捷:75000

魔力:15000

魔耐:15000

技能:言語理解・コピー能力[+ビーム][+カッター][+レーザー][+ファイア][+バーニング][+アイス][+フリーズ][+スパーク][+ニードル][+ストーン][+ホイール][+トルネード][+ボール][+バックドロップ][+スロウ][+ソード][+パラソル][+ハンマー][+ユーフォー][+マイク][+ライト][+スリープ][+クラッシュ][+ボム][+ニンジャ][+ウィング][+ヨーヨー][+プラズマ][+ミラー][+ファイター][+スープレックス][+ジェット][+コピー][+コック][+ペイント][+エンジェル][+ミサイル][+スマブラ][+マジック][+ミニマム][+バルーン][+アニマル][+バブル][+メタル][+ゴースト][+リーフ][+ウィップ][+ウォーター][+スピア][+ビートル][+ベル][+サーカス][+スナイパー][+ポイズン][+ドクター][+エスパー][+フェスティバル][+アーティスト] [+スパイダー][+スティック]・コピー能力ミックス[+バーニングバーニング][+バーニングアイス][+バーニングスパーク][+バーニングストーン][+バーニングニードル][+バーニングカッター][+バーニングボム]][+アイスアイス][+アイススパーク][+アイスストーン][+アイスニードル][+アイスカッター][+アイスボム][+スパークスパーク][+スパークストーン][+スパークニードル][+スパークカッター][+スパークボム][+ストーンストーン][+ストーンニードル][+ストーンカッター][+ストーンボム][+ニードルニードル][+ニードルカッター][+ニードルボム][+カッターカッター][+カッターボム][+ボムボム]・属性ミックス[+ファイアソード][+アイスソード][+サンダーソード][+アイスボム][+サンダーボム]・スーパー能力[+ウルトラソード][+ドラゴストーム][+ミラクルビーム][+スノーボウル][+ギガトンハンマー][+ビックバン]・フレンズ能力・武具召喚[+スターロッド][+虹の剣][+スターシップ] [+ラブラブステッキ][+マスターソード][+トリプルスター][+ティンクルスターアライズ][+プラチナソード&プラチナヘルム]

============================

 

ハジメは魔物の肉を食べさらにステータス上昇した。

カービィは最大レベルの100を超えてなおレベルが上がってハジメは驚いていた。

(カービィの可能性は無限大の為最大レベルも止まることを知りません)

 

そして魔物の肉をカービィがコックで調理したモノを食べるとそれは経験値の塊でレベルがプラス値としてハジメのステータスに現れた。

 

しばらくして、全ての準備を終えたハジメとカービィとレムユエは、階下へと続く階段へと向かった。

 

 




続きが気になった方は感想と☆評価、お気に入りを良かったらお願いします。

投稿スピードが上がります。

※逆にないと失踪の可能性もあります
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。