緋鳥物語   作:蟲鳥獣

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第2話

 めざめ とびたて 緋色の鳥よ すべてをくわらぬ うえのみたまよ

 

 どこからともなく、そんな祝詞が部屋中に響いた。

 緋色の鳥、かの化け物は動きを停止した。

 

「やった・・・ぞ、後は・・頼みます。■■主任・・・」

 

 祝詞を紡いだ男は、血だまりの中に倒れ伏せる。

 その意識を消失させながら・・・

 


 

「ふぁ、んっ?えっ?はっ?」

 

 俺は目覚めて、困惑を隠せなかった。

 辺り一面が赤黒い、鉄錆の香りが漂い、地に大量の肉塊と肉片が不規則に落ちている。

 いや、よく見ればまだ完全に形を残している肉塊もあるが・・・

 まて、人の死体の事を肉塊と考えたのか?

 なんだろうか、鳥と融合したからだろうか?

 ・・・うん、どうでもいいな。俺は俺だからな!

 

「さて、どうするか」

 

 今この場から分かることは、この場所がおそらくSCP財団の施設だと言う事だ。

 目の前にSCPと、プリントされている白衣を着た肉塊が、倒れ伏しているからね。

 後は、ここから離れた場所に生存者が1人いるくらいだろう。

 

「一先ず、様子を見に行くか」

 

 ふわっ、と飛び立ち、壁をすり抜けて生存者の所まで一直線に飛ぶ。

 感覚的に実体が無いと思ったから、できると考えたので実行してみたらいけたわ。

 数分もすれば、目的地の天井裏に辿り着いた。

 大量の配線があるだけで、なんの面白みも無いけどな。

 さて、頭だけこっそりと覗かせて、覗き見てみるか。

 

「奴の事を知っているのも、残りは私だけか・・・■■君、時間稼ぎありがとう。どうにか間にあったよ・・・後はこの場所を封鎖するだけだ」

 

 白衣の男が、必死でパソコンに入力している。

 遠目から見る限り、報告書の類いだと思われる。

 

「ふぅ、本当は残すべきではないんだろうが、もう遅いか・・・」

 

 白衣の男は、ふぅっと椅子に深く座った。

 体の伸ばす、パキパキと音が聞こえた音から、長時間座り続けて作業していたのだろう。

 

「っ!」

 

 ドンドンドン、ドン

 

 白衣の男は白衣の内に手を突っ込み、拳銃を取り出して俺の居る天井に撃ちこんだ。

 突然の事で俺は驚いたが、拳銃の弾丸は身体をすり抜けていった。

 そして俺は、天井からすり抜け現れる。

 

「くっ、ここまでか・・・」

 

 拳銃を構えたまま、俺から離れるようにして扉へとジリジリゆっくり動いていった。

 

「・・・そいつはどうかな」

 

 白衣の男の言葉に、俺はそう言った。

 

「なっ!・・・なんだと?」

 

 白衣の男は驚いている。

 驚愕の表情を浮かべて、しかし拳銃の銃口はこちらに向けたままだ。

 

「「・・・」」

 

 静寂がこの空間を支配する。

 さてノリで言った言葉が、こんな空気になって、どうきりだしたものか・・・

 俺は決め顔(できているのか分からない)みたいな事をしながら、心の中で頭を抱えていた。

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