緋鳥物語   作:蟲鳥獣

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第7話

「・・・コレは酷い」

 

 ■■と別れて、一旦住処とも言える緋色の原野に戻ってきたが、そこでは死屍累々の有様が、広がっていた。

 右見て、左見て、人の屍。

 よくよく観察して見れば、その全ては皆一様に喰い荒らされている。

 頭に始まり、胴体、右腕、左腕、下半身、上半身etc.

 どの死体も、何かしらの部分が、喰い荒らされているのだ。

 

 見える辺り一面のアレらは、俺がやった事なんだ、と言う事を見れば、否が応でも理解できる。いや、理解する。・・・が、こんなどうでも良い事は、そこらの隅にでも捨て置いて、この世界に落っことした「SCP-097-JP(ミスターずぶずぶ)」を見つけ出さないとな。

 しかしこんな状況を見て、俺がやった事なんだと分かっても、どうでもいいと思えてしまうのは、俺はすでに人では無いのだろう、もしくはサイコパスな一面があった。・・・って何を考えているんだろう、今の優先順位はSCP-097-JPだ。

 

「・・・うーん、感知できる範囲内には、動いている者は誰一人としていないな」

 

 ここいら近辺に、落っことした筈なんだが、他者をこの世界に自力で入れたのは、SCP-097-JPが初だったから、落ちる地点がズレてしまったか?

 

「仕方が無い、飛ぶか」

 

 俺は羽を広げて、身体全身を使うように、振り下ろす。

 すると身体がフワッと浮かび、緋色の大空へと飛翔した。

 

 考えうる限りでは、SCP-097-JPは気絶か、発狂をしていると思っている。

 後は走って、死体の無い遠くまで行っている最中か・・・

 そう言えば、この世界なら人は空を飛べた筈だ。とんで離れていっているのかもしれないな。

 まぁ、どうにせよ。探し出すだけだ。

 

 数時間程、円を描くように飛び、その範囲を少しずつ広げていくと、動く者の気配を感じ取った。

 たぶんSCP-097-JPだろう。

 ついでにSCP-097-JP以外に、小さな小動物の様な気配が2つする。

 

 気配の元へと一直線に飛んでいくと、ありえないものを見た。

 青い海だ。この景色を見た俺は、世界が浸食されていると感じとった。

 そして同時に莫大な不快感を感じたが、その感情を一先ず抑える。

 

「何が起きているんだ」

 

 海と原野の境目が見えた。

 そこは言うなれば、緋色の砂浜や緋色の海岸だろうか?

 そんな光景が横に広がっている。

 

 そしてSCP-097-JPも見つけることが出来た。

 

 誰かと何かを話している様子だ。

 空から見える範囲では、SCP-097-JPの話し相手は・・・黒色の猫のようだ。

 

 あの黒猫が、あの海の原因だろうか?

 一先ずは話しを聞くとしよう、その為に俺は1人と1匹の近くへと舞い降りたのだった。

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