異世界にて、烈海王、復ッ活ッ!!烈海王、復ッ活ッ!! 作:浦井朝時
マイク「ファン選手ッ! その圧倒的な槍術を魅せつけ、見事! 初の防衛戦を終えましたーーーー!!」
ファン(……)チラッ
烈(……!)
ファン(見ていただけましたか? 烈海王?)
パンッ
烈(見事であったッ! 八極拳の戦士よ!)
パンッ!
マイク「さてさて、続いての挑戦者は……42番!」
マイク「……!? この名前は!?」
マイク「『ファン・ズーハオ』選手!?」
黄「如何にもッッ!!」
ザッ――――
黄「私は、『ガーゴイル』への挑戦を希望する!」
マイク「なんとなんとッ! こりゃサプライズッ!? 次の挑戦者は先ほど防衛戦を終えたばかりの『ニンフ』【クラスマスター】ファン選手その人だったァ~~~!?」
マイク「正直、『ガーゴイル』への挑戦は俺が解説に立ってから10年間、一度も体験したことない未知の
マイク「実際に見るのは今回で初めてになるガーゴイルだが、果たしてその強さは噂に違わぬものなのか~~~!?」
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闘技場 選手入場口付近通路――――
ラン「早く早く! 烈さんの試合始まっちゃうよ!」
レガロ「ま、待ってください~~~早すぎですよ、ランさん!」
ケンジ「ったく、元はといえばお前のトイレがなげぇんだろうが……イテッ!」
ミネルバ「こらケンジ! 女の子にそういうこと言わない!」
烈(……)
ラン「あ! 烈さん」
烈(!)
烈「おぉ、君たちか!」
ミネルバ「その様子だと、出番はもう少し先のようね……」
烈「あぁ、次の黄選手とガーゴイルとの闘いの後、試合となるが――――」
レガロ「えッ!? 烈さん以外にガーゴイルと戦おうとしている人がいたんですか!?」
ケンジ「信じられねぇ……そんな奴がまだこの闘技場にいたのかよ――――」
烈「見たところ、彼の功夫は中々のものだ……」
烈「或いは……そのガーゴイルとやらも、私より先に倒してしまうやもしれぬな……」
ラン「な、なんだかうれしそうですね? 烈さん?」
烈「ん? そう見えるかね?――――」
・
・
・
マイク「準備が整ったみたいだ! それでは登場してもらおう!」
これが、ガーゴイルだッ!
ガラガラガラガラ――――
(……………………ッッッッッッッッッ!?)
――――――――諸君は本物の『マーライオン』像を見たことがあるだろうか?
上半身が獅子、下半身が魚の形であるこの像
シンガポールに行ったら一度は見てみたい観光スポットとしても知られている
しかし、
シンガポールに旅行した人々に
この『マーライオン』についての感想を聞くと、決まってこう言う――――
「『思ったより』も小さかった――――」と
そう―――
実際には8mほどの、
「石像」としては大きい方である『マーライオン』が――――
旅行雑誌での文章のみの説明や『世界的な名所』としての噂の伝播に従って――――
2,30mにも至る「巨大な怪物像」として
人間の頭の中で膨れ上がってしまうという事実―――
とどのつまり、
人間の『イメージ』とは――――
物事を大きく誇張しがちな頼りなきもの――――
怪しげな書籍で示唆される秘密結社の存在――――
不景気などの社会不安の中で必ず囁かれる大国の陰謀説――――
退屈な学校生活に刺激を求める学生たちが語る七不思議や都市伝説――――
そのほとんどが、
では、ガーゴイルは?
人間の生々しさと蝙蝠の骨格を併せ持つような、黒々とした異様な体形――――
体長は実に3m近くにもなり、およそ地上生物としてはあり得ない大きさから、
鎖を持ち引き連れている人間がまるで子供のようにに見える体格――――
細身な体つきだと思いきや、程よい筋肉を付けたその姿は、
繋がれている太さ3㎝にもなる首輪の鎖が頼りないものと意識させる――――
顔には見たものを畏怖させる深いしわと、爛々とした白目のみの眼――――
そして、なにより――――
バサッ
広げると直径10mはくだらないと思われる巨大な黒翼――――
これら特徴を統合し、そして表象するような言葉は、
この異世界においてもただ一つ――――
[…………ギシャアアアッッッ!!!!!!]
【悪魔】ッッッッッッッッッ!!!!!
黄「……ッ!」
黄「よもや、ここまで……」
ここまで、「種族」とは絶対的なものなのかッッ!?
「ファーーーーーーーー――ンッッッ!!!」
黄、四人「!?」
烈「すぐに棄権するんだッッ!! あれは君の手には負えん!!」
黄(…………)
黄「烈海王……心遣い感謝します……」
しかし、私は退くことは出来ませんッ!!
烈「――――黄」
ダㇺッ……
黄「いざ……」
ガシャンッッ
カランッカランッ
[グルルァァァァァ…………]
マイク「――――そ、それでは、鎖も外されたところで……れ、Ready~~~?」
ファイッッッ!!! 《ゴワッアアアアンン~~~~~》
ガーゴイル、その実力や如何にッッ!?