1人と1匹   作:takoyaki

68 / 242
六十八話です。




バトル!バトル!バトル!



てなわけで、どうぞ




乾棍一擲

「はあぁっ!」

先手を取ったのは、レイアだ。

クイックネスでスピードが上がっているため、桁違いのスピードで、ホームズを攻める。

レイアの棍が、後手に回ったホームズに向かって振り下ろされた。

ホームズは、盾で受け、両足から先ほどの黒い霞を出し纏う。

そして、その流れでレイアに蹴りを入れる。

レイアは、それをバックステップでかわす。

「伸びろ!」

レイアの棍が、伸びる。

「行くよ、散沙雨!!」

レイアは、連続で突きを繰り出す。

「ぐっ!!」

雨のような突きの応酬をホームズは、盾で堪える。

しかし、当たり前と言えば当たり前だが、全部は、防ぎきれない。

ホームズは、二、三発では、すまない量だ。

「うお!!」

そのうちの一発をモロに食らいヨルは、大きく吹き飛ぶ。

シャープネスで、攻撃力の上がっている攻撃をそれだけ食らうというのは、何を意味するか。

「やってくれるね……手加減抜きだ」

ホームズは、顔に付いた傷を拭う。

答えは簡単、体に響く。

「当たり前。手加減したら、ホームズに勝てないよ」

そう言うと棍を構える。

「瞬迅爪!」

レイアは、ホームズに向かって行く。

ホームズは、レイアの攻撃を体を入れ替え躱す。

そして、向かってくるレイアの顔をホームズは、掴み、そのまま叩きつける。

「──────!!」

レイアは、突然見えた天井に戸惑う。

「その通りだ、レイア」

ホームズは、仰向けにひっくり返ったレイアを見下ろしながら、そう告げる。

「だよね」

レイアは、自分を押さえているホームズの手の隙間から、キッと睨むとホームズの背中を蹴る。

予想外の反撃にホームズは、体制を崩し転がる。

そして、直ぐに体制を整える。

「嘘でしょ、アルヴィンだって、エリーゼの精霊術無しじゃ復活しなかったよ」

ホームズは、信じられないという顔でレイアを見る。

「忘れたの?わたしは、バリアーをかけてるんだよ」

レイアはゆらりと立ち上がる。

頭を押さえているところを見ると、全くのノーダメージというわけではないようだ。

ホームズは、レイアの言葉にようやく得心が行ったようだ。

「なるほどねぇ……でも、それは、いつまで持つかな?」

レイアの精霊術の効果は、無限ではない。

いずれ時間切れが起きる。

「持ってる間に倒すよ」

レイアは、ホームズの問いに平然と言い放ち再び棍を構える。

「そう言えば、ヨル君がさっきの攻撃で飛んで行ってから帰ってこないけど?」

そして、横薙ぎに振る。

自分の顔へと真っ直ぐにやってくる棍をホームズは、盾で防ぐ。

「さてね。生きているんだったら別にどうだっていいさ」

そんなホームズに再びレイアの棍が今度は、逆方向から襲ってくる。

ホームズは、その棍を飛んでかわすとそのまま一回転し、踵落としを繰り出す。

レイアは、それをいなすと、着地したばかりのホームズを襲う。

「くっ!」

ホームズは、横腹に走る痛みに耐える。

刹那、動きを止めるとそのまま距離を詰め、回し蹴りを放つ。

「……つぅっ!!」

予想外の反撃にレイアは、息を詰まらせる。

両者共痛みに耐え、一瞬身体の動きが止まり、二人は一度、後ろに引く。

そして、再び向かって行く。

「はっ!!」

レイアが棍を真っ直ぐホームズに向かって繰り出す。

ホームズは、レイアより迫る棍を睨みつけると、自分に届く前に踏みつけて動きを封じる。

そして、そのまま不安定の足場で回し蹴りを放つ。

ホームズの回し蹴りは、レイアの顔面を捉える。

バリアーのおかげでめちゃくちゃなダメージは無いが、それでもダメージは、ある。

「くっ!!」

レイアは、直ぐに視線を戻すと、棍から、右手を離す。

いつものように、蹴りで吹き飛ばされなかった事が功を制した。

そのまま握り拳を固めるとレイアは、ホームズの顔面にそれをお見舞いする。

「躊躇なく、狙ってきたね」

レイアは、頬に付いた汚れを払う。

「………まあね」

ホームズは、肩をすくめる。

レイアは、棍を持ち直しそんなホームズに向かって振り下ろす。

「そういう事をしてるから、モテないんだよ」

ホームズは、眉一つ動かさずに盾で受け止めると、棍を押す。

「グゥで、人の事を殴る女の子が何を言ってるんだか……」

ホームズの手加減抜きの力押しに、レイアも負けずに押し返す。

「ローズも……やってたでしょ?」

二人の鍔迫り合いは、どんどん激しくなっていく。

お互いがお互いの押しを歯ぎしりしながら、耐える。

「彼女も……モテない……だろうね……」

ホームズは、そう言うとレイアの腹に蹴りを入れ、後ろに下がる。

「ぐっ!!」

レイアは、蹴られた腹を抑える。

バリアーが無ければ、この程度では、済まなかっただろう。

(絶対に剛照来なんかさせちゃダメだ!!)

でなければ、勝ち目は確実に消える。

 

 

 

 

「………なーんて、考えてるんじゃないだろうねぇ?」

 

 

 

 

ホームズは、壁に両足を付けながら言う。

そして、両足に力を入れ、奇妙な表現ではあるが、地面にいるレイアに向かって(・・・・・・・・・・・・・)高く飛び上がる(・・・・・・・)

「飛燕連脚!!」

「なっ!!!」

呆気に取られているレイアに構わず、ホームズの空中回し蹴りがレイアに繰り出された。

慌てて、棍を構えるが信じられない勢いで押される。

本来この技は、空中に相手を浮き上がらせたり、空中にいる相手に攻撃をしたりするものだ。

決して地面近くの空中で、回し蹴りを放ち相手に猛襲を仕掛ける技ではない。

(そうか!今のホームズにとっては、わたし(こっち)の方が空中なんだ!)

そう今のホームズにとっては足の付く場所がホームズにとっての地面になる。

つまりホームズは、壁と言う地面からレイアという空中に向かって飛び上がっただけなのだ。

「グゥ!!」

とはいえ、タネが分かっても威力が下がるわけでは無い。

むしろ、今日一番厄介だ。

(剛照来をしてなくても、か……)

レイアは、想像以上の厄介さに歯噛みをする。

そんな事をしているとホームズは、足から霞を消し、今度は、地面に足を付く。

今、レイアとホームズの距離は、ゼロに近い。

(ヤバイ!)

レイアは、慌てて後ろに下がろうとする。

しかし、それを阻止するかのようにホームズが、レイアの足を踏みつけ動きを封じる。

身動きの取れないレイアの襟首をホームズは、掴むとそのまま宙に持ち上げ、そのまま……

「だぁあぁああ!!」

抵抗する暇も与えずに、壁に投げ飛ばす。

「いったあー……」

レイアは、壁に叩きつけられるとそのまま地面に転がる。

そして、気づく。

身体強化の呪文が切れかかっていることに。

「これは、本格的にヤバイかも……」

正直いつ切れてもおかしくない。

手のひらを見て呟くとふいにレイアの頭上に影がよぎる。

驚いて顔を上げると、そこには足を天高々と上げるホームズがいた。

「爆砕陣!!!」

「うわぁ!!」

レイアは、思わず声をあげ、壁とは反対方向に逃げる。

しかし、思いの外範囲が広かった。

全ては躱しきれず、レイアは、弾ける床にに巻き込まれてしまった。

「ぐっ!」

レイアは、思わず体制を崩す。

そして、悪いことは、更に重なる。

 

 

 

 

 

 

 

 

身体強化の精霊術が、このタイミングで全て解けた。

 

 

 

 

 

 

 

ホームズは、舞い上がる土砂の中で、レイアへと狙いをつける。

レイアは、この時ホームズの目と合う。

そして、危機を感じた。

(効果が切れたのがバレてる……)

この一瞬の危機感が、レイアにほんの数秒の隙を作り出してしまった。

ホームズは、その隙を見抜くと、精霊術の効果が切れたレイアに回し蹴りを踵から、彼女の脇腹に叩き込む。

「──────!!!」

レイアは、今度こそ大きく吹き飛ばされ、壁を背に戦っているホームズから離される。

身体強化無しの一撃。

今で一番のダメージだ。

蹴られた腹、蹴られた拍子に叩きつけられた背中。

とんでもなく鈍い痛み、そして腹に叩き込まれたものによる、吐き気にレイア意識を失わないように堪える。

(やっぱり、強いよね……)

レイアは、棍を杖代わりに床につく。

正直な話、弱っていることを願っていた。

仲間を裏切るという行動に心を迷わせ、実力が出せていない事を願った。

しかし、ホームズは、微塵もそんな様子を見せない。

むしろ、ジュードに姑息な仕掛けを施す余裕すらあったのだ。

 

 

 

 

 

ホームズは、結局、仲間を裏切っても、昔馴染みを裏切っても、友を裏切っても、動揺なんかしなかったのだ。

 

 

 

 

 

(冗談じゃない!!)

レイアは、足が震えるのを感じながら、右足を地面につける。

 

 

 

 

 

 

そんな、悔しいことが、悲しい事があってたまるか。

 

 

 

覚悟の出来ていないローズがいけないのでは、ない。

覚悟の出来ているホームズの方がおかしいのだ。

それを伝えるには、どうすればいい。

それは、間違っているとそう、理解させるには、どうすればいい。

(決まってる……)

レイアは、震える足を誤魔化しながら立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

 

(言い訳なんてさせない勝利でホームズを倒す!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

レイアは、棍を構える。

つまり狙うは完全勝利だ。

文字通り叩き伏せて、ホームズを止めるのだ。

この、愚かな行為を。

 

 

────「でもね、ホームズ!次は勝つ!」────

 

 

 

(今がその『次』だ!)

 

レイアは、決意を固めると、ある事に疑問を感じる。

 

 

 

(どうして、攻撃してこないんだろう?)

 

 

ホームズは、相手の隙を徹底的に突くタイプだ。

 

 

事実、ジュードが隙を見せればそこを全力で突こうとしていた。

 

 

 

 

(手加減している……いや、それはないね)

 

 

 

そんな奴では、ない。

 

 

 

なら、選択肢は、一つだ。

 

 

 

 

(罠を張っているね……)

 

 

 

イカサマ、騙し討ち、ルールギリギリの反則技。

 

 

 

ホームズの真骨頂は、そこにある。

 

 

 

 

(なら……)

 

 

 

レイアは、床についている棍を杖代わりにするのをやめる。

そして、本来の用途の為に真っ直ぐに構える。

 

 

 

 

 

完全勝利を目指す為に。

 

 

 

 

 

 

ここで疑問が浮かぶ。

完全勝利とは、なんだろうか。

答えは、人によって違う、これに限る。

つまり何をもって勝ちと感じるかは、人によって違うという事だ。

 

 

 

ホームズは、罠を仕掛けている。

 

 

 

レイアは、それに気づいた。

 

 

なら、次は、どうすればいい。

 

罠を見抜いてその裏をかいて攻撃をする。

 

 

または、罠にあえてハマり油断させたところを攻撃する。

 

 

 

 

 

 

(決まってる………)

レイアは、ホームズに棍を真っ直ぐ構える。

「瞬迅爪!!」

そして、そのまま愚かにも真っ直ぐと突っ込んで行った。

(罠にはまった上で攻撃をする。(、、、、、、、、、、、、)それが、わたしにとっての………)

 

 

 

「完全勝利だーーー!!」

 

レイアの雄叫びと共に棍は、ホームズに向かって行く。

 

 

 

「守護氷槍(、、)陣!!」

 

 

ホームズの視界に氷の柱が現れ、レイアの姿を消す。

ホームズは、無言で氷の柱を見つめる。

守護方陣では、ない。

ル・ロンドでやった、対レイア戦で足止めを使ったのは、守護方陣だった。

マジシャンは、同じ人の前で同じタネの手品は、やらないという。

ホームズも同じだ。

今回ホームズが、レイアに対して張った罠は、ホームズが前回と同じ技を使うと見せかける事だ。

案の定、勝てると思い突っ込んできた。

そして、守護方陣より威力が上の氷槍陣の方の餌食になった。

完全にホームズの予想通りの展開になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、ホームズは、レイアの事を一つ勘違いしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイアは、勝てる(、、、)と思っていたのではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝とう(、、、)と思っていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「ア"ア"ァァァァァァア"ア"!!」

 

 

 

突然の雄叫びと共に、氷の柱達が砕け散る。

ホームズは、目を丸くする。

そこには、ズタボロになりながら、そして、氷の柱を砕きながら、一直線に向かってくる、レイアがいた。

「瞬……迅………!」

余りに突然の事でホームズは、盾で防げない。

「……爪!!!」

レイアの渾身の突きが、ホームズの腹に命中する。

もう、身体強化の効果は切れている。

しかし、それでも突きの威力は、この前の時とは訳が違う。

レイアの決意と友を止めるという、ホームズとは違う意味の覚悟、その全てを乗せた一撃だ。

迷いだってある、ホームズを倒す覚悟に関しては固まったとは、言いづらい。

けれども、レイアのこの一撃は、何よりも力強かった。

 

 

「─────ッカハ!!」

 

 

 

腹に食い込む棒。

思わずホームズは、えづく。

しかし、レイアの攻撃は、それだけでは、終わらない。

レイア・ロランドには、義務がある。

友として、ホームズを止めなければならない義務がある。

 

 

「………活伸棍・円舞!!」

 

 

 

 

 

 

棍が伸びさながら舞うようにホームズを連打する。

 

 

 

そこから、派生するレイアの切り札、最強の技、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────秘奥義──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐる……」

歯を食いしばって棍を回す。

「ぐる……」

もう一度回す。

「ぐるー!!!」

さらに、回し、ホームズに猛追をする。

レイアは、歯ぎしりをする。

何が悲しくて、友人にここまでしなければならないのだ。

しかし、手加減をすれば、やられるのはこっちだ。

全力をしなければならない。

「ぶんぶん回して……」

棍を空中に投げる。

 

「大………」

「………ジャンプーーー!!!」

そして、空中でキャッチする。

 

 

「お母さん………直………伝!!」

 

 

 

ホームズに狙いを定める。

 

 

─────おれはホームズ、ホームズ・ヴォルマーノ──────

 

 

 

出会った時、ホームズは、大怪我をしていて、そして、若干酸っぱい匂いがした。

後で聞いたら船酔いしていたらしかった。

 

 

 

 

─────何か恥ずかしいんだよ、その話──────

 

 

ホームズの初恋の話。

本人は、隠そうと必死だったが、バレバレだった。

問い詰められて、少し拗ねたように顔を背けていたのを覚えている。

 

 

 

──────怒ってる?──────

 

 

 

 

レイアと試合をして棍を思い切り真っ二つに折った。

それを弁償するため買い物を一緒にしたのだ。

若干高い物にしたが、そんなの気にしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────君は本当にいい奴だね─────

 

 

 

ホームズをこれを言った時初めてとても嬉しそうに笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

次々と出て来るホームズとの思い出にレイアは、棍をぎゅっと握る。

 

 

 

 

外してしまいたい。

 

 

しかし、それは自分も、そして、ホームズも許さないだろう。

 

 

 

 

 

 

友情に馴れ合いなど不要だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

(泣くな!

 

 

涙を見せるな!!

 

 

わたしが武器にするのは、

 

 

 

 

この棍のみ!!!)

 

 

 

ピタリと狙いをを定める。

 

 

 

「活伸棍・神楽ァーーーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイアは、最後の一撃も完璧にホームズに命中させた。

レイアの秘奥義を食らったホームズは、轟音と共に壁まで吹き飛ぶ。

秘奥義により、辺りには、砂煙が舞う。

レイアは、油断なく棍を構える。

(頼むよ、わたしもこれ以上は……)

砂煙が晴れると………

そこには、壁にもたれかかり、四肢を投げ出しているホームズが、いた。

 

 

 

 

 

 

 

レイアは、ホームズに勝ったのだ。

 

 

 

 

 

「何してるの、ホームズ………」

 

 

 

 

 

 

 

完敗したホームズを見て、レイアは、ポツリと呟く。

 

ジュード達は、あらかた兵士を倒しレイアに駆け寄る。

「レイア!!」

ジュードが心配そうにレイアに近づき、治療する。

安堵からレイアは、膝を付く。

「へへへ、やっぱり、ホームズは、強いね………悔しいくらい」

レイアは、力無く笑う。

そして、先ほどから、ピクリとも動かないホームズを心配そうに見る。

「安心しろ、気絶してるだけだ」

いつの間にやらいたヨルは、レイアの心配を先読みして、そう言う。

突然のヨルの登場にレイア以外が身構える。

「俺が敵討ちでもすると思ったか?」

ヨルは、馬鹿にする様に笑うと尻尾で、まだ向かってくる兵士を示す。

「……とっとと行った方がいいんじゃないのか?」

ジュード達は何か言いたそうにしていたが、直ぐに扉へと走り出した。

レイアは、走ろうとするが、膝をついてしまう。先ほどのホームズとの戦闘のダメージがまだ残っているようだ。

「ごめん、直ぐに追いつく」

「でも……」

ジュードの心配そうな声にレイアは、首を振る。

そんなレイアにヨルが小袋を尻尾で投げる。

突然の事に戸惑いながらレイアは、何とかキャッチする。

恐る恐る袋を開けてみると、中は、回復道具のオンパレードだった。

「これ……」

「ホームズのだ」

レイアは、ライフボトルを飲み、ミラクルグミを食べる。

先ほどの状態が嘘の様に力がみなぎる。

「まぁ、一個や六個消えたところであの馬鹿は、気付かないだろう」

ヨルの言葉に皆が各々食べたいグミを食べる。

ミラはそんなヨルに尋ねる。

「ヨル、お前はどっちの味方だ?」

「ホームズの敵、お前らの敵だ」

ヨルは、ニヤリと笑う。

「……らしい答えだな」

ミラは微笑む。

「だろ……ほら、扉を開けて進むといい」

「分かった」

一同は、扉を抜けていく。

そして、最後に、レイアが扉を抜けようとする。

「オイ」

そんなレイアをヨルが呼び止める。

レイアがヨルの方を振り返る。

そこには、後ろを向いている、ヨルがいた。

「やはり、足手まといと呼ぶには無理があるな………」

ヨルは、そう言って、レイアの方を振り返る。

 

 

 

 

 

 

 

「見事だった、レイア(、、、)

 

 

 

 

 

 

 

 

レイアは、目を丸くする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもムスメと呼んでいたヨルが、初めてレイアを名前で呼んだのだ。

この事実にレイアは、驚きを隠せなかった。

しかし、直ぐに状況を飲み込むと、レイア微笑む。

 

 

 

 

「ありがとう、ヨル(、、)

 

 

 

レイアは、そう言うともう、二度と振り返ることなく走り出した。

 

 

 










決着がつきました………




では、また六十九話で( ´ ▽ ` )ノ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。