異世界にて、烈海王、復ッ活ッ!!烈海王、復ッ活ッ!!   作:浦井朝時

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地の文書くと滅茶苦茶刃牙感なくなる(なお、解説口調のものは入らず)



第五話 「【補正】」

 ガランガランッ――――

 

 クエストギルド 

 マギカリーゼ支部――――

 

 

 烈(建材は黄褐色に近い色合いの針葉系樹木…………規模こそ大きいものの、外装や内装はさしずめ、アメリカ西部開拓期によく見られた酒場に近い、といったところか……)

 

 

 

 烈が初めて体験する異世界特有の存在「ギルドハウス」――――

 

 しかし、そこで目にしたものは――――

 

 仲間と語らい笑い合う者――――

 掲示板(?)を見てなにか思案する者――――

 自らの武勇伝を他に聞かせて自身の力を誇示するもの――――

 

 窺える人間の本質は、烈の世界のものと変わりは無く

 

 烈は少し、胸をなでおろす――――

 

 

 

 受付嬢「あ、お疲れ様です! どうでしたか? クエストの方は?」

 

 レガロ「どうでしたかじゃありませんよ。ゴブリンの巣があるなら総注意書きに書いてもらわないと……」

 

 ペラッ……ペラッ……

 

 受付嬢「おかしいですね……依頼書には【第八級】相当の難易度だとのことでしたが……」

 

 ケンジ「おいおいおい! 複数のゴブリンの巣の掃討なんてどう考えても【第二級】以上の難易度だぜ? ちゃんと事実確認はしてくれよ」

 

 

 ? 「――――負け惜しみはつらいねぇ? 下位冒険者」

 

 

 ケンジ「ッ!?」

 

 ケンジ「キリクッッッ!!」

 

 

 烈(? なんだ? あの者は?)

 

 烈(およそ戦闘には似つかわしくないヒラヒラとしたマントのような黒い装束に、背中に十字の形で携えた二本の剣、どちらも型としては西洋騎士のロングソードに近いものと見える)

 

 烈(周囲の人間が彼を見た時の反応からも、このギルドハウス内での彼の立ち位置はかなりの上位と見受けられる)

 

 烈(そして……彼を囲むようにして存在する十人にもなる女性……彼女たちも冒険者や魔導士なのだろうか……?)

 

 

 キリク「ゴブリン討伐だって? 俺と同じ時期にギルドに加入して、まだそんな低級魔法生物討伐の依頼なんか受けているのかい?」

 

 レガロ「構わないでください! あなたには関係ないでしょう!!」

 

 キリク「関係大有りだね。困るんだよ、仮にも僕と同期の奴がその程度だと。僕の沽券に関わる」

 

 ケンジ「くッ……」

 

 ミネルバ「ハッッ!! ちょっと【補正】がよかったからって調子乗んなよ!」

 

《チラッ》

 

 …………フゥ~~~~~~~――――

 

 キリク「ミネルバ……君、見た目はいいんだけど……」

 

 

 

 

 やっぱり馬鹿だなぁ~~~~~~~~~~~~ッッッ??? 

 

 

 

 

 キリク「いいかい? この世界の出身である君がどう思うのかは知らないが、【補正】っていうのはいわば生まれ持った才能と同じなんだ」

 

 

 

 生まれつき持った頭脳――――

 生まれつき持った魔道力――――

 生まれつき持った身体能力――――

 

 

 

 キリク「君は才能をもって生まれた、それだけの人間に対して、「卑怯だ」「インチキだ」というつもりかい?」

 

 ミネルバ「ッ!」

 

 キリク「確かに僕の【補正】武器である『物体を確実に切断する』【哭閃剣】と『あらゆる魔法攻撃を切断する』【冥刹剣】は、【補正】の中では最高峰、いや最強の部類であるといっても過言じゃない…………」

 

 

 だけど――――

 

 

 それは俺の個性! 

 

 幸運!! 

 

 天賦の才!!! 

 

 

 キリク「俺の力そのものなんだよ、分かる? 下級冒険者諸君?」

 

 四人「ッッッッ」

 

 キリク「ま、弱者は弱者なりに技でもなんでも磨けばいいってことさ、じゃ、僕たちはこれから【第一位】クエストに行かなきゃだから、帰ってくる頃にはせいぜい【第六位】クエストくらいはできるようになっておいてねぇ~~~~」

 

《ニヤッ》

 

 キリク「まっ無理だと思うけどね~~~」

 

 ・

 ・

 ・

 

 

 ギルド内 

 1F

 ルイージの酒場――――

 

 

 ケンジ「クソッ、あの野郎ッッ!!」

 

 ミネルバ「ホント、いけ好かないッ!」

 

 レガロ「まぁ、あの人のチームがこの都市の中でも随一の成績なのは周知の事実ですから…………」

 

 

 烈「――――ランさん」

 

 ラン「は、はい。なんですか?」

 

 烈「先程の話に戻るようだが」

 

 烈「私には、見たところ【転生者】それぞれが受ける【補正】には、なにか大きな差があるように思われる……どうかね……?」

 

 ラン「そ、そうですね……」

 

 ラン「――――先程、【補正】はこの世界の魔道士たちと【転生者】との力の差を埋めるもの、と説明がありましたよね?」

 

 烈「あぁ、だからこそ、君たちは異なる世界で生まれたもの同士、共に戦うことが出来ている……私はそう解釈しているが?」

 

 ラン「その通りです……ですが――――」

 

 ラン「――――どうも近年の【転生者】の【補正】は今までよりも強力なものになっていることが多いそうなんです……」

 

 烈「ほぅ?」

 

 ミネルバ「だから最近活躍しているような冒険者チームのリーダーは、ほとんど強力な【補正】を受けた【転生者】なの。私は系統的に補助魔法が得意だからいいんだけど、そういうチームでは魔導士は【転生者】の補助しかさせられないとも聞くわ」

 

 烈(ふむ……先程の私の【補正】(?)に対する羨望の眼差しは、【転生者】ごとによる【補正】能力の格差からきている、ということか……)

 

 ケンジ「そ~ゆ~こと、だからランはともかく、俺の【補正】はハズレってわけ」

 

 レガロ「ケンジッ! なにもそんなことは……」

 

 バンッッッ

 

 ケンジ「いいじゃねぇかッ! 事実なんだから!」

 

 

 烈、三人(!?)

 

 

 ケンジ「俺だって良い【補正】をもらいたかったさ! この【補正】だって最初はいいと思ったよ! 簡単な剣術もいつの間にか身に着けてたし、一瞬だけど、自分が滅茶苦茶強くなったと思った!」

 

 ケンジ「でも、周りには最初っから俺よりも強い奴がいて、どんなに努力してもそれは埋まらなくて……」

 

 

 所詮、【転生者】にとっては【補正】が全てなんだよッッッ!!! 

 

 

 ミネルバ「そ、そんなことないわよ!」

 

 

 烈「――――――――いや」

 

 四人(!?)

 

 烈「ケンジさん、もし君がそう思ってしまうのなら――――」

 

 

 この世界における【補正】以外のすべて、闘争における不純物に過ぎないッッッッッッ

 

 




烈、【補正】に対し何を思う!?
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