-Side 拓真-
前回、俺ちょっとだけしか出れずに晶にほとんど出番持っていかれたような……
「何をメタ発言してるんだにゃ~」
「やかましい、あと地の文にツッコむな」
高校の教室で一人そんなことを考えていた俺に高度なツッコミをしてきたこのにゃ~にゃ~言うヤツは
「拓真が変なんはいつものことやないか?」
土御門に同意する青髪の長身の野郎は通称青髪ピアス。本名は誰も知らないというこいつもよくわからない変態紳士。つーか誰が変なヤツだコラ。
「何の話してんだ?」
そして、今話に入ってきたツンツンウニ頭のヤツ、こいつが
「なに、当麻がよく不幸に巻き込まれるって話だよ」
「うるせぇ、俺だって好きで巻き込まれてんじゃねぇ」
不幸だ、とボヤきながら机に突っ伏す当麻。最早このクラスの名物である。
「全く、ため息つくと余計に幸福が逃げてくわよ」
後ろから当麻に声をかけたのはクラス委員長の
「吹寄、その辺にしとけ。説教は長ければ良いってもんじゃないぞ?」
「むぅ、分かったわ。上条、しっかりしなさいよ!!」
当麻の背中にバシッと一撃を入れて、吹寄は自分の席に戻っていった。それと同時にうちの担任の
-昼休み-
今日は昼から店に出る日なので、午後の授業は早退となる。だが、俺は特待生だから問題ない。クラスメイトたちに挨拶をし、職員室に課題を取りに向かう。
「失礼します」
「あ、三条ちゃん待ってたですよ」
「お~、三条じゃん。今日は店の方に早出じゃん?」
職員室に入ると、見た目小学生の合法ロリ教師・小萌先生とジャージ姿の体育教師・
「はい、それで今日の課題をいただきに来ました」
「三条ちゃんはとても優等生さんですから課題はなくても大丈夫なんですよ?」
「いえ、一応はみんなも出してますから」
「上条ちゃんも見習ってほしいですねぇ。はい、これが課題です」
小萌先生からプリントを5枚受け取る。
「また機会があればお店にも顔を出してください」
一礼して職員室を後にする。
さて、店につくまでに俺たちが転生してこれまでに至った経緯を話すことにしよう。
-6年前-
俺と晶は目が覚めると真っ白な何もない空間に立っていた。
「兄ちゃん、ここどこ?」
「さあ、俺もわかんねえ。そもそも自分の部屋で寝てたはずじゃ……」
「済まなんだ」
背後から老人の声がした。振り返ると、全身白ずくめのお爺さんが土下座をしていた。
「えっと、おじいちゃん誰?」
「わしは神様じゃ」
神様と名乗るお爺さん曰く、本来死ぬはずではなかった俺たちがなんらかの手違いで死んでしまったらしく、それを不憫に思った神様がここに俺たちの魂を呼び寄せたということらしい。
「さて、お主たちには申し訳ないのじゃが、元の世界に還すことはできぬ代わりに、転生という形を取らせてもらう。代わりと言っちゃなんじゃが、お主らに力を与えよう」
俺たちは、神様に覇気と格闘術スキル最高値、成長限界突破の力をもらい、転生の準備を整えた。
「お主らの向かう次の世界はかつての平和な世界とは離れた世界じゃ。気を付けるのじゃ」
「ありがとう、神様。行ってくるよ」
「お爺ちゃんも元気でね♪」
「……ワシもお主らみたいな孫が欲しかったわい」
こうして、俺たちはこの世界に転生した。
それから6年、俺たちは日々の鍛練をこなしつつ、お店を出すための修行を欠かさず行い、世界に名を轟かせるほどになった。俺のスタイルはテコンドー、ムエタイを主体とした蹴りメインのスタイル、晶が中国拳法を主体としたバランス型だ。そして、俺たちはこの力を使う為にある約束を決めた。
『自分の為ではなく、大切な人を守るために使うこと』
自分だけのために使えばいずれ力に溺れ、破滅を迎えてしまう。だけど、友人や恋人の為に振るう力は本来以上の力を発揮できると思っている。想いは人を強くするとはよく言ったものだ。
時は戻り、店で客に応対していると携帯が鳴った。晶からだ。
「もしもし、どうした?」
「銀行行こうとしたら強盗に遭遇しちゃって、事件は終わったんだけど
相変わらず少し間延びしたしゃべり方だが、大方の事情は把握した。
「分かった。終わり次第来てくれ」
「はーい」
電話を切ってからしばらくして、晶と女子中学生が4人が入ってきた。ってか
「あの、晶のお兄さんですか?」
「そうだけど、君らは?」
「
「同じく
「
「同じく
しかもLEVEL5までいるとは……
どうやら強盗事件の時に知り合ったらしい。
「じゃあ僕は着替えてくるからみんな座って待っててね」
晶が更衣室に入っていったと同時に、彼女たちから質問の連続だった。
「あの、晶って本当に人間なんですか?」
「……はい?」
晶のヤツ、一体何したんだ?
「軽く3mを飛び、乗用車を車体がひしゃげるほどの踵落としで叩き落とす。あれはどう見ても人間業ではありませんの」
晶、そこそこ派手にやったようだな……
「あ~、まああんな見た目でも鍛えてるからな。あと、俺たちは少し特殊なだけで能力
「ぬっふぇ!?そうなんですか!?」
「何というか、凄いとしか言いようがない……」
常盤台の二人は声は出さずに目を見開いて驚いていた。
「お待たせ~。みんな何が食べたい?」
一通り説明したところで晶が仕事着に着替えて出てきた。それぞれが晶のケーキを幸せそうな顔で食べていた、その時……
「だあぁぁー!!拓真、助けてくれぇー!?」
不良に追っかけられていたと見える当麻が店に逃げ込んできた。また女でも助けてたんだろうか……
「ああっ、ようやく見つけたわよ!!勝負しなさい!!」
「げっ、ビリビリ中学生!?」
どうやら御坂嬢ともいざこざがあるらしい。
「お前ら、勝負するのは構わんが、店の中でやったらどうなるか……分かってるな?」
二人に睨みを効かせると、金縛りに遭ったようにおとなしくなった。
「さてと、あとは……」
「おい、そこをどきな坊主」
無礼な不良どもを追い出すとしようか。
-Side 美琴-
晶も規格外だったが、お兄さんも規格外だった。足技だけで不良どもポンポン店の外に吹き飛ばしていた。驚くことに、一歩も動いてないのだ。
「さてと、
「は、はい。結構ですの」
「も、問題ないと思います」
圧倒的な威圧感に黒子と初春さんも少しびくついている。
「さあ、もうすぐ完全下校時刻だ。君らも門限やらあるんだろ?遅れないように帰りなよ?あと、御坂さん」
急に呼ばれて少しビックリした。
「は、はい。何でしょう?」
「晶とこれからも仲良くしてやってくれるかな?」
「はい、こちらこそお願いします」
「あと、当麻としっかり向き合うように。当麻、お前も頭ごなしに逃げんじゃねぇ」
結局店を出たあと、あのバカには逃げられてしまった。
-Side 拓真-
「いやぁ~、久しぶりに体動かしたらスッキリしたなぁ」
「兄ちゃん、おじさんみたい」
閉店後、仕込みを終えた俺たちは帰路に着いていた。
「それにしても、あの子等みんな真っ直ぐでいい子達だな」
「みんな可愛かったね~」
そんなことを話ながら帰り道を歩いていた。そんな俺たちに、喧騒の日々が刻々と近づいていた。
いかがでしたか?予定では兄は
ちなみにまだ兄の能力、主人公の兄弟二人のヒロインを誰にするか模索中です。あ、美琴は当麻とくっつけます。見ていて和むんで、この二人は。感想などに希望、案などがあればお願いします。
まだまだ読者少ないですけど……
ルビ振りの為、訂正しました。