1人と1匹   作:takoyaki

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百三十三話です

去年の話です。
高校時代の同級会がありました。
自分は予定があって行けなかったのですが、グループLI○Eは、見れたのでずっと見ていました。


クラスのイケメン君が欠席連絡を入れた瞬間、女子が全員欠席連絡を入れてました………



後々、話を聞くと最終的に残った男二人で飲んでいたそうです………


良かった……予定あって………


てなわけで、どうぞ


寸陰を惜しめ!!

「先ずは、こいつだ!」

ホームズの足を赤い炎を纏う。

「紅蓮脚!!」

ホームズは、そのまま目の前の敵に蹴りを放った。

鎧を伝わって襲い来る熱にたまらず、兵士達は倒れる。

「よし!」

「じゃない!後ろ!!」

ジュードの言葉に振り返ると、ホームズ目掛けて黒匣(ジン)を一斉に照射した。

「やべ!」

ヨルの尻尾も精霊術喰いも間に合わない。

照射された攻撃は、ホームズを捉え轟音と煙をあげる。

「ホームズ!!」

ジュードは、思わず叫ぶ。

上空を流れる風が煙を払う。

すると、そこには、青白い光の陣を発動させ静かに佇んでいるホームズがいた。

「やってくれるねぇ………」

ホームズは、そう言ってアルクノアに向かって駆け出した。

一直線に駆け出したホームズは、アルクノアの一人が構えた黒匣(ジン)を踏み台して、そのまま顎を蹴り上げる。

そして、その勢いそのままに宙返りして着地をし、そのまま回し蹴りを放つ。

その間に再びもう一人のアルクノアがホームズに黒匣(ジン)を構える。

「掌底破!!」

そこをジュードの掌底が捉える。

「ナイス!」

そう言ってホームズは、自身のリリアル・オーブを光らせる。

「行くゼ!ジュード君!」

「わかった!」

ホームズは、上体反らし後ろにいるジュードに両手を伸ばす。

相手と組む。

そして、ホームズはそのままジュードを打ち下ろす。

「「崩襲震衝!」」

打ち下ろされたジュードの脚がそのままアルクノアの鎧の中に衝撃を伝える。

レイアとの技と似ているが技の範囲が狭い。

だが、一人を倒す分には、威力は十分だ。

もうひとつ利点を上げるなら技を出すのに時間がかからない。

そんな事をやっているとホームズとジュードは、囲まれてしまった。

右を見るとアルヴィンとミラとレイア。

そして、左を見るとエリーゼとローエンとローズという風に囲まれている。

「なるほど、精霊術士から潰していくつもりだねぇ………」

「なんとかしないと!」

ジュードは、歯をくいしばる。

「片付きしだい行くしかないねぇ」

そう言ってホームズは、長髪を後ろで束ねた昔馴染みを見る。

「ローズに任せよう」

そう言ってホームズは、ジュードに背中を合わせる。

「そんな事より、おれたちの方が危ないゼ?何せこっちは二人だからね」

「ヨルは?」

「一匹と数えろ」

ヨルはフンと鼻を鳴らして答える。

ホームズとジュードは、軽く笑うと腰を落とす。

「「剛招来!!」」

二人は、赤いオーラを纏いアルクノア達に突撃した。

アルクノアの攻撃がホームズに向かって放たれる。

ホームズは、それを身体を反らし紙一重でかわす。

そして、その勢いのまま回し蹴りを放つ。

「魔神拳!!」

ジュードは、ジュードで、ホームズが攻撃をしている間に地面に拳の衝撃波を走らせる。

「ぐっ!!」

怯んだ隙にジュードは、距離を詰め更に追撃をする。

「三散華!!」

拳の三連撃。

そして、脚を踏み替え、

「輪舞旋風!!」

回し蹴りを放ち敵を二人倒す。

そんなジュードの背後にアルクノアが立つ。

ジュードが気付いた時には、アルクノアは武器を振りかぶっていた。

「───────っ!」

腕を交差させ衝撃に備えようとしたその瞬間、

「飛んでけーーっ!」

黒い影が、そのアルクノアを弾き飛ばした。

飛んできた方向を見るとホームズが、何かを投げた後だった。

折り重なって倒れているアルクノアを見て、ホームズが投げたものが、意識を失ったアルクノアだと気付いた。

そしてホームズの後ろに佇む、アルクノアに魔神拳を放つ。

ホームズは、直ぐに身体ひねって回し蹴りをぶつける。

ホームズとジュードは、互い向かって走り出す。

「「ハァァアアっ!!」」

二人の攻撃は、それぞれの背後の敵を倒す。

ホームズは、再びリリアル・オーブを光らせる。

「ジュード!!」

「わかった!!」

ホームズは、炎を纏った脚で思い切り甲板を踏む。

「「炎穿陣」」

ホームズとジュードを中心として炎の陣が展開し、周りのアルクノアを焼く。

しかし、敵はまだいる。

「ミュゼ!!」

ジュードに呼ばれ、ミュゼが自分の髪で蹴散らす。

そんな中ホームズの剛招来のオーラが揺らぎ始める。

「っつ!」

時間切れが近づいている。

そんなホームズにアルクノアが黒匣(ジン)を構える。

「ヨル!!」

「ちょうど出来たところだ」

その瞬間、黒匣(ジン)を構えた兵士達は、動きを止めた。

指一本動かせないのだ。

よくよく見ると兵士達にヨルの尻尾が巻きついていた。

ホームズは、ヨルの伸ばした尻尾を掴み、そのまま兵士達を引っ張り上げる。

「一本釣りじゃあっ!!」

「!!?」

突然自分達を襲った浮遊感に戸惑っている内に兵士達は、甲板にに叩きつけられた。

それと同時にホームズの剛招来の効果が切れた。

「ハァアッ!」

ジュードの拳が炸裂し、アルクノアをまた一人倒す。

着実に二人はアルクノアを倒していた。

しかし、いっこうに減る気配がない。

「どうするんだい!?これ!?キリがないよ!」

大部分は、リーゼ・マクシア兵が相手をしているとは言え、キツイことに変わりはない。

「船首!構わん!このままジルニトラに突撃しろ!!」

ガイアスがそう指示を出した瞬間、船首に砲撃が放たれる。

「おい!マジか!」

ホームズが驚いている間に船は、ゆっくりとジルニトラに向かって降下していく。

「うぉっ!落ちてる!!」

「いや、違う!降りてるんだ」

焦ったホームズにジュードは、そう返す。

墜落でないことはわかった。

しかし、敵の艦隊は、砲撃を続けている。

「イバル!!どうにかしたまえ!!」

【言われなくてもやっている!!】

砲撃は、確かにこちらの艦からも放たれている。

しかし、当たらない。

「どうしろってんだ!!」

「せめて、アルクノアか砲弾どちらかをどうにかできればいいんだけど……」

その瞬間、光の砲撃がローズから放たれた。

轟音とともにそれは、確かに砲台を打ち壊した。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

「やってみるものね」

ローズは、そう言って刀を構える。

今の精霊術を見て、ローズを脅威と判断したアルクノアが襲いかかる。

「イバル!!後どれくらい!?」

【正確なところは、分からんが、かかって五分だ!!】

イバルの言葉を聞くとローズは、刀でアルクノアを切り伏せる。

「五分ね………」

戦闘で五分は長い。

守りに入った場合は、特に長い。

「ローズさん。三分稼いでくれませんか?」

「三分?」

ローエンの言葉にローズが首をかしげる。

「えぇ。エリーゼさんと合わせてそこまで稼いで貰えれば、どうにか………」

エリーゼも同じように頷いている。

「わかった……」

ローズは、刀に火を纏う。

「紅蓮剣」

刀の火がアルクノアに襲いかかる。

「グァアアッ!!」

のたうち回るアルクノアに一瞥をするとローエンとエリーゼの方を向く。

「エリーゼ!ローエン!任せなさい!」

「「わかりました」」

『頼んだぞー!!』

ローズは、両刀をだらりとぶら下げる。

(この量を捌くなら強さより速さ……だったら……)

ローズは、棍を扱う女の子の姿を思い浮かべる。

「ぱっぱとなさい!!クイックネス!!」

ローズに光が纏う。

「行くわよ」

ローズは、強く甲板を打ち鳴らした。

目の前の敵を切り伏せるとそして、そのまま振り返り刀を振るう。

そして、エリーゼに向かって黒匣(ジン)を構えているアルクノアが目に入る。

「魔神剣・双牙!!」

地を走る二つの剣戟が、アルクノアを倒す。

ローズは、剣戟を放つと同時に今度は、ローエンに向かって駆け出す。

駆け出した先のローエンは、今まさに武器を振り下ろされようとしていた。

(勝った!!)

そうアルクノアが確信した瞬間、一陣の風とともに長髪のつり目の女が現れた。

「馬鹿な!アレだけ距離があったの……」

「獅子戦哮!!」

アルクノアのが言い切る前に獅子を模る闘気が食らいつき、吹き飛ばした。

そして、ローエンの後ろに周り、エリーゼに近づく敵に刀を構える。

「魔神剣・焔!!」

炎の剣撃がアルクノアを襲う。

エリーゼを守りきったローズに今度は、アルクノアが襲いかかった。

「ぐっ!」

ローズは、左右から襲い来るアルクノアをそれぞれ両刀で受ける。

両側の力が強く動けない。

(────っ!ここで時間を食ってる場合じゃない!)

「省略!」

そう言って光球を自分の腹の前に作り出す。

「フォトン!!」

そして、光球で自身を弾き飛ばした。

アルクノア達も突然の事に驚いた。

「──────っ!」

ローズは、腹部に走る痛みをどうにか飲み込むと距離を詰め一人を斬り伏せる。

「もう一人!!」

そう言うと自身に炎が纏う。

「鳳凰天駆!!」

鳳凰となり、アルクノアを上空に切り上げる。

「イバル!後何分!?」

【三分だ!!そんな事聞くな!!】

(二分経った……つまり……)

その時、ローズの鼻先を銃弾が掠めた。

ローズは、その方向を睨むと剣劇を飛ばす。

「蒼破・追蓮!!」

(後一分!!)

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「ジュード!援護に行くよ!」

ホームズは、アルクノアを蹴り飛ばす。

「そうしたいのは、山々だけど!」

ジュードは、相手に跨り相手を一撃の元打ち倒す。

そんなジュードの後ろにアルクノアが立つ。

そのアルクノアをホームズは、両足で挟み地面に叩きつける。

ジュードは、立ち上がりホームズと背中合わせに立つ。

目の前に立ちふさがる敵にホームズは、歯ぎしりをする。

このアルクノア達の黒い壁を突破するのは、それだけで至難の技だ。

精霊術がないと切り抜けるのは、無理な状況。

だが、精霊術の援護をする為には、この壁を突破しなければならない。

アルヴィン達の方を見ても辿り着くのに時間がかかりそうだ。

「ヨル!後何分?」

ヨルは、ホームズの懐から懐中時計を取り出す。

「後………」

【三分だ!そんな事聞くな!!】

イバルの声が響き渡った。

「なら、後一分か」

「………後一分?何で?」

「ローエンが三分稼ぐよう小ムスメに指示をしていた」

ヨルは、耳をピクピクと動かしながらそう答えた。

ヨルの言葉にホームズは、考える。

ローエンの言う三分、それは、精霊術の発動までの時間だ。

「ヨル……アルヴィン達の方に行って、残り三十秒で、こちらの援護に来るよう言っておくれ」

ホームズは、そう言って懐中時計を持たせる。

ヨルは、それを受け取るとアルクノアの合間を縫ってアルヴィンの所に行く。

ホームズは、それを見届ける背後にいるジュードに言う。

「ジュード!三十秒だけ踏ん張るぞ!」

「何を企んでいるか分からないけど、わかった!!」

そう言って両手を合わせる。

「ミュゼ!!」

「仰せのままに!」

現れたミュゼは、アルクノアを蹴散らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








なんやかんやで、ジュードと共闘ってさせてないなと思い、(戦わせたことはありますが……)今回書いてみました。
思いのほかテンション上がってしまいました。


ではまた、百三十四話で( ´ ▽ ` )ノ

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