【跡地】GBN総合掲示板   作:青いカンテラ

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やっと戦闘シーンまでやってきたぞ。 _:(´ཀ`」 ∠):_

今回もちょっとずつ募集企画で寄せられたキャラを出してます。全員出し切るまでマスダイバーの供給、止まるんじゃねえぞ・・・。(オルガ並感)

11/04 マスダイバー動乱Ⅰ・Ⅱを統合。一部追記及び修正。


マスダイバー動乱(前編)

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 初心者用サーバー・エリア11、ラグランジュ4宙域……。月の公転軌道付近に浮かぶ資源衛星に潜伏している、ブレイクデカールを広める黒幕を捕らえるべく有志連合各機は集結していた。

 

「……いよいよね」

 

 転送ゲートを潜り抜け、ツバキは緊張した面持ちでそう呟いた。作戦目標である資源衛星はモニター越しに確認できるが、見たところ敵機が迎撃に上がってくる様子はない。余裕の表れか、それとも奇襲するタイミングを計っているのか。

 

 ジェガンtype-Cのレーダーを注視するも、味方機を示す青い光点が増えるばかりでそれ以外は何もない。それが何とも不気味だった。

 

≪どうしたツバキ。緊張しているの?≫

 

 モニターの右下に小さなウインドウがポップし、ジェガンtype-Cと速度を合わせるように飛行しているハルートの改造機……ガンダムフレズヴェルクのカミナの顔が映し出される。

 

「緊張していないと言えばうそになるわね……。それに、相手の動きがないのがちょっと気になってね」

≪こちらの奇襲に、今頃向こうも大慌てなんじゃないか? なにせ黒幕を包囲するために大規模レイド戦でもお目に掛かれないような戦力が集まっているんだから≫

 

 チャンピオンと智将ロンメルが率いるトップフォースたち、さらにはタイガーウルフやマギーといったワールドランキングで名を馳せているトップランカーを始めとした腕利きのダイバーたち。GHC主催の大戦争イベントでも、これだけの戦力が一つの陣営として手を組むことはないだろう。ドリームチームといえば聞こえはいいかもしれないが、戦力バランスがひどすぎて相手にする方は戦う前から白旗を上げかねない。

 

 カミナの言うように黒幕は今頃、あの資源衛星の中で慌てているかもしれない。そう考えると緊張が少し解けたような気がする。

 

「ありがとう、カミナ。私ちょっと考えすぎてたかもしれないわ」

≪うん? そうか。まあ、あまり気負いすぎるなよ。ここにはチャンピオンの呼びかけに答えて集まったみんながいる。そして私もスティングレイもいるのだから。大丈夫、マスダイバーなどに負けはしないさ≫

「ふふ、そうね。これだけの凄腕が集まっているんですもの。マスダイバーにだって負けはしないわね」

 

 転送ゲートからは有志連合に参加したダイバーたちの乗るガンプラが続々と出現している。中にはどう見てもガンプラではない機体や、元がなんなのかよくわからない機体もあるが、いまこの瞬間は頼もしい味方である。マスダイバーたちがどれほど強化されていようと、負ける気がしない。

 

「さあ、いくわよジェガンtype-C! GBNからブレイクデカールの脅威を取り除くためにね!」

 

 ツバキの声に応じるようにジェガンtype-Cのバイザーが鈍く光り、先行している機体を追うようにスラスターを吹かして宇宙に軌跡を描くのだった。

 

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「改めて見ると、イロモ……個性的なガンプラが多いな」

 

 いつでも事態に対応できるように気を配りながらも、ザクムラはFAワークスザクのモニター越しに有志連合のガンプラを見ていた。

 

 ガデラーザを改造したと思わしきМAがジェガンとハルートのカスタム機とともに編隊を組み、ベズ・バタラのカスタム機が光の翼を揺らめかせている。フリーダムとジャスティスの改造機らしき機体が仲良く飛行しているかと思えば、右腕が大型化しているエピオンのカスタム機がそれらを追い越していく。シルクハットを被った真紅のヴィダールが腰に備えられた黒い翼を羽ばたかせれば、船型のSFSに乗ったクロスボーンX1のカスタム機を追いかけるようにして、ショットランサーを持ったツインヴェスバー仕様の黒いF91がスラスターを吹かして加速する。

 

 こんな時でもなければ一機一機ゆっくりと見て回りたい。そう思えるほどに、ここには様々なガンプラがいた。

 

 『ガンプラは自由だ!』

 

 これは、かつてGPDを牽引していたメイジンの男が残した名言である。元はとあるガンプラバトル大会で、動物をモチーフとしている3機のメカを変形・合体させてスーパーな巨大ロボットにする、というギミックを持つガンプラを大会参加者が使用したときに発したものであると言われている。

 

 ガンプラの改造は必ずしも『ガンダムシリーズの世界観』に沿うようなものでなくとも構わない。作り手が想像の翼を広げ、ガンプラへの愛を、情熱を、注ぎ込んで作り上げたのならばなんであれ『ガンプラ』に違いはない。聖戦士だろうと汎用人型決戦兵器だろうと古鉄だろうと、それらがガンプラのキットを元に改造しているのならば、彼らは皆立派なガンプラなのである!!

 

 そう、例えばちょうどFAワークスザクを追い抜いていくどう見てもウォーグレイモンです本当にありがとうございます。な機体(?)もガンプラ……ガンプラ? たぶんガンプラだと思う。スキャン時にデータを取り込めているなら問題なし! ヨシ!!

 

≪ねえ、ザクムラ。あれデジタルなモンスター……≫

「言うなナウイ。どう見てもウォーなグレイモンだし、青いオオカミっぽいのもいれば合体しそうとか思っても何も言うな」

≪いや、ほぼほぼ名前言ってるじゃないか君。ガンプラですらないんだけど、よくスキャン時に弾かれなかったねあれ≫

()の考えることはわからんからな……」

 

 一応、ウォーでグレイモンも財団Bからプラモデルが発売されている。とはいえガンダムのプラモデルを戦わせるゲームに財団B繋がりとはいえ別作品の機体(?)が紛れ込んでいるというのは……どうなのだろう。渋い顔をするカツラギさんを思い浮かべつつ、この場では戦力になるならいいかと見て見ぬふりをすることに決めるザクムラ。ドラゴンを自称しているが、見た目はガンダムなんだかキメラなんだかよくわからない怪物もいることだし。

 

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 僕は……正常だよ? 毒電波……。

 

 謎の仮面の男、カミュ・ヴィダーンが有志連合に参加したのはマスダイバーなる輩をどいつもこいつもS〇X! させるためである。自身の武器の一つである毒電波を操りマスダイバーたちを壊してやったんだ! するために彼はこの戦いに参加した。

 

 ハハハ! ざまあないや!

 

 激しく、もっと激しく!!

 

 ティターンズカラーに染められたガンダムマークⅡ・カワサキには、その毒電波を増幅し指向性を持たせて放出する改造が施されている。本来なら敵ダイバーの精神に毒電波……し、大ダメージを与えることも可能なのだが運営にBANされてしまったため現在は毒電波を受けた機体の動きを一時的に鈍らせる程度に落ち着いている。

 

 ちなみにこれについてはクレームの嵐にさらされたガンダイバーの姿をしたゲームマスターが、リアルで胃薬を噛み砕いていたという裏話があったりなかったする。

 

「GМは風俗とか行かないんだろうな……。S〇Xは全ての悩みを吹き飛ばしてくれるというのに……。S〇X!!」

 

 倫理コード仕事しろ。言動どころか存在自体が倫理コードに引っかかってGBN-ガードフレームがすっ飛んできそうだが、なんとこの男、恐ろしいことに毒電波でGBN-ガードフレームの動きを封じてその隙にバックアタック(後ろからS〇X!)で撃破したことがある。なんなんだこいつ。

 

 ちなみにカミュは有志連合に呼ばれたわけではなく、勝手に潜り込んでいた。すべてはマスダイバーたちをS〇X! させるために。……いやほんとなんなんだこの男。

 

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「「「「スカーレット隊、発進!!」」」」

 

 転送ゲートを潜り抜けたスカーレット隊の仲良し4人組は仲良く台詞をハモる。

 

 ちなみに使用する機体は4人とも違い、それぞれ1番機がジム・スナイパーⅡ、2番機が量産型ガンキャノン、3番機がジムコマンド、4番機がジム寒冷地仕様となっている。さらに各機体にはスカーレット隊所属であることを示す赤いパーツが必ずどこかにあった。

 

 彼らは有志連合に呼ばれるほどの実力者揃いだった。しかし、彼らにはある問題があった……。それは「4人集まると全滅RTAを始める」というもの。一人一人は高い実力を備えているが、4人揃うといかに早く「スカーレット隊全滅!」の流れをしようと躍起になるのだった。どうして……。(電話猫並感)

 

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「(ゲートが閉じたと同時に、資源衛星からわらわらと出てきたわね……)」

 

 ジャバウォックの怪物……そう称される、GBNでもランキング最上位に座する竜人の少女『クオン』は自身の半身であり愛機でもある、キメラめいた異形のドラゴン『ジャバウォック』の腹の中で目を細めた。

 

 ブレイクデカール。マスダイバー。

 これらはいまGBNで問題視されているものだ。ガンプラを異常強化し、格上の相手をも下して見せる。だがそれはGBNの正常なシステムに則ったものではなく、不正ツールによって得られる結果だ。

 

 クオンは困難や試練に立ち向かい、それを乗り越えようとするものを好ましいと思っている。それはGBNのワールドランキングで現在個人ランク13位に座し、一桁へ上がらんとするものを阻む壁として恐れられる自身に立ち向かってくるもの、乗り越えていこうとするものも同じだった。自分という『試練』に立ち向かい、乗り越えていこうとする人間の姿は美しい。高い壁を前にして挫けそうになっても、それでもなお諦めない人間の姿は愛おしい。

 

 それは不動のチャンピオン、キョウヤであったり、獄炎のオーガであったり、FOEさんと呼ばれるキョウスケであったり、マギーを打ち破ったテトラであったりする。

 

 彼ら彼女らは強い。だが、ただ強いだけではない。あらゆる困難に立ち向かい、試練を前にしても諦めず、乗り越えていかんと歩み続ける挑戦者たちだ。だからこそ怪物もまた相応しくあらんと進み続けられる。自らもまた挑戦者であり続けられる。

 

「―――キョウヤ」

≪っ、大佐!≫

≪む。総員、ジャバウォックが()()()()()()! マスダイバーたちをけん制しつつ、巻き込まれないよう退避せよ!≫

 

 彼とはそれなりに長い付き合いだ。多くを語らずともこちらの意図を察してくれる。……そのことが嬉しい。ほんの一瞬だけ零れた笑みは、すぐに真剣な表情の中へと消えていく。

 

「……NT-D、起動」

 

 クオンの意思をくみ取り、ジャバウォックの怪物の胴体に組み込まれている一角獣の名を頂く機械が声なき声を上げた。内部のサイコ・フレームが共鳴し、装甲の隙間から青味がかった緑色の光が漏れ出している。

 

 マスダイバー。ブレイクデカールという歪な力を振るい、己が欲望を満たそうとするものたち。低ランクのダイバーを食い物にし、時には格上の相手すらも打ち倒す。確かにその力は強大なのだろう。だがそんなものは、所詮借り物の力でしかない。付け焼き刃のヴォーパルの剣をいくら振るおうと、怪物を倒すことなどできはしないのだ。

 

「サイコ・フィールド限定展開。仮想バレル、拡散モード……」

 

 白亜の巨竜の口が開き、その口腔内に備えられた大出力の上下連装式ビーム砲が顔を覗かせる。バックパックのサイコプレートが分離し、顔の前に並んで砲身を形成する。それはまるでラッパのように、先に向かって徐々に広がるように配置されていた。

 

「我が業火に焼かれて尽く消え失せろ……!」

 

 その言葉を引き金にして、終末の竜が灼熱の息吹きを放った。

 サイコ・フィールドとサイコプレートで作られた仮想バレルによって増幅されたビームが扇状に拡散され、防衛隊と交戦していたマスダイバーたちのガンプラを次々と飲み込んでいく。それはまさに()()と呼ぶに相応しい光景だった。ジャバウォックの怪物が放った一撃は、資源衛星から出てきていたマスダイバーの第一陣を尽く焼き尽くし、電子の塵へと帰していた。

 

≪あ、相変わらず馬鹿げた威力だな……≫

≪彼女の愛は歪で一方的だが、だからこそこれだけの力を発揮できるのかもしれないね≫

≪いやーん、クオンちゃんカッコいいわよーん!≫

≪まったく、彼女が敵でなくてよかったと今日ほど思った日はないな≫

≪よし、この隙に一気に突入する!≫

≪了解!≫

 

 冷却剤の白い煙を口の端から吐き出しながら、白亜の怪物は資源衛星へと向かい加速するいくつもの光点を見送る。

 強化されたブレイクデカールはステータス強化だけでなく、再生能力までをも有しているとの話だったが、跡形もなく消し飛ばされれば再生もできまい。

 

「……ま、こんなものかしらね。あとは任せたわよ、キョウヤ」

 

 そう言ってクオンはジャバウォックのステータス画面をちらりと見る。『頭部連装式ビーム砲』と『サイコ・フィールド』の項目が赤く染まり、再使用可能になるまでの時間をタイマーが刻んでいた。強力な攻撃はその破壊力に比例して多くのエネルギーを消費し、またリチャージも長くなっていく。先ほどはキョウヤたち突入隊の進路を確保するために使ったが、次はマスダイバー側も警戒するだろう。それに加えて射撃後の硬直時間も考えれば第二射は難しいだろう。

 

 資源衛星は次々とマスダイバーの第二陣を吐き出している。レーダー上に赤い点が復活していくのを確認し、ジャバウォックの怪物は怪しく五つの瞳を光らせる。

 

「さあ来なさいマスダイバーたち。ヴォーパルの剣を持たざるものに、ジャバウォックの首は落とせないことを教えてあげる」

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

 ―――いや、今のなに?

 

 ジャバウォックの怪物がマスダイバーたちを消し飛ばしたのを見て、フードで顔を隠したダイバー……ワンショット・スポイラーは自身の愛機であるジン・ワンショットスナイパーのコクピットで冷や汗をかいていた。

 

 GBNワールドランキングの上位に座するハイランカーたちは、得てして『人間災害』などと呼ばれることもあるが、その理由(わけ)がわかったような気がする。ブレイクデカールで強化された何十機ものガンプラを一撃で消し飛ばすなど、いったいどういうカスタマイズを施せばできる芸当だというのか。

 

 「戦場に潜み隠れて敵を撃つ」が基本スタイルの自分には到底真似できない、文字通り災害級の攻撃を目の当たりにしてスポイラーは恐怖を覚えた。あれが敵でなくてよかったと心底そう思う。

 

「い、いまのすごかったですね……」

 

 ハイランカーこぇぇぇ、と内心ガクブルしていると()()()()()()がそうぽつりとこぼした。そう、同乗者である。スポイラーは基本ソロ専のダイバーであり、愛機としているジン・ワンショットスナイパーにも他の誰かを乗せたことはなかった。

 

 しかし今回は有志連合に参加している最大規模のフォース、GHCで秘書をしている女性……アリカが同乗していた。本来なら戦艦に乗る予定だったらしいが、ゲート転送に時間がかかるとのことで断念。ならば有志連合のオペレーターとして役に立ちたいと、広域センサーシステムや偵察ポッドで索敵機のように広範囲索敵ができるスポイラーの機体に同乗していた。

 一応索敵担当としてはナウイのワークラングやフロッグマンのライトアイザックもいるのだが、前者は補給要員も兼ねるため狙われやすいとの判断で、後者は目つきがイヤらしいとのことで、消去法的にスポイラーに決まったのだった。(ちなみにフロッグマンは「なにがイヤらしいでありますか!」と激怒していた)

 

 ―――ま、隠れてやり過ごすのは得意だし。

 

 ハロの形に改修された偵察ポッドを飛ばしながら、自分の後ろで指示を出しているアリカを盗み見る。黒髪ロングヘアーでアメリカ海軍の士官服を着ている彼女は、ワークラングとライトアイザックからデータリンクで送られてきた情報を処理しつつ、右翼左翼中央の3つのエリアに分けて展開されている防衛隊へと指示を飛ばしている。

 

「ドクロ竜神さん、THE Bi-neさん、突出しすぎです! スカーレット隊全機シグナルロスト! レオニダスさんとゼノさんは右翼方面に向かっている敵MSの足止めを! アトミラール、逸る気持ちはわかりますが本体から離れすぎないで! レイヴンさん、カスカさんの援護に!」

 

 なんとも、まあ、よく噛まずに次々と指示を飛ばせるものだと感心する。データリンクで送られてくる膨大な情報を元に、刻々と変化していく戦況を整理しながら有志連合の各機に指示をする。この人もこの人で、人間離れしてるなあ……とそんな感想を抱きつつラフレシアカラーのF91と鍔迫り合いをしていたドートレスを、ハイパー・ロングレンジ・ビームライフルで狙撃する。片足が吹き飛んだことで体勢を崩し、バグをそのまま大型化したようなシールドに切り裂かれてドートレスは爆散した。

 

 ―――いまは自分にできることを。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「ハイハイハイハイー!」

 

 丸く膨らみのある帽子を被り、官服を着ているような見た目のG-セルフのカスタム機……G-チアンシーが、ブレイクデカールの影響下にあることを示す禍々しいオーラを纏ったネーデルガンダムに乱打を浴びせる。胸の風車の羽が折れ、肩が砕け、頭部の半分が吹き飛ぶも、数秒ほどですべて再生してしまう。

 

「アイヤー、キリがないネー」

「文句言ってる暇があったら手を動かすにゃ!」

「おやおやぁ? ルゥルゥちゃんはもうお疲れなのかなぁ?」

 

 再生直後の僅かな硬直時間を見逃さず、ブーストの乗った蹴りでネーデルガンダムを吹き飛ばしダイヤシールドの二連装ビーム砲で追撃をかけるC&C。

 頭、胴体、両腕、両脚にビームを叩きこまれ、再生不能なレベルのダメージをうけて爆散したのを確認すると、背後から迫っていたキャスバル専用ガンダムが振り下ろさんとしていたビームサーベルを予め展開していたリフレクトランプで腕ごと切り裂いて破壊する。

 

「いやはや、どうやらワタシは人気者のようですね~♪」

「そのようデスね」

「向こうから来てくれる分にはいいけどにゃ~」

 

 ジェムズガンのビームライフルによる攻撃をタマっちのニャイアガンダムがニャンクローのシールド部分で防ぐ。近づいてきたところをすかさずデュランのペイルライダー・デュラハンがビームサーベルで切り裂くが、溶断された右半身は強化型ブレイクデカールですぐに再生を始める。

 マスダイバーがにやりと笑い一番近くにいたペイルライダー・デュラハンに狙いをつけるが、その直後に死角から飛んできたアノマロカリス型のトリッキーパックに体当たりされてどこかへと飛んでいき……ちょうど弾幕を展開しながら暴れまわっていたマオーのジェノサイドXプレスに文字通りジェノサイドされる形で、宇宙の塵の一つへとその姿を変えたのだった。

 

「……その変なバックパックは相変わらずデスね」

「変なとは失礼だナー」

「トリッキーパックを自作して、さらに変形機構までもたせてるのはGBN広しといえどもルゥルゥくらいだと思うにゃ」

「そうかナー?」

「……(コクコク)」

 

 変形してG-チアンシーのバックパックと合体するアノマロカリス……もといトリッキーパック。形が何となく似ているから、という理由でカンブリア紀の海に生息していた捕食者を模したМA形態へと姿を変えるそのギミックを、ナイトレイドのメンバーは変だという。

 

「しーちゃんはどう思ウー?」

「ンー、ノーコメントで★」

 

 ルゥルゥに話を振られ即答するC&C。彼女としては、トリッキーパックがアノマロカリスに変形するくらいはGBNではよくあることだと思っているが、そこはあえて口にはしないのだった。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「うぉぉぉ!」

「な、なんだこいつ! ザムザザー……いや、ウィンダムか!?」

「我が愛機ウィンムザーの改修機、生まれ変わったウィンムザー、その名もウィンムザー・ストライカーカスタム!! この勇姿をとくと見よ!」

 

 紅い軍服を着た黒猫の姿のダイバー、『クロマル』が叫ぶと同時に、ウィンダムの背中に覆いかぶさるようにして接続されていた巨大МA『ザムザザー』の前脚が分離。巨大なハンドパーツとして両腕に装着される。

 ザムザザーの前脚を装着したウィンダムはブースターを吹かして通常の3倍ほどに巨大化したリック・ドムへと突撃する。背中にザムザザーを背負ったその姿は、様々な改造ガンプラが入り乱れるこの戦場においても異彩を放っていた。

 

「ブレイクデカールで強化されていようと!」

 

 両腕の超振動クラッシャー『ヴァシリエフ』を展開し、起動。リック・ドムの腕の関節を狙って掴みかかる。リック・ドムは強化型ブレイクデカールと巨大化で装甲値のステータスが見た目以上に強化されていたが、比較的装甲が薄い部分ということもありヴァシリエフのパワーに耐えられずひしゃげてスパークを起こした。

 「な、なんだとぉ!?」まさかダメージを負うとは思っていなかったのか、マスダイバーの男は驚愕に目を見開く。

 

「見ぃたか! これが俺の愛機ウィンムザー・ストライカーカスタムの力よ!」

 

 ワーッハッハッハー! と高笑いをしつつ、破壊したリック・ドムの両腕をもぎ取ると即座に複列位相エネルギー砲『ガムザートフ』に切り替えて大出力のビームを至近距離から叩き込む。

 

「ぐぁぁぁ! ……なんてな! ブレイクデカールで強化されたこの俺のリック・ドムには、そんな攻撃効かねえんだよ!!」

 

 リック・ドムのもがれた両腕と風穴の空いた胴体が瞬く間に修復され、バックパックのヒートサーベルを引き抜くとウィンムザー・SCを真っ二つにするべく振り下ろした。

 

「ちぃっ! 厄介な!」

 

 紙一重でその攻撃を避けるウィンムザー・SC。機体も武装も3倍の大きさにはなっているが、そのスピードまでは3倍にはなっていないことだけが救いだろうか。もっともそれも気休めもいいところではあるのだが。

 ステータスの改ざんや再生能力も厄介ではあるが、ガンプラの縮尺そのものを変えられるというのも中々に面倒だ。

 

「はははは! この力があれば俺は誰にも負けねぇ!」

「―――そうかもね」

 

 第三者の、女性の声が聞こえたと同時に、ウィンムザー・SCを捉えんと振るわれた返しの刃は両肩の根元から両断され、届くことはなかった。

 

「なっ……!」

「遅い」

 

 今度は両脚が切断され、リック・ドムは一時的に四肢を失う。しかし、すぐにブレイクデカールによって修復され元通りになった。

 

「エピオン?」

「……ふぅ、やっぱりただ斬り刻んでもすぐに再生するわね」

 

 そこにいたのは、右腕が異形化したガンダムエピオンだった。背部ウイングはトールギスのものを改造したと思わしきパーツになっており、左腕からは緑色のビーム刃が伸びている。

 

「どこのどいつだか知らねえが、相手がガンダムだろうなんだろうと、ブレイクデカールさえあれば!」

「……行くよ、エピオン!」

 

 ヴン、とエピオンのカスタム機……エピオン特式のツインアイが一際強く輝く。スラスターを吹かして回り込むと、リック・ドムが振り向いた瞬間にその顔面を異形の右腕で掴み上げた。

 

「なんっ」

「輻射波動! 食らいな!」

 

 エピオン特式の右腕に内蔵された特殊機構が解放され、マスダイバーの操るガンプラが纏うオーラと同じ色のエネルギーが放出される。

 

「! お前もブレイクデカールを」

 

 その言葉は最後まで紡がれることはなく、内部から膨張して膨れ上がったリック・ドムが爆散すると同時に消えていった。

 

「あ、あんたはいったい……」

「カレン。ただのカレン。それじゃ」

 

 それだけ答えるとカレンはエピオン特式を駆り次のマスダイバー(獲物)を探して飛び去って行くのだった。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「はぁぁぁ!」

「こいつ、速い!」

 

 レオパルドデストロイの弾幕を潜り抜け、展開したファイズエッジでビームキャノンとビームシリンダーごと機体を切り裂くバルバトス・ファイズ。再生するまでの僅かな時間で蹴り飛ばすと、次の場所へと向かう。

 

 

 

「ヴァイエイトとサーペントの組み合わせか。地獄のへそにいたやつらを思い出すな!」

「ビ、ビームを剣で弾いて……」

「こいつリーオーのくせにつえぇぞ!」

 

 双剣を巧みに操り、サーペントとヴァイエイトのビームキャノンによる攻撃を切り裂きながら、ほのかに青みを残した銀色のバックアップを持つ黒いリーオー……魔戒リーオーが飛翔する。

 

「この程度か? マスダイバーが聞いて呆れるな!」

 

 通り過ぎ様に四分割されたサーペントが爆散し、それを背にしてさらに魔戒リーオーが加速する。弾幕はさらに濃くなるが、高い運動性と機動性を持ってして時に切り裂き時にかわしながらヴァイエイトへと迫る。

 

「この野郎!」

「!」

 

 3機目のサーペントを切り裂くと、背後からピンク色に塗られたマックナイフが飛び掛かって来た。素早く反転しそれを切り捨てるもさらに別の方向から白と青に塗装されたハンマ・ハンマが出現し、魔戒リーオーをホールドする。

 

「っ、こいつら……」

「ははははは! 油断したなリーオー使い!」

 

 ヴァイエイトが構えるビームキャノンの砲口に光が宿る。どうやらハンマ・ハンマごと魔戒リーオーを倒すつもりらしい。といっても、撃墜されればこの戦場から弾き出されるのは魔戒リーオーのほうであり、ブレイクデカールで強化されているハンマ・ハンマはすぐさま再生して戦闘を続行できる。

 

「これで終わりだ!!」

 

 エネルギー充填が完了し、ビームが魔戒リーオーを焼き尽くさんと放たれる―――。

 

「いいや、終わるのはお前らだ」

【BURST MODE】

 

 少年の声と電子音声と共に赤いレーザーがヴァイエイトのビームキャノンを貫き、臨界まで達していたエネルギーが誘爆して大爆発を引き起こした。

 

「なんだ、どこから!」

「こっちだ」

【Exceed Charge】

 

 ビームキャノンの誘爆によって両腕が吹き飛んだヴァイエイトは動揺し、その場で足を止めてしまう。その隙を見逃すはずもなく、バルバトス・ファイズがファイズエッジの必殺技を再現したスパークルカットで一刀のもとに切り伏せる。ヴァイエイトは断末魔の声すら上げることなく爆散し、その場に『Φ』の字が浮かび上がった。

 

「タカハラ!」

「そんなところでよそ見をして!」

「な、ぐぁっ!?」

 

 仲間が一撃でやられたことによる動揺と、頭上から降り注いだビームの雨に晒されたことで拘束が緩む。魔戒リーオーは素早く拘束から抜け出すと、双剣を翻してハンマ・ハンマを切り裂いた。

 

「こんな、こんなぁぁぁぁ!!」

 

 世紀末肩パットを付けたモヒカンの叫び声は、誰の耳にも届くことなく爆炎の中に消えていった。

 

「……ふぅ。あんた、無事か?」

「ん、ああ。すまない助かった」

「別に。ダイバーは助け合いだろ?」

「助け合い、か……。そうかもね」

 

 長話は無用、と別の場所で暴れているマスダイバーを倒すために魔戒リーオーは踵を返す。

 

「なああんた、名前は?」

「俺か? 俺はキタザキ」

「そうか。俺はΦ」

「シノン」

 

 先ほどハンマ・ハンマにビームガトリング砲を見舞ったガンダムヘビーアームズのカスタム機、完全武装三式機龍も合流し互いに自己紹介をする。キタザキはふっ、と笑みをこぼすと、防衛隊の陣形を崩さんとしているマスダイバーたちに向かって魔戒リーオーを飛翔させる。

 

「その名前覚えておくぜ。それじゃあな二人とも!」

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「いけよ、ファンネル!」

 

 マスダイバーが駆る紫色のMSバルギルの背部バックパックに備えられたファンネルラックが開き、そこから6基のファンネルが射出される。それらは一定のパターンをなぞりながら、有志連合の目の一つになっているフロッグマンのライトアイザックに襲い掛からんとしていた。

 

「やらせるか! ビーム・コンフューズ!」

 

 それにいち早く気づいたフルカラーは乗機であるバレット・ドーガのビームサーベルを回転するように投げ、そこに向かってビームマシンガンを斉射する。ビームの回転刃がマシンガンを乱反射し、広範囲にビームのカーテンを形成することでファンネルを撃ち落とした。

 

「な、なんだいまの!? チートか!?」

「チート使いにだけはそんなこと言われたくないんだけど!?」

「まーまー、ビーム・コンフューズはマイナーな技でありますし、知らないダイバーがいても仕方のないことでありますよ」

「それをよりにもよってマスダイバーなんかにチート呼ばわれされたのが納得いかないんだよなあ!!」

 

 HAHAHA! とムカつく笑い方をしながら、フロッグマンはASR-78対艦ライフルでバルギルを狙撃する。文字通り戦艦にも通用するほどの大口径弾が頭と左足を吹っ飛ばしたが、何事もなかったかのように再生していく。

 

「ビッグ・ガンでも引っ張り出してくるべきでありましたかね……」

「ふん、所詮は改造ツール頼りの三流MS乗り! 再生するならば再生できないほどのダメージを与えてやればいい!」

「確かにね! 出し惜しみはなしでいこう!」

 

 ラーガンのシュツルム・ドライセンが大型ビーム・バズーカでバルギルの半身を消し炭にし、続いてフルカラーのバレット・ドーガが腰部の3連装ミサイルポッドからミサイルを発射してバルギルを粉砕した。

 

「はー、一機撃退するだけでもかなり消耗するでありますなあ」

「ステータスブーストしてるだけでも厄介なのに、再生能力まで持ってるんだもの。本当に面倒極まりないね……」

「弱音を吐くなお前たち。第七機甲師団を始めとして多くのフォースやダイバーもやつらと戦っているのだ、我らも死力を振り絞らねばならん」

 

 バウ(袖付き仕様)の放ってきたミサイルを三連装ビームガンで迎撃し、シグル・ハルバードを手に取って切り込んでいくラーガン。さらに二機のドライセンがやってきてシュツルム・ドライセンと交戦状態に入る。

 

「身内からマスダイバーを出したこと、リーダー気にしてるのかなっと!」

「それは気にするでありましょう。というか、気にしているからこそ『百鬼』とは違い有志連合に参加を決めたのでありますし」

「あはは、そりゃあそうだね。僕らも頑張らないとね。リーダーだけにいいカッコはさせられないし!」

 

 ビーム・トマホークを展開してシュツルム・ドライセンに斬りかかろうとしていたドライセンの横っ腹にシュツルムファウストを叩き込み、怯んだところにビームソードアックスを手にして切り込むフルカラー。フロッグマンのライトアイザックはハイド・ポンプを撒きながら対艦ライフルやMMP-80マシンガンで二機を援護する。

 

「遅いぞお前たち! 戦場で悠長にお喋りしている暇はないぞ!」

「ごめんリーダー、遅れた分は働きで取り戻すよ!」

「マスダイバーがなんぼのもんじゃーい! でありますよー!」

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「はぁ!」

 

 十六夜のバルバトス・ヴァリマールが、高硬度レアアロイ製の太刀でギラ・ドーガの両腕を武器ごと切り裂き破壊する。さらに返す刃で胴体も両断するもそれらはすぐに再生を始める。しかし、そうはさせないとばかりに頭上から高出力のビームが降り注ぎ、ギラ・ドーガを消滅させた。

 

「……大丈夫ですか、十六夜さん」

「ああ。助かったよアル」

 

 通信を繋げてきた少女、アルにふっと微笑んで見せる十六夜。つい先ほどの砲撃は、彼女の搭乗機フリーダムレオンに搭載されているビームキャノン「ブリューナク」によるものだ。

 

「……敵はまだまだいます。できればトールズの皆さんとも合流したいところですが……」

「こうも乱戦だと難しいかもね。ま、俺たちは俺たちで派手にやろう」

「……はい。腕が鳴りますね」

「頼りにしてるよっ、と……!」

 

 ジムカスタムが撃ってきた350mmレールバズーカ「ゲイボルグ」の弾頭を切り払う十六夜。その芸当に驚いたらしく足が止まったジムカスタムの隙を見逃さず、バルバトス・ヴァリマールのスラスターを吹かして一気に距離を詰める。そして疑似重力による力場で()()()()()し、強く踏み込んだ。

 

「……奥義・無仭剣!」

 

 一瞬にして連撃を叩きこまれ、十六分割されたジムカスタムは大爆発を起こした。

 

「……ふぅ。やっぱり近接武器だとこれくらい切り刻まないとダメか」

「……お見事です、十六夜さん」

「ん。アル、俺たちでマスダイバーを食い止めよう」

「……私たちのコンビネーションなら、誰が来ても負ける気がしませんね」

 

 

 

 アルと十六夜が戦っている頃……フォース『トールズ』のメンバーの一人であるレイヴンもまたマスダイバーを相手に奮戦していた。

 

「違法な改造ツールなんかに手ェ出して、他のやつらに迷惑かけてんじゃねーよこのバカヤローども!」

 

 バエル・オルディーネの持つ大型リボルバー「スコル」と大型ハンドガン「ハティ」が火を吹き、異常強化されたガンプラの装甲を撃ち抜いていく。しかしそれらは瞬く間に修復されていき反撃がバエル・オルディーネを襲う。

 

「くっ、キリがねェ!」

 

 それらの攻撃を鋭角的な機動で射線から逃れ、時には重力制御で生み出した足場を蹴って加速することで回避する。焦れて突っ込んできた相手はバエルソードを双刃仕様にした実体剣で切り裂き、再生する間に足蹴にして次の敵へと切り込んでいく。

 

「十六夜もアルも、ユリウスもミリムもどこにいるんだぁぁぁ!」

 

 レイヴンの叫び声は戦場に空しく響くのだった……。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「くっ、こんなやつに時間掛けてる暇はねぇってのに……!」

「どうした、攻撃に勢いがなくなってきているぞ?」

「へっ、そっちこそ殴られすぎてグロッキーになってんじゃねえか?」

 

 そう軽口を叩き合いながらも、タイガーウルフとシャフリヤールの意識は目の前の敵へと向いている。

 強化型ブレイクデカールによって両腕が大型化したガンダムAGE-1タイタス。資源衛星へと向かおうとしている二人を行かせまいと立ち塞がったこの機体には、黒幕に雇われた傭兵が乗っていた。

 

「ふん、雑魚どものくせにしぶといな。さっさとやられて俺の追加ボーナスになればいいものをよ」

 

 傭兵の男はタイタスのコクピットでそう吐き捨てる。黒幕に雇われてGBNにログインしているだけの彼は、いま戦っている二人がこのGBNでどれほどの位置にいるのか知らない。仮に知っていたとしても、黒幕から与えられたタイタスを使う自分が負けるなどとは微塵も思っていないのだが。

 

「いつまでも遊んでるわけにもいかねぇし、そろそろカタをつけるとするか」

 

 追加ボーナスの対象はまだまだいるが、あまり悠長にしていると自分の取り分が減ってしまうだろう。それにこの機体、タイタスの性能も大方把握した。あとはこの二人を倒して追加ボーナスを得るだけ……そう思い、傭兵は磁気旋光システムのリミッターを解除する。タイタスの全身からビームが発生し、高出力のビームの塊になったタイタスは高機動スラスターを吹かして突撃した。

 

「くっ!」

「先ほどよりも早い!」

 

 タイガーウルフのジーエンアルトロンと、シャフリヤールのセラヴィーガンダムシェヘラザードを粉砕せんと凶星が迫る。

 

「―――ホワイトデコレーション!」

「―――キャメロット!」

 

 その前に割り込むようにして飛び込んでくる二つの影。ジャスティスとデスティニーの面影を残しつつカスタムビルドされたその2機は、緑色のフィールドと大型の盾という二段構えの防護により、ビームの塊になったタイタスの突撃を完全に受け止めていた。

 

「な、なにぃっ!?」

 

 割り込んできた2機諸共打ち取れると思っていた傭兵は、突撃を止められたことで動揺し機体の操作が鈍る。その隙を見逃さずにデスティニーのカスタム機……ノブリス・オブ・ナイトガンダムがシールドバッシュでタイタスを弾き飛ばした。

 

「無事か、シャフリ!」

「ユリウス!」

「ボクもいるよ~!」

「ミリム嬢も……」

 

 ポップしたウィンドウに映ったのは鋭い目つきをした金髪の青年と、先端が尖り立った狼耳の生えた水色の髪の快活そうな少女。GBNの個人ランク20位のユリウス・アルバスと、同じく個人ランク27位のミリム・ライオネルの二人だった。

 

「へ、へへっ、誰かと思えば追加ボーナスの対象に入ってるやつらじゃねえか……。さっきは驚かされたが、今度はそうはいかねえ。まとめて蹴散らして追加ボーナスをがっぽりゲットしてやるぜ」

「シャフリ、タイガーウルフ。ここは俺とミリムに任せて先に行け」

「なに?」

「二人ともチャンピオンが心配なんでしょ? ここはボクたちに任せてよ!」

 

 ユリウスとミリムの申し出に、シャフリヤールは「恩に着る!」と言い残して資源衛星へと向かう。「お、おい! ったく。すまねえ、あとは頼む!」とタイガーウルフも慌てて後を追いかけていった。

 

「逃がすかよ!」

「おっと、行かせると思うのか? マスダイバー」

「さて、悪い子にはお仕置きだね!」

 

 多機能複合盾「キャメロット」を構えてタイタスの行く手を遮るユリウスとノブリス・オブ・ナイトガンダム。そして挟み込むようにして背後に回ったジャスティスフェンリルのコクピットで、ミリムはイタズラっぽく笑うのだった。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「キィィィンケドゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

「だぁぁぁぁぁぁぁから人違い!! 人違いだってぇぇぇぇ!」

 

 仮想の宇宙を切り裂く二つの流星……否、二機のMS。

 逃げるは幽霊船のような(サブ)(フライト)(システム)「キッド」に乗った、右手が迫撃砲に置き換えられているクロスボーン・ガンダムX1のカスタム機スカルボーン・ガンダムキャプテン。金色のドクロマスクを付けたダイバー、ドクロ竜神は叫びながらもすれ違うマスダイバーの機体を時にキッドでひき逃げし、時に迫撃砲を叩きこんで撃退していく。

 

「どうしたキンケドゥ? なぜ反撃してこない! ダメじゃないかキンケドゥ! ちゃんと反撃しなきゃあ!!」

 

 黒の隊仕様のガンダムF91ツインヴェスバータイプを駆るTHE(ザ・)Bi-ne(ビーネ)もまた、邪魔なマスダイバーたちをビームサーベルで切り払い、ビームライフルやヴェスバーで蹴散らしながらドクロ竜神のスカルボーン・キャプテンを追いかける。

 

 ちなみに通信機からは再三突出しすぎだとアリカの警告が飛んできているのだが、テンションの上がっているTHE Bi-neの耳には届いていない。そのせいで怒りゲージが溜まっていく同乗者にびくびくしているフードを被ったダイバーがいるのだが、それはまた別の話である。

 

 

 

「あれ放っといていいのか?」

 

 両腕がジオングのような形状になっており、腰にレイピアを佩いたデュアルアイ仕様の黒いアッガイに乗ったデフォルメされたネコのような見た目のダイバー、怪傑モナが戦場だというのに追いかけっこを繰り広げている二人を指差して言う。

 後ろには黒いシルクハットを被った赤いガンダム・ヴィダールと白い部分が黒になっているガンダムスローネドライのカスタム機が佇んでいた。

 

「ドクロ竜神なら大丈夫だろう。我々は我々の仕事をしよう」

「そうね。マスダイバーたちの歪んだ心を頂くのよね」

 

 ガンダムスローネドライのカスタム機、ガンダムカルメンに乗る秀尽学園の制服を再現した服を着て、アクセサリーパーツの猫耳と尻尾、そしてネコをイメージした仮面をつけているウィンザーの言葉に、シルクハットを被った赤いヴィダール……クリムゾン・ブランダラーは首肯する。

 

「ああ。マスダイバーたちの歪んだ心を頂戴する。さあ……ショウタイムだ!」

 

 黒い衣装を身に纏い、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場するラウ・ル・クルーゼのものと同じデザインの仮面で素顔を隠したダイバー、ジョーレンは不敵に笑うのだった。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「ナウイちゃん補給よろ」

「ナウイちゃーん、修理してくれー」

「ナウイちゃん! 補給と修理大至急ね!」

「ナウイちゃん」

「ナウイちゃん!」

「ナ゛ウ゛イ゛ち゛ゃ゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!」

「うるさぁぁぁぁぁぁぁい! ああもう君たちいっぺんにやってくるんじゃないよ! そこに並べ! 並びたまえ! 私は一人しかいないんだよぉ!」

 

 有志連合の左翼フィールドで展開されている戦場にナル……ナウイの悲鳴にも似た叫び声が響き渡っていた。

 マスダイバーたちとの戦いで損傷、あるいは消耗が激しい機体がナウイのワークラングを目当てにひっきりなしにやってくるため、まさに満員御礼千客万来といった様相を呈していた。これが敵のマスダイバーであったならワークラングは『MS IGLOO』に登場する巨大МAビグ・ラングの最後よりもひどい目にあっていただろう。

 

「ははは、人気者だなナウイ」

「こんな人気いらないんだよなあ!? ああもう、こんなことなら変な気を起こさずにパソコンに噛り付いてればよかった……!」

 

 そう言いながらも手は休めない。修理待ちの機体をワークラングの胴体部に設けられたメンテナンス施設で修理を行いつつ、戻ってきたオッゴに補給物資を持たせて優先度の高い場所に向けて射出していく。さらにビーム攪乱膜の展開やレーザー砲、ガトリング砲による迎撃もしつつ索敵装置による情報収集も欠かさない。

 

 システムの補佐もあるとはいえ、常人には真似できない殺人的な量のマルチタスクをこなしていた。

 

「あー! あー! 休みたい、休みをくださいな! 休み! テンコ様かスティングレイのどっちか代わってくれないかなー!」

「ナウイちゃんが壊れた!」

「壊れたナウイちゃんもかわいい」

「どうしてこうなるまで放っておいたんだ!」

 

 戦闘中だというのにナウイコールで盛り上がる左翼フィールドのダイバーたち。それを見てザクムラは「こいつら絶対スレ民かナルミんとこの視聴者だろ……」と思ったが口には出さなかった。いまはこんなノリで騒いでいるが、マスダイバーは確実に撃退しているため腕は確かなのだろう。

 

「妾を呼んだかえ?」

「うわぁぁぁ! テンコ様だぁぁぁ!」

「テンコ様! テンコ様だ!! 天地神明の魂!」

「狐耳のゲーマルクもかわいい」

 

 来ちゃったよ。

 

 ふわりとやってきた日輪を背負った狐耳のゲーマルク……天照大稲荷とテンコ様の登場に、さらに盛り上がる左翼フィールドの馬鹿ども(誉め言葉)。

 

「テンコ様、中央はいいんですか?」

「うむ? あそこはいま嵐の中心地故な。しばらくは大丈夫だろうと判断したのじゃ」

「嵐……? ああ」

 

 見れば確かに、中央フィールドには嵐が吹き荒れていた。その中心にいるのはジャバウォックの怪物と呼ばれるMSなんだかМAなんだかよくわからない機体。大暴れすることで自身にヘイトを集中させ、群がるマスダイバーたちを蹴散らしている。撃ち漏らしは先頭車両にやけにリアルなドクロを被せた大型輸送列車が、ブライトさんもにっこりの弾幕でもってして粉砕していた。

 

「て、テンコ様……?」

「うむうむ。よく頑張ったの、ナウイ殿。あとは妾に任せるがよい。―――アブソーブ機構、ディスチャージ。目の届く範囲じゃが、回復させて頂こうかの」

 

 展開されたビットが損傷した機体を修復し、エネルギーを回復させていく。……これが第10回フォーストーナメント覇者の実力か……自機のコンディションとエネルギーが回復していくのを見ながら、ザクムラは底の知れない白髪の人狐少女に畏れの感情を抱くのだった。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

 ―――毒、電、波……。

 

「な、なんだ!? 機体が、機体が動かない!」

「毒電波……うっ、頭が」

「いったいなにがどうなってるんだ!? だれか説明してくれよぉ!」

 

 ふふふ、S〇X!

 

 中央フィールドに破壊の嵐が吹き荒れるのならば、右翼フィールドの一角で垂れ流されているのはカミュ・ヴィダーンの毒電波である。

 

「ブレイクデカールでGBNをおかしくさせる! それは……ひどいことなんだよ!」

 

 毒電波を浴びて動きが鈍ったマスダイバーの機体にハイパー・バズーカを撃ち込んで爆殺し、さらにバックパックからビームサーベルを抜き放ちつつ別の機体の背後へと即座に回り込む。

 

「怖がらなくてもいい。痛みは、一瞬だよ……?」

 

 そう言いながら、カミュは背後からコクピットを突き上げる攻撃を(後ろからS○X!)した。胸からビームサーベルを生やした灰色のバイアラン・カスタムは2、3度機体を痙攣させると、やがてがくんっと頭を垂れて沈黙した。

 

「壊してやったんだ。ははは! ざまあないや!」

 

 バグの影響か、それとも毒電波の効果か、機体はそのままに中のダイバー反応だけ消失してオブジェクト化したバイアラン・カスタムを投げ捨てると、次の犠牲者(マスダイバー)へと襲い掛かる。

 

「く、くそ、マークⅡのくせに強いぞ!」

「なんなの、なんなのよこいつ!?」

「男と女か……。もしかしたらカップルなのかな。だとしたら僕は祝福しよう! 初夜は済ませたかい? まだならS○X! 元気なベビーとこんにちわするんだ!!」

 

 倫理コードに引っかかりそうな台詞を口にしながら、次々にマスダイバーへと襲い掛かるカミュとガンダムマークⅡ・カワサキ。ちなみに戦況をモニタリングしていたガンダイバーのアバターを使うGМが、胃と頭に手を当てているのが運営スタッフによって目撃されたというが……真相は不明である。

 

「落ちなさい!」

 

 細かく機動を刻み、時にはAMBACを駆使しながら縦横無尽に、傍若無人に毒電波をまき散らしていくカミュだが、それでも常に動き回れるわけではない。僅かに足が止まった瞬間を狙いメガ粒子砲の連射でけん制をしながらメッサーラが突撃する。クロスレンジの距離まで入ると同時にMS形態へと変形。ビームサーベルを抜いて切りかかった。しかしカミュも中々のもの。シールドによる防御が間に合わないと判断するやビームサーベルを滑り込ませて必殺の一撃を防いで見せた。

 

「ぼ、暴力は……いけない……」

「どの口がっ!」

 

 ビームサーベルの出力を上げるメッサーラ。それによりマークⅡ・カワサキのビームサーベルごと、毒電波を垂れ流す仮面の変態は一刀両断されたかに見えたが……。

 

「マァァァイリトルスィィィィトハァァァト!」

「ひっ」

 

 なんとカミュはNT(ニュータイプ)ばりの危険察知能力でシールドを犠牲にして上へと逃れていた。真っ二つになったのがシールドだけだと認識したときには既に遅く、腕を振り切ったメッサーラの背後にマークⅡ・カワサキが回り込んでいた。

 

「ふふふ。怯えなくてもいい。すぐ毒電波でよくなるからね……。ふふふ、毒電波……」

 

 怪しく不敵な笑みをするカミュ。彼の操る毒電波による狂乱の宴は、まだ始まったばかりだった……。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

 仮想の宇宙を、一つの流星が青い尾を引きながら飛んでいる。

 

 その流星の名は……ガンダム・ジャンクウォーリアー。赤いジャケットに赤い帽子という、どこかで見たことがあるような見た目のダイバー神位決闘者(ザ・デュエリスト)が駆るその機体は武器らしい武器を持っていなかった。

 

「丸腰で突っ込んできてぇ!」

「!」

 

 レオパルドデストロイカラーのヘビーアームズ改(EW版)が、ジャンクウォーリアーに向けて両腕のビームガトリングとホーミングミサイルを放つ。ブレイクデカールによって威力が大幅に強化されているため、直撃を受ければ例えハイランカー勢のガンプラだろうとただでは済まない。

 

 しかしその攻撃はジャンクウォーリアーを粉砕することはなかった。シナンジュから流用され改造を施されたウィングスラスターの一部が展開され、高機動形態に移行する。一際強いスラスター炎を煌めかせながら、ジャンクウォーリアーはビームの雨とミサイルを振り切るように鋭角的な機動でヘビーアームズ改(EW版)に迫る。

 

「(は、速い! ……だが、だがよぉ、いくら速くってもやつは素手だぜ。ということは攻撃するには近づかないといけねぇわけだ。ブレイクデカールで強化したこの俺のヘビーアームズレオパルドは射撃特化型の機体だが、接近戦対策に胸のガトリング砲は残してあるんだよなあ、これがぁ!)」

 

 くっくっくっ、と不敵な笑みを浮かべるマスダイバーの少年。見たところガンダム・バルバトスにシナンジュのバックパックを背負わせている改造機、ガンダム・ジャンクウォーリアーは武器を持っていない。素手での格闘が得意な機体といえばゴッドガンダムやドアンザクだが、バルバトスも高硬度レアアロイ製のフレーム強度を活かした格闘戦を手札の一枚として持つ。であれば、格闘を振ろうと近づいてきたところに胸部のガトリング砲を叩き込めばいいのだ。

 

 ガトリング砲のカウンター射撃でハチの巣にされて爆散するジャンクウォーリアーを思い描き、不気味に笑う少年。しかし忘れてはならない。ここはいま敵味方入り乱れる戦場であり、彼らマスダイバーと敵対している有志連合のダイバーもまた一人ではないということを。

 

「―――戦場のただ中で棒立ちか? 随分と余裕があるな」

「!?」

 

 気がついたときにはもう遅かった。レーダーにピコン、と敵を示す赤い点が映し出されたと同時に自機のエネルギーが急速に目減りしていく。いったい何が……!? と思ったときには、肉薄していたジャンクウォーリアーに石破天驚拳を応用した必殺技のスクラップ・フィストを叩き込まれあえなく宇宙の塵になるのだった。

 

「……マスダイバー相手にもマガノイクタチは有効か」

 

 ヘビーアームズレオパルドのエネルギーを吸収した、背中に翼を持つ限りなく黒に近い赤色の機体……ミストラル・ブリッツを駆るダイバー、キサラギはその結果を見てそう呟く。彼女の乗機であるミストラル・ブリッツのベースキットになっているガンプラ「ネブラブリッツ」には、ミラージュコロイドの応用で相手を強制放電させ自機のエネルギーとして取り込む特殊兵器「マガノイクタチ」が搭載されている。その特性はここ、GBNでも再現されており一定の空間内に規定量以上のコロイド粒子が散布されている場合、触れずともエネルギーを放出・吸収することができる。

 

 ブレイクデカールを使うマスダイバー相手に通用するか少々不安だったのだが、ジャンクウォーリアーがヘビーアームズレオパルドの注意を引き付けてくれていたおかげでコロイド粒子を散布し、マガノイクタチの発動まで繋げることができた。

 

「……」

「ああ、助かった。……うまくやれば無力化できるな」

「!」

 

 キサラギの言葉にグッ、とサムズアップして見せる神位決闘者。

 

「いこう。一人でも多くのマスダイバーを無力化しないとな」

「……」

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 

「いっけぇぇぇぇ!!」

 

 ユッキーのジムⅢビームマスターのバイザーが鈍く輝き、腰部に備えられたバスターバインダーから拡散ビームが照射される。さらには時間差のミサイル攻撃という二段構えでマスダイバーの機体に確実にダメージを与えていく。しかし……。

 

「くっ、すぐに再生していく!」

 

 頭部と手足が破壊されたリーオーの損傷部位が時間を巻き戻すかのように再生し、ユッキーは歯噛みした。ジムⅢビームマスターは後方支援用に調整されているが、上位ランカーらが使うガンプラのように敵を一撃で蒸発させるほどの攻撃は持っていない。

 

「それでも!」

 

 必ずしも撃墜する必要はない。何度でも再生するのなら、何度でもダメージを与えて少しでも時間を稼ぐ。いまは自分にできることを。そう気持ちを切り替えてチェンジリングライフルのビームバルカンモードで近づいてくる敵機をけん制する。マスダイバーのガンプラは再生するとはいっても、怯まないわけではない。強力な攻撃で機体の一部が吹き飛ばされれば仰け反るし、大ダメージを受ければ再生するまでに数秒のラグができる。

 

「そこぉ!」

「グワーッ!」

 

 他の機体にミサイルカーニバルをしようとしていたズサを、チェンジリングライフルのモードを切り替えて狙撃する。全身に満載されていたミサイルが誘爆したことでズサは大爆発を起こし、近くにいたアストレイゴールドフレームを巻き込んで消し飛んだ。

 

「後ろががら空きだぜぇ!」

「!」

 

 ジムⅢ・ディフェンサーがビームサーベルを抜いて切りかかってくる。すぐさま反転し迎撃しようとするが、すでにクロスレンジの距離まで接近されている以上それは悪手でしかなく、チェンジリングライフルが右腕ごと切り裂かれてしまう。

 

「くぅっ!」

「これで、仕舞いだぁ!」

「やらせない!」

「当たって!」

 

 ユッキーのジムⅢビームマスターを仕留めんと振り下ろされようとしていたビームサーベルが、遠距離から放たれたビームによってその腕ごと蒸発する。さらに二機の間を走るように幾条ものビームが走り、溜まらずジムⅢ・ディフェンサーは距離を取って損傷の修復に専念する。

 

「無事か、ユッキーくん!」

「どうにか間に合ったようですね!」

「クロトさん、それにユーカリンさんも!」

 

 ジムⅢビームマスターの元に駆け付けたのは、GチューブにGPDの優勝者やハイランカーのバトルを完全コピーした動画を投稿しているクロトとその愛機スタービルドストライク/G。そしてもう一人。頭部に偽装用のセンサーマスクを装着し、カラーリングも紫に改められたガンダムプルトーネType-FにGNアームズType-Dをドッキングしているユーカリンだった。

 

「こいつら……! 邪魔するんじゃねえ!」

「邪魔するなと言われて、はいそうですかと答えるとでも?」

 

 ジムⅢ・ディフェンサーのロングライフルによる攻撃を、プルトーネType-FWithGNアームズType-DがGNフィールドを展開して防ぐ。反撃にプルトーネType-FのGNビームライフルを撃ちつつ、二機は交戦状態に入る。

 

「……あれ? クロトさん、スタービルドストライクのバックパックが違うような」

「ああ、これかい? ファンキースという人に託されたんだ。彼のダガーが装備していたストライカーパック、ダブルVストライカーをね」

 

 スタービルドストライク/Gが本来装備していたGNブースター/Gは戦いの中で失われたため、損傷で行動不能になったファンキースの105ダガーからダブルVストライカー……ガンダムF91のツイン・ヴェスバー仕様のバックパックを、ストライカーシステム対応に改修したオリジナルストライカーパックである……を引き継いでいた。

 

「ユッキーくん、これを使ってくれ」

「え、そのヴェスバー取り外せるんですか?」

「ああ。内蔵された大容量コンデンサのおかげで、手持ち武器としても使えるようになっているらしい」

 

 手持ちの武装を失ったジムⅢビームマスターに、クロトはヴェスバーの一基を取り外して持たせた。ツイン・ヴェスバーは取り外しができるかどうか不明とされているが、製作者のファンキースは原型と同じく切り離しての運用もできるように改造していたのだった。

 

「よし、これなら……! まだ戦える!」

「いこう、スタービルドストライク/G。みんなの想いを背負って……!」

 

 クロトに応えるように、ダブルVストライカーを背負ったスタービルドストライク/Gのツインアイが「ヴン……」と強く輝きを放った。

 

 ◆◆◆

 ◇◇◇

 ◆◆◆

 




ビルドダイバーズ見返してたら、12話に有志連合側でガデラーザがいておハーブ生えましたわ!

バトローグ

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