シャンフロ二次、GH:C。   作:傘山

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主人公の思考などを始めとして至らぬ所は多いと思いますが、見逃してください。


切って落とされるのは、火蓋

 サンラクによるオルケストラ配信の数日後のこと。その日の学校を終え、彼がフルダイブをしようとする直前。そのお誘いと言う名の宣戦布告は届いた。

 

 

件名:ゲームのお誘い

差出人:鉛筆戦士

宛先:サンラク、モドルカッツォ

本文:ちょっと暇だしGH:Cやろうぜ

 

 

件名:Re:ゲームのお誘い

差出人:サンラク

宛先:鉛筆戦士、モドルカッツォ

本文:さてはまた何か頭おかしい自爆方法思いついたなテメー。いつだ?

 

 

件名:Re:ゲームのお誘い

差出人:モドルカッツォ

宛先:鉛筆戦士、サンラク

本文:ストレス溜まったから発散させろっていう裏の考えが見えるわー。で、いつ??

 

 

件名:Re:Re:ゲームのお誘い

差出人:鉛筆戦士

宛先:サンラク、モドルカッツォ

本文:ちょっとね……………明日の深夜にGH:C集合ね

 

 

「せめて否定しろよなあの野郎」

 

「どうかしたんですわ?」

 

「いや腹黒自爆野郎が悪巧みしてる気がしただけ」

 

「割と問題ですわ!?」

 

「大丈夫だろ、今回は内ゲバだし」

 

「言葉の意味はあんまり分からないけど相手は大体分かったですわ………」

 

「誰だと思うんだ?」

 

「受けの人と赤い人ですわ!!」

 

「おぉ、正解」

 

「サンラクさんが性もないタイプの笑い顔してたですわ!」

 

「なんだとこのやろう」

 

 シャンフロにログインしたサンラクはエムルを軽くモフりながら翌日へと思いを馳せる。シャンフロなら兎も角、態々GH:Cを選んだ花形モデルの企みを警戒しながら。

 

 

 

◇◇◇

 

〜翌日〜

 

 

「やぁやぁ二人共! 覚悟は決まったかい?」

 

「どうせ自爆するだろうから必要ないかなーって」

 

「ボコられる花形モデルっていう画像を世に送り出す準備はできたぜ」

 

「今の合成音声作って妹ちゃんに送ってやろう」

 

「おいやめろせめて録音だろ!!」

 

「言ったのは事実じゃん」

 

「早く始めようか?? 俺明日大会なんだよ」

 

「よく来れたねぇ」

 

 深夜3時、約束通りGH:Cに集合した彼らはいつもどおりの茶番を軽くしあった後…………特に真剣な雰囲気になることもなくキャラクター選択に移行した。

 

「通話とかは?」

 

「切るに決まってんじゃん」

 

「ペンシルゴンの悪巧みが漏れたら困るからな」

 

「したらしたで利用してきそうだけどね」

 

「じゃあ戦場でな」

 

「おっけー」「ボコボコにしてあげようサンラク」

 

 全員がキャラクター選択画面へと移動し、会話が途切れる。

 今回ペンシルゴンが選択した勝負方法は、トライアングル・トリニティ“改”。

 ついぞ最近、サンラ…………顔隠しとアメリ…………マスクド般若が対戦したゲーム形式の改良版であり、あのときは総帥や戦乙女だった一枠がプレイヤーになった事実上の3on3on3。

 何気なく前述の試合の録画を見ていたペンシルゴンが思いついてしまった悪巧みを外道二人に試すための場だ。

 

・ペンシルゴンサイド

「んふふ………二人はどう言う反応をするか、楽しみだねぇ」

 

・サンラクサイド

「もっかい星天再現やるか」

 

・カッツォサイド

「え、今日の大会延期!? よっしゃあ!!」

 

 現在、日曜日の朝の3時。存分に対戦相手をボコボコにしようとそれぞれの覚悟は決まった。はず。

 

 

 

 

「ふぅん、鉛筆はトップディスプレイの……クロックファイア、ショーウィンドウね。クロックファイアは前見たから問題ないとして………ショーウィンドウってどんなキャラだったっけな」

 

 少し迷った結果、ミーティアスとランゾウ、カースドプリズンを選択したサンラクは、ペンシルゴンの悪巧みを楽しみにしつつも想像し対策を立てていく。

 

「カッツォは普通に殴ってくるだろうしキャラ選は注意しなくても大丈夫だろ」

 

 …………ちなみにだが当のカッツォはサンラクの予想通りオールファイターでダスト、Dr.サンダルフォン、アムドラヴァを選択していた。

 

「っし…………あの配信の八つ当たりだな」

 

 自分で言っておきながらもダメージを受けたサンラクは何とか立ち直りつつ、ヴィランのメリットの一つである先行行動30秒をカウントし始めたアイコンを見やる。

 

「鉛筆がディスプレイで行動開始してるってことは地の利なんかも大体取られるってことか…………だいぶクソゲーだな?」

 

 獰猛に笑った光るヒーローが、満を持したかのように戦場へと飛び出した。

 

 

 

 

 見つからない。それはもう見つからない。

 最初はペンシルゴンの望む座標か、爆発地点に行けばどちらかは見つかると思って適当に走っていたのだが、

 

「あんの野郎逃げに徹してやがんな??」

 

 いや、それならばペンシルゴンの野郎が見つからないのはまだ分かる。で、じゃあ凡庸魚類までも見つからないのは何事かと。

 

「ゲージが割と順当に溜まってきている………」

 

 ペンシルゴンかカッツォが起こしたらしい軽犯罪の後始末をしながら、走り回る。

 

「ありがとねー!」

 

「助かったわい」

 

「次は気をつけろよー」

 

 声援や感謝の声はありがたいけど多分君達、ペンシルゴンに駒にされるか後で俺の二次被害に合うかはしそうなんだよな。申し訳なくなってくるぜ。

 とはいえ、流石に不自然で住むようなレベルじゃない。既に俺が探し始めてから5分が計画しているのにも関わらず、爆発音すらないというのは流石におかしいだろう。あとさっき車を奪われたらしい人がいたし当確で逃げ回ってんな。

 

「チクショウ出てこいヘタレ共!!」

 

 叫べば出てくるだろ多分! なんか人の物を奪えない(ヒーロー)だけが徒歩で動き回ってたことに気付いてしまって腹立ってきたから脳筋作戦で行こう!! 飽きた!

 盛大に! 馬鹿にしよう!!

 

「外道自爆野郎と外道受け顔ケツ男が! ビビってんのかぁ!?」

 

「おおん!? チキンですかぁ!?」

 

 んんー?? そろそろ出てくる気がするぞぉー?

 

「ユニーク未だに自発してないってマジですかぁあ!?」

 

「大概汚れ系の花形モデルさん出てこいよぉ!!」

 

「ヒーロー要素ゼロかよ!」

 

「清濁併せ呑んでるだけですぅ!!」

 

 はい出てきた! やっぱ積極的に馬鹿にしよう作戦が一番だったようだな!

 

「みぃぃぃいつけたぁあああ!!!」

 

「うわっ!」「ホラー見たいな喋り方するよね」

 

 片方車乗ってて片方バイク乗ってんだけど俺徒歩だぞ!! 見つけたからには逃さねぇけどなぁ!

 

「死に晒せ!」

 

 先に狙うのはペンシルゴン。カッツォは臨戦態勢だから多分放っといても殴りに来る。

 奴との間にある障害物をゲージ技の光の道で空中を走ることで避け、放たれた音波攻撃を更に上へ飛ぶ事で回避する。

 この距離まで来た時点でペンシルゴンにできることはほとんどない。得意の話術や笑顔も種を知っている俺達には大体通用しない。

 

「速すぎっ!?」

 

「コレで金銀よか遅いらしいぞ!」

 

 あれコイツなんで最初っからダメージ受けて…………?

 

「なーんてね」

 

 戦場は「機械群」。前回からのルールの変更により総帥や戦乙女はいなくとも、敵モブたる機械達は存在する。

 そして、ソイツらから爆弾もどきを奪ってきたらしいペンシルゴンは。

 

「吹き飛べ☆」

 

 俺の攻撃を受ける直前に自分諸共吹き飛ばした。

 

「そんなもんじゃ死なね──うぐぉあ!?」

 

「私もぉ!?」

 

 その程度の攻撃では俺も奴も倒れない。

 吹き飛ばされつつも態勢を立て直した俺達を、それぞれに特効のある善と悪の弾丸が穿った。

 

「俺を無視して戦うのは違うかなって」

 

 善であり悪である悪魔憑きの男が戦線に参加した。

 何故か始まりの遅れた戦いの火蓋が今、切って落とされた。 

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