アルトネリコ3。
まずは、サキとの出会い。
あるところに、人間の男と、β型のレーヴァテイルがいた。
二人は愛し合い、やがて子供を設ける。
しかし、妻の子は、腹の中に二人いたにも関わらずある日を境に片方が消えた。
そうして生まれたのは、男の子ひとりだけだった。
アオトと名付けられた男の子は、やがて成長する。
しかし、両親である二人はアオトが大きくなる前に亡くなった。
形見の品としてある物を受け継いだアオトは、育ての親である知り合いの弟子としてとび職をしながらも立派に成長していった。
しかし、彼は知らないままだった。
彼の身のうちに、共に成長してきた、姉か妹になるはずだった少女の存在を。
少女は、自らをアオイと名乗る。しかし、その名をアオトが知るのは、まだ少し先だ。
約700年以上前の過ちにより、毒素にまみれた惑星アルシエルにそびえ立つ巨大な塔に、人間とレーヴァテイルという女達の種族が縋るように住む世界。
やがて、少年アオトは出会う。
それは、神が定めた運命の出会いだったと言うべきだろうか?
はたまた悪魔のイタズラか。
しかし、少年と、少年の内側にいる少女は、出会う。
死に行く星の意思をその身に宿せし、謳と祈りを紡ぐ、少女らに。
***
「ぐあ! こ、米粒男に、このあたしが…!」
「ミュート様!」
「どんなもんだい!」
アオトが大剣を肩に担ぎながら笑う。
目先には、大柄で筋肉隆々の女に見えないレーヴァテイル、ミュートが這いつくばっていた。
アオトの隣には、騎士風の格好の美しい女がハアハア…っと呼吸を苦しそうに荒くしている。
やがてミュートは、彼女が引き連れていたレーヴァテイル兵に連れて行かれ撤退していった。
「だいじょうぶか?」
「…た、頼みがある。」
「なんだ?」
「私は、もう現界していられない、この子を…頼む。」
「えっ?」
すると騎士風の女が光りに包まれ、光が消えると、可愛らしく美しい別の少女の姿へと変わった。
「う…ん?」
「ど、どーなってんだ!? 別の姿に!」
「あれ…、私は…。あっ、キラハさん!」
少女は、ポケーッと一瞬したが、すぐにハッとして、倒れている男に駆け寄った。
「ぅう…、すまない、そこの君…。」
「俺か!? しっかりしろ、すぐに医者を…。」
「私は…、もうダメだ…。コレを…息子に……。」
「これは?」
何かのディスクに似た物を渡され、キラハという男は息絶えた。
「似てる? 俺が持ってるのと…。」
それは、アオトの両親が持っていたとされる形見の品に非常によく似ていた。
「キラハさん! いや、死んじゃイヤー!」
少女は泣きじゃくった。
「死んじまった…。この人と、君は知り合いなのか?」
「はい…、この人は、サキを守ってくれていた人です…。」
「サキ? それが君の…。」
「アオト!」
そこへ大河の里の人達が駆けつけた。
「大変だ! クラスタニア兵がすぐそこまで! 誰かを追ってるらしい!」
「まさか…。」
アオトは、サキを見た。
『逃げよう、逃げよう!』
「…とにかく、逃げよう!」
「えっ?」
「いいから!」
「は、はい!」
そしてアオトは、サキの手を握って走り出した。
それが全ての始まりだった。
これから始まる、少年と、少年の内側にいる少女の過酷な旅の始まりは。
アオトの中にいる、アオイちゃんは、アオトと精神年齢は同じですがアオトの方は存在を知らないで育った。
まだこの時点では会話すら出来ず、なんとなく意識を伝えるぐらいしかできない。
トゥーエンドを主軸に、サキとフィンネルをヒロインとした結末を考えています。
アオトのことを、半レ人と言ったのは、ティリアだけだけど、1回言ったっきり触れてないから、このネタでは掘り下げて。
あとは、影が薄かったアヤタネをラスボスになどします。(ネタバレ)