Respect!! Homecenter!!!! 作:キノコ飼育委員
前書きに小話乗っけたのは初めてです。
<私と契約して、AUウエポンになってくれ!>
『遠からず、奴らはこの星を乗っ取るために行動を起こすだろう』
「……」
『その戦いは、今君が行っている祖国のための戦いの比ではない。世界規模の戦争の比ではない』
「……」
『この星に住むあらゆる生命、そして人類に取って代わる「生存戦争」を仕掛けてくることだろう』
「……」
『私はそれを防ぎたい。奴らに滅ぼされた故郷の復讐のために、奴らの目的を潰したい』
「……」
『そのために、君の遺伝子をくれ』
「……つまり君はこう言いたいんだな?」
男は寝台の上で、己の愛銃を油断なく構えながら、獣の如き形相で唸った。
いや、それもただの獣ではない。手負いの猛獣だ。
全身に巻いた包帯には血が滲み、顔には苦痛からかグジョリと汗をかいている。
そして何よりも目立つ傷は、欠損は、片足が無いということだ。
男は、片手で狙いを定めたまま、もう片方の手で予備の拳銃を枕の下から出した。
そちらも狙いを定めると、今度は構えていた方の弾倉を排出、本体は口にガリと咥え、その手で同じく枕の下から予備弾倉を取り出す。
この間眼だけは絶対に『ソイツ』から離さない。
耳は部屋の外の音を聞いている。息を潜めた誰かがいないかを探っている。
愛銃を咥えたまま弾倉を押し込み、グリップを持って歯でスライドさせる。
ジャッ、キン!という愛銃の返事を聞き、ようやく男は続きを口にした。
「“自分は死神ではないし、共産主義者でもない”と」
『最初からそう言っている。何故まだ銃を構える?今は誰も来ないし、その武器では私は殺せないとわかっただろう?』
その通りだ。
愛銃で残弾一発になるまでブチ込んでやったのに、ピカピカ光る壁が出たかと思えば全て弾かれた。
銃声を聞いて駆けつけてくる兵士もいない。
……これがなければ宇宙人だなどと決して信じなかっただろう。
(総統閣下のオカルト趣味も、あながち迷信だと断ずるべきではない、か?)
「無抵抗で死ぬのはお断りだ。蟻の如き抵抗でも、私は徹底抗戦する……犬死も嫌だがね」
そう言ってようやく、男は銃を降ろした。(手に持ったままだが)
「それで?続けたまえ。私の遺伝子が欲しいとはどういう意味だ?まさかとは思うが君と寝ろなどと言ってくれるなよ」
『私も御免こうむる。なに、注射をして血を貰うだけだ。痛みはないし跡も残らない』
「血を抜く……?どれだけ吸い取るつもりだ、私はまだ死ぬわけにいかんのだ」
再び拳銃が『ソイツ』に向く。いつでも眉間と心臓両方を撃ちぬけるように。
『ほう……無敵のスツーカ大佐も死ぬのは怖いか』
興味深そうに『ソイツ』が喋る。
それを聞いた男、ハンス・ウルリッヒ・ルーデルは不快を露わに言い返した。
「死ぬのが怖いだと?馬鹿を言え。明日から戦線復帰だ、死んでいる暇はない!」
一行でこの場の説明!
今日も今日とてパトロってたルーデルは進化侵略体をちょろっと見つけたのでさっくり撃沈した帰りに適当な基地に着陸したところなんとノブナガンこと小椋しおたんに出会ったので運命を感じたところ。
ルーデルはオリキャラだから原作買っても円盤買っても会えないぞ!ルーデルに会えるのは『ハーメルン』だけ!!
……では真面目に、本編。
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音楽の楽しみ方。
人それぞれだ!……と断じてしまうとこの話がここで終わってしまうので、無理やり続けさせていただく。
例えば、大音量のオーディオ買って、部屋中に響き渡るようにして聞く。
高音質のィィイヤッホォォオオオオンして静かに聞く。
車をかっ飛ばしながら公共の迷惑なんぞ顧みずにドコドコ鳴らしながら聞く。
コンサートホールまで行って、生歌に痺れながら聞く。
聞く、というほどではないが、作業中のBGMとして静かに流す。
また、より仕事をうまく行うために、テンション上げてトランス状態に持っていくために聞く。
他にもたくさん音楽の楽しみ方はあるだろう。
『ルーデル』ことシャルロッテも、自分の楽しみ方を持っている。
彼女の好みはロック系のハイスピードなノれる音楽。
歌詞は何語でも構わない。意味とかも気にしない。
歌に込められたメッセージとか考えたこともない。
歌手の声はただの楽器だ。音楽にマッチしてれば何を言ってようが知らん。
シュールで面白い空耳を考えるのも彼女の楽しみ方だ。
ぶっちゃけ彼女の音楽プレイヤーには様々な国の音楽が入っているが、歌詞を完全に理解しているものはほとんどない。
「リスペクト!ホームセンター!!ふんふんふんふーん♪、リスペクト!ホームセンター!!ふんふんふんふふんふーん♪」
あと聞く状況も重要だ。
彼女は一日のうち、『その状況』以外で音楽を聞かない。
『その状況』、すなわち、『戦闘中』以外。
「(☝ ՞ਊ ՞)☝ウェェェェェェェェェェェェェェェイトゥースィー」
ビートに合わせるかのような急上昇から、緩やかなサビとともにふわりと滞空する。
……某吸血鬼も通った高度八万五千フィートに。
その姿はまるで、『パンツじゃないから!これズボンだから!!』といった魔女のよう……だったら嬉しかっただろうが、残念、普通のズボンだ。
だが足はそれぞれプロペラがついた例のアレで、背中に世界大戦時の戦闘機翼のついたジェットパック。
この二つが彼女の『AUウエポン』である『爆撃型飛行ユニット』、通称『ストゥーカ』である。
頭には『AUウエポン』ではないものの、高高度における酸素供給用のヘルメットをしている。
「ふふんふんふんふふんふーん♪ふふんふんふんふふんふーん♪」
両手をかざすと、『AUウエポン』が形作られる時の発光が起こり、楕円形の巨大な爆弾を形成する。
「んふふ、ふ~ん、ふーんふーんふんふーん、ふーふーふん……」
完成した1t爆弾を抱え、身体を前に、真下に傾けて――――
「Respect!! Homecenter!!!!」
急降下!!
ほとんど垂直、ブレーキ無しの急降下はどんどん海面に近づき、その上でさらに加速する。
背中のジェットエンジンもバーナーを吹かして速度上昇に貢献する。
自身の『AUウエポン』である『ストゥーカスーツ』内部で響く大音量のロックが心臓を高鳴らせ、彼女をより深い集中に導く。
一種のトランス状態。
海の中を悠々と泳ぐ進化侵略体の巨大な影が、暗い海の中にくっきりと見える。
海面激突まであと五秒。
「ッッッッ!!!!」
全身の骨が砕けそうになるような、もしくは内臓だけ腹からボンと飛び出しそうなほどのGを感じながら無理やり軌道を変え、激突を回避する。
その時には既に、爆弾は隕石の如き勢いで海面をぶち割り、その下にいた進化侵略体の上部装甲を粉砕し―――――
巨大な水柱が上がった。
再び高度を上げ、海面をくまなく眺める『ルーデル』。
侵略体の死骸が浮いてきた。バラバラである。
「戦果一、戦果一。巡洋艦型撃沈。パトロールを続行する」
『ルーデル』が堅い口調で報告すると、『DOGOO』本部にいる司令より通信が。
『ご苦労様、「ルーデル」。疲れたでしょう、一度帰投してはどうですか?』
「結構。任務続行に一切支障なし。予定通りパトロールを行う。通信終了」
一瞬で切(ブチ)った。
普段の彼女ならば、こんな冷たい印象を与える真似は決してしないだろう。
これは『AUウエポン』を展開している時に起きる、一種の副作用なのだ。
『AUウエポン』は、使用者の持つ特殊遺伝子『E
ゆえに、その性格……のようなものが、使用者と混ざることがあるのだ。
『ルーデル』は再びパトロールを行う。
海面に獲物の影が見えないか、馬鹿な侵略体が尻尾を出さないか、虎視眈々と探し続ける。
地球の制空権は、彼女ひとりのものだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日が沈み始めてから、『ルーデル』は『DOGOO』所有の島に着陸した。
『AUウエポン』を解除し、生身の姿へ。
ヘルメットを脱ぎ、頭を軽く振って髪をほぐす。
「あっはーん!今日のお仕事終ーわり!!お腹すいちゃったー!」
「お疲れ様です!ミス・シャルロッテ!」
「お迎えご苦労様ー!!アリガトネー♡んー!」
「え、んム!」
傍で敬礼していた、たまたまそこにいた飛行場の作業員に抱き着き、思いっきりディープなキスを行う。
十秒ほどたっぷりヤったあとに「ぷっはぁ♡」と唇を離し、「で、あなたのお名前は?」と笑いかけた。
ええ、初対面ですよ。
「じぃっ↑!自分は!ハロルド・S・コンウェイ少尉であります!!」
「あはん♡じゃあ今晩あたしと寝ない?」
するするすると少尉の腕に自分のを絡めていくシャルロッテ。真っ赤になっていく少尉。あ、腕に、腕に嬉しい感触が。
「いえ!あの、自分には任務がありましゅので!!」
「あらん、残念……じゃあまったねーん♡」
するりと絡めていた腕を解いて宿舎に歩き出す。
とりあえずお腹が空いていた、牛乳も飲みたい。
「んー、蒸し暑いわぁ……あらん?」
と、夕陽の中に聞き慣れた音が。
「……銃声?」
昔よく聞いていた音楽だ。聞き違えることはない。
「なんでここで?」
ここは進化侵略体と戦うための施設。ゆえに射撃訓練場のようなものは存在しない。
なぜなら、進化侵略体に地球の兵器は通じないからだ。
プレデターやエイリアンなら殺せるライフルも、困った時に映画をハッピーエンドにしてくれる核爆弾も、侵略体の鱗一枚剥がすことすらできないのだ。
ゆえにこの施設でそんな訓練をする者はいないはず。
と、そこでふと、つい最近台湾で会った射撃型ホルダーを思い出す。
キュートな少女だったからよく覚えている。
(はっはーん……つまりここで訓練してるってことね)
面白そう。
そう考えて即予定変更。
銃声の聞こえてきたドックに滑り込むと、予想以上に面白い光景が。
「いやぁあああん!!」
ニホンから来た新しいホルダー、シオ・オグラ。
ノブナガという傑物の『E遺伝子』持ちで、件の台湾ではなんと初戦闘で200体もの侵略体を射殺したそうだ。
そんな彼女が、
『逃げてんじゃねェーー!撃ち返せ!!俺はさっさと寝たいんだよ!』
「そ、そんなこと言ったってー!!」
がなり声に目を向ければ、車椅子のおっさんが拡声器片手に叫んでいた。
『ロバート・キャパ』
引退したE遺伝子ホルダーで、カメラ型の銃で撃った相手をコピー、操ることが可能。
おそらくこの摩訶不思議な光景は彼の作品だろう。
『いつまでかかってやがる!先読みして狙いつけて撃つだけだ!動きながら動く的を撃ちぬけ!!』
「こ、のぉーーー!!!!」
怒声にイラだったのか、しおちゃんが振り返って右腕の巨大銃を撃ちまくる。
しかしかなり反動がキツイのか、銃身が暴れまわって全く当たらない。
「「「「「……」」」」」
対するコピーしおちゃんズは、口径を『小さくして』小威力の銃撃を繰り返している。
「きゃああぁっっぁぁぁぁん!!」
身体にビシビシ当たってくる弾に、しおちゃんが妙に可愛い悲鳴を上げる。
「あらあら、スパルタね♡」
「覗き見たぁ趣味悪いぜシャル」
「あはん♡でも面白い訓練よね」
するするとキャパに後ろから腕を絡めるシャルロッテと、後頭部の感触にニヤニヤする『キャパ』。
コピーしおちゃんズが動きを止めた。
と、しおちゃんもシャルロッテの存在に気が付く。
「え!?あ!!『ルーデル』さん!!」
「ちっがーう!シャルって呼んでくれないと!」
「え、あの、しゃ……シャル、さん?」
「んー、『シャル!』ってなじるように呼んでくれていいのにー。でもやっほー!しおちゃん久しぶり!」
「お、お久しぶりです!!」
にっこりと笑いかけるシャルロッテに対し、しおちゃんは若干腰が引けている。
コミュ障もとい明るいボッチの彼女は、グイグイ来る人が苦手だったりする。
「……そうだシャル、お前もこいつに何か言ってやってくれ。お前もたまに撃ちまくるだろ?」
「あらあら、あたしに何かアドバイスできるとは思えないけど……そうねェ」
そういって、シャルロッテは『AUウエポン』を部分的に展開した。
部分的、というか、腕を包むように長大な機関砲が二丁出来上がる。
その凶暴な黒を見た瞬間、しおちゃんが食いついた。
「ここここれって37mmFlak 18機関砲!!?すごーい!!」
もうキラッキラした無邪気な笑顔でその銃身を舐めまわすように見るしおちゃん。
「あら可愛い」
「マジかよこいつ……」
その可愛らしさに微笑むシャルロッテと、そのオタクっぷりにドン引く『キャパ』。
「でね、しおちゃん。大口径の銃って、連射すると銃身ぶれて当たらないことってザラよね?」
「は、はい。ちゃんと狙わなきゃって思うんですけど、つい……」
「『つい』じゃねえよ半人前!」
「はいぃ!!」
容赦ないツッコミを挟みつつ、シャルロッテの話は続く。
「えっとね、たぶんあなたならわかると思うんだけど、三点バーストって知ってるかしら?」
「あ!知ってます!!」
「そ♡なら話は早いわ」
そう言って『ルーデル』は片腕の機関砲をガガガン!ガガガン!と三発撃っては止めるという撃ち方を披露した。
これで-2コピーしおちゃん。
「まずこれが正攻法。次に邪道」
今度は機関砲の銃口を下げ、撃ちまくった。
三点バーストはどうしたと突っ込みたくなる連射。
当然反動で銃口が浮いていき――――残ったコピーしおちゃんズを順に撃ちぬいた。
「あっ!!」
『ノブナガン』が何かに気づいたように声を上げる。
彼女にも見えたのだろう、弾丸という“蛇”が地面を這うのを。
最初に撃った弾が地面を砕く。その時には既に反動で銃口が浮き、そこで次の弾が発射、着弾。
そうやって着弾跡が一本の道を作り、コピーしおちゃんズの居たところへ走っている。
「あたしはこうやって地上や海上の
「ふぇえー……すごい」
『キャパ』が頭をガリガリ掻きながらぼやいた。
「おいおい……俺ァ狙撃を教えて欲しかったんだがね」
「あらあら、あたしは爆撃厨よ?狙撃なんてテク知らないわー♡それより『キャパ』、ヌードモデルとか欲しかったりしなーい?てかシない?」
「後にしてくれ。今日の訓練はまだ終わってねえんだ」
「んもう、みんなつれないわ。じゃああたしは先にご飯行ってくるわね」
するするするとシャルロッテはドックを出ていく。
と、その背中に元気な声が飛んでくる。
「あ、ありがとうございました!!」
「あらあら、律儀な子。頑張ってねー♡」
嬉しそうに笑いながら、シャルロッテは食堂に向かうのだった。
彼女は知らない。
ここ、食堂が開くのは七時で今は五時。あと二時間ある。
ならばと医務室で一応の検査を受け、六時ぐらいに風呂に出向いたところ、訓練後のしおちゃんにばったり出くわすことを。
そしてしおちゃんも知らない。
厳しい訓練の後、お風呂行って食事にしようとして、その風呂場で肉欲の蛇に不幸にも出くわすことを。
そしてこの基地にいる誰もが知らない。
哀れ何も知らぬ子羊(迷彩柄)が、蛇のとぐろに自ら飛び込んでしまうことを。
あぁ!そして何よりも不幸で悲劇なのは!!
この後起こった、風呂場での淫らな喜劇を、あなたも知ることができないということだ。
サービスシーン?
ねぇよ。
どうしてもってんなら鼓を打て。ポンポンと。
あ、ちなみに作者はニコ動でアニメ見てコレ書いてます。
ゆえに原作一筋の人は首をかしげるシーンがあるかも。