緋鳥物語   作:蟲鳥獣

9 / 16
第8話

「よっと」

 

「君が、この地の主人かな」

 

 バサァ、と1人と1匹ではなく2匹の近くに降り立った。

 すると、黒い猫に話しかけられた。

 

「そうだな、おそらく」

 

 俺は曖昧に猫の問いに答える。

 実際に俺は、今の俺がこの緋色の原野の主人かどうか、分かっていないからな。

 

「うむ、警戒するのは分かる。君のテリトリーにこうして侵入しているのだからな」

 

「警戒はしてないさ、好きに居れば良い」

 

 目の前に居る猫と、海に浮かぶオウムガイ。2つで1つのSCPなんだろう。

 それもおそらくは、俺と同じ精神世界に存在するタイプだ。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

 微妙な空気が流れる。

 その間、『SCP-097-JP(ミスターずぶずぶ)』は、コーヒーを取りだして飲んでいる。

 SCP-097-JPは、何が何だか状況がイマイチできていないが、一先ず落ち着く為に飲んでいる。

 オウムガイは、海の上を相変わらずプカプカと浮かんでいるようだ。

 

「・・自己紹介がまだだったな、私の名は『猫』だ。それ以上でも、それ以下でも無い」

 

「・・ご紹介感謝しよう。俺は、そうだな・・・『緋色』とでも呼ぶといい」

 

「我が名 呼び名は ノーチラス

 彼を救えた オウムガイ」

 

「えっ?えっと、俺を作りやがったクソ親父には『ミスターずぶずぶ』って呼ばれてました。

 猫さんには言いましたけど、こちらの緋色さまに助けてもらった?と思っています」

 

「「「「・・・・」」」」

 

 猫から始まった自己紹介は、無事に終わったが、話しが続く事は無かった。

 気まずい空気が、また流れ始めた。

 この場に居る生きる?者は、皆が心の中で(こっからどうしよ)と完全一致していた。

 そして、この微妙な合間を撃ち破ったのは俺だ。

 

「まぁ一先ずアレだ。仲良くしようぜ?」

 

「なぜ疑問形なのかな?」

 

 俺の言葉に猫は反応する。

 

「海に浮かぶは ノーチラス 先に見えるは 赤き砂浜」

 

 ノーチラスは相変わらずのようだ。

 

「えっとあのー・・・緋色さま文句を一言だけ言っていいですかね」

 

「なんだ」

 

 そしてSCP-097-JP、いやミスターずぶずぶが、文句を言いたいと居てくる。

 

「確かに思い返せば、俺のあの行動はどうかと思いましたがね。その結果が落とし穴で、その先が死体の山って言うのは、えっとですね・・・その・・・」

 

「あぁ、うん。悪かったな、言いたい事はよく分かった」

 

 ミスターずぶずぶの言葉に俺は全力で目を逸らして、脱兎の如く逃げる構えを取って・・・

 

「それでは失礼する」

 

 全力で大空に向かって飛び去った。

 目指すは、あの■■の所である。

 

「逃げたっ!」

 

 そしてミスターずぶずぶの渾身の叫びが、聞こえたような気がするが気のせいである。




 キャラがなんか違うと言う方は、諦めてくれ。作者の限界です。

・SCP-083-JP『ノーチラスと猫』
http://scp-jp.wikidot.com/scp-083-jp
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。