マジでこの会社やめてやろうかな 作:ナイン
俺の胃がストレスでマッハ
「ふーむ……」
乱雑に積み上げられている書類を見て、渋い顔をした。軽く一日は掛かる量が俺のデスクにだけ置かれている。他の奴のデスクを見てみれば、まっさらだ。仕事を終わらせた……ってわけでもなさそうだ。
「これ、俺がやらないとダメかねぇ……」
勘弁しろ、と言いたくなるのをなんとか堪えてデスクと向き合う。
この手のことで同僚はアテにならない。一人はトリガーハッピー、一人は常時金欠のバカ、一人は常時甘いものを咥えている可愛い後輩。そしてアイドル。もう一人同僚は居るが……今頃どこに居ることやら。
あ、やべ。この職場辞めたくなってきたかもしれねぇ……。
いや、今更だったわ。みんなドンパチやるのは好きな癖にこういう書類仕事は意図的に避けるってんだから困ったもんだ。これの半分以上はお前らがドンパチやったのが原因の龍門からの修復費だの、文句だの、そういうのが占めてるってのに。あれ? そう考えたらあいつらやっぱり一回締めとくべきでは?
情状酌量の余地があるとしたらテキサスだけだな。他の二人は知らん。特にエクシア。あのバカぜってぇロクでもないことしやがった。なんだこの発光現象に対する苦言って。なにやらかしたんだ。
うわぁ……考えたくねぇ……。そこら辺の金回りは全部こっちに回ってくるんだからやめてほしい。
「マジで……こっちの苦労も考えてほしいもんだ……」
まあ、いくら文句を言ったところで書類は減ってくれねぇし、早めに始めるか。
「その後に帰ってきたあいつらをシバく。完璧なプランだな」
終わんのかなぁ……いや、終わらせるしかないか。
「ただいまー。いやー、エラいことになったなぁ」
「弾も使い切っちゃったし、補充しなきゃねー! まあ、タナトスには怒られそうだけ……ど……」
「おう。おかえり」
右手で執務用のペンを走らせながら、もう片方を軽く挙げて挨拶をすませる。いや、流石にこいつら帰ってくるまでには終わらなかったな。
「……タナトスはん、そのお山は?」
「お前らの後始末」
微妙な顔をしているだろうが、正直そちらを見ている暇はない。思った以上に損害額がデカい。
「さてバカども……なんか言いたいことあるか?」
『あー……』
こういうとき、まず真っ先に口を開くのは沈黙が苦手なやつだ。ペンギン急便の中で一番沈黙が苦手なのは……。
「ごめーんね!」
「なあお前ら。この書類の山、なんだか分かるか?」
「いやー……」
「この書類が全部
『あー……』
これまで黙り込んでいた他二名が微妙な顔をする。良心があって俺は嬉しいよ。
そこまで考えて……大きく息を吸い込む。
「何度も言っているだろう! この代金は今回の報酬から捻出するんだぞ! お前ら何割か分かってるか!? 三割だぞ三割! 今回の依頼報酬の三割が請求費用で消し飛ぶ! お前らこれが慈善事業にでも見えてんのか!? ボスは笑って許すだろうが帳簿預かってる俺の胃に穴が空くわバァァァァァカ!」
「えっと……わ、わざとじゃないので……」
わざとじゃないのは理解してるけどそう簡単に叩き出せる書類の量じゃないだろこれ……。
「なんでストッパーの二人が機能してねぇんだよ……」
「うぐっ……」
「すまない……」
「マジでお前ら二人だけが心の支えだわ……そのままのお前らで居てくれ……」
本当に、この二人はうちにはもったいないくらいの優しい心持ってるわ……ちゃんと申し訳なさ感じてくれるのお前らくらいだもん。あ、やべ涙出てきた。
「えー、タナトスー。あたしは?」
「ウチもウチも!」
「エクシアとクロワッサン、お前らマジで一回黙っとけ……」
俺、この職場やっぱり辞めた方がいいんじゃねぇか……?
思い付いたから書いた。
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