ソードアート・オンライン ~剣舞う剣豪~ 作:☆さくらもち♪
2020年の冬。
屋敷ともいえる大きな家にて、1人の子供が暮らしていた。
その名は『
今の日本を支えし大財閥の一角であり、天はその当主にあたる。
しかしそんな重要人物である天の家には使用人はおらず、天1人しか暮らしていない。
時折、天と繋がりを持とうとする者達が家にやって来たりするが人との繋がりを嫌う質からか無表情で追い払っていた。
そんな天にある人物が訪ねてきた。
その人物は『
天才物理学者として名を馳せる人物がわざわざ天へと頼み込んだ物。
『天君。君に頼み事をお願いしたい』
天が趣味でやっていたプログラミングの技術。
それを知っていた茅場は屋敷に来てまで頼んでいた。
『……なぜ、でしょうか』
『君だからこそ、今回の事を手掛けてもらいたい』
『……高いですよ』
『惜しみなく出そう』
『一応、あなたは僕を理解してくれる数少ない人です』
『ありがとう。完成したら私に送ってくれ』
茅場晶彦が成し遂げようとしている計画を知っている天は茅場に頼まれたプログラムを組み上げた。
天才物理学者の彼が必要としていたのは、人の手による修正・実行・蒐集などの行動を全てプログラムが担うもの。
いわばプログラムに意思を作るようなことだった。
天が作ろうとしていたプログラム『カーディナルシステム』は2年という歳月を経て漸く形となるのだった。
2022年11月6日。
世界初のVRゲーム『ソードアード・オンライン』の正式リリース開始日となった。
天は茅場からプログラムのお礼だと言ってVRゲームとその機器である『ナーヴギア』を送ってきていた。
「げーむ、とかやったことないんだけどな」
自身の親が持っていた資産などをただ引き継いだだけの天はそれをひたすらに守っているだけの存在であった。
そこに自己は存在せず、それこそが存在意義だといわんばかりに。
「これ……重い」
小柄で華奢な天には不釣り合いともいえるナーヴギアは少しばかり重く感じていた。
ベッドで仰向けになるためあまり気にならない部分ではあるものの、初期設定などを行っている途中からもう疲れ始めていた。
「ん……これでいいかな」
全ての工程を終えて起動準備が終わった天は目を閉じて
「リンク・スタート」
その瞬間、現実世界での意識は消えて一瞬暗闇に変わったかと思えば白い世界へと移り変わっていく。
それは仮想世界での起動ルーティンであり、実行準備でもあった。
それらが全て終えると景色が段々と変化していく。
≪Welcome to Sword Art Online!!!≫
魔法は一切存在せず、剣のみの世界へと天は向かっていく。