どう繋げれば良いんだが……良し、気合いだな。
刻針時練……彼の
1つは脅威的な戦闘能力、かつ常人以上の体力を持っており、瀕死時には戦闘能力が更に向上する『
そしてもう1つはForest deleteの異名を持つ者しか止める事が出来る……と言うよりは止められる確率がある。その異名の名は……
「……さん、鎌太刀さん?」
「……んぁ?」
「深く考えていた様ですけど……何か?」
記憶を辿る。確か時練の一時的無力化に何とか成功して、湊さんを帰らせて……今は護送中か。
「悪い、何でもない。所で時練の様子は?」
「無力化状態で全身を凍らせているので、反応の一つも無いです」
「そうか……」
止めれたのは良いが、一刻の猶予もない。解き放たれたら一貫の終わりだ。
「……ん、そろそろ着くぞー。霧霜、凍結状態は継続しておけよ?」
「了解です」
〜???〜
辿り着いたのは大きな屋敷。実は
「……何方様でしょうか」
「鎌太刀刃です。
「助手席の方は?」
「き、霧霜雪です。鎌太刀さんの付き添い人……です(怖い……)」
「鎌太刀様、霧霜様。ようこそ」
正門がゆっくりと開く。ギアを入れゆっくり進み裏側に停める。
「降りるぞ霧霜。まずはこの家主のお嬢様に挨拶だな」
「待って下さい……此処って一体……」
「ん?言ってなかったっけな?」
「まず聞いてませんし振っても言ってもないです」
「そうか……ここ、弦巻家の屋敷って事」
「成程弦巻さんのお家……ちょっと待って下さいよ!?」
「何だよ。忘れ物したからって今から戻るのは駄目だぞ」
「そう言う意味じゃないです!弦巻家って……まさか!?」
「嗚呼、弦巻財団……俺は財閥と言っているがな。今回はその屋敷地下に建てて貰った場所に向かう。因みにさっき話しかけてた人が黒服さんと言うらしい。
「……え?」
「流石に叩き込むのも無理だろうな。あの状態について話しながらバンドメンバーに挨拶しに行くぞ」
「あっはい」
時練Side
「……っ」
暗闇の中で再び目を覚ます。さっきよりも寒い様な気がする。
「……取り敢えず辺りを歩くk……歩k……ん?」
足が動かない。足元を見ると凍っている……何故だ。誰かこの状況を誰か教えてくれ。
「はぁ……何者かに取り込まれるわ、意識を失うわ、気が付いたら足が凍ってるわ」
災難か。
「……全く此処から出る方法も無いし困っt「グルルルゥ……」何だ?」
どっかで獣らしき様な、唸り声が聞こえた様な。
「気のs「グルルルゥ……」じゃなかったな」
全く誰だ。姿を現せよ。
「グルル……ルルゥ」
「……ん?」
前方から何か来る。目を凝らすと……。
「……グルルルゥ……ルルルグゥ」
「何だ……此奴は……?」
その姿はライオンの頭、山羊の胴、蛇の尻尾。その姿はさしずめ
「……おいおい。ギリシャ神話の怪獣が来るのかよ」
正直、終わったとしか思えねぇんだが。
「(……勝手に終わらすな。小僧)」
「……は?」
今、此奴から真っ当な言語が飛んできた様な気がしたが……。
「(気はしない。真っ当な言語だ)」
「おいちょっと待てお前喋れるのかよ?」
「……グルァ?」
「へ?」
何か唸り声に戻ったぞ。何だ此奴。
「(此奴とは失礼な、我はキメラだぞ)」
「……どう言うことだ?」
多分、頭の中で思うと繋がんのか?……畜生判別出来ねぇよこりゃ。
「(……寿限無寿限無五劫の擦り切れ)」
「此奴……直接脳内に……!」
てか何故寿限無言えるんだ。ギリシャ神話の怪獣なのに。
閑話休題。どうやら此奴は俺の中に長いこと(約12年も幻覚としてだろうか本人にも分からない)居るらしい。名は無いらしく、俺自身が意識を失っている時しか現れず思念でしか話せない。って事で良いのか?
「(若干違うと思うが、まぁそんな所だ)」
面倒だな。
「(慣れれば簡単だぞ?)」
慣れれば……だけどな。所で現実に戻りたいんだけど
「(流石に我でも難しいだろうな)」
何故だ?
「(簡潔的に言えば……お前さんの意識は今、生と死の狭間だからだ)」
霧霜Side
「……コントロール出来ないもう1つの能力……ですか?」
「俺と
時練さんを地下隔離部屋まで運んだ後、私は鎌太刀さんと一緒にバンドメンバーの所へ向かっていた。
「時練の異名は『
「は、はい……ご存知です」
「発動条件は?」
「瀕死まで追い込まれる事……でしたっけ?」
「正解だ。実を言うとあの能力は進化式……言わばまだ中間点みたいなもんだ」
中間点……?それ以上に有ると言うんです?
「何段階まで有るんですか?」
「現状では2段階。1段階目が死際、2段階目がさっきのだ」
「因みに……その異名と能力内容は……」
「異名の名は『
目の前で止まり、溜め息をする鎌太刀さん。
「ど、どうかしたんですか?」
「イヤナンデモネェヨチトシタコトダ」
「(絶対何かあるパターンだ……!)」
「取り敢えず入るか……(コンコン……)鎌太刀刃です……」
「どうぞー」
あれ、以外にまともな感じだけど……。
時練Side
ポルトガル
「(ルーマニア)」
アメリカ
「(カナダ)」
大韓民国
「(クウェート)」
トンガ
「(ガーナ)」
ナミビア
「(アルジェリア)」
アンティグア・バーブーダ
「(……降参だ)」
これで49戦中20勝19敗11分だな。
「(むむぅ……国名のしりとりは難しいの)」
俺も有り余る記憶を掘り出したからな。結構疲れてる。
「(……もう一度じゃ!今度は負けんぞ!)」
おう来いや来いや……ぐっ!?
「(どうしたんじゃ!?)」
からダが……イうコトを……キカネぇ……イシキが……トオノク……。
鎌太刀Side
「取り敢えず来たが、どう言う状況だこれ?」
「それが……」
扉を開けて目に入った光景は、水色髪の子の手を紫髪の女性が繋いでいる状況。
「どう言う状況だこれ?」(2回目)
「薫さんの演劇部での練習に花音さんが代役として……」
「あー、成程な」
「え、どう言う事?」
「あれ?その方は?」
「あぁ、俺の仲間の霧霜だ」
「き、霧霜雪です」
深々とお辞儀する霧霜。それに対して黒髪の女性も返す。
「あ、どうも。DJ担当のミッシェル……奥沢美咲です」
「……あー!やっくんだ!」
「いらっしゃい!来てくれて嬉しいわ!」
橙髪の子と金髪の子もやって来た。ってあれ?なんかこっち飛びかかっt……
「……って危ねぇ!」ガバッ
「「鎌太刀さん!?」」
「はぁ……はぐみさんよ。毎回言うが会った瞬間飛び込んでこないでくれぇ」
「やっくんが受け止めてくれるから大丈夫!」
「そう言う問題じゃなくてな……」
「えーと……?」
「あー、うん大丈夫。何も言わなくても分かりますよ」
「……で、落ち着いた?」
「えぇ!」
「うん!」
「な、何が有ったのか分からないけど……色々有ったんですね……」
「私も見てみたかったよ」
「うん……薫さんが見なくて良かったと思うよ」
「何だろう……場について行けない……」
後々、修学旅行で夜の騒ぎみたいな位になったけど。何とか落ち着いた。
「それより、ある件の人って一体何ですか?」
「あ、先に伝えていたんですね」
「面倒だからな。彼奴についてだが今非常に不味い事態になってるから隔離中だ」
「か、隔離……!?」
「被害を大きくさせたくないからな。名は先に言うが刻針時練って奴だ」
「何と……彼がかい?」
「薫さん何か知っているんですか?」
「彼とは違うクラスだが……体育でね」
「あ、うん(きっと
「え?あれって一体?」
「聞かない方が得だけどな」
「なら聞かないでおきます」
率直だな。そうしてくれるのが助かるのだが……しかし、彼奴が暴走してるのを伝えることは難しいだろう。
「……そう言えば霧霜、美咲さんには言ってるけど他の皆には自己紹介してないよな」
「あ、確かに!改めてまして、鎌太刀さんの友人、霧霜雪です!」
「ボーカル担当の弦巻こころよ!世界中をハッピーにするのが私の願いよ!」
「ベース担当の北沢はぐみだよ!宜しくゆきちゃん!」
「ギター担当、瀬田薫だ。宜しく、子猫ちゃん」
「ド、ドラム担当の、ま、松原花音です……」
「良し!って事で時練代役の鎌太刀刃だ!宜しk」
ドガァァァァァン!
「……何だ何だ!?」
「鎌太刀さん!地下隔離室の
「嘘だろおい……おい霧霜、急ぐぞ!奴が再び
「は、はい!」
「何が何なのか……待ってください!」
昔、時練が侵した罪が有った。我々、Forest deleteの掟は3つある。
1つ、我々『異名』の存在を一般人に教えてはならない。
1つ、危険な時が訪れる時がある場合、上記の掟を無視し助けてもよい。
……そして1つ、絶対に仲間と見做した者は殺してはならない。
最後の掟に対しては……彼は
「(前線部隊は後退しつつ援護射撃だ!こっからは俺達がやる!)」
「(偉く元気だな。鎌太刀)」
「(これくらい元気じゃないとな!)」
「(部隊長……じゃなくて大尉!前線部隊、撤退完了しました!)」
「(了解だ。こちらDeath。Frozen、Decipher聞こえるか?)」
『(こちらFrozen、聞こえていますよ)』
『(Decipher。反応良し)』
「(民間人の救出完了次第撤退しろ、後は俺とSilenceがやる)」
『『(了解)』』
俺が……あの時、止めていれば……。
「(へへっ、気合い入れるぜ!)」
「(敵陣地内で声上げんな。バレるだろうが)」
「(だからってt「居たぞ!」……散開して各個撃破だ。良いな?」
「(はーいよっ!)」バッ!
散開した後、俺は時練と分かれ各個撃破していった。
「(これで……最後!)」ドカッ!
「(グァッ!?)」
「(良し……こちらSilence。掃除完了、そっちはどうだ?)」
『(……ルァ)』
「(へ?聞こえんが、もう一度応答お願いするz)」
『(グルルゥゥゥアァァァ!)』
「(おい?Death、応答し……クソッ!)」
応答しない理由を察し、俺は急いで向かった……だが、目の前に見えたのは……。
「(おい……どう言う事だよ……)」
「(死にたくな……そ、そこのお前!た、頼む……助けt!)」
「(ガルァ!)」
「(い、嫌だ嫌だ嫌だぁぁぁ!死にたくねぇぇぇ!死にたくn)」
グチャリ!バキッ!ゴキッ!
「(む、惨い……おい時練どうした!?)」
「(グラァ……ァァァァァ!)」
敵味方も関係なく殺している時練の姿だった。奴の目は獣の様な殺意を持っていることは感じていた。
「……もう二度と……お前を暴走させてたまるか!」
次回、第一章・完