マジでこの会社やめてやろうかな 作:ナイン
「あー、クソッタレ……眠くて仕方がねぇな……」
寝るのが遅くなっちまったせいで寝た気がしねぇ。つか、あんな騒ぎのあとだってのに普通に出勤して来いとかボスは気が狂ってんのか。
狂ってなけりゃ、あんな企業の社長様じゃねぇわな。こりゃ考えを改めた方が良さそうだ。
「起き上がるのだりぃ……」
そもそも昨日の終業時刻が深夜3時過ぎだったんだ。そこから飲んだと考えると睡眠時間なんて3時間もねぇ。今日帰ったらさっさと寝た方がいいな。
さて、一つ疑問がある。バーを出たあとの記憶がねぇ。飲んでるときにモスティマが俺の家に泊めろとか口走ってた気がするが、まさかな……。
「……」
念のため、キッチンの方に行くと菓子棚を物色しているモスティマが居た。どう声をかけようか迷ってたら向こうが気づいて話しかけてくる。
「おはようタナトス。よく眠れた?」
「おかげさまでな」
挨拶だけして菓子棚の物色に戻ってるが、人の家で物色するのどうなんだよ……。甘いモン好きなのは知ってるけどなぁ、もう少し礼節ってものを身に付けた方がいいと思うぞ。
「……左上に欲しいモンがあるぞ」
「左上……? あっ、私の好きなやつだ。タナトス、もしかして私が家に来るの期待してた?」
ニマニマしながらこっちを見てくるモスティマの視線にはからかいが混じってる。クッソうぜぇ……。
「はぁ? 確かにお前は顔はいいが、連れ込む相手は選ぶっての。仕事のもらいモンだよそいつは」
「へぇ」
「……なんだよその顔は」
全てを見透かしたようなニマニマした顔がクソムカつく。
「別に? ただ、仕事の貰い物が
こいつ……分かってて言ってんだろ……。そういうとこが苦手なんだよ。心の内が見透かされてるみてぇだ。
「そういや、ここを出ていくのはいつ頃のつもりだ?」
「お昼過ぎにしようと思ってるけど、タナトスが出る時間に合わせようか?」
確かにそれだと助かる、が。
「お前その恰好ですぐに準備出来るのか?」
いつもの服装は洗濯でもしてんのか、どこから持ってきたのかすら定かじゃないTシャツだけで人の部屋を闊歩してる。洗濯してたとしたら濡れたままで外に出るってことだろ。
「大丈夫だよ」
「……お前、服は?」
「洗濯してる。ああ、これはクローゼットから借りてきたよ」
「あのなぁ……」
お前は気にしないかもしれないが、白の服ってのは思いの外透けるモンだからな。コート着てるとはいえ、正面からは見えるだろうが。あと人のものを勝手に使うんじゃねぇ。断らねぇけど了承くらいは取るべきだろうが。
「……お前はもう少し周りの目を気にした方がいいと思うぞ」
「大丈夫。タナトスの視線は気にしてるよ」
「そういうことじゃ……ったく」
あまりペースを乱されるのも癪に障る。事務所に行くための準備くらいは始めよう。
「飯でも食うか。……なにがいい?」
「作ってくれるの?」
まあ、久しぶりに過ごしてるんだ。ボスに電話をして出勤時間を遅らせてもらうか。仕事を追加されるのは目に見えてるが……処理すればいい話だしな。
「ああ」
「んー、タナトスが作ったものならなんでも」
「なんでもが一番困るんだが」
決めてもらえないってのも難儀な……。
「懐かしいね」
「……だな。俺がメシ作って、お前らが全部食ってもう一回作り直してたのは今でも嫌な思い出だよ」
しかもそのあとにエクシアがアップルパイをねだるから洗い物に時間がかかった記憶がある。あれは二度とやりたくねぇ。料理の時間も言いたいことはあるが、洗い物の時間がただ苦痛だった。手伝いもせずに食後の談笑はともかく、外に行こうとかほざいたのは腹に据えかねた。それがほぼ毎日だ。あの姉妹と……いや、モスティマも含めて、一緒に居て退屈したことはなかったな。……楽しかった。
「そうそう。君はあの姉妹の言うことは断らなかったからねぇ。見ていて面白かったよ」
「お前なぁ……振り回される方は散々だったんだからな! あの二人はなにをするのか分かったもんじゃないから目が離せねぇ。……あとお前! 他人事みたいに言ってるけどおめぇも悩みの種だったんだからな! いざ呼ぼうと思えばどっかに消えるのやめろ!」
今はラテラーノの
まあ、今となっては過去の話だ。そんなことよりも、今いる場所を失わないようにしないといけねぇ。無くすときは一瞬だからな。
「えー? 私はタナトスの心配ちゃんとしてたよ?」
「白々しいやつ……お前だって煽ってただろうが」
どの口が言ってんだ。
投稿間隔開いたね、申し訳ない。エタったとかではないので安心してほしい。これ少し前にも言った気がする。
危機契約楽しいね。新米ドクターの部類なのでデイリー8等級こなすのもひぃひぃ言ってます。
次回からペンギン急便との絡みマシマシの予定です。
特殊タグ導入してみたけど
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いいねぇ!
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普通の方がいいな! いいな!