もう開き直って週1投稿にしようか……。
3日に1回ぐらいは投稿できるようにしたいんですけどね……。
道中、特に語る事も無く無事に奈良へと到着した俺達は総理の誘拐現場であるシカ公園へと向かったのだが、
「中には入れそうにないでヤンスね……」
「ここまで来て門前払いかよ……」
当然ながら現場は捜査を行う警察で一杯だ。関係者でもない俺達が入るのは難しい。監督がどうにか入れてもらえないか交渉を行っているが、まあ無理だろう。
原作だとこれどうやって入ったんだっけか。こんな細かい所までは流石に覚えてないな……。
「もしもし、バトラー。お父様に繋いで」
何やら夏未が理事長に電話を掛けているようだが、流石に無理じゃないか?一学校の理事長に警察を動かす発言力なんて……。
「はい、ありがとうございます。助かりました、理事長」
入れたわ。どんだけ顔広いんだよ理事長。
とりあえず周りを見回してみるが、壊れた橋や銅像など、襲撃の後がいくつか見て取れる。確かここでエイリア学園の黒いサッカーボールを見つけるんだったか。
「よし、まだどこかにエイリア学園に繋がる手掛かりがあるかもしれない。手分けして探すぞ」
皆に指示を出し、公園内の捜索を始める。原作だとどの辺に落ちてたんだったかな、あのボール。警察の捜査でまだ見つかってないんだから見つかりにくい場所にあるんだろうけど。
「無いな……」
あれからしばらく探しているが、一向に見つからない。こりゃ闇雲に探してても駄目かもしれないな。
何とかして原作の記憶を思い出すしかないか……。
「あ、あったッスーーーーー!!」
とか考えていると壁山のそんな声が聞こえてきた。その声に俺も含める皆が集まってくる。
「見つけたのか壁山。どこだ?」
「あ、キャプテン。この池の中ッス!」
「池?よくそんな所探そうと思ったな」
感心して壁山と一緒に居たはずの目金に視線を向けると、気まずそうに視線を逸らされた。
………こりゃ真面目に探してなかったな。見つかったのは偶然か。まあ、何でもいいか。
池の中のボールを引き上げる。……やっぱり重いな。とても軽々と蹴れるような軽さじゃない。
ただなぁ……。なんとなくとある事を思い出してしまい何とも言えない表情を浮かべてしまう。
思い出したのは以前偶然遭遇した特訓中の豪炎寺。あの時のあいつは全身に合計100kg近い重量を背負いながらも平気で動けていた。あれを思い出すとこのボールを蹴れるのが凄い事なのか分からなくなってくる。
……というか今更ながらあいつは本当に人間か?
「全員動くな!」
と、俺が豪炎寺宇宙人説を疑っていると唐突にそんな事を言われる。声が聞こえた方を向くと黒服に身を包んだ明らかに一般人ではないが警察でもなさそうな人達が居た。
確かSPフィクサーズだったか。文字通り、財前総理のSPで構成されたチーム。……SPって割とファッションとか自由なのか?髪型とか髪色とか目立ちそうな奴居るけど。
「もう逃がさんぞ!エイリア学園の宇宙人!」
ああ、そういえばこんな展開だったな。しかしいきなり宇宙人だと決めつけてかかるのはどうなんだろうか。
「宇宙人って俺達のことか?」
これは風丸の言葉である。口に出していないだけで他の面々も困惑しているような雰囲気を感じる。
「財前総理はどこだ!どこへ連れ去った!」
「いや、俺達は……」
「黙れ!その黒いサッカーボールが何よりの証拠だ!」
「違いますよ。このボールは池に落ちてた物で……」
「とぼけるつもりか!」
話聞けよおい。
「我々は総理大臣警護のSPだ」
「だからっていきなり宇宙人呼ばわりするなんて失礼じゃないですか!」
何人かは風丸の反論に同意するように頷いている。まあ、あっちからしたら確かに怪しく見えても仕方ないのかもしれないけどな。総理の誘拐事件の犯人を探してる訳だし、多少殺気立っても無理はない。
「あの、警察には俺達の事は話が通ってるはずなので1度確認を────」
「宇宙人はどこだ!」
また喋ってる途中で遮られたよ……。頼むからちゃんと話聞こうぜ……。
黒服の大人達の後ろから同じ黒服の少女が歩み出る。赤みがかった髪に青い帽子を被ったその少女の事を俺は知っている。
財前塔子。エイリア学園に誘拐された財前総理の娘で、原作における地上最強イレブンのメンバーの1人。ゲーム2作目からの新要素である女性選手であり、脅威の侵略者編を代表するキャラの1人だ。
塔子は俺達を見て何かに気づいたような様子を見せる。塔子は宇宙人じゃないって気づいてたけど、雷門の強さを確かめようとするんだったか。
「動かぬ証拠があるのに、往生際の悪い宇宙人ね」
そう言う塔子の視線の先にあるのは例の黒いサッカーボールだ。これを持ってるのを見られた時点でこの展開をどうにかするのは無理か。
「本当に違うんだが……どうしたら信じてもらえるんだ?」
「そうだね……なら、証明してもらおうか」
「で、何でサッカーなのよ?」
宇宙人ではない事を証明する為にサッカーの試合をする事になった。夏未が疑問の声を漏らしているが最もだ。仕方ないしやるけど、勝っても宇宙人じゃない証拠にはならないだろうに。
「さあ?でも、やって損はないわ。大人相手に彼らがどこまで戦えるか、見てみたいの」
「相手は大人だ。フィジカル面ではこちらが劣るかもしれないが、そこは気持ちでカバーするぞ。スピードやテクニックなら充分に勝負できるはずだ。皆、勝つぞ」
「おう!任せろ!バンバン点取ってやるぜ!」
「その意気だ染岡。頼んだぜ」
豪炎寺も鬼道も居ない現状、フォーメーションは染岡のワントップになる。だが、攻撃力は染岡もかなり高い。この相手なら全く不足はない。
「でも、どんなチームなんでヤンすかね?」
「あいつら、あの格好でやる気なのか?」
「そこは皆気になるよな。どうだ、音無。見つかったか?」
俺も細かい事までは記憶し切れていないので、音無に相手の情報を調べてくれるように頼んでいたのだ。
「ちょっと待ってください………あ、ありました!」
お、流石は音無だ。短い時間しかなかったがちゃんと調べれたみたいだな。
「SPフィクサーズ。大のサッカーファンである財前総理のボディガードでもあるサッカーチームです」
「ええ?」
「サッカーで体を鍛えてるって事か?」
……ボディガードに必要な強さとサッカーの強さじゃ全くの別物な気はするけどな。通じる部分もあるのかもしれないけど。
「相手が大人というだけでも大変なのに……」
「どうやって戦えばいいでヤンすかね……?」
「監督、アドバイスお願いするッス!」
壁山の言葉に監督は一瞬考えたようだが、
「とりあえず……君達の思うようにやってみて」
という一言を返した。
「「ええーー!?」」
監督って存在は響木監督のイメージが強いからなぁ……。取り合ってもらえなかった事に壁山や栗松はショックを受けてるようだが、これは仕方ない。
「栗松、壁山」
「キャ、キャプテン……」
「別に監督だってお前らに意地悪がしたい訳じゃないさ。監督は俺達がどんなプレーをするのか知らないんだ。アドバイスを求められても困ると思うぜ?」
「あ……」
会ってから間もないし、あんまり喋る人でもないからな。こういうちょっと言葉が足りなかったりが積もり積もって不信感へと変わっていくかもしれないし、俺がいる間はなるべく気をつけるようにした方がいいかもしれない。
「相手がどんな奴らだって関係ないさ。俺達は俺達のサッカーをやればいい。この前に宇宙人と戦った時と違って、ゴールは俺が守るんだ。皆も後ろは気にせず、ガンガン攻めてくれ」
正直、相手に豪炎寺や鬼道みたいな手合いが居ない限りは、ゴールを奪われる気はしない。
両チームがポジションにつく。………何で当然のようにサッカーコートがあるんだろうか……。
まあいいか。フォーメーションはFWは染岡のワントップ。MFはマックス、半田、少林、宍戸に加えて風丸のポジションを上げて中盤の層を厚くした。DFは土門、壁山、栗松、影野。そしてGKは俺。
原作だと確かこの試合の時は人数が1人足りなかったはずだけど、ジェミニストームとの試合で誰も離脱せず、ちゃんとメンバーを揃えられてるから余裕が持てるな。
後、懸念事項を挙げるとすればゲームメイカーが居ないせいで中盤の支配力が低い事だな。豪炎寺や鬼道といった1人で試合をひっくり返せる選手が居ないから、中盤を押さえられたら予想よりも苦戦するかもしれない。
この試合が、俺が何も気にせずに思い切りプレーできる最後の試合になるかもしれない。悔いのないプレーをして、必ず勝つ。
試合まで辿りつけなかっ……た……。(ガクッ)
はてさて塔子の実力の程は……?