マジでこの会社やめてやろうかな   作:ナイン

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一発ネタのつもりだったのに伸びてて嬉しい。みんなペンギン急便好きだなぁ! 私も好き!


給料から引っこ抜いてやろう

「……わざわざ手伝わせて悪かったな」

「あたしたちがやったことですしこれくらい当然ですよ」

「そうだな」

 

 ソラとテキサスが手伝ってくれたおかげで数時間かかったが、なんとか片がついた。

 

 多分この二人が居なかったら俺は今頃この会社辞めてるんだろうな……。同じ苦労人ってこともあって親近感湧いてくる。

 

 で、エクシアとクロワッサンの二バカはそこのソファーでおねんねだ。こいつらマジで自分がやったって自覚ねぇのかな。ねぇんだろうな。あるわけねぇわ。 

 

 うわぁ……すげぇいい寝顔……クロワッサンはよだれ出かけてるし……。まあでも、こいつら寝顔はかわいいんだよな……ずっと黙ってお嬢様みたいな振る舞いしててくれればそこらへんの令嬢とでも間違ってくれそうなもんだ。

 

 いや、無理だな。こいつらが黙ってられるわけがねぇ。

 

「私の剣は問題ないが……二人の消耗品は分からないな」

「エクシアさんが積極的に前に出るので必然的にクロワッサンさんが助けに入ることになりますし……あのお二人は戦うの好きですから」

「このバトルジャンキーどもが……」

 

 優秀な指揮官でも居れば話は別だろうが、残念ながらうちの職場にはそういうの居ないからな。うちが契約してるロドスって製薬会社にはどうやら腕利きの戦術立案者が居るようだが、製薬会社なのに実働部隊居るってどういうことだよ。まあ、企業が一枚岩じゃないことは今に始まったことでもないからあまり気にしていないが。うちだって一枚岩ってわけでもないことだし。

 

 俺は現場に出るタイプの人間ではないせいで会ったことはないが、今度顔を合わせてみたいものだ。

 

 そのときは間違いなく厄介事の類だろうが。

 

「こいつら起こさないと話になんねぇのか……。なあテキサス、ひとつ聞いていいか?」

「なんだ?」

このバカ(エクシア)、どんな弾薬使ってた?」

「……」

 

 弾薬を聞いた瞬間静かに視線を逸らした。

 

 おっと、これはキレないといけないやつか?

 

「よーしテキサス、ただとは言わねぇ。好きなもん食いに連れてってやる」

 

 少し思案しているが、尻尾をふるふるしてる……かわいいなこいつ。エクシアがたまに餌付けしてる気持ちが分かるな。

 

「……スイーツ通りのパフェ」

「テキサスさん!?」

「よーし、いい子だ……」

 

 交渉成立だな。ソラは驚いた様子だが……なーに、然るべき報いを受けるだけだ。気にするな。お前らは悪くねぇ。

 

「私が見たのはゴム弾」

「まぁ普通か……」

 

 自分の身を守るためだ。ゴム弾の使用は仕方がない。出し渋って負傷されるよりよほどいい。実弾に比べて高価だが……そもそも龍門は殺人がご法度だ。

 

 銃殺された遺体が見つかれば龍門近衛局によって厳しい捜査が行われる。この龍門近衛局がめっちゃ強い。一般隊員はもちろんだが、あそこのトップスリーは別格だ。正直、うちの戦力だと物量もあって事を構えたくない相手ではある。

 

 だから俺みたいな裏方が必要になるんだが……。こいつらそういうの分かってんのかな。

 

「炸裂弾、煙幕弾、閃光弾だな」

「んー?」

 

 いやちょっと待て。明らかにとんでもないの聞こえたな

 

「……すまねぇ。本当にすまねぇんだが、もう一回言ってもらえるか?」

「ゴム弾」

「その次」

「炸裂弾、煙幕弾、閃光弾だな」

「……なにで撃ってた」

「いつも持ってるサブマシンガンで」

 

 おお神よ! あなたはご不在なのですか! 俺は元ラテラーノ国民ではございますが、ちょっと信仰対象変えようか悩みどころですよ! この馬鹿に救いなど必要なのでしょうか!? いやいらねぇ!

 

 通常、ゴム弾以外に挙げられた弾は市場に出回ることはない。ブラックマーケットでもほとんど出回らない代物だ。つまり……価値がクソ高い。一発で一晩なら豪遊できる。

 

 だから俺は……。

 

「おうコラクソエクシア! 起きねぇかクソッタレ!」

「わぁぁぁぁぁ!?」

 

 ボスに怒られないように備品に対して細心の注意を払いながらソファーをひっくり返してエクシアを無理やり叩き起こす。

 

「いったぁ……なにすんのさタナトス!」

「なにしてんだはこっちのセリフだバカ野郎! お前特殊弾薬何発も使っただろ! あれ調達がクソめんどくせぇから自重しろって言ってあるだろ! どうせ面白いとか派手だとかそういう理由で使ったんだろ! だからおめぇのオツムは足りねぇって言われんだバー―――カ!」

「うわっ! 二回もバカって言った! バカって言う方がバカなんだかんね! それより教えたのテキサスでしょ! 言わないでって言ってあったのに!」

「……知らんな」

 

 テキサスお前……誤魔化すの下手か。さっきもそうだが視線逸らしたんじゃ肯定してるのと同じだからな。

 

「お前ポーチ見せろ! その中に入ってんの知ってんだからな!」

「うわっ! セクハラだセクハラ! ちょ……ま……やめ……」

「お前の力より俺の力の方が強い!」

 

 なんとかポーチをもぎ取って中身を確認すると、こいつにしては珍しく丁寧に分けている弾薬がいくつかなくなっている。

 

 うわー、こんだけあったら三割じゃなくて五割くらいになるかもしれねぇ。もうやだこいつ。

 

「そうは言ってもさー、なんだかんだで毎回用意してくれてるんだし備蓄はあるんでしょ? だったら使わなきゃ損じゃん? パーティーは派手にやらないとね!」

「毎回作ってんだよバカ! それでも高価だから自重しろって言ってんの!」

 

 毎回作業時間四時間越えの気持ちにもなれ。しかも繊細な作業だから一度でも中断するとやり直しなんだぞ……。こいつに邪魔されて何度弾が無駄になったことか……。

 

 しかも使うときは数発セットで使ってきやがるから俺が睡眠時間削らないといけない。銃まで異なったら匙を投げる。

 

「んじゃ勝負しよ勝負! それでそっちが勝ったらごめんなさいしたげる!」

「あ? なんでわざわざやる必要あんだよ」

「負けるのが怖いのー?」

「……やってやろうじゃねぇかこの野郎!」

 

 挑発されたらやるしかねぇよなぁ!

 

「……テキサスさん」

「なんだ?」

「私、毎回思うんですけどこれって兄妹喧嘩ですよね……?」

「……」

 

 

 

 

 

 で、肝心のゲーム結果だが……。

 

「っしゃオラァ! どうだエクシアぁ! おめぇが俺に勝てるわけねぇだろ!」

「うっわ! 絶対ズルしたでしょ! なんでそんなの出せるのさ!」

「普段の行いの違いってやつだよなぁ?」

「納得いかない! もっかいやろ!」

「チッ、しゃあねぇなぁ。何度やっても同じだっての」

 

 このあと三連勝して無事謝らせた。

 

 しかし、思ったんだが……これ、消耗品とかってこいつらの給料からさっぴけばいいのでは?

 

 ……やめとくか。普通にキレられそうだ。




あ、ソラの一人称がおかしいことに気が付いたから直したよ! ごめんね!!!!

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