時を刻む音楽奏   作:狼と月の間

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〜前回のあらすじ〜
路地裏で助けた羽丘学園の生徒は湊友希那の幼馴染、今井リサだった。3人は屋上で昼食を食べてると次の授業が体育と知り着替える為に学園長室に向かい、着替え終えた時練は体育館へ向かう。……学園長の背後に居た人物に気付かずに。
一方、時練はグループとなり自己紹介をし、Pastel*Palettesのドラム担当、大和麻弥。そして時練曰く大丈夫じゃない人、瀬田薫と知り合う……が、突然強盗犯が入り、リサを人質に。時練は言葉を巧に使いリサを解放、強襲により心臓にナイフが刺さるが、何とか気絶させ縄で拘束。強盗犯は逮捕されるが、大量出血で時練は意識を失う。


第六話『断片。静寂と使命の銃口』

時練Side

 

(一体どうしたんだっけな……確か……強盗を拘束して……それから……。)

 

バババババ‼︎

 

途端、銃声が聞こえた。意識が徐々に回復するが視界がまだぼやける。

 

「(衛……隊!時……の様……だ!)」

「(待っ……傷が深……時間……ります!)」

(……この声……何処かで……。)

 

ゆっくり目を閉じ……再び目を開ける。今度は意識も戻った。視界も良好だ……が、痛みは有る。

 

「(……長!隊長!大丈夫ですか!?)」

「(……時練!?……遊撃……隊は……の援護を続け、撤退しろ!)」

 

目の前には鎌太刀とForest deleteの衛生部隊が居た……確かこれは……。

 

(そうか……これは俺の『過去の記憶』か。……畜生、また意識が……。)

 

 

 

「う、ぐっ……?」

「(起きたか、身体の調子はどうだ?)」

 

再び目を覚ますと、そこは洞窟だった……確か此処は……。

 

「(此処に居る以外の20名が戦死した。)」

「……そうか。残りの部隊で撤退するしk「(隊長が見殺しにしたんだ……。)」……は?何言ってるか分からねぇっ!?」

 

突然、何かのノイズが頭の中に響いた。ノイズが大きくなればなるほど、徐々に痛みが大きくなる……ただ一つ言える事は。

 

(……頭がっ!ぐっ……あがっ……!)

 

ノイズがどんどん大きくなり、頭の中が壊れそうになる。

 

「くそっ……やめ……ろォォォォォ!」

 

 

 

「……ッ!?」

 

目を覚ますとそこは病室だった。衣服をジャージから病院着に着替えられていた。

 

「……取り敢えず時刻を……と言うか誰か俺の上に乗ってるな……動きづらい。一体誰g」

「れんっ……すぅ……すぅ……。」

 

マァナントイコトデショウ。リサガオレノウエデネイキヲタテテネテルデハアリマセンカ。

 

「……そうじゃない。取り敢えず時刻確認だ。確か壁に掛けて有っ……駄目だ。この体勢だと難しいな。なら大方、台の上に携帯が……あった。」

 

時刻確認……午前3時。日の出まで3時間も有るのか。

 

「起き上がる事は出来るが……無理に起こす訳もねぇか。……仕方ない。」

 

 

 

「……んんっ……んぅ?」

「あ、おはようさん。」

 

リサが目を覚ました。少し辺りを見渡し状況を確認してから俺の方を見る。

 

「……れん?……レンっ!?」ガバッ

「おっとと……っと。」

 

急に抱きつかれ倒された。起きるまでクロスワードやってたから不意に来るとちょっと驚く。てか

 

「……リサ……急に飛び掛からr……リサ?」

「ううっ……レンっ……死んだかと思ったよぉ……生きてて良かったよぉ……」ポロポロ

「リサ……遅くなってごめんな。」ナデナデ

「本当だよぉ……もうっ……。」

 

この後、午前5時までリサの頭を撫で続けた。

 

 

 

んで、現在午前6時20分。リサは「このままだとお母さん怒るから帰るね☆」と言って帰宅した。

因みに俺は……。

 

「……どうやったら解けるかなぁ。」

 

……クロスワードに没頭していた。

 

「……えーと?『ワニが大型の獲物に噛み付いた時に自ら回転し肉を食い千切る名称』……生物学は生憎知らないんだよ俺は。」

「……『デスロール』じゃねぇか?」

「デスロール?あ、本当だ。サンキューな『鎌太刀』。」

「……やっぱり時練は驚かねぇか。」

 

蒼天色の短髪に紫の眼。その眼は常人は分からない、何故なら……彼は何時も通りだからだ。

 

「見舞いか?」

「嗚呼。本当は学園長の後ろに居たんだけど。」

「マジか、気付かなかった。俺も警戒心が衰えて来てるな。」

「まぁしかし……会うのは久しぶりだな。」

「あの戦争から……な。てか鎌太刀!お前スーツケースの中身物騒過ぎだろ!」

「ありゃ?喜ぶかと思ったが……違ったか?」

「恐ろしいわ!平穏に過ごしたいのに女子学だわスーツケースの中身物騒だわ平穏じゃねぇわ!」

「おう悪いなw」

 

此奴殴りてぇ。

 

「……ったく、まぁ良いや。鎌太刀、今まで何処行ってたんだ?」

「アメリカでサツと協力してテロリスト退治。飛行機で日本に帰国して学園長と話してからお前がぶっ倒れたって情報聞いて向かってきた。」

「そうか……てか家は?」

「もう決まってる。駅前近くの空き家だ。」

「見つかって良かったな。」

 

その後色々話して、鎌太刀は帰った。

 

 

 

時刻は午前8時45分。15分前に医者が来て「3日も寝ていましたが、幸いにも浅く一命を取り止めましたので、2週間は安静にしてて下さい。」と言われた……んで。

 

「……鎌太刀から貰ったカ◯リーメイトも貰ったけど……でも食えねぇんだよなぁ。」

 

はぁ……クロスワードにも飽きたな。ナンプレでもするか?……あ、そう言えば。

 

 

 

〜20分前〜

 

「(時練、ここにバック置いとくからな!)」

「(……何故バックを?)」

「(じゃあ俺は帰るからその後にバックの中身見てみろよ!)」

「(だから何故バックを!?おい鎌t……帰りやがった……。)」

 

 

 

鎌太刀が置いていった黒いバッグ、一体何が入ってるんだg……成程な。俺はバックの中に入ってた服(黒いジャケットとズボンだけど)を着た。

 

「……確か此処は5階……なら『コレ』だな。」

 

俺はバックから『ラペリングフック』を取り出し……。

 

「なるべく傷と音を出さない様に……よっ。」

 

……窓枠にフックを引っ掛けた

 

「後は他の荷物も持って……心臓は……大丈夫。……じゃあ、降下するか。」

 

残りの荷物も持って、俺は窓枠に引っ掛けたグラップで降下(ラペリング)。壁を蹴って降りつつ5階から脱出した。

 

「……2週間安静とは言ったけど、流石に『あの内容』見たら急がないと……悪いな、医者よ。」

 

そうして、俺は病院から脱出し、「とある場所」へ向かった……。

 

 

 

「刻針さーん、失礼しま……あれ?居ない?」

「……どうしたのかね?」

「ドクター!刻針さんが居なくて……。」

「……居ないだと?一体どうして……うん?」

 

『急用が出来たので医療費を置いて退院します。安静と言われましたがすみません。』by.時練

 

 

 

〜30分前・駅前〜

 

友希那Side

 

「……。」

 

あれから時練の事が気になって仕方ない。私は彼の見舞いに向かっていた。

 

「……リサから聞いたけど、起きてたとは言ってたわね。……大丈夫なのかしら。」

 

そう深く考えていると、1台の黒い車が私の前に止まった……すると扉が開いて中から2人の男が私の腕を掴んで車の中に押し入れた。

 

「おい!早く出せ!」

「分かってるっての!」

「な……何!?離して!?」

 

必死に抵抗しようとすると一人の男が私に拳銃を突き付けた。

 

「おっと暴れんじゃねぇ……暴れたら……分かるな?」

「……ッ!?」

「……あの廃ビルに入れ。」

「了解。」

 

そのまま車は廃ビル前に止まって、私は男3人に捕まれて、廃ビルの中へ入った……。

 

 

 

〜廃ビル屋上〜

 

鎌太刀Side

 

「……Target確認。後は来るのを待つか。」

「とか言ってるけどもう着いたぞ。」

「お、来たか。」

 

大方降下用に用意したラペリングフックで登って来たんだろうな。

 

「んで、友希那はこの建物に?」

「3人は確認したが数は不明だ……正面から突破か、ラペリングして途中階から突破か……。」

 

数は3名だが、まだ内部に潜んでる事は不明だ。もし途中階から突破しようとすれば自殺行為だ。……さて、時練ならどうするかな。

 

「……鎌太刀、案が。」

「お、何だ?」

「制圧法だが……お前の……。」

 

 

 

時練Side

 

「……って事だ。」

「ほう。成功確率は?」

「ざっと75%って所だ。やれるか、鎌太刀?」

「……大尉の言う事ならやれるぜ。」

「……良し。では行動開始!」

「Yes Sir!」

 

鎌太刀は俺がラペリングフックを使って降り、俺も後に続いてラペリングした……。

 

 

 

『こちら鎌太刀、指定位置に到着完了。指示で何時でも行動出来るぜ。』

「了解。」

 

移動が速いんだよな、流石鎌太刀。「静寂」と言われてる事はある。

 

「……っと、此処かな。」

 

目の前には窓ガラスと男3人と目隠しに手足を拘束されている友希那を確認。

 

「……鎌太刀、戦闘準備!」

『all right!』

 

そして俺は壁を蹴り……

 

 

 

「シャア行くぞォォォォォ!」

 

 

 

バリィィィィィン!

 

 

 

……窓ガラスを蹴破り突入した。




読んでくれてありがとうございます。作者の「狼と月の間」です。えー、救出作戦を決行し突入した時練ですが、鎌太刀は一体何処に行ったのでしょうか?次回、2人の恐るべし力が分かります。
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