1人と1匹   作:takoyaki

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百七十三話です。
蛍火の杜へを見ました。


とても素敵なお話で、私もこんな話を書きたいと思いましたが、現状ドロドロの連中だけなので諦めました。




てなわけで、どうぞ






旅は道連れ余は情けない

『ジュードー!!』

ハ・ミルについたティポは、真っ先にジュードに噛り付いた。

「ティポ!会えて嬉しいよ」

ジュードは、ティポをぐいぐいと引っ張り、なんとか剥がす。

そして、エリーゼはレイア走って抱きついた。

レイアは、少し驚いたようだ。

「わざわざ会いに来てくれたの?」

エリーゼは、照れ臭そうに笑って肯定する。

「各地でミュゼさんがアルクノアやエレンピオス兵の残党を襲っていると聞いたので心配していました」

「二人は、大丈夫だったの?」

ジュードが尋ねる。

「二人じゃないよ」

ひょっこりとローエンの影がからホームズが現れた。

「「ホームズ!!」」

「やっほー」

ホームズは、ひらひらと手を振って挨拶する。

いつもの調子にレイアとジュードの顔がほころぶ。

しかし、レイアとジュードは直ぐに違和感に気付く。

「ホームズ、目が………」

「ん?あぁ、ヨルに直してもらったんだ。おかげで結構な猫目になっちゃってねぇ………」

「いや、違うでしょ!目の色、変わってるじゃん!」

レイアの言葉にホームズは、不思議そうに首を傾げる。

「何を言ってるんだい、君は?元々この色だろう?」

ホームズの言葉にレイアは、思わず言葉を失う。

「ホームズ…………?」

何かがかみ合わないホームズの会話にレイアは、言葉を失う。

エリーゼは、少し目を伏せてレイアにだけ聞こえる声で囁く。

「後で、説明します」

エリーゼの必死な顔にレイアは、小さく頷く。

「……うん、そうだったね、ホームズ」

「だろう?」

ホームズが納得したように頷く。

ジュードは、そんな彼らに首を傾げながら頷く。

「ローエン達は大丈夫だったの?その………ミュゼは?」

「一回襲われました」

ローエンの言葉にジュード達は息を飲む。

「なんとか撃退しましたが、恐らくまた来るでしょうね」

「だろうねぇ………」

「煽ったお前が言うな」

『責任取れよーホームズ』

ティポとヨルに責められるがホームズは、耳を押さえて聞こえないフリをする。

「そんなことより」

咳払いをしてホームズは、話題を変える。

()()()今どこにいるか分かるかい?ヨルが何も言ってないところをみるとここにはいないみたいだけれど……」

ホームズのいうあの子の意味がわからないジュードではない。

ジュードは、首を横に振る。

「ゴメン。あの後、どこに行ったか僕も分からないんだ…………」

「そっか…………」

ホームズは、少しだけ目を伏せる。

そして、もう一個の疑問に行き当たる。

「そうだ。アルヴィンは?あの後どうなったんだい?」

ホームズの質問にジュードは、少し迷ってレイアを見る。

レイアは、静かに頷く。

ジュードは、それを見届けると話した。

ホームズと別れた後、レイアが撃たれそして、アルヴィンと戦いになったこと。

そして、負けたアルヴィンはそのままこのハ・ミルから消えてしまったこと。

「なるほど………まあ、一応言っておくけど、ミュゼにそそのかせれたんだよ」

「知ってる言ってたから」

ホームズの言葉にジュードは、静かに頷く。

「なんだ?お前、チャラ男のこと庇うのか?」

ヨルの言葉にホームズは、肩をすくめる。

「まさか」

ヨルの言葉にそう返すとホームズは、ジュードの方を向く。

「ねぇ、ジュード。君は、これからどうしようとかあるのかい?ないなら、おれから提案があるんだけど……」

ジュードは、ホームズの言葉が終わる前に首を振る。

「マクスウェルを探しに行こうと思うんだ」

ジュードの言葉にティポが反応する。

『ミラに会えるんだね!』

「ううん。そうじゃなくて、ジュードが言うには本物のマクスウェルがいるんじゃないかって」

嬉しそうなティポにレイアが少し心苦しそだ。

ローエンは、興味深そうに頷く。

「なるほど、それは考えつきませんでしたね…………ですが、それなら色々と説明は、尽きますね」

「ありえないことでも他に可能性がないなら真実となりえるからね」

ジュードの言葉にホームズは、少し驚いた顔をする。

ローエンは、嬉しそうに笑う。

「しばらく見ない間に頼もしくなりましたね」

ジュードは、落ち着いたその表情を崩さない。

いつもだったら照れ臭そうにしているところだ。

「でね、まずは、イバルを探そうって話になったんだ」

レイアの言葉にホームズは、首をひねる。

「あの子、生きてるかなぁ………いや、生きてるね」

ホームズの言葉に一行は頷く。

悪運の強さのイメージしかない。

レイアは、少し苦笑いをする。

「まぁ、ミュゼに会うのは怖いし」

「ホームズから離れた方が安全だぞ」

ヨルの言葉にホームズは、頬を引きつらせる。

「まだ引っ張るのかい………というか、君だって人のこと言えないよ」

ヨルとホームズは、ミュゼに嫌われてる最強タッグだ。

ローエンは、彼らがそんな話をしていると顎髭を触る。

「ジュードさん。ガイアスさんの話を聞きましたか?」

「ガイアス?ううん知らない」

「理由は分かりませんが、イル・ファンで大規模な動きを始めたらしいのです」

「おかげでミュゼは、そっちに大忙し」

ホームズは、煙管をくるくると回して後を引き継ぐ。

「まあ、だからこそ俺達は、出会わなかったわけだが」

ヨルの言葉にホームズは、うんうんと頷く。

「ガイアスさんは、そのたびに退けているとか」

ローエンの言葉を聞き、ジュードは、迷うことなく次の行動を決めた。

「レイア、危険だけど大丈夫?」

ホームズは、その選択にポカンと間抜けに口を開ける。

その意味が分からないホームズではない。

「いやいや、ミュゼに会うんじゃあないのかい?」

「どこにいるのか、分かる方が早いでしょ?」

真っ直ぐに言葉を続けるジュードにホームズは、困った顔をする。

「私も行きますね」

エリーゼは、手を前で組んでそういった。

エリーゼとティポの言葉にローエンは、静かに頷いている。

ジュードは、驚いた顔をする。

ホームズもひらひらと手を振って頷いている。

「三人ともいいの?」

ジュードが尋ねるとティポが真っ先に口を開く。

『ミラが嘘なのか、ちゃんと知りたいもんねー』

「はい、友達ですから」

「私もガイアスさんには、直接お聞きしたいことがあります」

ローエンが続くとジュードがホームズの方を向く。

「ホームズは?他の提案って……」

「君と一緒」

ホームズは煙管をぷかぷかと動かしている。

「まさか、同じこと考えてるなんて思わなかったよ」

ホームズは、そう言って伸びをする。

「だから、断る理由はないんだよ」

そしてホームズは、少しだけ顔を伏せる。

「………それに、今の彼女ならミュゼと一緒にいるかもしれないしね」

ホームズは、言い淀んだ後そう返した。

「彼女、今アンチエレンピオス状態だから」

ホームズの言葉にレイアは、あの時のローズを思い出す。

あの叫びを思い出すと思わず背筋が凍る。

「いいの?ホームズ………戦うことになるかもよ?」

「その時はその時さ」

ホームズは、肩をすくめる。

その少し寂しそうに笑うホームズにレイアは、黙って頷く。

「よし、それじゃあ先ずはイル・ファンだね」

ホームズの言葉にジュードが頷く。

「よし、行こう!」

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

「ジュード、前と違う気がします………なんか……」

イル・ファンに向かう船の上でエリーゼがポツリと呟いた。

何が、と聞かれれば説明は難しい。

それでも確かにジュードは変わっていた。

もちろん好ましい方向に。

「うーん、ちょっとだけたくましくなったかな?」

レイアは、離れたところにいるジュードを見ながらそう言った。

「男子は、少し見ぬ間に驚くほど成長するものです」

ローエンもジュードに目をやる。

「ジュードさんは、辛い事実と向き合う覚悟を決めたのでしょうね」

「女子だって成長するよ!」

レイアは、そこまで言うと顔を伏せる。

「………ううん。しなきゃいけないんだ」

ローズのこともあるが、それ以上に自分だ。

自分の側で自分を置いて成長していくその様は、焦りやそして決意へと変わっていく。

「です!!」

『いつか、エリーゼもミラに負けないくらいバリボーに成長しちゃうんだからー!』

「あぁ!ティポ!!」

エリーゼが慌ててティポを押さえる。

ローエンは、そんなエリーゼ達を見てホッホッホと微笑む。

「それは、楽しみ。みなさんの成長、このローエンが見守らせて頂きますよ」

ヨルは、甲板の手摺りにちょこんと座りながら暗い顔をしているレイアを見る。

「焦るなよ」

ヨルの言葉にレイアは、少しだけ顔を上げてキョトンと首をかしげる。

「ヨル?」

「つり目のガキの成長に焦る必要はない。レイアには、レイアのペースがある」

「珍しいね、ヨルが励ますなんて」

「阿呆。お前まであの小ムスメみたいになられたらこっちが迷惑なんだよ」

「あははは…………」

レイアは、思わず苦笑いをする。

「にしてもお前ら二人は、厄介な昔馴染みを持ったもんだな」

「まあ、わたしの場合は、幼馴染みの方が正しいかな……」

方や落ち込み人に当たる程かと思えばあっという間に成長してしまうし、もう片方は殺しかけるほど狂ってしまった。

ヨルの呆れたような声にレイアは、おかしそうにクスクスと笑う。

「苦労が絶えないよ。白髪増えてるかも」

レイアは、空を見上げる。

「ねぇ、ヨル。ホームズどうするつもりなんだろうね?」

「さてな。あいつ、小ムスメがああなったことに責任を感じているらしいしな」

ヨルは、欠伸混じりにレイアにそう答える。

そう言ってからヨルは、レイアに視線を戻す。

「とりあえず、お前は一歩ずつ成長していけばいいんだよ。そうすりゃあ、あの小ムスメみたいになることもないだろ」

ヨルの言葉にレイアは、こくりと頷く。

「やっぱり励ますなんて珍しいね」

「違うって言ってんだろ……」

ヨルは、呆れながら溜息を吐く。

「まあ、どっかの馬鹿みたいに一歩前に進んで一歩下がってる奴もいるがな」

ヨルの視線の先をレイアたちが追う。

「ヴォエロロロロロロロロ」

その視線の先には洗面器にリバースしているホームズがいた。

久々に見た光景にローエン達は頬を引きつらせている。

因みにレイア達から離れていたジュードが側で介抱していた。

「この前まで、平気じゃなかったけ?」

「酔い止めがあったからな」

レイアの疑問にヨルは、呆れたように答える。

アレだけ買い占めた酔い止めは、海に落ちた時に全て溶けてしまったのだ。

よってホームズは、絶賛船酔い中だ。

「まあ、これなら、あいつ止められないだろ」

ヨルは、そう言うとレイアの肩にちょこんと乗る。

「いい機会だから、ホームズの過去の話をしてやる」

レイアは、ヨルの言葉に少しだけ目を丸くするとホームズの方へと歩いていく。

バケツを抱えたホームズは、突然よぎった人影に顔を上げる。

「ヨルがね、ホームズの過去にあったことを話してくれるんだって」

お腹にグッと力を入れる。

「聞いてもいい?」

ホームズは、黙ったままだ。

その代わり、右手でOKサインを作る。

レイアは、驚く。

断られると思っていたのだ。

しかし、ホームズは迷うことなく許した。

船酔いで喋ることは出来なかったが。

「いいの?あんなに前まで嫌がってたのに」

ホームズは、何とか喋ろうと深呼吸をしてそれから口を手で押さえる。

「……………辛いだけの話じゃないんだよ。ううん。辛いだけの記憶にしちゃいけなかった………」

そこまで言うとホームズは、再びバケツとにらめっこをしてしまった。

「………それに覚悟している友人に………」

どうやら限界がきたようだ。

続きの言葉は、リバース音でかき消された。

ハ・ミルとは違う反応のホームズにレイアは、思わずエリーゼを見る。

「まあ、ヨルのショック療法が聞いたんです」

「ショック療法?」

「意識失っている間に全部話した」

「……………」

レイアは、頬を引きつらせる。

「で、でもおかげで少しだけホームズの性格も改善されましたし……」

「ついでに船酔いも治れば良かったのにな」

『うーん……成長って難しいー!』

金色の瞳を濁らせたホームズに言い返す気力などない。

言いたいことは吐瀉物に乗せながら一行は、イル・ファンへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 









暗殺教室見てきました。
実写か………と思いつつ、1が想像以上だったので、今回も見に行きました、卒業編。
良かったです。下手すりゃ1より良かったかもしれません。



こんなに暗殺教室が人気になっているなら、ぜひネウロの方も再アニメ化して欲しいです。
会社は、シャ○トで(笑)



さて、本編ですが、ホームズは、ゲロゲロ吐いてますがようやく少し大人になったジュード君と合流しました。
これから何回か船に乗るよ、頑張ってね



ではまた百七十四話で( ´ ▽ ` )ノ
企画もまだまだ募集中ですよ
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