フレドが海斗の家に来てから2日がたった。海斗と環奈は前よりも賑やかになっており楽しく暮らしていた。だがしかし、環奈は何か疑問に思っていた。
「ん〜何に使うんだろうこれ?」
環奈はこの間フレドの体毛から落ちてきた2つのウルトラアークを握っており何に使うのかを疑問に思っていた。環奈は何かの鍵だろうと思い家のあらゆる鍵穴に刺そうとしたが全く刺さらずさらに困ってしまった。
「ねぇ〜海斗〜この間フレちゃんから鍵みたいなやつ落ちてきたんだけど何に使うかわかる?」
「これって、アークじゃないか?!どうして?」
「アーク?」
「あ、いやこっちの話だよ。それよりその鍵俺にくれないか?」
「いいけど、なにかに使うの?」
「まぁな。」
海斗は【ウルトラマンパワード】と【ウルトラマンジード】の2つのアークを環奈から受け取ると
「なぁトルネード、さっきのアークって何でフレドが持ってたんだろう。」
「それは分からないな。だがさっきのアークは俺の力の一つだ、戻ってきて損は無い。」
「そうだな」
2人が会話をしながら大学に向かう中、轟 秀真は何かを企んでいた。
「そろそろ本気を出した方が良さそうだな。」
秀真は大きな機械の前に立ち【ミラーナイト】のアークを取りだした。
「面白くなりそうだな、ミラーナイトさん。」
【ミラーナイト】
秀真は【ミラーナイト】のアークを大きな機械にかざすと【ミラーナイト】のアークは機械に吸い込まれる。すると黒くて丸い形状の鏡が現れた。
「これでウルトラマントルネードを倒せるかもしれない、」
奇妙な笑みを浮かべた秀真はそのまま街に繰り出すとその鏡を空に向ける。すると鏡から黒い光が街中に放たれる。
「いやぁ大学まで自転車で1時間はめんどくさいな。」
海斗がのんびりと自転車を漕いでいると目の前から同級生の英真が慌てた様子で現れる。
「た、大変だ海斗!」
「どうしたんだよ急に?」
「街中で自分と同じ人間が暴れてるんだよ!!」
「何?」
「海斗、これは一大事かもしれない。」
「そうだな英真、案内してくれ!」
海斗は英真から謎の現象の話を聞かされると人々が暴れているという所に向かう。
「おい、なんだこれ。どうなってんだよ」
その場所にたどり着いた海斗はその光景を見てただ呆然とすることしか出来なかった。なぜなら一人の人間がもう1人の自分に暴力を振るったり奇声を発しながら物を壊したりしていたからだ。
「うぉぉぉぉ!」
「きゃぁぁ!」
「この野郎!!」
「きゃははは!壊すの楽しい!」
「く、来るな!!」
「何が起こってるんだよ!!」
海斗達はとりあえずその場から離れようと安全な場所に避難をした。
「海斗、これはおそらく何者かが仕組んだことに違いない。」
「俺もそう思った。」
「なぁ、海斗やばいんじゃねぇの?!」
「あぁ、わかってる。とりあえずお前は攻撃を受けないように避難するんだ」
「おい!ちょ、待てよ!」
海斗はそのままそこから立ち去る。この現況を調べるために街中を見回したのだ。何か手がかりを掴めないかと走り回っていると海斗の目の前に人影が現れた。
「何だ?!」
「やぁ元気か...俺?」
「まじかよ、もう1人の俺...だと!!」
海斗の目の前に現れたのは何ともう1人の海斗であった。そしてもう1人の海斗が右手に持っていたのは先程、秀真が持っていた黒い鏡であった。もう1人の海斗が持っている鏡をトルネードは疑問に思った。
「なぁ海斗...この事件あの鏡が原因なんじゃないか?」
「鏡?...確かにあいつが持っている。それが今回の事件と関係しているのか?」
「アハハ!!...流石は俺だ。今回の事件...目の前にもう1人の自分が現れる。通称ドッペルゲンガー事件それを引き起こしたのはこの鏡だ。この鏡を空にかざすことによりこの鏡から溢れ出る光を浴びた物の影から正反対の自分が現れるんだよ」
「なるほど、つまりその鏡から溢れ出る光を浴びたからさっきみたいに自分が自分を攻撃したり関係の無い建物を壊したりしてたわけだな。」
「ん?待てよなら建物内に居た人達は無事なんじゃないか?」
「そうか!外にいたから光に浴びてしまった訳だから室内にいれば問題ないわけだな」
海斗はもう1人の海斗から今回の真相を聞くとトルネードと共に何故人々が暴れたのかを理解し鏡の光を浴びた者は外にいた人間だけだという事も理解したのだ。
「でもなんで、お前がそれを持ってるんだ?」
「それはだなあるお方から託されたんだ。この鏡を使って人々を混乱させ貴様を倒せとな」
何故、鏡をもう1人の海斗が持っていたのかそれは秀真が黒い光を放った後、もう1人の海斗に鏡を渡したからである。
「ある方だと?」
「あぁ、あのお方は世界を変えてくれる!そして俺達を生み出してくれた!俺達はお前ら光を倒して自分達が光となる!つまりお前が俺の影になるんだ」
「影だと?ふざけるなそんなことで関係の無い人達を巻き込むんじゃねぇ!!」
「言葉で話してもダメか、なら力ずくだ。」
もう1人の海斗は話し合えばわかってくれると思っていたらしいが海斗はそんな事は間違ってると言い放つ。それに対して諦めたのかと思った瞬間もう1人の海斗は真っ黒いトルネードブレスを取り出す。
「トルネードブレスだと?!」
「お前がウルトラマンになれるのなら影である俺もなれるんだよ!お前を倒して俺が光となる!」
「ギンガ。」
【ウルトラマンギンガ】
「フーマ」
【ウルトラマンフーマ】
「俺こそが真の光となる!シャドウトルネード!!」
【フュージョン...ブレイク。ウルトラマンシャドウトルネード!】
もう1人の海斗は真っ黒いトルネードに変身をし、街を破壊し始めたのである。
「嘘、でしょ。ウルトラマンが街を破壊してる。」
「キュー....」
シャドウトルネードが破壊行為をしているのは瞬く間に中継されその様子を環奈は家のテレビで見ておりフレドが不安そうにテレビを見つめていた。ネットでは「ウルトラマンが街を破壊?」「遂に世界終わった。」等と絶望の声やウルトラマンはやはり悪だという声があった。
「やばいぜ、止めるしかない!行くぜ、トルネード!」
「あぁ!」
「ギンガ!」
【ウルトラマンギンガ】
「フーマ!」
【ウルトラマンフーマ】
「風と光よ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!!」
【フュージョン...ブレイク!ウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリー!】
「ジュワッ!」
海斗はウルトラマントルネードウィンドエクスペシャリーとなりシャドウトルネードに立ち向かう。
「さぁ来いトルネード!この俺が真のウルトラマンとなる!」
「ウルトラマンは人々を襲ったりしない!守るものだ!」
海斗がそう言うとトルネードは走り出しシャドウトルネードに向けて蹴りを繰り出す。だがシャドウトルネードはいとも簡単に蹴りを避けパンチを繰り出す。
「ジュワッ"!!」
「ぬはは!やはり俺こそが真の光の巨人だ!」
「うっそ、ウルトラマンが2人だよ。どっちが本物?黒い方が敵かな?」
「キュキュ〜!!」
ウルトラマントルネードとシャドウトルネードが対峙している所を多くのテレビクルーが中継を回し全国のテレビで放送されていた。突如現れたもう1人のウルトラマンに視聴者はどちらが本物か分からなくなっており環奈もどちらが本物か分からなかった。ネットでは破壊行為していた方が敵だと言う書き込みが相次いだ。
「ジュワッ!」
「行くぜ!」
「ジュワッ""!」
「おいおい〜どうした?」
「何故、当たらないんだ。もしかしたら当てられないのか。」
海斗は何故こんなにも攻撃をしているのに1回も当たらないのか不思議だった。攻撃が当たらないのではなく当てられないのでは無いかと海斗は考えた。
「ようやく気がついたか!!俺は貴様の影...つまり今までの形態の攻撃パターンや技は把握出来てるから俺はそれを予測して避けているんだよ」
「ならばトドメを刺すだけだ!トルネティック光線!!」
「馬鹿だな〜!」
トルネードはシャドウトルネードに光線技を放ったがシャドウトルネードは右手を挙げるとあの黒い鏡が現れシャドウトルネードの右腕に装着すると光線技を鏡で跳ね返す。
「何?!」
「ジュワッ""""!!」
トルネードは跳ね返された光線技をくらってしまいそのまま後ろに倒れてしまう。するとカラータイマーが鳴り始めてしまう。
「クソ、攻撃を読まれている以上勝てない...どうすれば...いいんだ」
「海斗、今朝環奈から受け取ったアークを使うんだ!シャドウトルネードは今までの形態を把握しているのなら新たなる形態で立ち向かえば勝てるはずだ。それに光線技は跳ね返される。あの先輩方なら肉弾戦も得意に違いない」
「わかった!」
これまで使っていた形態だと攻撃を見切られ勝ち目がないと踏んだトルネードは新たなる形態なら勝てると思い海斗に発言をしたのだ。
「行くぜ!ジード!」
【ウルトラマンジード】
「パワード!」
【ウルトラマンパワード】
「青き瞳のパワーよ我に力を!はぁぁ!トルネードォ!!」
【フュージョン...ブレイク!ウルトラマントルネード!メガブルーアイズ!】
「ジェア!!」
トルネードは新たなる形態...メガブルーアイズとなりシャドウトルネードに攻撃を繰り出す。
「ジェア!!...ヒェア!!」
「何だ...あの姿は?!攻撃が見切れない!!ならば!」
メガブルーアイズの凄まじい速さとパワーに苦戦をしたシャドウトルネードはパワー型であるプラニウムマッスルへと変身して戦うがメガブルーアイズの腕にある鋭い刃によりダメージを受けシャドウトルネードの右腕に装着していた鏡が割れてしまう。
「なんだと?!」
「はっ!これで反射は使えないぜ!」
鏡が割れた事により街中の人々の影は消えドッペルゲンガー現象は幕を閉じた。
「鏡がなくても俺は勝てる!シャドウロッキングフィスト!」
「ジェア!シェアッ!」
シャドウトルネードはメガブルーアイズに必殺技を繰り出すがいとも簡単に避けられシャドウトルネードに右ストレートを繰り出す。
「ぬっ""!!ならばこれで決めてやる!トルネティックシャドウ光線!」
メガブルーアイズに圧されたシャドウトルネードは一気に決めようとトルネティックシャドウ光線を放つ。
「こっちも決めるぜトルネード!」
「あぁ!」
「はぁぁ!メガ・レッキングバースト!」
メガブルーアイズは両手をクロスし手を広げると【ウルトラマンパワード】と【ウルトラマンジード】の技を合わせた「レッキングバースト」
の威力5倍の光線技、「メガ・レッキングバースト」を放つ。シャドウトルネードの光線技とメガブルーアイズの光線技がぶつかり合うがシャドウトルネードの方が押されてしまう。
「ぬぐぐ!ぐわぁぁぁぁ!」
「ジェァァァ!」
メガブルーアイズの光線技に耐えられなくなったシャドウトルネードはそのまま光線技を受けてしまい爆発とともに消滅した。
「シェアッ!」
シャドウトルネードを倒したトルネードはそのまま飛び去って行くのであった。
次回 地球侵略を企みトルネードを倒そうとする異星人の策略により尖兵デスピアが地球に降り立つ。デスピアはトルネードの情報を得るべく女子高生の姿となり海斗と接触しようとするが何とデスピアは海斗に恋をしてしまう。だが地球侵略のためにはトルネードは邪魔なので仕方なく倒すしかないとトルネードと対峙することになる。
第8章 「異星人恋物語」