1人と1匹   作:takoyaki

129 / 242
百二十八話です



昔、プリクラとマニキュアとプリキュアの判断がとっさにできませんでした。



とっさに出てくると一瞬フリーズしたのも今ではなつかしいです。

それはさて置き、新しいニチアサ8時も発表されましたね。



てなわけで、どうぞ


命大事に

「見て、ガイアス達が……」

屋根の上から見るとガイアス達が敵兵達と苦戦しているのが見えた。

「苦戦してるね」

「助けに行った方がいいんじゃない?」

レイアの言葉にジュードは俯く。

「しかし、ここで助けに行けばガイアス達の陽動が無駄になる」

ミラの言葉にローエンが頷く。

「えぇ。私達は先を行きましょう」

ローエンの言葉に後ろ髪を引かれる思いで立ち去ろうとしたその時、市民達が各々武器を持って現れた。

「いたぞ!ガイアス王をお守りしろ!!」

しかも一人や二人ではない。

市民達は、必死で敵兵達に向かっていく。

「人望があるんだね」

ジュードの言葉にホームズも頷く。

「まさに、理想の王だねぇ」

そう言って歩みを進める。

ホームズは、視界の端にそれを捉えながら、そう評価した。

自分の理想を貫き、そして、それに民衆が付いてくる。

王としてこれより上などないだろう。

「理想の………王」

ローズは、民衆達に助けられるガイアス達を見てポツリと呟いた。

「お、見えてきたぞ」

ヨルは、そんなローズに構わずホームズの肩から城門を尻尾でさす。

そこには、ガイアス達の言った通りワイバーンが繋がれていた。

レイアが、ローズに耳打ちをする。

「大丈夫?」

ローズは、静かに首を横に振る。

「……悪いけど、代わってくれない?」

小さく零すローズの言葉を聞いてレイアは、ホームズの所へと行く。

「……損な役を任せちゃって悪いね」

ホームズは、申し訳なさそうに言うとレイアは、少し笑う。

「……いいよ、別にこれぐらい。辛いのは、わたしじゃないしね」

レイアは、そう言いながらホームズの後に続いてワイバーンに乗る。

「あぁ、うん、それもそうなんだけど……」

ホームズは、言いづらそうに目を逸らす。

「………………先に謝っとくね、ごめん」

「え?」

 

 

 

 

 

 

レイアの疑問を無視してワイバーンは、天高く飛び上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

ワイバーンは、空中戦艦まで飛び、ミラ達を降ろす。

ミラ達は空中戦艦降りたったミラ達は、各々武器を構えた。

「さて、ここからは、力押しだ」

ミラの言葉に武器を構えジュードは首を傾げる。

「あれ?ホームズとレイアは?」

「……そう言えば、いないな…………いや待て、何か聞こえる」

 

 

 

 

 

 

(ぁぁぁアアァァァ)

 

 

 

 

 

 

小さく聞こえるレイアの声に一行は、首を傾げるし、集まってきた兵達も首を傾げている。

 

 

 

 

 

(ぅぁぁぁぁ)(あああああ)ぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!」

 

 

 

 

 

徐々に聞こえてくる叫び声とともにレイアを脇に抱えたホームズが落ちてきた。

 

 

 

 

 

 

 

ホームズは、赤い闘気を纏って着地する。

脇に抱えられたレイアは、ガチガチと歯を震わせていた。

「死ぬかと思った…………」

「良かったね、生きてて」

ホームズとレイアは、青い顔でそう言う。

「まあ、これから死ぬかもしれないんだがな」

そんな二人にヨルは、どうでもよさそうに言う。

その言葉を聞いたホームズは、ヨルの顔面を掴む。

「誰のせいで、こんな事になったと思っているんだい……全部全部君のせいだろう」

余りにもワイバーンが言う事を聞かないので、ホームズはレイアを抱えてここまで飛び降りたのだ。

勿論上手く空中戦艦に降りられなければ死は、必至だ。

「レイアさん、大丈夫ですか?」

「まあ、なんとかね………」

ローエンの言葉にげんなりしながら返すとレイアは、武器を構える。

一方ホームズは、まだヨルと喧嘩をしている。

「あぁもう!そんなことやってないで!来るよ!」

ジュードの言葉にホームズは、嫌々ヨルの顔から手を離す。

エレンピオスの兵達は、武器を構えて走り出してきた。

ホームズは、すっと目を細めると足を一歩下げ、向かってくる兵士にカウンターの要領で蹴りを喰らわせる。

「グ、これくらい」

ホームズの蹴りに耐えた兵士は、そのまま武器を振おうとする。

しかし、それが届くより前に回し蹴りを放った。

二回目のカウンターをもらいフラフラしている兵士を掴むとそのまま、レイアと戦っている兵士に投げた。

兵士達は、そのまま遠くへ突き飛ばされ意識を失った。

「助かった!ありがとう」

「どういたしましてっ!!」

ホームズは、レイアに返事をしながら今度は詠唱しようとしているローズに武器を振おうとする兵士に向かって、近くにいる兵士を蹴り飛ばす。

アシストをもらったローズは、詠唱を完成させ、上空に雷の剣を出現させる。

「サンダーブレード!!」

地面に突き刺さった剣は、雷の波を放ち弾け飛んだ。

「ぐわぁあああ!」

弾け飛んだ雷はそのまま兵士達を巻き込んで打ち倒していく。

しかし、兵士達は減らない。

いや、正確に言うなら減ってはいる。

しかし、量が多すぎるのだ。

共鳴術技(リンクアーツ)の守護氷槍陣でもやったらどうだ?」

「いや、今回は人数が多いから巻き込んじゃうよ」

ホームズは、そう言いながら相手の剣を踏みつけ、そのまま蹴りを放つ。

アルヴィンは、銃弾を敵兵に打ち込む。

「だったら、どうする!?キリがないぜ」

銃弾を打ち込まれた兵は倒れたが、またすぐ別の兵がアルヴィンに斬りかかってきた。

「………そうだ!船を下ろそう!」

ジュードが思いついたようにそう言う。

そんなジュードに襲いかかろうとした兵士にヨルの尻尾が巻き付く。

「なるほど。そうすれば援軍も来る……悪くないな」

その言葉と共にホームズは、ヨルの尻尾を掴み巻きつかれている兵士を自分の後ろの甲板に打ち付ける。

ジュードの言葉に船の操縦室らしき部屋をエリーゼが見る。

「でも!だれが?」

ジュードは、真っ直ぐミラを見る。

「ミラ、行って」

その真っ直ぐな目を見て一瞬驚くが直ぐにミラは頷く。

「あぁ。分かった」

そう言って走り出そうとすると、どこからともなく高笑いが聞こえる。

「……………この声は……」

ホームズは、げんなりした顔で空を見上げる。

するとワイバーンから、一人の男が飛び降りた。

途中柱に頭をぶつけていたが、それは些細なことだ。

男はコブを作りながらビシッとジュードを指差す。

「話を聞かせてもらったぞ!ジュード!」

「イバル……!?」

ミラは目をパチクリさせている。

「ここからは、俺の独壇場だ!」

「うん、任せたよ」

あっさりととてもいい笑顔でジュードは返すとイバルは、更に悔しそうに震える。

「……………何故お前は俺の活躍に嫉妬しない!!」

ビシと指をさされジュードは、驚いた後とても優しい笑みを浮かべた。

「あ、そうか……なら代わりに僕が」

「ふん!お前の出番などないわ!!」

言うだけ言うと、イバルは敵を蹴散らし操縦室へと柱へと向かう。

アルヴィンは、それを見てニヤリと笑う。

「扱い上手くなったじゃないの、優等生」

「もう、からかわないでよ。咄嗟に思いついただけなんだから」

照れ臭そうに頭を掻く。

「もう少しで、ホームズに近づくんじゃないのか?」

アルヴィンの言葉にティポは、ムッと睨みつける。

『そんな訳ないだろー!ホームズなんかと一緒にするなー!』

「口は災いの門って知ってるかい?」

ホームズは、ティポを握りしめ、伸ばす。

それをエリーゼが慌てて止めようとする。

レイアは、そんな二人を見て引きつり笑いをするとミラの方を向く。

「でも、ミラのこと言わないんだね」

「よほどジュードの事が気になるのだろう。

それで、仕事をやるなら文句はない……さて」

そう言ってミラは後ろを振り向かない。

見れば肩の力が抜けそうな気がする。

武器を手に構える。

「やるぞ」

ホームズは、顔に張り付いたティポを剥ぎ取る。

「了解」

そう言ってティポをエリーゼに放り投げる。

「さて、働きたまえ、エリーゼ、傭兵(アルヴィン)

「分かりました」

『言われなくたってー!』

「ま、報酬分は、働くのがプロだよな?」

ホームズは、エリーゼと共鳴(リンク)し突撃する

アルヴィンは、ホームズを援護する為に遠距離から銃弾を撃ち込む。

「ホームズ!そのまま突っ込め!」

「了解」

走りながら返事をするとホームズは、同じ様に向かってくる敵の人数を数える。

「ひぃ、ふぅ、みぃ………」

数え終えると脚に闘気を纏う。

「全部で六人か……」

「一人多い。五人だ」

ヨルの冷静な声を聞きながらホームズは、脚を下げる。

「獅子戦哮!!」

一人だけ獅子の餌食になったが、もう四人は、まだ、ホームズに向かっていく。

「獅子の咆哮じゃ不満なら……」

そう言ってホームズは、そう言ってリリアルオーブを光らせる。

共鳴(リンク)しているエリーゼのリリアルオーブもそれと同じように輝く。

「ヌイグルミの口撃だ」

エリーゼは杖を。ホームズは脚を回す。

『「「ティポ・ザ・ビースト!!」」』

巨大なティポの闘気が残りの兵に襲い掛かる。

「エリーゼ!援護してあげる」

「はい!」

『恩着せがましいなー!』

「蹴り飛ばされたいのかい!ムラサキダルマ!」

ホームズは、そう言って敵の顔を足蹴にする。

そのままそこを足場に飛び上がる。

空中で、回転しそのまま次の兵の顔面に踵落としを決める。

そのまま着地をしようとするホームズを中心に敵兵達が襲いかかる。

「『ネガティブゲート』」

そこをエリーゼの精霊術が襲いかかる。

寄ってたかってホームズに攻撃を仕掛けようとした兵士達は、そのまま闇の腕の餌食となった。

ホームズは、自分の周りに倒れている兵を一人掴むと別の兵に投げつける。

怪我も回復し、絶好調のようだ。

「さて、ガンガン行こうゼ(・・・・・・・・)

ホームズは、いつものようにニヤリと笑って宣言する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、リーゼ・マクシアの逆襲が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、私は命令させろで」

「………………誰に?」

「じゃあ、俺は呪文使うなで」

「………………術使えたっけ?」

「じゃあ、俺はみんながんばれで」

「働け!クソ猫!」

 

 

 

 

 

 







一回ぐらいは、入れてみたかったネタです(笑)
テイルズ風に言うなら作戦を立てるRPGとかどうでしょう?
個人的には、Ⅴが好きです。



本編に触れるならレイアとホームズの上空からのダイブ。
本当は俵担ぎの予定でした。
でも、それだと着地した時に肩が腹に食い込むよなぁ……と思い、荷物のように脇に抱えての登場になりました!



ではまた百二十九話で( ´ ▽ ` )ノ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。