「はぁ、どうしよう・・・」
推定、緋色の鳥となって、体感的に数日が過ぎた。
今は気分を上げるために空を飛び続けている。
正直この世界は目に毒だ。
全部が赤いし・・・しかも全然、景色が変わる気配がない。
どこまで飛び続けても、赤い原野に赤い空だ。
「うぅ、休憩するか。精神的に辛い」
そう言って、俺は地面に降り立った。
記憶から色々と現状に対して推測している。
例えば、俺が緋色の鳥と言う存在に吸収されたが、逆に吸収して成り代わってしまったのでは?という事だ。まぁ情報が少なくて、そこまで分らんのだが・・・
多分そうなんだろうと考えている。
緋色の鳥側の記憶の大半が、眠り続けていた弊害か、半分以上が抜け落ちている。
そんな状況で、深く考えることができないのだ。
正直、俺が緋色の鳥を逆に吸収できた事に対して、大きな疑問を抱いているが、分かる日は来るのだろうか?
それにしてもアレだな、腹が減ってきた。
これ以上動くのはやめておこう。
緋色の鳥が永い休眠を行っていて、俺の魂的な何かが、目の前に落ちてきたときにバクンッ、と速攻で喰らった理由が分かった気がするわ。飢餓状態で寝ぼけていて、目の前に久しぶりのご飯があれば、誰だって食らいつくだろう。例えそれには、毒が混入されていたとしてもだ。
「とりあえず、寝る・・・」
俺は飢えを誤魔化すために眠ることにした。
そして意識が完全にシャットダウンした時に、獲物の匂いを感知した。
「ギャァアァア」
雄叫びを上げる。歓喜を上げる。口から涎は出ないが、喉が鳴る。
そこに俺という理性はなく、体は緋色の鳥としての本能で動き始めた。
跳んで、飛ぶ。
速く、速く、速く、速く、もっと速く飛べ。
「ハハハ、成功だ。新たな発k・・・」
ブチッ
喰らったぞ、美味い・・・
腹が満たせる、もっと食べたいなぁ。
戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻った。
緋色の世界の時が戻った。
もう一度、もう一度、もう一度、もう一度、もう一度。
繰り返せ、繰り返せ、繰り返せ、繰り返せ、繰り返せ。
「ハハハ、成功だ。新たな発k・・・」
「ハハハ、成功だ。新たな発k・・・」
「ハハハ、成功だ。新たな発k・・・」
「ハハハ、成功だ。新たな発k・・・」
「ハハ・・・ハ?、なんだ何かがおかしい」
「なんだ、なんだ、なんだ、なんだ、なんだ」
「なにが、なんだ。逃げないと、なぜ?なぜ?」
「やめろ、やめてくれ、嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ」
「死んだ?生きてる?どうして?」
「くそがぁ、化け物め。やめろ、やめてくれ」
「くぁwせdrftgyふじこlp・・・あっ、そうか」
また、巻き戻った。しかしそこに獲物はいなかった。
しかし鳥は歓喜していた。獲物が自らやってきてくれていると、本能は理解しているから・・・
近い未来のSCP-444-JPは、