昨日、あの花の実写版やりましたね。
個人的に、トッキュウ1号のユキアツがはまり役でした(笑)
てなわけでどうぞ( ´ ▽ ` )ノ
「さて、やりますか」
ホームズは、一言そう言うと蹴りを放つ。
セルシウスもそれに対抗するように蹴りを放ち、二人の脚は交差する。
二人はすぐに足を戻す。
「続けていくゼ!」
足をトントンと踏み替え、
「三散華!!」
三連撃を放った。
セルシウスは、それを無表情で、捌いていく。
捌かれた足を下ろすとポンチョを翻しそのまま回し蹴りに切り替えた。
セルシウスは、一歩後ろに下がってかわす。
そして、蹴りを外し隙だらけになっているホームズにセルシウスは、拳を固めて打ち込んだ。
「食らうか!」
ホームズは、外した勢いそのままに軸足を右足から左足に変え迫りくる拳を横から蹴った。
そして、それだけでは終わらない。
ホームズは、両手を地面に着くとそのまま逆立ちをして、両足でセルシウスの顔を挟む。
「フランケン…………」
そのまま身体を捻る。
「……シュナイダー!!」
セルシウスは、顔面から落ちていった。
「お前、よくやるな………こんな奴に」
技の発生の時に逃げていたヨルは、いつの間にやら肩に戻り呆れている。
「本当はこれで、決めたかったんだけど………」
セルシウスの身体がピクリと動き、ゆっくりと起き上がる。
「仕方ない」
ホームズは、もう一度腰を落とすとセルシウスに向かって駆け出した。
セルシウスもそれに対抗するように駆け出した。
瞬間、セルシウスは、足を止め、地面に手をつく。
突然の行動にホームズは、訳が分からず蹴りを躊躇った。
その不自然な行動に何かの罠かと疑いもした。
しかし、そんな様子はない。
不思議に思っていると、ジランドの前に氷の盾が上がっているのが目に入った。
ホームズは、それを見てようやく合点がいった。
つまり、セルシウスは、自分の戦闘を二の次にして、ジランドを守るという指示に従ったのだ。
あの時ホームズが躊躇わずに蹴りを放っていればダメージを負ったかもしれないのにだ。
「随分、つまらん奴になったものだ」
ヨルは、その行動を見るとホームズの肩から無表情のセルシウスを馬鹿にしたように口を開いたを
「大精霊とも言われたお前が、あんな元オカッパに従うなんてな」
セルシウスから無言の拳がホームズに飛ぶ。
ホームズは、それを受け流すとそのままの流れでセルシウスの腹に蹴りを放つ。
セルシウスは、それを一歩引いてかわす。
「なんか………面倒になってきたな」
「…………ヨル?」
顔をゆがめてそういうヨルにホームズが不思議そうに首を傾げる。
「おい、ホームズ。一瞬だけ動きを止めろ」
そんなホームズに構わず、ヨルは指示をだす。
ホームズは、断る理由もないので、素直に頷く。
「いいよ」
「ただし、守護方陣以外な」
「注文が多いね………」
威力によっては、ヨルの身動きまで止めかねない。
ホームズは、ため息と共にポンチョの胸ぐらを掴む。
「まぁいい。君のワガママも無茶振りもいつものことだ」
「お前にだけは言われたくないな」
その言葉を合図にホームズは、回し蹴りを放つ。
セルシウスは、攻撃を受ける瞬間、腰を沈め衝撃を吸収する。
そして、身体をいれかえると同時にホームズに裏拳を入れる。
ホームズは、それを喰らい地面に落ちる。
(たった一撃でこの威力!)
いかに大精霊というのが、自分達と違う存在なのか理解した。
(でも!!)
ホームズは、再びポンチョを掴む。
「そんなのいつものことだ!!」
瞬間セルシウスの前にポンチョが広がり視界は全て遮られた。
命のかかった戦いにおいて、急な状況変化は、付いて行くことに一瞬の隙を作る。
突然の現れたポンチョ、遮られた視界、姿の見えないホームズとヨル。
それら全ての状況を理解し、対応するのにそれこそコンマ数秒の時間が必要なのだ。
そのコンマ数秒こそ、ヨルのオーダー通りのものだ。
「!?」
巨大生首となったヨルは、顔の左側に牙を向ける。
セルシウスは、何とか顔が食われないよう一歩引くと同時に顔面に蹴りを当て距離を空ける。
「ん?何それ?」
ホームズは、戻ってきたヨルの口にぶら下がっている氷の板を見つめて首を傾げる。
「目の前の奴を見てみろ」
ヨルは、それを飲み込んで黒猫の姿になる。
ホームズは、不思議そうに顔を上げるとそこには片側覆っていた氷がとれたセルシウスがいた。
それを見てホームズは、眉を潜める。
「セルシウス、君……」
その現れた素顔には、爪痕がしっかり刻まれていた。
「ヨル、これはもしかして……」
「あぁ。俺がくれてやった傷跡だ」
セルシウスは、慌てたように左目に手を当てるとヨルを睨みつける。
「………貴様らの狙いは、これか?」
セルシウスからの初めての言葉怒りに震えていた。
「そうだ」
ホームズが答える前にヨルがニヤリと笑って答える。
「貴様………」
初めて感情を顔に出したセルシウスを見てホームズは、背筋が寒くなるのを感じていた。
「おい、ヨル。君、まさか……」
「感情のない道具と戦う気など毛頭ない」
詰まる所、ヨルの目的は最初からセルシウスの眼帯を取り煽ることだったのだ。
怒りという感情を引き金にこの戦いに道具ではなく、セルシウスというものを引きずりだそうとしていたのだ。
その為なら、どんな手段でも取る。
セルシウスは、静かに左側から手を離す。
「貴様のその腐った性根、相変わらずだな」
「ハッ!腐ってようが性根は性根だ。それすらない貴様にとやかく言われる筋合いなんてないな」
邪悪な笑みを浮かべながら、そう返すヨルにセルシウスは、無言で睨みつけ、腰を落とす。
「いいだろう。今度は、殺してやる」
そう言ってセルシウスは、一気に距離を詰め、ヨルに向かって手を伸ばす。
「──────っ!!」
しかし、それはホームズに阻まれる。
ホームズは、向かってくるセルシウスの腕を掴み、そのまま投げ飛ばした。
「くっ!」
急いで起き上がると、ホームズが上空で高々と脚を掲げていた。
そしてそのままかかと落としを放った。
セルシウスは、腕を交差させ攻撃を受ける。
「これもダメか…………」
押し返されたホームズは、そのまま宙返りをして着地する。
そこにセルシウスが、拳打を放つ。
ホームズは、慌てて左腕の盾で防ぐ。
ガンという音共に盾がセルシウスの拳を受けた。
「っはぁ!」
その掛け声と共に衝撃が盾を超え、ホームズの腕に直接届く。
「───────っ!!」
左腕に激痛が走る。
「鎧通しだ。人間」
セルシウスは、見下したようにそう告げる。
ホームズの左腕は、全く動かなくなった。
「やばい、折れたなんてもんじゃない………」
完全に左腕は砕けている。
ホームズが歯を食いしばって激痛に耐えている間にセルシウスの拳がホームズの腹に放たれる。
「ヨル!」
言葉と共にホームズは、派手に吹き飛ばされた。
壁に打ち付けられたホームズは、膝を抑えながら立ち上がる。
セルシウスは、自分の拳を見つめる。
「まぁ、ありえるだろうとは思っていた」
セルシウスは、そう言いながらホームズを見る。
「手応えが少しおかしかった」
セルシウスの目に映ったホームズの腹には、尻尾がまかれていた。
あの拳が当たる瞬間にホームズは、ヨルにこの指示を飛ばしていたのだ。
「なるほど、人間というのは知恵が回るな」
「褒めてくれてどうも」
ホームズは、額に浮かぶ脂汗に気づかないフリをして睨みつける。
「だからこそ、容赦はしない」
そう言って、セルシウスは、回し蹴りを放った。
その蹴りは、今度はホームズの右側に向かって放たれている。
今度は、右腕を持っていくつもりなのだろう。
「?!」
しかし、それはホームズに届くことはなかった。
向かってくる回し蹴りをホームズは、膝と肘で挟み込んで止めた。
「両腕を折ってやろうなんて、馬鹿なことを考えるからこうなるんだ」
脚を抑えられてしまい動けないセルシウスは、焦る。
何せ、このタイミングで現れるのは、奴しかいない。
「だが、気付いた時には、もう遅い」
ヨルは、ニヤリと生首になるとセルシウスの腕を食いちぎった。
ヨルに飲み込まれる自分の腕を睨むとホームズに手をかざす。
「獅子戦哮!!」
セルシウスは、第二波が来る前にホームズに獅子戦哮を放ち吹き飛ばした。
「おのれ………」
セルシウスは、ヨルを睨みつける。
ヨルは、しらっとした目を向ける。
「さて、どうする?腕を復活させる為にマナを使用し、戦力を減らすか?
それとも腕を復活させず、戦力を減らすか?」
ヨルは楽しそうに邪悪な笑みを浮かべ、犬歯を見せる。
「どうする?大精霊?」
「……………この、化け物め」
セルシウスは、ヨルを睨みつけ、ホームズを睨む。
「お前、自分が何をしたのか分かってるのか?」
「もちろん」
ホームズは、そう言って腰に下げている小袋を見る。
袋がキセルの形に合わせるよう変わっている。
脳裏を過る目の前で体温が下がっていくマーロウと、それ比例するかのように生暖かい血。
「……何もできなかったさ」
後悔するようにそう言って腰を落とす。
「悔やんでも悔やみきれないことばっかだった………」
ホームズは、右拳を握る。
「剛招来」
左腕に激痛が走る。
ホームズは、それを歯を食いしばって耐えるとセルシウスを睨む。
「でもね」
剛招来のオーラを纏いホームズは、ゆっくりと腰を上げる。
「後悔の時間は終わりだ」
ホームズは、地面に落ちているポンチョを拾い片腕の状態で羽織る。
碧い瞳に赤いオーラ。
そんな中静かに右脚を前に出す。
ヨルは、黒球をホームズの右足に落とす。
落とされた黒球は黒霞となって右足を纏う。
「「いくぞ、仕切り直しだ」」
私は、骨を折ったことは、ありません。
なので砕けたなんて、想像するだけで、もう………ね?
ではまた百四十二話で( ´ ▽ ` )ノ