異世界にて、烈海王、復ッ活ッ!!烈海王、復ッ活ッ!!   作:浦井朝時

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昨日は投稿できなくてすいません……

ちょいと忙しくなりまして……

お詫びに今日は二本この後も上げたいと思いますので、それで勘弁してくれいッ!


第二十話 「夢だった」

 楊「―――どうだ、烈海王よ」

 

 楊「この自然の中で完成された最硬の物質によって構成された肉体……」

 

 

 

 ―――私が幼少期の頃、父の他愛もない雑談の中で知った

 

  

  

 「鉛筆の芯」と「ダイアモンド」という見た目にはひどくかけ離れたものが

   

 

  実は同じ原子で構成されているという驚愕の事実

 

 

 

 『鉛筆の芯に思いきり力を加えればダイアモンドが出来る』という

 

 都市伝説じみた父の言葉を信じ、修行の傍らに黒鉛を握り続けた日々―――

 

 

 

 

  当然、そんなものは出来るはずもなく……

 

 

 

 

 それもそのはず―――

 

 

 もし、通常の炭素からダイアモンドを作ろうとした場合に必要なエネルギー

 

  

 

  およそ10万hPa分の高圧力と、1600℃という超高温

 

 

 

 もはや人体に可能な域をはるかに超える―――

 

 

 その圧倒的なエネルギー量が、地底深くで凝縮した結果生まれた存在

 

 

 

  それが『金剛石』ッッッ!!!

 

 

 

 楊「中国拳法『たかが』4000年」

 

 楊「ダイアモンドが地中深くにて形作られた途方もない年月に比べれば」

 

 

 

  私たち、いや、君たちが妄信している中国拳法の歴史は生ぬるいッ

 

 

 

 楊「そして、この超えられない圧倒的な差は既にこの世に生まれ落ちたときに決められているのだよ」

 

 楊「美しく硬質なダイアモンドになる『Ⅽ』と、黒ずんで脆い黒鉛になる『Ⅽ』のように」

 

 楊「強者となるべくして生まれる『人』と、それに虐げられる存在として生まれる『人』」

 

 

 楊「悲しいかな、私は以前の世界では後者だった」

 

 楊「―――しかし」

 

 

  転生したこの世界で、私は『強者』として生まれ変わったのだよッッ!!

 

 

 (…………)

 

 

 ス―――

 

 烈「……?」

 

 

 

 マイク「どうしたんだ楊選手?」

 

 マイク「まるで自らの体を差し出すように烈選手の方へ近寄っていくぞ?」

 

 

 

 楊「……烈海王」

 

 楊「見たところ、君は先ほどから【補正】能力を使っていないように見えるが」

 

 楊「何かあったのかね?」

 

 烈「……」

 

 烈「私には【補正】能力がない―――それだけだ」

 

 

  ハハハハハッッッ

 

 

 楊「はったりはよしたまえ」

 

 楊「私の経験上、どんなに元の世界で弱かった人間でも」

 

 楊「なんらかの【補正】能力か【補正】武器は必ず持っていた」

 

 楊「君ほどの実力の持ち主だ。どんな【補正】を持っているのか少し期待したが……」

 

 

 楊「―――まぁいい」

 

 ガキンッ

 

 楊「どうだ? 一発殴ってみては?」

 

 烈「!?」

 

 

 

 マイク「こ、これは、明らかな挑発だぁ!?」

 

 マイク「楊選手、打ってみろといわんばかりにその胸を差し出しますッ!」

 

 

 

 楊「正直、私も少し気になるのだよ」

 

  

 

   『魔拳』烈海王が金剛石にどれだけ戦えるのかッ!?

 

 

 

 楊「完全な金剛の五体を得た私と【補正】を使わない君とでは、戦力に差がありすぎる」

 

 

 楊「遠慮はいらぬ―――」

 

 

 

  存分に叩き尽くし給えッッッ

 

 

 

 

 烈「………」

 

 烈「…………………」

 

 烈(………学ばないな、貴様も)

 

 

 楊「―――何?」

 

 烈「楊よ。先程、貴様は中国拳法における象形拳・形意拳が『模倣』であると言ったな?」

 

 烈「確かに、これらの拳派は自然界に存在する動きを取り入れるという点で、『模倣』と言えなくもないだろう―――」

 

 グググ―――

 

 

 

 マイク「れ、烈選手が拳を構えるッッ!」

 

 マイク「あのダイアモンドの体を持つ楊選手に対して、果敢にも攻撃の構えを見せておりますッッ!!」

 

 

 キリク「フッ、馬鹿な中国人だ」

 

 キリク「ダイアモンドはこの世界の中でも屈指の高度を誇る物質の一つ」

 

 キリク「俺の『物体を確実に切断する』【哭閃剣】なら造作もないが、人間の―――しかも【呪文】も何も使わない素手では、傷すらも………」

 

 

 

 

 破ッッッッ!!!!

 

 

 バキバキバキッッッ

 

 

 楊「!?」

 

 楊「な、なん……だと!?」

 

 

 

  キサマは中国武術を嘗め過ぎたッッッ

 

 

 烈「『模倣』だと? 馬鹿を言うなッッッ!!!」

 

 烈「象形拳・形意拳とは、『自己を自然に近づける』ものではなく、『自然を自己に取り込む』もの」

 

 烈「貴様のように、既に完成形が見えているものを目指すことに何の意味があるものか」

 

 

 ブンッ

 

 バキッ

 

 

 楊「く、くわ………」

 

 マイク「あ、顎が、楊選手のダイアモンドの顎が、砕けてしまいましたッッッ!!!」

 

 

 烈「貴様は金剛石が人間には製造が不可能という話をしていたが」

 

 

  実は天然ダイアモンドを模して造られた人工ダイアモンドの方が

 

  物質的な強度ではすべからく上回るという事実

 

 

 烈「そもそも、真に天然の金剛石はたいして美しくも強固ではない」

 

 

 

  「人」が砕き、削り、磨くからこそ輝くもの

 

 

 烈「楊。この世界で鍛錬を積まなかった貴様の五体は、見せかけだけのもの」

 

 

 

 

  ―――然るに

 

 

 

 

 ヒュンッ

 

 

 ダダダダダダダダダダダダダダアダダダダダダダダダダッッッッッッッッッ!!!!!!

 

 

 

  私が『研磨』してやろうッッッ!!!

 

 




烈の怒りの連撃、炸裂ッッッ!!!
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