「はぁはぁ、ここまで上がれば、予備電源切れても大丈夫だろ」
■■は長い階段を上がってお疲れの様だ。
ちなみに俺がついていけるように、白衣に少量の血を付着させて貰っている。
ここまでの間、どれだけのSCPじゃなくて、SCIPが確保、収容、保護されたのかを聞いた。
海外の方は詳しく知らないそうだが、日本では憶えているだけで、約1600件程のSCIPが、確認されているらしい。
どういう事かと言えば、最低でもSCP-1600-JPまでのSCIP-JPシリーズは、発見されている状況なのだろうと推測できる。
おん、■■が少し休むみたいだな。
「おう、そうみたいだな。ホレ、スポーツドリンクだ。飲め」
「は?」
ゴトッと1500mlサイズのスポーツドリンクを目の前に置いた。もちろんこいつは、俺の能力製なので、飲んでも美味しくてサッパリするだけで、なんの意味なんて無いんだがな。
ボフンとスポーツドリンクが消えた。
■■が消えろとでも考えたんだろう。
「遊ぶのは後にしてくれ、ふぅ行くぞ」
「へぇーへぇー、面白くないの」
「それで結構だ」
数分ほど階段を上り続けて、出口の扉が見える。出口前には死体があり、頭を拳銃で撃って自殺したんだろうと考えられる。電子ロック扉の危機を念入りに破壊してな。
「おぅおぅ、外に行く為の扉が壊れてるぜ」
「問題無い、これ位ならなんとかなる」
そう言うと、白衣の内からどこに入っていたんだよ、と思わず突っ込まずにはいられない工具箱が取りだされた。
「おい待て、どっから取りだしたソレ」
「フッ、私の白衣は特別製でな。ぜんまい仕掛け製なんだ、ちゃんと許可貰って使用したさ」
「おっおう・・・その工具もか?」
「あぁそうだ。持ちだすのに苦労したんだぜ」
カチャカチャっと音を鳴らしながら、パパパッと電子機器を修理している。
待って、その工具箱、材料も出てくんの?
それなんて言うチート?ドラえもんにそんな秘密道具あったなぁ・・・
「よし」
カシューァ
そんな感じの音を立てながら、扉が開いた。
扉の先には、人一人として居なかった。
「誰も居ないねぇ」
「今この場所は放棄されている状況だからな・・・この場所に収容されているSCIPの確認をしとかないとな」
「Dクラス職員の方は、いいのか?」
「どこに住居地があるのか、俺は知らん」
えぇ地図くらいあるんじゃねぇのか・・・
「まぁ見つかった時にどうにかすれば良いだろう、最優先はSCIPの方だ」
■■はそのまま、ズンズンと先へ進んでいった。
何かあっても俺はすぐに駆けつける事が出来るし、一旦緋色の原野の様子を見に行ってくるか。