今回は朱音回です。
ヘリに揺られることはや数時間。ようやく太平洋の中心に位置するアカデミアの島が見え始めた。
俺こと雙見・遊代はヘリの窓に顔を埋めてその光景を眺めていた。ついに、ついにこの時がやってきた。
試験の結果は筆記が壊滅的だったおかげで3位だった実技での結果のみで受かったようなもので、
結果はオシリスレッド。まあ、妥当な評価だろう。対する朱音の方はというと筆記、実技ともに1位。
結果はオベリスクブルー。女子は合格すれば全員ここにはなるが、こちらもまた妥当な評価と言える。
やがてヘリが到着すると、真っ先に飛び降りた。
「ここがデュエルアカデミア……ここで俺の学園生活が始まるんだ!!わっくわくするぜ!!
……ん?」
朱音がヘリを降りると、歓声とともに一つの人の塊が彼女の周りにできた。
「あれ朱音さんじゃない?」「うそ、あの桃園・朱音!?」「あのアブソリュート・クイーン!?」
しかしそれを煩わしいと思ったのか、朱音は声を震わせ、一喝した。
「退け、有象無象ども!!私の道を塞ぐでない!!退かぬなら、全員纏めて消し飛ばしてくれよう」
そのドスのきいた声に驚いたのか、その場が静まり返る。
「そこのオベリスクの女子。校内を案内しろ」
「えっ、でも今から入学式で……」
「入学式など何の意味がある。そんなくだらないことに私の時間を使う気はない。さあ、案内しろ」
そう言って襟首をつかんで連行していった。
「あいつ自由だなあ」
オベリスクブルーの女子寮は、おとぎ話にでも出てくるような白い城のような建物となっていた。
その中で優雅に一人、食事をとる女子生徒がいた。
「中々いけるではないか」
「あ、ステーキをお持ちいたしました」
「うむ。はむはむ」
「(なんで俺がこんなこと……)」
そして、彼女に食事を届ける女子生徒が一人。名をフランチェスカ・バンビという。
子供のころはバンビという名前から周りから鹿ちゃんと呼ばれることがあるらしい。
初めはぴーちくぱーちくと言っていたが、デュエルで叩き潰すと何も言わなくなった。
「だが、私が普段食べているものとレベルは変わらんな。今度はもうちょっと……」
「見つけましたよ、朱音さん!!」
女子寮であるはずのここに、よく響く男の声が聞こえてきた。声の方を向くと、
端正な顔立ちの青年が足音を響かせ、少しいら立ちを見せながらこちらへ歩いてきた。
「お前、何故こんなところに?」
「い、いやいや、この人に連れてこられただけっすから!!別にさぼってたわけじゃあ……」
「……いや、この場は不問に付そう。それより朱音さん、困ります。あなたはプロデュエリスト兼入学成績1位。
挨拶もあれば、デュエルのデモンストレーションも行っていただく予定で……」
「挨拶はアカデミア、デモンストレーションは事務所が勝手に決めたことだ。そのどちらも私が承諾した覚えがない」
「そう言われてもやっていただけないと困ります」
「私はここのメニューの制覇で忙しい。お帰り願おう」
そう私が言い放つと、諦めたように俯くと、デュエルディスクを構えた。
「ならこうしましょう。僕がデュエルで勝てば、おとなしく入学式に出てもらう。負ければあなたの好きなようにすればいい」
「……いいだろう。今私はとても機嫌がいい。少しだけなら相手をしてやる。貴様、名前は?」
「風紀委員長の紅・騎士(くれない・ないと)ですが」
「……貴様も苦労しているんだな」
「えっ、何で」
「さあ、始めよう」
「「決闘!!」」
LP8000 桃園・朱音 手札5枚
vs
LP8000 紅・騎士 手札5枚
「先攻はもらいます。俺のターン。まずは『焔聖騎士―オジエ』を通常召喚」
幾多もの羽の生えた妖精に囲まれた柔和な笑みを浮かべた金髪の青年が現れた。
騎士というにはいささか貧弱すぎるような気がしなくもない。
『焔聖騎士―オジエ』 ATK1500 レベル4 戦士族 炎属性
「このカードが召喚に成功したとき、デッキから炎属性、戦士族のモンスターか「聖剣」と名の付くカード1枚を墓地に送る。
焔聖剣―ジョワユーズを墓地に送る」
「貴様が墓地肥やしを行うなら、私もさせてもらおう。手札から『ドラゴンメイド・エルデ』を捨て、
レベル4以下のドラゴンメイドを手札から特殊召喚する。来い間抜け!『ドラゴンメイド・ラドリー』」
青い髪の少女が洗濯物を抱え、魔法陣から飛び出してきた。その衝撃で洗濯物をぶちまけ、私のデッキからカードを削る。
『ドラゴンメイド・ラドリー』 ATK500 レベル2 ドラゴン族 水属性
「召喚、特殊召喚に成功したとき、デッキの上から3枚を墓地へ送る」
「さらに自分フィールドに炎属性モンスターがいる場合『焔聖騎士-リナルド』を特殊召喚!」
赤い馬に乗り、炎をまとう鎧を身に着けた騎士がフィールドに降り立った。
『焔聖騎士-リナルド』 ATK500 レベル1 戦士族 炎属性 チューナー
「『焔聖騎士-リナルド』の効果により墓地の装備カードを手札に加える。そして、レベル4、オジエにレベル1、リナルドをチューニング!!
神の籠受けし聖騎士よ、荘厳なる炎柱穿ちて悪を滅せよ!!シンクロ召喚!!」
レベル4+レベル1=レベル5
焔聖騎士たちが光の輪と粒となり、炎の道を作り出す。
「立ちはだかる敵を焼き尽くせ!!『焔聖騎士導-ローラン』!!」
炎を絡めた剣を携え、紅の衣をまとう騎士が闇を切り開き現れた。
『焔聖騎士導-ローラン』 ATK2000 レベル5 戦士族 炎属性 シンクロ
「……いちいちまぶしいモンスター群だ」
「何とでも言ってください。焔聖剣―ジョワユーズをローランに装備し、これを墓地へ送り効果発動。
手札のこのカードをレベル1として特殊召喚する。チューナーモンスター、『焔聖騎士-オリヴィエ』!』
炎の剣を二本携えた騎士がフィールドへ降り立つ。
『焔聖騎士-オリヴィエ』ATK1000 レベル4→1 戦士族 炎属性 チューナー
「さらに墓地に存在するオジエを除外し、『焔聖騎士-アストルフォ』を特殊召喚する」
湾曲する炎の剣を携えた中世的な顔立ちをした騎士が場に現れる。
『焔聖騎士-アストルフォ』 ATK500 レベル1 戦士族 炎属性
「アストルフォとオリヴィエでリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン!!
金の乙女は勝利をつかさどり、銀の乙女は正義を紡ぐ。リンク召喚、『聖騎士の追想・イゾルデ』!!」
流る風と共にその美しい金銀の髪を揺らす二対の乙女がひらりと舞い降りた。
『聖騎士の追想・イゾルデ』 ATK1600 LINK2 光属性 戦士族 【リンクマーカー:左下/右下】
「イゾルデの効果発動。デッキから戦士族モンスターを一体手札に加える。しかしこのターン、そのモンスター及びその同盟カードは
召喚・特殊召喚・効果の発動を禁じられる。『焔聖騎士-ローラン』を手札へ。さらにイゾルデの第二の効果。
デッキから装備魔法を任意の数墓地へ送ることで、デッキからその数分のレベルを持つモンスターを特殊召喚できる。
4枚を墓地へ送り、『焔聖騎士-オジエ』を特殊召喚!!」
『焔聖騎士-オジエ』 ATK1500 レベル4 戦士族 炎属性
「オジエの効果により、デッキから『焔聖騎士-モージ』を墓地へ送り効果発動。墓地及び除外ゾーンに存在する
戦士族・炎属性モンスターか、「聖剣」カードを3枚戻してデッキからドロー。墓地へ送った装備魔法たちをデッキへ戻す。
そしてアストルフォの効果で自身を除外。発動後2ターン経過後に自身と除外モンスターを召喚できる」
「ずいぶん回すじゃないか。だが二ターン後に貴様が立っている保証はない」
「アッハハ、まあ、たっていられたら御の字ですね。……フィールド魔法、円卓の騎士発動。カードをセットしてターンエンド。
ローランの効果によりデッキから装備魔法を墓地へ送り戦士族モンスターを手札に加える」
LP8000 桃園・朱音 手札3枚
ーーーーー
ーー□ーー
◇ □ -
☆ー☆ーー
ーー■ーー
LP8000 紅・騎士 手札1枚
「私のターン、ドロー。……さて、面白くなりそうだな。ドラゴンメイドのお心づくし発動。
墓地に存在する『ドラゴンメイド・ナサリ―』を特殊召喚。その後、デッキから『ドラゴンメイド・ルフト』を墓地へ。
そして効果発動。墓地の『ドラゴンメイド・パルラ』を特殊召喚する。今度はパルラの効果。デッキからドラゴンメイドを墓地へ送る。
『ドラゴンメイド・ティルル』を墓地へ」
看護服のナサリ―に呼び戻されるように緑髪のパルラが次々と場に降り立っていく。
『ドラゴンメイド・ナサリ―』 DEF1600 レベル2 ドラゴン族 地属性
『ドラゴンメイド・パルラ』 DEF1700 レベル3 ドラゴン族 風属性
「そして、来るがいい。我がデッキの古株、宮廷黒魔術師、『召喚師アレイスター』!!」
黒い魔法陣が場に描かれ、その中より悠々とフードを深くかぶった青年が現れた。
『召喚師アレイスター』 ATK1000 レベル4 魔法使い族 闇属性
「アレイスターの効果、デッキから召喚魔術を手札に加え、発動!!アレイスターと互いの墓地のモンスターを除外し
融合が可能。墓地のティルルとアレイスターで融合召喚を行う。いまだ浄化されぬ3つの魂よ、
黒き魔の術にて我が眷属とならん!!融合召喚!!我が覇道を阻む埃を蹴散らすがいい、
『召喚獣プルガトリオ』!!」
アレイスターが魔法陣を描くとその中から丸い卵のような獣、やせ細った背の高い獣、重厚感のある太った獣が並び立つ。
『召喚獣プルガトリオ』 ATK2300 レベル7 悪魔族 炎属性 融合
「墓地の召喚魔術の効果。アレイスターを手札に戻し、自身をデッキに戻す。プルガトリオの効果により、
相手フィールドのカード1枚につき200攻撃力が上昇する」
「……フィールドのカードは5枚」
「よって1000ポイントアップする」
『召喚獣プルガトリオ』 ATK2300→ATK3300
「さあ、バトルフェイズだ。ラドリー、ナサリ―、パルラ。真の力を解き放て!!」
『まあってましたあ!!どらごんめいどちぇえ……おわああああ』
『ラドリー、大丈夫?足元にはちゃんと気を付けなきゃ』
『バカやってないでさっさとやるわよ。あんまり失態が多いとお嬢にどやされるわ』
「その通りだ、さっさとやれ」
「なんか、朱音さん独り言多いっすね」
「多忙で疲れているんだろう。今ぐらいはそっとしておいてやろう」
「貴様らに遠慮される筋合いはない!!この3体を手札に戻し、墓地及び手札から特殊召喚する。いでよ!!」
『ドラゴンメイド・エルデ』 ATK2600 レベル7 ドラゴン族 地属性
『ドラゴンメイド・フルス』 ATK2600 レベル7 ドラゴン族 水属性
『ドラゴンメイド・ルフト』 ATK2700 レベル8 ドラゴン族 風属性
「プルガトリオは相手の全モンスターに攻撃が可能。さあ行け、イゾルデに攻撃!!ブラッディ・インフェルノ!!」
「カウンター罠、攻撃の無力化。その攻撃を無効にし、バトルフェイズを強制終了させます」
「チッ、バトルエイズ終了時、ドラゴンメイドは元に戻る」
『も、もう終わりですかあ』
「次に活躍させてやる。我慢しろ」
『ドラゴンメイド・ラドリー』 DEF1600 レベル2 ドラゴン族 水属性
『ドラゴンメイド・ナサリ―』 DEF1600 レベル2 ドラゴン族 地属性
『ドラゴンメイド・パルラ』 DEF1700 レベル3 ドラゴン族 風属性
「ついでにカードが減ったことにより、プルガトリオの攻撃力が下がる」
『召喚獣プルガトリオ』 ATK3300→3100
「早速活躍してもらおう。レベル2の『ドラゴンメイド・ラドリー』と『ドラゴンメイド・ナサリ―』でオーバーレイ!!
レベル2モンスター二体でオーバーレイネットワークを構築!!人に造られし半物の獣よ、敵の死さえ蹂躙し、
この私の糧とするがいい。エクシーズ召喚!!『No.29 マネキンキャット』!!」
二体の龍が黒い渦に飛び込み、渦から可愛らしい猫耳をつけた少女のマネキンが飛び出し、フィールドに座り込む。
『No.29 マネキンキャット』 ATK2000 ランク2 獣族 光属性 エクシーズ ORU2
「オーバーレイユニットを一つ消費し、1ターンに一度、相手の墓地のモンスターを相手フィールドに特殊召喚する」
「俺のフィールドに!?」
「さあ、仕事の時間だ。ナンバーズ」
マネキンキャットが周りを浮遊している光の玉を捕まえ、捕食すると相手の墓地を掘り返し、
戦士を一体引き釣り出した。
「再び生を味合わせてやろう。『焔聖騎士-オリヴィエ』よ」
『焔聖騎士-オリヴィエ』ATK1000 レベル4 戦士族 炎属性 チューナー
『召喚獣プルガトリオ』 ATK3100→3300
「さらにマネキンキャットの効果。相手フィールドにモンスターが特殊召喚された場合、デッキからそれと同じ種族か
属性を持つモンスターを特殊召喚する。炎属性のモンスター、『ドラゴンメイド・ティルル』を特殊召喚」
『ドラゴンメイド・ティルル』 DEF1700 レベル3 ドラゴン族 炎属性
「ティルルの効果、ドラゴンメイドモンスターを一体手札に加え、手札からドラゴンメイドモンスター一体を墓地へ送る。
『ドラゴンメイド・ルフト』を墓地へ。そしてマネキンキャットとティルルをリンクマーカーにセット。
サーキットコンバイン。アローヘッド確認、召喚条件は種族と属性が異なるモンスター二体。
漆黒の叡智に彩られし魔術師よ、その邪なる力で全ての魔を我が前へ揃えるがいい。リンク召喚。
リンク2、『暴走召喚師アレイスター』!!」
体に自らの杖を刺し、半分魔物と化している青年が姿を現す。
『暴走召喚師アレイスター』 ATK1800 LINK2 闇属性 魔法使い族 【リンクマーカー:左下/右下】
「まあ、このぐらいか。カードを一枚伏せ、ターンエンド」
LP8000 桃園・朱音 手札5枚
ーー■ーー
ーー☆ー☆
◇ □ □
☆ー☆□ー
ーーーーー
LP8000 紅・騎士 手札1枚
「俺のターン、ドロー!……俺のフィールドにオリヴィエを出したのは失敗でしたね」
「ほう」
「レベル5、『焔聖騎士導-ローラン』にレベル4、『焔聖騎士-オリヴィエ』をチューニング!!
神の籠受けし聖騎士の帝王よ、爆炎斬り割き大いなる魔を穿て!!シンクロ召喚!!現れろ、
『焔聖騎士帝-シャルル』!!」
帝の名を冠する雷のような青い炎の剣を携え闇を斬り開き一人の聖騎士が降臨した。
『焔聖騎士帝-シャルル』 ATK3000 レベル9 戦士族 炎属性 シンクロ
「さらに墓地に存在するオリヴィエの効果発動。自分の戦士族モンスター、シャルルにこのカードを装備する。
この瞬間!!シャルルの効果により、あなたのカード一枚を破壊する!!選ぶのは当然『召喚獣プルガトリオ』!!」
「させん。リバースカードオープン、速攻魔法、法の聖典を発動。プルガトリオをリリースし、EXデッキから融合召喚扱いで特殊召喚する。
私が特殊召喚するのは、『召喚獣メルカバ―』!!」
3匹の魔物は消え、光り輝く鎧を着た獣に乗る騎士が降誕する。
『召喚獣メルカバ―』 ATK2500 レベル9 天使族 光属性 融合
「このカードは相手のモンスター・魔法・罠が発動した場合、それぞれに対応したカードを捨てることで無効にし除外する。
さらに『暴走召喚師アレイスター』の効果によりデッキから法の聖典を手札に加える」
「次から次へと面倒なモンスターを……しかし、打点はこちらが上!バトルフェイズ!」
「この瞬間、パルラは真の力を取り戻す。手札へ帰還し、墓地よりルフトを特殊召喚する」
『ドラゴンメイド・ルフト』 ATK2700 レベル8 ドラゴン族 風属性
「斬り割け、『焔聖騎士帝-シャルル』!!メルカバ―へ攻撃、クリムゾンフレアスラッシュ!!」
「……」
LP8000→7500
「バトルフェイズ終了」
「この時、ルフトは手札へ戻りパルラが特殊召喚される。パルラの効果、デッキからドラゴンメイドを墓地へ送る」
「メインフェイズ2へ移行。墓地のモージの効果、戦士族モンスター、シャルルを指定しこのカードを装備。
さらにシャルルの効果でパルラを破壊!!さらに墓地の『焔聖騎士導-ローラン』はこのカードを攻撃力500アップの装備カードとして装備。
『焔聖騎士帝-シャルル』 ATK3000→3500
「……シャルルに装備されている2体のモンスターの効果により、このカードは効果の対象にならず戦闘で破壊されない」
「それで?」
「……カードを一枚セットしターンエンド。」
LP7500 桃園・朱音 手札6枚
ーーーーー
ーーー□ー
◇ □ ー
☆ー☆ーー
◇◇■◇ー
LP8000 紅・騎士 手札2枚
「私のターン、ドロー。……いいものを引いた。さて、少し盤面を動かしてみるか。再び現れよ、『召喚師アレイスター』」
『召喚師アレイスター』 ATK1000 レベル4 魔法使い族 闇属性
「アレイスターが召喚されたとき、召喚魔術を手札に加え、発動。墓地の融合モンスターとアレイスターを素材とし、
融合召喚を行う。メルカバ―とアレイスターで融合!!召喚獣を統べる光輝なる神よ、今こその力を振るい、
我が覇道をふさぐ石ころを粉砕せよ。融合召喚!!現れよ。『召喚獣アウゴエイデス』!!この時、『暴走召喚師アレイスター』の効果で召喚魔術を手札へ」
アレイスターと墓地に存在するメルカバ―が光り輝き、交じり合い、後光の刺す美しい天使のような姿へと早変わりした。
『召喚獣アウゴエイデス』 ATK2000 レベル8 天使族 光属性 融合
「このカードが特殊召喚に成功した場合、相手のモンスター一体を破壊する。そこの美女二人にはご退場願おうか」
アウゴエイデスの後光を浴びると、二対の美女は塵となって消えた。
「そしてアウゴエイデスの効果発動。墓地の融合モンスター、プルガトリオを除外し、その分攻撃力が上昇する」
『召喚獣アウゴエイデス』 ATK2000→4300
「攻撃力4300!?……だが、シャルルは戦闘では破壊されない」
「手札からハーピィの羽箒発動。貴様のフィールドの魔法・罠カード全て破壊する」
「何!?」
『焔聖騎士帝-シャルル』 ATK3500→3000
「墓地の召喚魔術の効果によりアレイスターを手札に加え、自身をデッキへと戻す。さあ、バトルだ。
攻撃せよ、アウゴエイデス。シャインバニッシュメント」
LP8000→6300
「『暴走召喚師アレイスター』、オジエに攻撃」
LP6300→6000
「カードを二枚伏せ、ターンエンド。この時、アウゴエイデスの攻撃力は元に戻る」
『召喚獣アウゴエイデス』 ATK4300→2000
LP7500 桃園・朱音 手札6枚
ーー■■ー
ーー☆ーー
◇ ー □
□ーーーー
ーーーーー
LP6000 紅・騎士 手札2枚
「俺のターン、ドロー!!……アストルフォの効果発動。除外ゾーンからアストルフォとオジエが帰還する」
『焔聖騎士-オジエ』 ATK1500 レベル4 戦士族 炎属性
『焔聖騎士-アストルフォ』 ATK500 レベル1 戦士族 炎属性
「オジエの効果でモージを墓地へ」
「アウゴエイデスの効果発動。相手が特殊召喚に成功した場合、貴様のモンスター一体を破壊する。
一体のオジエには消えてもらう」
再びアウゴエイデスが光だし、オジエを塵に変えた。
「強欲で貪欲な壷発動。デッキから10枚除外し、2枚ドロー。
『焔聖騎士-オリヴィエ』を通常召喚。さらにアストルフォを墓地へ送りもう一体召喚」
『焔聖騎士-オリヴィエ』ATK1000 レベル4 戦士族 炎属性 チューナー
『焔聖騎士-オリヴィエ』ATK1000 レベル4 戦士族 炎属性 チューナー
「チューナー……しかし2体だと?」
「レベル4の二体のモンスターでオーバーレイ。二体でオーバーレイネットワークを構築。
エクシーズ召喚!!神に選ばれし聖騎士の王よ、その雄々しき剣で闇を討ち、輝く盾で正義を貫け!!
ランク4!!『神聖騎士王コルネウス』!!」
黒い渦が現れると、鎧を身にまとう黒髪の騎士が颯爽と場に現れる。
『神聖騎士王コルネウス』 DEF2500 ランク4 戦士族 光属性 エクシーズ ОRU2
「さらに手札から死者蘇生を発動。再び蘇れ、『焔聖騎士帝-シャルル』」
『焔聖騎士帝-シャルル』 ATK3000 レベル9 戦士族 炎属性 シンクロ
「……朱音さん」
「何だ?」
「俺のこと舐めてませんか。さっきのアウゴエイデスの効果発動といい、俺のフィールドにオリヴィエを召喚したり。
どちらもあんたらしくないミスじゃありませんか。貴女なら召喚魔術で融合召喚師ながら墓地のオリヴィエを除外すればよかった」
「何だ、勝機を残してやっているのが不満か」
「大いに不満です」
「……なら、私に本気を出させることだ」
「いいでそう、やってやりますよ。オーバーレイユニットをすべて使いコルネウスの効果発動!!
使用したオーバーレイユニットの数だけ相手のカードをバウンスできる。その伏せカードとアウゴエイデスを選択」
「ならば罠発動。魔法名-「大いなる獣」」
「それはアレイスターを破壊したときの……」
「除外されている「召喚獣」と名の付くモンスターを守備表示で好きなだけ特殊召喚できる。
蘇れ、『召喚獣メルカバ―』、『召喚獣プルガトリオ』!!」
『召喚獣メルカバ―』 DEF2100 レベル9 天使族 光属性 融合
『召喚獣プルガトリオ』 DEF2000 レベル7 悪魔族 炎属性 融合
「またメルカバ―……あれだけ除外していたのはこれを狙っていたのか」
「展開しようとすればまた無効にして除外することになる」
「ならば再び破壊するまで!墓地に存在するモージの効果、シャルルに装備する」
「手札からルフトを捨て、その効果を無効とし、除外する!」
「速攻魔法、禁じられた聖杯発動!!メルカバ―の効果を400ポイントアップさせ、効果を無効化する!!」
「チッ、そのままメルカバ―は破壊される」
「墓地のオリヴィエをシャルルに装備させる。そしてローランも装備」
『焔聖騎士帝-シャルル』 ATK3000→3500
「『焔聖剣-オートクレール』を発動!このカードが装備された対象は二回攻撃ができる。バトル!!
プルガトリオを攻撃!!クリムゾンフレアスラッシュ!!」
シャルルの剣が淡く光り、燃え上がると3体の巨獣を薙ぎ払った。
「オートクレールの効果で追撃が可能。『暴走召喚師アレイスター』を攻撃!!クリムゾンフレアスラッシュ!!」
「……」
LP7500→5800
「二回攻撃終了後、オートクレールは破壊されますが、エンドフェイズにシャルルの効果によって再装備が可能。
さらにデッキから戦士族を攻撃力500アップの装備カードとして装備する。チューンナイトを装備」
『焔聖騎士帝-シャルル』 ATK3500→4000
LP5800 桃園・朱音 手札5枚
ーーー■ー
ーーーーー
◇ ー ー
□ー□ーー
◇◇◇◇◇
LP6000 紅・騎士 手札0枚
「私のターン、ドロー。……」
「(さて、やつには対象に取られず、戦闘で破壊されず、一度の破壊はチューンナイトを盾に取られてしまう。
……少し、本気を出してみるか)」
「手札の召喚魔術の効果により、墓地に存在する『暴走召喚師アレイスター』と、メルカバ―を融合」
「またアウゴエイデス?しかし戦闘でも効果でも破壊することはできない。しかも与えられるダメージは微々たるもの……」
「すべての召喚獣を統べし破壊の神よ、全てを滅し、死者の楽園へと導くがいい。融合召喚!!
現れよ、『召喚獣エリュシオン』!!」
不意に、光が満ちた。すべてを包み込まんとする暖かな光。七色に輝き、その中から魚に似た流線型の
生物と呼んでいいかもわからないモンスターが、圧倒的な威圧感を漂わせ降臨した。
『召喚獣エリュシオン』 ATK3200 レベル10 天使族 光属性 融合
「これこそが、我が最強の召喚獣……いや、最強の召喚神だ!!このカードは闇、炎、水、風、地属性として扱われる。
そして効果発動。1ターンに1度だけ、墓地及びフィールドの召喚獣カードを一枚選択し、そのカードと、同じ属性を持つモンスターすべて除外する」
「全て除外だと!?」
「さあ、圧倒的力にねじ伏せられるがいい。プルガトリオを除外し、貴様のシャルルとオジエが朽ち果てる」
エリュシオンが一鳴きすると、強固なまでに結ばれていた聖騎士たちの籠も一吹きで消し飛び、朽ち果て、粉々に消えてしまった。
「そろそろステーキが冷めるころだ。早く終わらせよう。リバースカード、速攻魔法、次元誘爆発動!!エリュシオンをデッキに戻し
お互いに除外されているモンスターを2体まで特殊召喚する」
「何!?」
「三度現れよ、プルガトリオ、メルカバ―!!」
『召喚獣メルカバ―』 ATK2500 レベル9 天使族 光属性 融合
『召喚獣プルガトリオ』 ATK2300→2700 レベル7 悪魔族 炎属性 融合
「しかしこちらも、甦れ、『焔聖騎士帝-シャルル』!!『焔聖騎士-オジエ』!!」
『焔聖騎士帝-シャルル』 ATK3000 レベル9 戦士族 炎属性 シンクロ
『焔聖騎士-オジエ』 ATK1500 レベル4 戦士族 炎属性
『召喚獣プルガトリオ』 ATK2700→3100
「バトルフェイズ、プルガトリオよ、帝の存分に血肉を啜るがいい。ブラッディ・インフェルノ!!」
その言葉を聞いた途端、3匹はよだれをたらし、シャルルに向かい突進する。
「ッ!醜悪な獣め……」
「手札から、『召喚師アレイスター』の効果、プルガトリオを指定し、このターン攻撃力を1000ポイント上昇する」
「何だと!?」
『召喚獣プルガトリオ』 ATK3100→4100
獣たちはシャルルの剣を軽々とかわし、鎧を打ち砕き、中の肉を抉り、血を啜る。
LP6000→4900
『召喚獣プルガトリオ』 ATK4100→3900
「俺のシャルルが……」
「攻撃はまだ終わりではない。プルガトリオは相手のモンスターすべてに攻撃が可能。コルネウスも貪るがいい」
コルネウスさえも鷲につつかれる亀のごとく一方的に破壊と暴虐を受け入れるほかなかった。
「プルガトリオの効果により、守備力を超えた分のダメージを与える」
LP5100→3700
『召喚獣プルガトリオ』 ATK3900→3700
「プルガトリオでオジエに攻撃」
LP3700→1900
「中々の余興であった、褒めて遣わす。ダイレクトアタックだ、メルカバ―」
LP1900→0
『いえーい!!さすがお嬢様!!今日も圧勝でしたね』
「当然だ。この強さこそが、絶対女王の呼びなの所以だからな」
「(すげえ、あの風紀委員長にLP5000以上差をつけて勝ってる人初めて見た……)」
「はあ……俺なんて言い訳すればいいんだ。3位の子が1位の代わりをやりたいと言い出して聞かないし、
1位はこれだし……今頃大変なことに……」
「……ハスキーはいるか」
『こちらに』
「実技の3位は誰だった?」
『実技3位は、雙見・遊代様であったと記憶しております』
「気が変わった、入学式に向かうぞ」
「え、でもこのデュエルでは……」
「出る気はない。見物に行くだけだ。案内しろ、風紀委員長、バンビ」
「ちょ、そんな無茶苦茶な……」
「五月蠅い、早く案内しろ!!」