1人と1匹   作:takoyaki

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百九十七話です。



大変遅くなりまして申し訳ありませんm(_ _)m
理由ですか?


ずっとベルセリアやってました。
こんなにワクワクしてハラハラしてそして先が気になる作品は久しぶりでした。
本当に面白かったです。
あ、メンタルもゴリゴリと削られました。


てなわけで、エクシリアの二次創作もうしばらくお付き合いください!




貯金箱

「来れたのは嬉しいけれど、本当に草一本生えてないねぇ……」

涙も引っ込みホームズは、あたりを見回す。

「精霊がいないせいだろうな」

ミラの言葉にアルヴィンが頷く。

「その通り。精霊が減ったせいで、自然がどんどんなくなってんだ」

アルヴィンは、ため息を吐く。

「本当、なんでこんな終わった世界に戻ってきたかったんだろうな………」

「そりゃあ、君の故郷だからだろう?」

ホームズは、何てことなさそうに返す。

「故郷なんてものは、理屈とか抜きでそういうもんだろう?」

ホームズの言葉にアルヴィンは、ふっと笑う。

「そうかもな」

「行商人のお前が何を言ってるんだという感じだがな」

「一言も二言も多いよ、君」

ホームズは、肩にいる子猫バージョンのヨルに返す。

「というか、君、いつまでその姿なんだい?」

ヨルは、欠伸をする。

「散々無茶したからな……しばらくは、こんなもんだぞ」

「生首にもなれないんだよね………その状態だと………」

ホームズが、ため息を吐いているとローエンが建物に貼られているポスターを見つける。

「アルヴィンさん、アレは?」

「『私達は、異界炉計画に賛同します』……黒匣(ジン)の商人たちだろうな」

ホームズは、馬鹿にしたようにポスターを見る。

「この人たちは、人を犠牲にするって言うことがどういうことか、分かってるのかねぇ」

ホームズは、腰にある小袋を撫でる。

「よくわかってるじゃないか、にいちゃん」

突然聞こえた声に振り返ると顔の赤い老人が、千鳥足で歩いてきた。

「だれ?」

ホームズが首を傾げると老人は、へらへらと笑いながら口を開く。

「異界炉計画中止の為に募金を〜」

ちゃちな募金箱と書かれた箱は、見るからに貯金箱だ。

あまりにも胡散臭い言葉にローズは、頬が引きつるを感じていた。

「ジイさん。異界炉計画中止の為にどうして金がいるんだ?」

「何をするにも金は必要じゃろう」

ふよふよと老人の近くを漂っていたティポは、顔をしかめる。

『酒くさジジィ〜』

「何じゃと!?」

ティポに食ってかかろうとする老人にジュードが、300ガルドを持っていく。

アルヴィンが顔をしかめる。

「おい、」

アルヴィンが止めるのもジュードは、聞かず、金を入れる。

「僕も異界炉計画を止めたいんだ」

「へっへっへ。ありがとうよ」

ホームズは、懐をあさって1000ガルドの札を引っ張り出す。

ホームズは、それをひらひらと見せながら老人に話す。

「ジイさん。300ガルドおくれ」

老人は、嫌そうに顔をしかめる。

「札ごと入れんか!」

「あっそう」

ホームズは、老人にそっけなく返すと1000ガルドを財布に入れようとする。

今、目の前で700ガルドの金が自分の手元から離れていくと思ったのだろう。

「ま、待て、300ガルドだな?」

老人は慌てて貯金箱、もとい募金箱の下の蓋を開け、300ガルド取り出した。

ホームズは、それを受け取ってから貯金箱の中に入れた。

「それじゃあ、よろしく頼むよ」

「おお。任せておけ」

老人は、胸をドンと叩いてふらふらと歩きながらホームズ達から離れていった。

「いいのかよ」

アルヴィンは、老人が見えなくなってからジュードとホームズに言う。

ジュードは、頷く。

「うん。別に。だって、異界炉計画は、止めたいからね」

「流石、ジュード君!」

ホームズは、そう言ってジュードと肩を組む。

「そんな君にお兄さんがお小遣いをあげよう!!」

ホームズは、そう言ってジュードに300ガルドを渡す。

「これってホームズの………」

「ん?」

ホームズは、首を傾げながら1000ガルドの札を見せる。

「…………ホームズ、まさか……そのお金……」

レイアの頬が引きつる。

「別にこれをあげるなんて言ってないよ。おれはちゃんと言ったよ『300ガルドおくれ』と。そしたら、300ガルドくれたんだよ」

確かに700ガルドあげるなんて言ってない。

1000ガルドの札を見せて300ガルドを手に入れただけだ。

「待って、じゃああの中には何を入れたの?」

「その辺に落ちてた紙」

「詐欺じゃん!!」

「まあ、騙される方が悪いというやつだ」

ヨルは、欠伸をしながらレイアに返す。

「別に騙してないけどね」

しれっと言うホームズに一行は、あきれ顔だ。

「それにおれが得したわけじゃあないし、いいだろう?」

「まあ、仕方ないね………」

レイアは、げんなりとした顔になる。

先程までの殊勝なホームズは、どうやら何処かへ去ってしまったようだ。

その瞬間レイアとエリーゼのお腹がなった。

レイアとエリーゼは、恥ずかしそうにしている。

「バランが飯を用意してる、そろそろ戻るか」

アルヴィンの言葉に一行は、頷いて来た道を引き返した。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

「アルヴィン、プレザって本名じゃないですよね」

「ん、まあな」

前を歩く面々から少し離れたところでアルヴィンとエリーゼは、霊山でのことを思い出していた。

ローズとジュードも隣で会話を聞いている。

「どうして最後に名前で呼んであげなかったんですか?」

「どうしても何も昔の事だから忘れちまったよ」

アルヴィンは、何てことなさそうに返す。

エリーゼは、そんなアルヴィンの態度に頬を膨らませる。

「アルヴィン、ヒドイです!」

『サイテー!』

言うだけ言うとエリーゼとティポは、歩いて行ってしまった。

ジュードは、ため息を吐く。

「本当は、覚えてるんでしょ?どうしてそんなこと言うの?」

アルヴィンは、少し寂しそうに目を伏せる。

「あいつ、昔親に捨てられててさ、だから親につけられた名前が嫌いだったんだと」

ローズは、隣で聞いていてため息を吐く。

「そう言えばいいじゃない。でなければ、サイテーなんて……」

「いいんだよ。あの時、プレザの手を掴めなかった時点で最低なのは、変わらねーんだから」

「アルヴィン……」

アルヴィンは、ローズに目を向ける。

「ま、だからあの時のホームズは、素直に凄いと思ったよ」

アルヴィンは、そう言って目の前を歩くホームズを見る。

ホームズは、やはり先程の件が納得いかないレイアに責められている。

そんなレイアにホームズは、どこ吹く風だ。

「そうよね………」

逆だったら、手を伸ばせたかも怪しい。

それをホームズは、一切の躊躇なく飛び込んだ。

「返しても返しきれないわ………」

それ程までに大きな恩と言ってもいい。

ジュードは、二人になんと言葉をかけたらいいか分からない。

「でも、少しずつでも返していく。きっと、ホームズに恩を着せたつもりなんてないだろうけど……」

ローズは、ぎゅっと手を握りしめる。

「それでも私が納得できないもの」

「………くくく、羨ましいね」

アルヴィンは、面白そうに笑うと前を行く面々に合流した。

ローズもその後を追う。

ジュードは、精一杯前を向く二人を見て考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────ホームズには、もう………───

 

 

 

 

船でホームズが、酔っている間にエリーゼは話そうとした。

だが、あまりに辛そうなので、ジュードがまたの機会でいいと言ったのだ。

 

 

 

 

だから、ジュード達は知らない。

ホームズが何を失ってここにいるのか。

ただ、何となく分かるのは、きっとこのまま何も知らぬままに終えることは、出来ないということだ。

しかし、同時に予感もある。

「………このままってわけにはいかないよね、きっと」

何にせよ、今のホームズの状態にローズが係わっているのは、明白だ。

しかしながら、ローズは知らない。

今のこの状態を。

何も知らないことも分からないこと幸せだ。

だが、それは、許されない。

「………きっと、その時誰かは傷付くんだろうなぁ……」

その誰かは果たして、ローズか、ホームズか?

ジュードは、ぎゅっと拳を握ってローズ達に向かって歩き出した。









前書きの続きですが、私の友達はベルセリアはゼステリアのこともあるし評価を待ってから買うからやったら感想聞かせてと言っていました。
いや、お前ゼステリアやってないじゃん………



とりあえず感想聞かれたら、素直に面白かったというのも癪ですし、かと言って口が裂けてもつまらないなんて言えない作品ですので、「人によるよ」と言っておくことにします(笑)

あ、皆さんは是非プレイしてください。やって損なんてしないゲームだと思います!!

ではまた、百九十八話で( ´ ▽ ` )ノ
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