新世界の王子だった者   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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仲間集め編

 ニュース・クーがおもしろい情報を発信した

 

 ビッグマムの何番目かわからない息子? がビッグマム海賊団から家出し、グランドライン前半の海……楽園へ向かったと……

 

《WANTED》

 

DEAD OR ALIVE

 

シャーロット・ライン

 

$300.000.00-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ママが悪いのよ政略結婚なんてさせようとするんだもの。私はね。あんなゴリラみたいな女性となんか結婚したくないわ」

 

 薄い金髪

 

 薄い水色の瞳

 

 白い肌

 

 見た目は少女

 

 ただし、既に成人並みの男根が付いていた

 

「まったく、万国から脱出するのに疲れたわ。空中歩行術も覚えておいて良かったけど、見聞色の覇気も武装色の覇気も今の私だと新世界じゃ不十分なんですもん。ペロスペロー兄さんに相談して良かったわ。上手いこと脱出を手伝ってくださったし」

 

 ビッグマムの長男のシャーロット・ペロスペロー

 

 ビッグマム海賊団でたぶん1番の苦労人

 

 政略結婚とはいえ、私にゴリラみたいな女性と結婚させようとした母であるシャーロット・リンリンを見て唯一同情してくれたし、事実上手いこと脱出を手伝ってくださった

 

「とはいえ、私も賞金首、まともに生活するのは辛いわね……楽園であるシャボンディー諸島という島で仲間でも集めて旅をしますかね?」

 

 万国から逃げる際にある程度の金は持ってきたし、海王類でも倒せば金にも食料にはなるでしょ……と旅を楽観視してました……この時は

 

 

 

 

 

 

 

 

 まず新世界特有の悪天候、悪天候更に巨大な嵐で小さな船は壊れ、海に放り出され、海王類と戦いながら、無人島で疫病やら毒の植物を口にして死にかけて……

 

「わ、私はビッグ・マムの子供なのよ……ハァハァこんなところで……誰にもわからない場所で死ぬなんて嫌だわ……」

 

 ボロボロになりながら必死に体を動かして生活する

 

 万国で王子としての生活がいかに楽だったかを痛感しながら毒を癒す

 

 とにかく体を癒すのに集中する

 

 毒を自然治癒で治す

 

 

 

 

 

 

 島にいても新世界の悪天候はやって来る

 

 天候を操れる母がいかに偉大で、万国に人がなぜ住みたがるのかを身をもって理解する

 

 毒に侵されながら必死に作った家が翌日には突風で崩壊し、倒して保存食に使用としていた海王類は島に住む猛獣達がかっさらい、飲み水を入れていた水瓶が雷で木端微塵になる

 

「あぁ! それ私の食べ物よ! 返しなさいよ!」

 

「バウバウ」

 

「ムキー! 武装色! ストレート!」

 

「(怒)バウバウ」

 

「武装色の覇気が効かない! あ、ヤバい」

 

「バウバウ!」

 

 キャァァァァアア

 

 

 

 

「し、死ぬかと思った。毒で体力も落ちて、血も流しすぎたかしらぁ、ハァハァ」

 

 それでもなんとか耐えた

 

 1日雷が降り続ける日もあった

 

 1日で真冬から真夏のような寒暖差の日もあった

 

 猛獣達と3日間連闘した日もあった

 

 1年間耐えたある日海賊船がやって来た

 

 

 

 

 

 

 

「おい、ここでログが溜まるまで休息するぞ」

 

「へい! 親分」

 

「しっかし新世界は怖いですな」

 

「船員全員で2億の俺らが新世界じゃ雑魚扱いだもんな」

 

「それより天候だ。毎日変わるからな」

 

「西の海は穏やかだったな。ちゃっちゃとロジャーの宝とは言わなくても遊んで暮らせる金を稼いだら帰りたいもんだ」

 

「親分もやっぱり帰りたいんですか」

 

「おうよ。さて、上陸だ」

 

 その様子を島の奥からじっと見ている1つの影

 

「待ってたわ、そしてさようなら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 船を強奪し、楽園へめざす

 

「頼むわよお船さん。ここで沈んだら前と同じだわ。1年で2つの覇気は強くなったし、体も鍛えた。臓器の1つ1つを自身の力で活性化させる技も覚えた。あとは楽園へゆっくりでも向かうだけなの」

 

 船にあった服を奪い、船をほぼ不眠で一人で動かし、なんとか中間地点ドレスローザに到着する

 

 

 

 

 

 

 

 

【ドレスローザ

 

 貧しくも平和な国】

 

「ここは良い国ね」

 

 無理な操縦によりほぼ半壊した船から降りた私は海賊から奪った宝物と海王類の骨だったり、肉を換金するため持てる全てを背負って船を後にした

 

 

 

「おい、女の子があんな大荷物を持って歩いてるぞ」

 

「助けないと」

 

「大丈夫かお嬢ちゃん」

 

「えぇ、大丈夫よ。それよりこれを換金できるお店は無いかしら」

 

「あるぞ、いくらか持つからもう少しだ」

 

「俺も持つぞ本当に大丈夫か? うわ、重!」

 

「ありがとう。この国の人達は優しいのね」

 

「あぁ、それがうちの国の誇りだよ」

 

「そうなのね」

 

「ここだ換金屋は。嬢ちゃん換金したらしっかりしまっておけよ。妖精さんが悪戯で取るかもしれないからな」

 

「忠告ありがとね」

 

「おう、またな」

 

「嬢ちゃんじゃあな」

 

「ありがとう」

 

 島民全体が親切なこの島がとても素晴らしく思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、そこの貴女? つまらなそうな顔をしているわね」

 

 教会の前でポツンと草をむしりながら座っている私を不思議な雰囲気を纏った女の子が声をかけてきた

 

「どうしたの? 皆と遊ばないの?」

 

「駄目なの……私、危ないから」

 

「なんで? 私と同じくらいなのに遊ばないの?」

 

「私……力を間違えると人を吹き飛ばしちゃうから」

 

「へぇーそうなんだ。良いこと聞いたわ」

 

「……」

 

 女の子はそのまま教会に向かって行ってしまった

 

 私はまた草むしりを再開する

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、神父さん、あの子が欲しいわ」

 

「ん? なんだいお嬢ちゃん? 神への祈りかい?」

 

「表で草むしりをしている見習いシスターよ。あの子悪魔の実の能力者でしょ」

 

「あぁ、シスターディープか。確かにそうだが」

 

「幾らで買えるのあの子」

 

「お嬢ちゃん人はお金では買えないのですよ。何より彼女はシスターだ。奴隷じゃない」

 

「あらそう」

 

「……金はいらないが、彼女が望めば連れていって行っても良い。彼女は他のシスター達から孤立してしまっているから」

 

「見ればわかるわ。当分この島に居るから誘ってみるわ」

 

「お嬢ちゃんは家族が商船の関係者かい? もしくは旅人かい?」

 

「ま、そんな所よ」

 

「もし寝るところに困ればここへいらっしゃい。親御さんの許可を取ってになるが、彼女の話し相手になってくれないか」

 

「勿論よ。明日また来るわ」

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「船は商船と渡りをつければ大丈夫、賞金首でも化粧と髪を変えれば解らないものね」

 

 3000万ベリーの賞金首

 

 シャーロットの名

 

 この2つで後半の海新世界じゃ皆萎縮してしまう。

 

 だからここでの私はただのライン

 

 しかも女として生きてるわ

 

 楽園に行ったらカマバッカ王国に行ってみようかしら? 

 

「でもあのシスター欲しいわ。とってもとっても美人に育つし、強くなるわ」

 

 くるくると新しく買ったドレスを振り撒きながら回る

 

「どうせ賞金首なのだし、ママ並みになってみようかしら? もしくは悪魔の実の研究でもしようかしら? ベガパンクの兵器の解析でも楽しそうだわ」

 

 私は秀才タイプだ

 

 満遍なくある程度はできる

 

 でも天才ではない

 

 事実死にかけて最後の覇気……覇王色の覇気の才能が開花しなかったもの

 

「だから人生を楽しむのよね~」

 

 彼女は自らを秀才と言ったが2つの才能が天才を凌駕する鬼才の類で有ることを知らない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ、今日も来たわよ」

 

「あ、ラインさんおはようございます」

 

 あれから毎日教会に通ったり、泊まったりしながらシスターのディープを口説く

 

 普通に(私以下だけど)料理は上手いし、シスターだけあって軽い医療智識もある

 

 そして何より運動神経が良い

 

「ねぇ、一緒に行かない?」

 

「でも……」

 

「神父さんは貴女の意思だと言ってるわよ」

 

「う~ん」

 

「世界は広いわよ!」

 

「もう少し、もう少しだけ考えさせて」

 

「あと数日で私もこの島から出発するからそれまでね」

 

「ありがとうラインさん」

 

 ドレスローザで過ごす内にいかに万国が天国だったのかを改めて痛感しながら、【ぼんやりとした強さ】が必要だと理解した。

 

 海賊の道を進むのか、冒険者に進むのか、別の道を進むのか

 

 とりあえずまず何かの強さがくる

 

 純粋な戦闘力も強さ

 

 頭が良いも強さ

 

 特出した技能も強さ

 

 器用も容姿も口が上手いも強さ

 

「そう、強さよ。ママは強いから全てを手に入れた。ママだけじゃないわ。四皇も、海軍も、天竜人も強さが有ればこそ手に入れたじゃない。私は【ぼんやりとした強さ】それを手にいれるわ」

 

「それには何が必要かしらね? 仲間? 覇気の強化かしら? 良質な武器かしら? 楽園に向かう前にもっと力をつけるべきね。シスターディープは何としても欲しいわ」

 

 その目は獲物を見つけた捕食者の目であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん、行く。ラインさんと一緒に海に出る!」

 

「シスターディープ、決心してくれて嬉しいわ」

 

 出発の前日、ついに決心したシスターディープが教会に来た私にそう言った

 

 さて、第一関門は突破した

 

 第二関門はいかに私が男であることをバラすか

 

 そして第三関門は賞金首であること、シャーロットとの名をバラす事かしら? 

 

「とりあえず商船に乗る準備をしておいて欲しいわ。目的地はプロデンス王国よ」

 

「プロデンス王国ですか」

 

「そう。私ね、一緒に海に出てくれる仲間を集めてるの。戦う王の居る国ならそんな人が居るかもしれないじゃない?」

 

「は、はぁ。……あれ? ラインさんの両親は?」

 

「実はね、私家出していてね、遠くの国に居るの」

 

「え、じゃあここまでどうやって来たの?」

 

「商船に乗り継いだり、船を借りたりしたわ」

 

 早まったかな~って顔をしているシスターディープ

 

「ま、楽しい旅路にはさせるわよ」

 

 その日はディープの部屋で荷造りの手伝いをしてその日は終える

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、同じ船に乗ったことですし、改めて自己紹介をしましょう。私はの名前はシロット・ラインよ。好きなものは甘い物、冒険。そして強さへの探求よ」

 

「強さ?」

 

「【ぼんやりとした強さ】って信念が有るわ。旅を共にするならある程度の戦闘力を身に付けられることは保証するわ」

 

「……え?」

 

「そうね、まずは自重のトレーニングと体の細部まで動かせるイメージを教えるわ。痩せたり、美肌にも良いわよ」

 

「さ、触りだけなら」

 

「あら? 悪魔の実の能力者なのに鍛えないのは勿体無いわよ。……ねぇ、シスターディープ? 貴女の信仰対象の神は何を求めているのかしら? 弱者救済かしら?」

 

「それもありますが種族の差別なき平等を神は求めています」

 

「そう、でも種族によって強さが違うわ。なぜかしら? 鍛えれば皆強くなれるのに」

 

「……」

 

「なぜ魚人族や巨人族が世界政府のトップに居ないのかしら? それは鍛えた人いや、ただの人が強いから……口で何を言っても周りは納得しないわ。行動で示すものよ」

 

「……」

 

「ま、考えましょうよディープ。まだ私達は若いから答えは幾らでも見つかるわよ」

 

 この会話で下地は作った。

 

 後はディープがどう考えるかね。

 

 

 

 

 

 

「10、11、12」

 

「そうそう。まずは自重トレーニングから体を鍛えましょうね。私もやるから」

 

 何もない船の上、ダンベルなんて都合の良いもの何て無いので自重でトレーニングを行う

 

 通常の腕立て、顎を付ける腕立て、胸つき、左右揺らし、手形三角……

 

 腕立てだけでも自重トレーニングは沢山有るわ

 

(無人島だと毎日が戦闘だったからトレーニングも何もなかったわね……筋肉や戦闘感は死線を越えたから身に付けられたけど)

 

 1年間のサバイバル経験、新世界の悪天候

 

 これ等が私の海に対しての甘さを消した

 

「強くなれば」

 

 夜の甲板に出た私は拳くらいのじゃが芋を見聞色の覇気で見つけた海王類に投げつける

 

 ドゴンっと鈍い音と共に、頭が陥没し、その勢いで目玉が飛び出てしまった先程まで海王類だった亡き骸が完成した

 

「こうなれる」

 

 パクパクパク

 

「え、え?」

 

「人にはね、技術と筋肉、戦闘感、最後に素質が有ればこの域には到達できるわ」

 

「いやいやいや、何者なんですかラインさんは!」

 

「私は私よ。ただのラインよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただ者じゃないけど、世界が広がった」

 

 悪魔の実を食べてから親に捨てられて世界が変わった

 

 教会に引き取られ、シスター達とは仲良くなれなかったがドレスローザで貧しいなりに頑張って生活していた

 

 ラインさんが現れたのはそんな時だった

 

 第一印象は綺麗な人だなって思った

 

 話していたらラインさんより私の方が1つ年上で驚いた

 

 私が悪魔の実の能力者でも気にしないで接してくれて嬉しかった。

 

 何より旅に誘ってくれたのが本当に嬉しかった。

 

 私はインインの実のインパクト人間

 

 衝撃を人や物に与える能力者

 

 加減を間違えるとただの握手で相手の手が壊れたり、物が壊れる能力

 

 それを伝えてもなにも変わらずに接してくれた。

 

 だから決心した。

 

 彼女の……ラインさんの旅に着いていこうと

 

 船に乗ってからラインさんの目標を聞いた

 

 ぼんやりとした目標だからこそ凄く難しいと思うけど、いつかラインさんなら出来るような気がする

 

 そして……

 

「な、何あれ……」

 

 海王類をただのじゃが芋を投げただけで砲弾が当たった様な音がした後、海の上には頭が陥没した亡き骸が浮かんでいた

 

(悪魔の実は食べてないって言ってたよね……素の力……)

 

 ただただ凄いとしか言い表せなかった

 

 

 

 

 

 

 

「覇気とは精神鍛練により会得可能であり才能に左右されるが必ず努力により身体を鋼よりも硬くする武装色の覇気、人の気配を感じ、極めれば未来も感じられる見聞色の覇気の2つの覇気は会得可能である」

 

「しかし、覇王色の覇気と呼ばれる覇気のみは素質により会得可能である。一説には数百万人に1人のみ持つと言われている」

 

「覇王色の覇気の才だけで王になれる。使いこなせれば世界に名を轟かせる事が可能である」

 

「覇気について・研究家フリップ・ボロサレスキーより」

 

「今私が読んだ本、私が実家から持ち出して手元に残した数少ない持ち物の1つ覇気についての概要よ。この研究家は既に亡くなっているけれど、数ある覇気についての書籍で一番正確に捉えていると私は感じるわ」

 

「覇気……ですか」

 

「そう、私は武装色の覇気、見聞色の覇気をある程度は使いこなせるわ。ただ練度が足りなくて武装色の覇気も全身に満遍なく纏わせるまではいってないし、未来を見聞色の覇気で感じることも出来ない。覇王色の覇気もたぶん才能は無いわ」

 

「この話をするってことは……」

 

「そう、特訓に組み込むわよ覇気の練習」

 

「最近船に乗ってる人から奇妙な者を見る目をされてますが」

 

「ま、わからない人が見ても異常に体を鍛えている人にしか見えないわ。でもこの海を旅するには必要な事よ」

 

「……わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2週間の船旅を終え、【戦う王の居る国プロデンス王国】に私とシスターディープが到着しました

 

「戦う王の居る国……プロデンス王国」

 

「うん、さ、旅をしましょう。この国では何があるのでしょうね?」

 

「……」

 

 シスターディープは首に下げた十字架の首飾りを握り軽く目をつぶって祈っているようにも見える

 

「さ、行きましょ。まずは宿探しをしましょうね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここにしましょう」

 

 いたって普通のホテルの部屋を確保した私とディープは一緒に町に出ることにした

 

「もし旅を共にするならどんな人が良いかしらね」

 

「……悪魔の実の能力者でも怖がらない人がいい」

 

「ん~、わかったわ。ま、居るかわからないけど旅を共にしてもいい物好きを町で探してみましょ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 面白い人を見つけたわ

 

 やっぱり人が沢山居ると何かがあるのね

 

「モンブラン・ノーランド船長……ご先祖の名に懸けて必ずあたなの汚名を晴らして見せます」

 

 1つの絵本……嘘つきノーランドの絵本を持った金髪の水色のつなぎ服を着た女の子が町の外れの農園で働いていた

 

 私はその光景に目が止まった

 

「……嘘つきノーランド?」

 

「ノースブルー……北海民話のモンブラン・ノーランドの伝記から派生した作品嘘つきノーランドね。私も何回か実家で読んだけど、嘘つきではなく偉大な冒険家だったらしいわよ。ま、実際どうなのかは見てないからわからないわ。で、嘘つきノーランドの話は黄金郷について書かれているの。ただノーランドは王様をそこに連れていったのに黄金郷はありませんでしたって言う話」

 

「いや、ある。私のご先祖様はモンブラン船長のクルーだった」

 

 耳がいいのか私たちの会話を聞いてつなぎを着た少女が近づいてきた

 

 近くで見ると私達と同じ年くらいか幾らか年下に見えた

 

「モンブラン・ノーランド処刑後モンブラン船長のクルー達は北の海を離れ、多数がモンブラン船長と航海した海に戻った……あるものは東に、あるものは南にそして私のご先祖様はここドレスローザ近くのプロデンス王国にたどり着いたの。もっともプロデンス王国って当時は名前じゃなかったけどね」

 

「ある程度は知ってるわ。実家が情報通でモンブラン・ノーランドの航海によって正確な海図を作成できたというのもね」

 

「……やっとモンブラン船長を知っていてなおかつ嘘つき呼ばわりしない人見つけた! ねぇねぇ暇なら家に来てよ!」

 

 手を掴まれ私は彼女の家に引っ張られる

 

「あ、まって私も行きます!」

 

 ディープも慌てて後を追いかける……

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女1人で生活しているのか家の中は整ってはいるが、使っている部屋の数が明らかに少なかった

 

 家族と思える写真が飾ってあったけれど数年前に撮られたようで、つなぎを着た少女が更に幼く見える

 

「初めまして。私の名前はゴール・D・スターリン。ゴールド・スターリンって言われてるわ」

 

(ゴール・D!)

 

「あ、ゴールド・ロジャー血族では有るけど遠い親戚レベルだからあんまり凄くないからね。先に言うけど」

 

「あ、そうなのね。てっきり娘さんかと疑っちゃったわ」

 

「本当はこの名前を表で出すのはあんまりよろしくないんだけど、この島なら皆知ってるし、私はロジャーよりもモンブラン船長の方が好きだし。海賊よりも冒険者よね」

 

(……相当強いわね彼女、ゴールドの名で私が動揺したのをすぐ看破した……感情を顔に出したつもりは無いのだけどね)

 

「ねぇ、あなた達の名前を教えてくれないかしら」

 

「私はラインよで、こっちが」

 

「ディープです。ドレスローザでシスターをしてました」

 

「あ、私は家出中なの。このままグランドライン前半の海に行こうと思ってるわ」

 

「へぇ……あなた男ね」

 

「え!?」

 

「あらバレた」

 

「えええ!! ラインさん男なの!!」

 

「……もう少し仲良くなってからばらそうと思ったのに……スターリンさん!」

 

「ごめんごめん、でもね性別を黙っているのは良くないと思うわよ」

 

「むむむ、確かにそうですけど(印象悪くなるじゃないですか)」

 

「え、えっと……」

 

「あはは、これでも私16だから色々わかるのよ。で、少しお喋りしましょ。両親が亡くなってから家が寂しくてね。外で畑仕事の時以外は町に居るのよお喋りしたくて……」

 

「そうねぇ……旅……ってほど旅はしてないし、家族は家出中だから話したくないわ。ん~、覇気について……何てどうかしら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「話を聞くと私は見聞色の覇気に覚醒しているわね。ここから島の話し声なら全て分かるわ。ま、あんまり聞こえすぎても必要無いから基本遮断しているわ」

 

「へぇ、超広範囲なのねスターリンさんって、羨ましいわ」

 

「ねぇ、武装色の覇気についても知りたいわ。明日暇ならまた来てくれないかしら。食事を作って待っているから」

 

「えぇ、わかったわ。ディープもいいかしら?」

 

「……はい。大丈夫です」

 

「なに~、まだ私が男なの言ってなかったの怒っているの?」

 

「……少しあります」

 

「埋め合わせはするからね、ね!」

 

「うふふ、仲良くね。じゃ、また明日ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ね~、許してよ」

 

「許してる!」

 

「怒ってるわよ……お酒でも飲む?」

 

「いいです! まだ体が出来てないのに飲むと体が悪くなりますから」

 

「……ま、そうね。……えい!」

 

「きゃ! ……押し倒して何をする気ですか」

 

「いやぁ~、機嫌直してくれないなら襲っちゃおうかとね。……だめ?」

 

「ダメです離れてくだ!?」

 

「唇いただき。可愛いわ照れちゃって。ん~、食べちゃおうかしら? うん、食べちゃお」

 

 

 

 ~【見せられません年齢規制です】~

 

 

 

 

 

「え、え? 大きすぎる……はいらな……」

 

 

 

 

 

 ~【見せられません年齢規制です】~

 

「獣」

 

「いやぁ~、私も初めてだったのよ。まさかあんなに出るなんてね」

 

「……で、ゴールド・スターリンさんは仲間にするの?」

 

「絶対する。あの家に有った沢山の本、農作業をしながらの片手間で育てた植物の数々……言ってはないけどたぶん植物学を嗜んでると見るわ。冒険中に立ち寄った島が毒草だらけで口にしたらはい、死にました何てやでしょ」

 

「確かにそんな死に方はいやだ……」

 

「それに彼女の目的と私が向かおうとしている楽園事グランドライン前半の海は似ているわ。モンブラン・ノーランドも基本グランドライン前半の海で活動していたから、物語の島も前半に有る可能性が高いの」

 

「……わかりました。でもとりあえず体を洗いたいです」

 

「わかったわ。一緒にお風呂に入りましょ」

 

「……はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お風呂で数回【見せられません】が行われた後、ようやく私とディープは一緒にベットに入った

 

「……髪色金髪だったんですね」

 

「いつも染めてたのよ。あ、この際だから言うわね。シャーロットが私の本当の苗字よ。シャーロット・ライン」

 

「シャーロット……? シャーロット!? ビッグ・マム海賊団の!?」

 

「えぇ、そうよ。政略結婚から逃げ出して、家出したの」

 

「だ、大丈夫なのですか?」

 

「あら? 怖いの? 確かにママは怖いわ。だけど家族に手をかけるほどの狂気は無いわよ(あります)……たぶん」

 

「たぶんって……」

 

「それよりも今はどうスターリンを誘うか考えましょう。ね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが武装色の覇気なのね!」

 

 翌日、ゴールド・スターリンの家に来た私とディープは

 

「昨夜はお楽しみでした」

 

 と言われてしまった

 

「いや、ディープちゃんの足取りが昨日と違うからね。分かるわよ」

 

 だと

 

「しっかし武装色の覇気は分かりやすいのね。腕が黒くなって稲妻みたいなのがバチバチしてて……」

 

「そうよ、鋼の様に……いや、鋼よりも硬くなってるわね? 前までこんなに凄くなかったんだけど……」

 

「あら? 大人になったからかしらね? ま、ラインあなた13歳だっけ? 成長期なんだから名にか経験すればするだけ強くなれるのではないかしら?」

 

「そうかしら?」

 

「でも武装色の覇気の効果はよくわかったわ。……ねぇその力誰にでも鍛えれば本当に身に付けられるのよね?」

 

「えぇ。本当よ」

 

「なら私を旅に連れていってくれないかしら?」

 

「……性欲凄いから襲われるかも」

 

「ちょ!! ディープ!」

 

「あはは! それでも結構! ホテルの部屋の声も私には聞こえてたからね。シャーロット・ラインさん! まぁ黙ってるし、私も年頃だからね。こんなに女の子みたいに可愛い子だったら大歓迎よ! あ、スターリンって長いからゴルスでいいわ」

 

「ゴルスね。わかった。よろしくゴルス!」

 

 2人目の仲間に見聞色の覇気の天才であり、植物学者のゴルスを加え、シスターディープ、シャーロット・ラインの3人は仲間の証としてビブルカードを作り、プロデンス王国に居る間ゴルスの家に寝泊まりしながら、近海で海王類を倒し、その肉や素材を闇市で売って金を稼ぐのであった……

 

 

 

 

 

 

 とある日の夜

 

「あら? ディープちゃんじゃやっぱり足りなかったかぁ~。今ディープちゃんは?」

 

「何回かしたら潰れちゃったわ。武装色の覇気纏わせてみたら凄い事になっちゃってね……」

 

「あら、お姉さんでもヤバイかもね……良いわ。覚悟はしてたから。海賊の子でしょ? 私を落としてみなさい」

 

 

 

 

 ~【見せられません年齢制限です】~

 

 

 

 

 

 

 

「ふにゃぁ……もうむらぃ……」

 

「ゴルスありがとね。久しぶりに全部出しきったわ。スッキリした」

 

「えへへへェェェェ」

 

「あら? 飛んじゃってるわね。……さて、そろそろお金も溜まったし、次の島を目指しましょうかね」

 

 新しく買った新世界用のログポースを腕に巻き付け、保存食を作るため香辛料の購入に町に出るラインであった

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり船は高いわね……」

 

 ここがグランドライン後半の海……新世界なだけあってか航海に耐えられそうな船が異様に高い

 

 魚人島用のシャボンコーティング船なんか私の懸賞金の10倍以上する……

 

「困ったわね……当分は姿を化粧で誤魔化しながら徐々にレッドラインに近づいて行動しなければいけないわね」

 

 レッドラインと呼ばれるグランドラインの前半の海楽園と後半の海新世界の間にまたがる大陸は2つの方法でしか通行できない

 

 1つが天竜人が住む聖地マリージョアの通行

 

 これは私が賞金首なため不可能なルート

 

 もうひとつが海底にある魚人島経由で向かうルート

 

 このルートだと賞金首の私でも突破できるが、その為には船と信頼できるコーティング技師か信頼できる魚人島と取引している商船に乗り込むしかない

 

 ただ、ここからレッドライン周辺海域に行くのにも安全に行くなら半年近くかかる

 

 余程天候を読む力がある航海士でない限り……

 

「無い物ねだりはダメね。今有る物でやりくりしないと……あら? 塩漬け肉がやっぱりここは安いわね。長持ちするし、沢山買い込んどこうかしら? ソーセージにすれば美味しいし……あとラム酒や果汁ジュースね。航海中に壊血病何て物になってディープやゴルスの綺麗な顔が崩れちゃ嫌だからね……」

 

 ポイポイと色々な物をバックに詰め込みながら購入していく

 

 町から出るときには、バックは体の3倍まで大きく膨れ、それとは別に塩漬け肉が入った樽3つを乗せた手押し車も有った

 

「バックだけでざっと60キロってところね。ま、これだけ必要品買えば次の島への航海中なら何とかなるわね」

 

 よっこいしょと言いながら町からラインは出ていった

 

 その姿を見た町の住民達は小さいのに怪力だことと、適当に流す

 

 新世界

 

 普通ではまずあり得ない事が普通に起きる海である

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、次の行き先が決まりました。アップルナイン島にするわ」

 

「アップルナイン島? どんな島なのですかライン?」

 

「大きい林檎が1つ、小さい林檎が8つくっついた形をしている島ね。ここから約10日の航海ね」

 

「ん~、何か有る島だったかしら? 私的には林檎が特産くらいで特に聞かない島なのだけど……」

 

「中継地としては優秀よ。ここから魚人島に向かうよりアップルナイン島→ミストリア島の2つを経由した方が補給も楽で、安全にグランドライン前半の海に行けるわ。あと仲間集めも沢山島を経由した方が良いからね」

 

「わかりました。出発は?」

 

「一応ゴルスの家の売却手続きが完了する明後日にしたわ。朝荷物を持って昼には乗せてもらう客船に荷物を詰め込んで、日が沈む前に出向予定ね」

 

「思ったけどラインってビッグマムの所に居た割りには凄く慎重で海賊らしくないね」

 

「いや、家出した直後なんか勢いしかない慎重の欠片もない行動しかしてなかったわよ。嵐にあって死にかけて、1年間漂流してたら嫌でも慎重になるわよ」

 

「12の時に家出か……理由は?」

 

「ゴリラみたいな不細工と政略結婚。あとたぶん私ママから嫌われてた可能性が高いわ。兄弟の皆は優しかったけど」

 

「それまたなぜです?」

 

「思想がママのほぼ逆だし、国民から命を税として奪うのはいかがな物かと……あと食わず嫌いでひどい目に有ったの」

 

「「食わず嫌い?」」

 

「好きなものを食べないと無差別に暴れだすのママは。たとえ息子や娘だろうが、邪魔すれば殺されるわ。前に1人の弟がそれで亡くなったの」

 

「うわぁ」

 

「それは……あまりにも……」

 

「私からするとシャーロット・リンリンはただの災厄ね。同じ家族なら血は繋がってなくても白髭を選びたいわね。ま、今更海賊らし~何て思わないし、私は楽園でぼんやりとした強さを手にいれたら、皆の目的に合わせてフラフラ~っと航海したいわね」

 

 ビッグ・マムの恐ろしさを知らない2人はただただそんな人が居るのかと驚いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 出向当日

 

 シスターディープは出向前に教会に、ゴルスは亡くなった両親の墓を墓守に頼むからと墓守のおじさんにお金を渡しに、出向まで暇になった私は、適当な服屋で物色中

 

「あら? このドレス良いわね」

 

「えぇ、お客様のお体にも丁度良いかと」

 

「ん……手持ちだと少々きついわね」

 

「でしたらこちら何ていかがですか?」

 

「ん? ……良いわね。……ん~、このドレスの黒色は有るかしら? 今回私は見送るけど、家族にプレゼントしたいわ」

 

「でしたら包装はこちらで無料で行いましょうか」

 

「あら? ありがとう。助かるわ」

 

 何て会話をしていたら、ふと何かの予感がした。

 

 それは今回の航海が何か一波乱有りそうな……そんな予感が……

 

「……」

 

「お客様?」

 

「大丈夫、ふと考え事をしただけよ包装頼むわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わぁ! ありがとうございますライン!」

 

「良いなぁライン私には無いの?」

 

「まだ日にちが浅くてゴルスの趣味がわからないわ。次の島で何か買うから許してね」

 

「わかったわ。楽しみにしてる……ま、年齢差考えたら私が何か買わないと変か。一緒にデートで手を打つわ。ディープもいい?」

 

「ゴルスさん、大丈夫です」

 

 私の不安は杞憂だったのか無事に出航し、目的地であるアップルナイン島まで残り3日の所まで嵐なく到着した

 

 甲板でゴルスも交えての自己鍛練、覇気鍛練はやっぱりいろいろなお客から見られるけど仕方ないわよね

 

「!?」

 

「ゴルスさんどうしたのですか?」

 

 真夜中、ゴルスがいきなり寝室で私達を起こした

 

「巨大な嵐が来るわ。今見えた」

 

「……私の見聞色の覇気だと範囲外ね。今から逃げたら何とかなりそう?」

 

「祈るしか無理ね。まだ誰も気がついてないから脱出できるわよ。夜だし」

 

「とりあえず荷物をまとめておきましょう。このぐらい大きな船だもの、巨大な嵐でも耐え……いや、この考えは危険だわ。すぐに手こぎの小型ボートでもいいから荷物を積んで逃げるわよ」

 

「直観……ですか?」

 

「えぇ、本当はこれが悪手なのは間違いないのだけど……勘が言ってる。ここに居たら死ぬって。僅かでも生存にかけるわよ」

 

 

 

 

《客船フレデリック 嵐により沈没》

 

《生存者15名 450名が海の底へ》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……生きてる?」

 

「生きてるわ」

 

「大丈夫です」

 

「全員無事ね……ディープ凄いわね。インパクト……衝撃波で水を押すなんて」

 

「……深い衝撃、なるほど、私の今の全力がよくわかった」

 

 ディープが能力を発動して殴った場所は空間にヒビが入り、そのまま押し出すような衝撃が襲う

 

 ディープが作り出すこの衝撃は武装色の覇気を貫通するのが特徴で、ロギア系の能力者に効くのか試せるのであれば試してみたいわ。

 

「でもこの空間に作用するような能力どこかで聞いたことが有るような……」

 

「ねぇ、あれ……島?」

 

 ゴルスが指さした先には……明らかに空間が歪み、雷が多数落ち、雲が渦巻いている島が有った

 

「「「……」」」

 

 周りに寄れそうな島も無く、覚悟を決めて私達は小舟で島に接岸した……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ねじれ島

 

 異空間と繋がる時間の壊れた島】

 

 

「ねじれ……島?」

 

「聞いたことありますか?」

 

「いや、はじめて聞いたよ。ご先祖の航海日誌にもなかった」

 

 接岸するとあれだけ荒れていた海は穏やかになり、空も晴れ晴れ晴天

 

 新世界の天候がいくら変わりやすくて可怪しくてもこれ程の気象変動は異常だ

 

「……おや、旅人かな?」

 

 コツンコツンと杖をつきながら老人がやって来る

 

「海岸の看板は見たかい? ここはねじれ島という場所だよ」

 

「あなたは?」

 

「僕かい? 僕はカール・デーニッツ……しがない提督さ」

 

「デーニッツさん? ですか?」

 

「カールでいい。晴天とはいえ夜は冷えるだろう。家に来なさい。1日くらいなら泊めてあげよう」

 

「「「ありがとうございます」」」

 

 

 

 

 

 

 

【ねじれ北西灯台 ブレーメン】

 

「グリーン? グリーン。お客さんだ」

 

「はーい! カールおじさん。今行くね!」

 

 灯台と隣接する家に案内された私達は、蔓がにゅるにゅると近づいてきて、それが集り、人の姿に変わるのを見た

 

「お客さん達も漂流者? ここに流れて運が良いね!」

 

「運が良い?」

 

「ふふ、自己紹介をするね! 私はグリーン・ヴェーブ……グリーンって呼んで欲しいな。植物を体から生やしたり、植物そのものになれるけど、化け物扱いはしないでね!」

 

「あぁ、大丈夫よ。あなたも能力者なのね。うちにもディープが能力者だから……ロギア系かパラミシア系かの違いが有るけど……」

 

「え!? 分かるんですか!? この不思議な力が!」

 

「え、えぇ。ある程度ならね」

 

「わぁぁ! 変な実食べてから海に入れなくなったけど……この力が何なのかよくわからなくて……少しでもいいので情報をください!」

 

「……グリーン、それよりもまずはお客さん達の荷物を運ぶのを手伝いましょう。あとこの島のルールも」

 

「「「ルール?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ねじれ島のルール】

 1.この島で死んだ者を蘇生可能な世界へ持ち込んでも蘇生できません

 

 2.この島に権力者は居ません

 

 3.お金は独自通貨のドルを使いましょう

 

 4.各自の世界の通貨と交換はできません

 

 5.男尊女卑の島です

 

 6.言葉が話せて、通じればそれは人として扱います

 

 7.【ルールは絶対】

 

 8.島原産の物の持ち出しは自由(ただし泥棒はダメ)

 

 9.警察、自警団、裁判官の3つが組むことの無いように、監視として教会が見張ります

 

 

 

「これがルール?」

 

「そうだ。特に男尊女卑は注意が必要で、女は男の所持品というのがこの島の価値観だから気を付けることだ。女性3人なら尚更」

 

「ん? 私は男よ」

 

「「え!? 男!?」」

 

「そう男。女性が危ないのなら男である私の所持品として守れないかしら?」

 

「あ、ああ。何かと交換で……そうだなソーセージ1本半でこれと交換しよう」

 

「これは?」

 

「町で売ってる時計だ。この島と自身の世界の時刻を表す不思議な時計。ま、安いが、これに所有者の名前を書き込めば奴隷商に拐われることは無いだろう」

 

「時計!? こんなに小さいのが!? どの様に動いているの?」

 

「確かに数字が有るわね……上が17:05、下が12:16……17時5分と12時16分って事かしら?」

 

「凄く小さい……これが安物……」

 

「上が君達の世界の時刻、下がねじれ島の時刻だ。私もどの様に動いているのかはわからないが、グリーンが詳しい」

 

「たぶんソーラー……太陽の力で動いてると思います。自分の世界でもこれぐらいのデジタル腕時計は有りました……これよりかは性能は低いし、自分の世界とここの時刻を腕に着けただけで表す何て高度な物は絶対に無いですが」

 

「ディープ、ゴルス! この島は凄い物が沢山有る島かもしれないわ!」

 

「うん! わくわくが止まらないね!」

 

「お姉さん的には男尊女卑が気になるかな。それ以外は興味深い島だね」

 

「そ・れ・よ・り・も! 能力者って言うのを教えてください!」

 

「わかったわ。でも荷物を運ぶのを手伝ってくださいね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪魔の実……これが有ればドイツは勝てたのだろうか」

 

「強力な力を手にいれることはできるわ。ただし海に嫌われてしまうの」

 

「海に嫌われてしまう?」

 

「えぇ、海に」

 

「正確にはカナヅチになってしまいます」

 

「だったら海に出ないで島で生活すれば良いのに」

 

「それは私が説明しましょう」

 

「ゴールドさん?」

 

「ゴルスで良いわよ……私達の世界は大陸と言っていいのがレッドラインと呼ばれる土地くらいしかないわ。これを見て。私のご先祖が残した航海日誌を元に、ラインと知識を擦り合わせて作ったおおよその世界地図なんだけど……」

 

「レッドラインと言う大陸がグランドラインと2本のカームベルトを縦に遮ってます」

 

「そう。グランドラインが異常気象が多発する海域だけど、風がある。船を動かすには風が必要でしょ。だから危険でもグランドラインを皆通るの……カームベルトは完全無風地帯で嵐も無ければ風もない。そして10メートルクラスの巨大な海王類……凶悪な人食い生物? と言えばわかるかな? それがうじゃうじゃいる……らしい。ただなぜか海軍はそのカームベルトを通行できるんだよね」

 

「船を動かすには風が必要? 帆船なのかい? 君達の船は」

 

 私とディープ、ゴルスは顔を見合わせる

 

「海王類を使役して船を牽引させてるのも有るかもしれないけど、基本は風よ」

 

「なら尚更この島で学ぶといい。異世界の技術を手にできれば、風に頼ること無く航海できるようになるだろう」

 

「「「風に頼らない!!」」」

 

「どれ、泊まるついでだ、これを見せよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんですかこれ」

 

「鉄? いや、合金かな?」

 

「潜水艦UボートXXI型……僕の祖国の船だよ。グリーンが居なければ整備も儘ならない人手が沢山いる船だがね」

 

「潜水……水の中を進むのかい!」

 

「そう。ゴルスさん当たりだ。この船は水中を進む。風以外のエネルギーでね」

 

「……駄目ね。私達の世界の数百年先の技術だわ。海軍に居る天才達なら理解できるかもしれないけど、私にはまず風以外に船が進む原理から理解しないと無理ね」

 

「ライン、私も無理だ。ディープは?」

 

「……なんでしょうこれ? 衝撃波?」

 

「レーダーがわかるのかい?」

 

「レーダー? それはよくわかりませんが、船から振動がします」

 

「驚いた。これも能力の力なのか……この子なら教えればある程度ならこの船のことを理解できるかも知れないぞ」

 

「どうするディープ? 残って勉強してみる? 私もゴルスも町探索をずっとするわけではないから」

 

「少し勉強してみたいです」

 

「ん~、私も町よりこの船を知りたいかな? それとグリーンちゃんを」

 

「ひゃ!? ど、どこを触ってるんですか!」

 

「おっとごめんごめん。お姉さん植物学をかじってて、グリーンちゃんの能力練習もかねて調べさせてよ」

 

「ま、まぁ少しなら」

 

「やりぃ!」

 

 私はパンっと手を叩き

 

「じゃあ私は町を、ディープとゴルスはここに待機ね。荷物を換金できそうなら換金して3人分の滞在費をカールおじさんに渡すわね。これでいい?」

 

「僕は構わないよ。久しぶりに教えがいの有りそうな子だからね」

 

「じゃあ決まりね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ねじれ島 ミックスタウン

 

 混ざり合う町】

 

「ここがこの島唯一の町」

 

 荷物を沢山背負った私は熱狂的な活気と本当に女性が物扱いされ、万国でも見たことがない生き物達が多数存在している町に不思議な気持ちになった

 

 

 

「……合計で7500ドルだね。特にこの銃は造形が素晴らしい。コレクターには高く売れるよ」

 

「ねぇ、ドルってどれぐらいの単位なの?」

 

「あぁ、旅人かい。……その容姿で男とは勿体無い。ドルかい? だいたい食事1回1ドルから10ドル、宿は1日10から50ドル、女奴隷が10ドルから500ドル、男奴隷が10000ドルから50000ドルだね。これでわかるかい?」

 

「えぇ、助かったわ。ありがとう。あと仕事は……」

 

 チャリンと5ドル貨幣を渡す

 

「おぉ、旅人なのにわかってるね。ギルドに行くといい。腕に自信が有るなら食料ハンター、疲れるが1日1000ドル稼げる鉱山勤務、雑用も有るからそこで仕事を貰えるぞ」

 

「重ね重ねありがとね換金所のおじさん。これ追加ね」

 

 更に5ドル渡す

 

「へへ、どうも。明後日暇なら良いところ教えてやるよ18時頃来れるか?」

 

「明後日の18時ね! わかったわ」

 

「じゃ、良い時間を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ギルドと書かれた看板が見つかった

 

 中に入ると町以上に色々な生物が居た……ゼル状だったり羽が生えた妖精? 見たいな人から、明らかに悪魔の実を食べてもそうはならないだろみたいな不可思議な造形の人? みたいなのとか

 

「いらっしゃいませ……あ、所見さんですね。ようこそギルドへ! まずはこちらをお読みください」

 

 と首輪をつけた天使の様な翼の生えたメイドの女性が紙をポケットから出して渡してきた

 

【ギルドへようこそ】

 

 [職業斡旋の場兼酒場です

 

 ケンカはそとでやりましょう

 

 死んでもいい方のみ食料ハンターをやりましょう……お試しは1階層でできそうならあなたも立派な食料ハンター]

 

「思ったけど異世界の人達とよく同じ言葉で話して、同じ言葉で読み書きできるわね」

 

「あぁ、それですか? それはこの島に神様が居るからですよ」

 

「神さま? 権力者は居ないって聞いたのだけど?」

 

「種族的に神さまな人がいるんですよ。本来は皆の言語何て理解できないですし、読めもしません。でも神さまが必死に通訳の加護を振り撒いているのでちゃんとわかるのですよ。あ、この島から別の世界に行っても通訳の加護は無くならないので安心してくださいね!」

 

「そうなのね。何となく理解したわ。……食料ハンターが気になるのだけど体験できるかしら?」

 

「でしたらあちらで纏まってください。ガイドブックをお渡ししますのでバスに乗ってからでもお読みください……この時間だとすぐにバスが来ますからお早めに並ぶことをお勧めします」

 

「バス? わかったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど、どうやって動いているのかしら!?」

 

 バスと言われた乗り物はブロロと音を出して走り出す

 

「なんだいじょ……いや少年か、美少年だね~」

 

「ありがと」

 

「バスははじめてかい」

 

「えぇ、凄いのね。こんなに人が乗っているのに凄い早さで地面を進むなんて」

 

「このバスはん~、何て言えばわかるか……銃はわかるか?」

 

「えぇ、火薬で爆発して弾を出す」

 

「そう、これは液体の火薬みたいな物……ガソリンって言うんだが、それの爆発で歯車を回して進むんだ」

 

「え!? 燃えてしまわない!」

 

「大丈夫だ。燃えないように丈夫に作られてるからな。それよりも……そろそろ着くぞ」

 

「えっと……ギルドからだいたい45分ってとこね。……なにあの壁?」

 

「あの壁の向こうに様々な食材が有るんだ。とある世界から紛れた植物や動物が繁殖して食材ハンター何て職業ができるくらい色々な食べ物があるぞ」

 

「へぇー」

 

「一応一緒くたにグルメ食材って呼ばれて普通の食材と区別されてるからよろしくな」

 

「わかったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「葉っぱが肉みたいになってるわ……ベーコンの葉……未知過ぎて食べようとは思わないわね。……これ200グラムで50ドル、こっちの茸は……これも高いのね50グラムで30ドル」

 

 これは確かに稼げる

 

 今度はゴルスを連れてきたら良いかもしれないと考えながら、次はと前を向くと私の見聞色の覇気に動く物……恐らく動物に反応した

 

「強い……互角かやや下? ……ウサギだ」

 

「キュキュ?」

 

 汗が流れる

 

 冷や汗だ

 

 今までの海王類達も恐ろしいのは居たし、未熟だった為に武装色の覇気が全く効かない猛獣も居た

 

(そんなんじゃない、明確な死が見える。鍛えてなければ確実に死んでいた)

 

「キュ」

 

 目にも止まらぬ早さでウサギが私の首を目掛けて蹴りを入れる

 

 私が見聞色の覇気で避けると後ろにあった硬い木が、砲弾で抉られたかのような跡を残した後、ベキベキと音をたてて倒れた

 

(武装色の覇気でガードしてたら死んでいたわ!?)

 

「キュキュ」

 

(落ち着け、恐らくあれがこのウサギの最速、落ち着けば対処できる……はず!)

 

「キュ」

 

 2発目の蹴り

 

 私は体を最小限捻り、その回転も利用して全力の武装色の覇気を右こぶしに纏い地面に叩きつける様に裏拳

 

 命中

 

 バキッと骨が砕ける音の次にウサギは高速で地面に叩きつけられながらなおも起き上がろうとしたが、身震いした後、目と口から多量の血を吐き出して絶命した

 

「……頸はねウサギ……初心者殺しなのね。血抜きしましょう。1羽で100ドル……値段は良いけど、囲まれたら死ぬわね」

 

 今のゴルスだと確実に死ぬ

 

 私にはそう感じた

 

「鍛えましょう。あと銃ね。見聞色の覇気の範囲が広いから狙撃で倒せるでしょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

「よう、互いに生きて出れたな」

 

「あら、親切なお兄さんじゃない。行きはどうも」

 

「おう、今日も大量だ6000ドルは固い」

 

「凄いわね! 私は1500ドルって所ね」

 

「おいおい、初回でそれじゃすぐに5000は行くようになるな」

 

「えぇ、ただウサギは怖かったわ。死ぬかと思った」

 

「アイツを倒せるなら大丈夫だ。更に奥に進まなきゃウサギより強いのは居ねぇから。どうする? 換金したらギルドで飲むか?」

 

「今日はごめんなさいね。彼女達を待たせてるから」

 

「おうおう幼い顔してやってるね! 俺はフレデリック。デリーって呼んでくれ」

 

「私はラインよ。よろしくね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「稼げはするけど危険が有るわ」

 

「成る程そんな植物が沢山有るんだ」

 

「こっちはあんまり成果無しでした」

 

「いやいや、充分センスは有る。僕の航海日誌も写していいから頑張ってくれディープ」

 

「は、はいカール提督」

 

「私も植物についてわかったことが有るんです! 木の実や野菜、果物とか出せることに気がついたんですが……不味い! ……調理すれば食べれる位の味にはなりますが……」

 

「今グリーンちゃんが作った野菜の種を育てたら、成長するのか、食べれるのか、美味しいのかを試しているわ。あとグリーンちゃんと組み手もね。ロギアだから武装色の覇気が未熟な私だとまぁダメージが無い!」

 

「私の攻撃も当たらないじゃないですか! 見聞色の覇気って反則ですよ!」

 

「お互い様じゃん……ディープの衝撃は普通に効いてたけど」

 

「蔓のガード貫通してダメージは痛いです」

 

 ガヤガヤと話しているとカールおじさんからとんでもない話が

 

「そういえばだが、元の世界に戻るには【ねじれ島の時間と自分達の時間が一致しないと】元の世界に戻れ無いから注意だ。周期計算を僕なりにしたら君達は1年に1度来るらしい。ちなみに僕は100年に1度だった」

 

「え! 1年!」

 

「あぁ、1年だ。といっても1年で本当に出てっていいかはよく考えるんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、今日はギルドに行って情報を得てくるわ」

 

「私とゴルスさんは当分同じ事の繰り返しになりそうです。あとグリーンさんの能力で私達の家を作ってくれるらしいです」

 

「いやぁ、宿代で稼ぐのも良いけど、本来灯台はそういう役割の場所じゃないからさ……それにプライベート空間欲しいでしょ! わかってるから。というか能力をしっかり理解したら私も自分の家作るし」

 

「ありがたいわ。じゃあ宿代じゃなくて勉強代としてお金は渡すわね。そうね……1日50ドル位かしら」

 

「隠居のじいさんには多い位だ。灯台の仕事も有るからそんなに多くなくても良いぞ」

 

「渡せるときに渡しておきたいのよ。感謝の気持ち……ね!」

 

「わかった。そう言うことなら受け取ろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 町のギルドに到着し、軽食を食べた後、さっそく聞き込みを開始する

 

「お、チップくれるんか、なら教えないとな。俺のお勧めは教会だ。毒に効く聖水と魔除けの十字架のペンダントは各150ドルするが、元の世界でも使えると、周期が短い世界の奴等から好評だ。もちろんこの島でもお世話になる。後は病院か? 教会の診療所でも良いが、重い病気は病院の方が確実だ。異世界の病気も入ってくるから間違っても自分の知識で治そうとするなよ。町の東西南北の4つ赤い十字架が見えたらそれが病院だ」

 

「教会と病院ね! ありがとう」

 

 

 

 

「そうね……オークションなんかどう? 珍しい品ならそこで集まるわ。金さえ有れば女性でも、物を買えるわ!」

 

「オークションね! ありがとうお姉さん」

 

 

 

 

 

 

 

「繁華街とレストラン街がお勧めだ。オークションより珍しい物は少ないが、異世界の物が安く売ってる。レストラン街は異世界の料理を含め種類豊富だぞ」

 

「繁華街とレストラン街ね! ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「町の地図も手にいれたし、軽く町言われた場所も見てきたわ……そろそろ換金所のおじさんとの約束の時間ね」

 

「おぉ、来た来た。待ってたぞ」

 

「あら、おじさん。早いのね」

 

「いや、これから行くところは俺にとっても楽しみだからな」

 

「どこに行くの?」

 

「【歓楽街さ】」

 

 

 

 

 

 

 

「ここが……歓楽街」

 

「あぁ、大人の町だ」

 

 カジノから風俗店が立ち並ぶ歓楽街

 

 夜なのに光が尽きることが無い光の街

 

「いらっしゃ~い! 可愛い坊や。私達と遊ばない?」

 

「ご指名だぞ」

 

「ん~、まだ少し見て回りたいわ。お子さまの私には目に毒よ」

 

「ハッハッハッ、自分で言うかそれを! 俺は遊んでくるから、適当に遊んでな。ま、男は借金や罪を犯さないしない限り奴隷にはならねぇからって変な場所には行くなよ」

 

「えぇ、わかったわ……わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く、本当に宝の島ねここは……なんたって悪魔の実がごみみたいな安値で売られてたり、捨てられているのだもの」

 

 今日軽く町を歩いて、ごみ箱から1つ、廃品屋から2つ見つけてる

 

「全く、まぁったくこの島はわからないことだらけよ。ねぇ、あなた達もそう思わない?」

 

「「「……」」」

 

「悪趣味ね。この町の闇は」

 

 私が今たっている場所はトイレ書かれていた

 

 肉便器、本当に有るとは思わなかったけど、探せば有るものね、こういう町には

 

 

 

 

 

「ねぇ、この便器1つ幾らなの?」

 

「あ、言葉も喋れないのは10ドル、欠損ありも10ドル、それ以外は20ドルだ」

 

「そうね……喋れない子2つあの子と左奥の子、達磨のあの子貰っても良いかしら」

 

「30ドルだ。死んだら墓には入れてやりなよ」

 

「えぇ、わかってるわよ。死なせはしないわ」

 

「物好きだな……30ドルちょうど」

 

 

 

 

 

 

 

「まずは綺麗にしましょう。皆担ぐから頑張りなさい。ね!」

 

「……な、ンデ、タスク、た」

 

「あなた達が生きたいと願っているのを感じたから。特にあなた。誰よりも目が死んでないわ」

 

「……」

 

「今はゆっくり休みましょ。ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラインどうしたんですか! この人達は!」

 

「買ったわ。ほぼ廃棄されかけてたからね」

 

「へぇ、この町の闇は深いわね。男尊女卑ここに極まれりってところかしら」

 

「この人達を治すわ。皆目が死んで無いから」

 

「シスターとして全力を尽くします!」

 

「人道的にいかんでしょ。ディープ私も手伝うわ」

 

「3人がかりなら早いでしょ。グリーンも手伝ってくれたりする?」

 

「しますよ! 見てられないし」

 

「カールおじさんは?」

 

「もうお湯を沸かしにいったわよ」

 

「流石ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、綺麗にさせたけどどうするの? この人達」

 

「鍛えて旅に連れていくわ。異世界の技術や能力を手に入れられるかもしれないし」

 

「この馬の耳と尻尾が生えた人ミンク族のハーフかな?」

 

「わからないわ。でも凄い力を感じる」

 

「強いの……かな」

 

「えぇ、たぶん強いわ彼女達」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私はそれから1度だけ鉱山で働いてみた後、食材ハンターを続けながらお金と悪魔の実と面白い物を集めている

 

 現在悪魔の実は5個

 

 残念ながら悪魔の実の図鑑が無いからどんな実かわからないけど、1個最低1億ベリーの価値有る実だから大切に保管してる

 

 面白い物はまず電伝虫でもないのに通話ができる糸なし糸電話なるもの

 

 2つセットで、同調していればどんなに遠くでも通話ができる……らしい

 

 1セット300ドル 3セット購入

 

「電伝虫じゃないから盗聴不可能なのが良いわね」

 

 次にお掃除ロボットなるもの

 

 漂流物を修理、改良したらしく、なぜかトマトケチャップとパンとソーセージを渡すとホットドッグを作ってくれる

 

 普通に動いているだけで、地面と接触部のブラシで汚れを取ってくれる

 

 1台5000ドル

 

「高いけど掃除が楽なのが良いわね。床だけだから、高いところは自分で掃除しないといけないけど」

 

 次が異世界植物栽培キット

 

 名前のまんま、あと食べられる

 

 1式70ドル 10セット購入

 

「ゴルスへのプレゼントね」

 

 後はこの島でしか使えない狩猟用のレーザー銃だとか、異世界の日用品や化粧品、服とかね

 

「異世界の物って良いわね。種類が豊富だし、この世界だと王族が着る物でも安く売ってるし」

 

 

 

 

 

 

 

「後は……仲間候補ね……目星は付けたけど……難しいかしら」

 

 1人目はケンジという男性

 

 遠月なる学園で料理を1年半学んだらしいが、退学して2年間豪華客船で料理人として働いていたら、船が沈没してこの世界で下働きをしている

 

 腕は良い、態度も良い、だけど沈没時の怪我で両足を無くし、更に治療費を稼ぐために不本意な下働きをしているらしい

 

「悪魔の実の種類によっては足が治るかもしれないわね。もしくは借金を完全返済してあげて、私達が乗る船の料理長にと誘えば彼の権力欲を満たせるかもしれないわね」

 

 2人目は裏通りの壊れかけたアンドロイド

 

 名前を教えてくれないが、半壊した顔と微かに動く右手で漢方薬を販売している

 

「現状を良くしたら仲間にならない?」

 

 と言ったら

 

「……人二シテクレタラ考エル」

 

 と答えてくれた

 

「元は絶対美人よね彼女」

 

 あ、そうそう1人仲間は作れたわ

 

 食い逃げしようとしていた男なんだけど、妙な剣術と常識がぶっ飛んでるから面倒だったから保護したの

 

「この世界には異形の鬼が沢山居るのだな! 全部駆除しなくては!」

 

「まって、ねぇ、本当にやめて! ここで人殺しはご法度だから!」

 

「異形の鬼だぞ! 人を喰らうかもしれない!」

 

「あなたの世界じゃないの! ここは!」

 

 いっつもこんな調子

 

 名前はサクマと言うらしい

 

「水の呼吸」

 

「だから町中で抜刀しないで!!」

 

 問題児だけど能力は凄いわ

 

 17歳なのに刀に異世界の武装色の覇気擬きを纏って水飛沫を出したりするの

 

 

 

 

 

 

 

 

「植物を真似る血鬼術か! 首はどこだ。一思いにハネられろ!」

 

「なに! 私は鬼じゃない! 人間! 植物人間!」

 

「ええい! 黙れ! 鬼に騙されんぞ」

 

「……早まったかしら?」

 

「相当早まりましたねライン」

 

「ディープちゃん、衝撃で気絶させられない?」

 

「やってみます……リトルインパクト!」

 

 空間に小さなヒビが入り、そのまま一直線にサクマの体に衝撃が命中する

 

「見えない……打撃……だと!?」

 

 ドサッ

 

「ちょっと時間をかけてコミュニケーションを図るわ。ダメなら殺人未遂で警察か自警団に突き出す」

 

「ええ、そうしてちょうだい。ただでさえ拾ってきた少女達の世話でお姉さん疲れてるんだから、仲間にするならまともな子にして」

 

「わかったわ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サクマ、サクマ! 起きなさいよ」

 

「……は!」

 

「起きたそばから剣を構えない! 危ないでしょ!」

 

「す、すまない。でも……いや、何でもない」

 

「落ち着いた?」

 

「あぁ」

 

「今グリーンが危ないから背負って壁の向こう、食材採取に来たわよ」

 

「そうなのか?」

 

「一応ギルドには話はつけてあるから安心して。さて、あなた、この島の何を知っているのかしら」

 

「何も知らない! 山奥で鬼と戦っていたら、気がついたらここに居た」

 

「何も……か。じゃあ1から説明するわね」

 

 私はこの島のルールを含め、感じたこと、体験したことを1つ1つ丁寧に教えてあげることにした

 

 

 

 

 

 

「そうか。そうなのか」

 

「どうする? 成り行きで仲間にしたけど帰りたい? 自分の世界に?」

 

「いや、いい。鬼を斬るのも一族の使命だったからだが……時代がもう鬼狩りの時代ではないのだ。文明開化、刀を持つだけで警察に捕まる世界は……」

 

「少しずつで良いから異形の人、亜人にもなれなさい。グリーンも悪魔の実を食べるまで私達と変わらない人間だったのだからさ」

 

「悪魔の実とはなんなのだ? 話にたまに出てくるが」

 

 私は悪魔の実の説明をする

 

「海に嫌われ泳げなくなるのか……異能はまるで血鬼術の様だ。しかしその力が有れば更に強くなれるのか」

 

「興味ある?」

 

「有るには有るが、今すぐとは考えない。自身の才能の限界を感じたら食したい位だ」

 

「悪魔の実を食べなくても強くはなれるわよ」

 

「本当か!」

 

「えぇ、見聞色の覇気を覚えてみない?」

 

「見聞色の覇気?」

 

「そう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ? ウサギではないか?」

 

「そ、この子で見聞色の覇気を鍛えるの。失敗したら死ぬけどね」

 

「死ぬ!」

 

 まぁ見ていて

 

「キュ~」

 

 ズバンと地面を蹴りあげたウサギは砲弾のように首めがけて蹴りを繰り出す

 

 それを私は紙一重でかわしていく

 

 動きを最小限にして

 

「キュ~キュキュキュ」

 

 ズドン、ズドン、ズドン

 

 とかわす度に後ろに有る木が抉れ、木が倒れるが、それをも予測して避ける

 

「キュ~」

 

 10発目

 

 私はまた飛んできたウサギの蹴りをかわしながら腕に武装色の覇気を纏い、打ち落とす

 

「ギビュシュ」

 

 地面に打ち落とされたウサギは断末魔をあげて動かなくなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「凄い、まるで柱みたいだ!」

 

「柱が何かわからないけど、この技術は私の世界では誰にでも身に付けられたわ。鍛え方をわかっていれば。あとは」

 

「と、飛んだ!?」

 

「空中歩行術なんてどう?」

 

「知りたい! 言うことを聞くから教えてくれ!」

 

「わかったわ。じゃあここで毎日鍛えましょ! 頑張ったらご褒美も連れていくわ」

 

「ご、ご褒美とは」

 

「女……好きでしょ」

 

 コクコクと顔を真っ赤にしながら彼は顔が取れるくらい縦に首を振った

 

「正直者は好きよ。じゃあ頑張りましょ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サクマが現実を割りきるのに約3ヶ月、この頃になるとたまにディープやゴルス、グリーンの誰かも連れて食材採取に出掛けるようになった。

 

 サクマはまだグリーンに苦手意識が有るのか、グリーンと一緒の日は私達と別れて鉱山で働いているらしい

 

 で、衛生環境が良くなって肉便器にされていた1人、タキオンという馬の耳と尻尾が生えた女性(現在14歳)が普通に生活できるようになったので色々情報を聞き出したら

 

「苗字は捨てたさ、僕の名前はタキオン。高速の微粒子の名を持つウマ娘さ! いや、参ったよ。知らない場所に迷いこんで、話しかけたら拐われて、売られて、奴隷にされてさ! で、生きるために頑張ってきたのに用が済んだら肉便器落ちさ」

 

「それたま大変だったわね。一応助けたけどこれからどうする?」

 

 土下座しながら

 

「人間らしい生活をさせてください。役にたちますから」

 

「元の世界には戻りたくないの?」

 

「……戻っても間に合わないんだ。14歳は僕らの世界だとトレセンって学校に行かないと行けないんだけど、足が完治するまでまだまだかかりそうだし、戻っても夢が叶えられないんだったら恩人の手助けしたい……かな?」

 

「こちらとしては1人でも人の手が欲しいから手伝ってくれると有りがたいわ。あとこれ時計ね」

 

「あ、助かる。ご主人は……ラインだから貴方か。よろしくご主人」

 

「ご主人はこそばゆいわね……船長が良いわ」

 

「船長? 船乗りなのかい?」

 

「今からなるのよ。その為の仲間づくり中」

 

「へぇ、なら僕は何かな航海士かい?」

 

「何ができるかこれから教えて欲しいわ」

 

「ふ~ん、ま、天才の僕に不可能は無いね」

 

「ははは、天才ね。期待しているわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に天才だったのね」

 

「だから言ったろ。僕は天才だって」

 

 そこらにちばっていた物品から無煙火薬、防腐剤、サルファ薬をパパッと作り出してしまった

 

「凄いわ! どれも船だと必要不可欠じゃない!」

 

「そこを考えて作ったんだよ。どお? 役に立つでしょ」

 

「えぇ! 凄いわ! ……もし、その頭脳が有るのならお願いが有るのだけど」

 

「なんだい?」

 

「これの解析はできないかしら」

 

 私は鍵が4つかけられたキャリーバックを開け、ゴロゴロと定期的に見つけて6つに増えた悪魔の実を彼女に見せた

 

「悪魔の実と呼ばれる物で、食べれば海に嫌われる代わりに能力を授かる実よ。海に嫌われるは海を泳げなくなる……ま、カナヅチになるわね。あと海楼石と呼ばれる希少鉱石に触れると能力を封じられてしまうわね」

 

「そんな物が……これだけではわからないけど何か例は有るかい?」

 

「ディープとグリーンね。ディープはパラメシア系つまり超人系のイプイプの実のインパクト人間、衝撃を作り出すことができるわ。そしてグリーンはロギア系の自然系、ショクショクの実の植物人間。これにまだ居ないけどゾオン系の動物系があるわ。悪魔の実は2つ食べると食べた者は死ぬから2つ食べることはできないから開明が中々進まないし、貴重なの。1つ実験でタキオン、あなたが食べても良いわ。足が直ぐに完治するかもしれないわよ」

 

「ある程度実験してからにするよ……味は?」

 

「食べた人は必ず不味いと言うわ」

 

「なるほど……食べるときは胃袋を空にしておくよ」

 

「その方が良いわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最近ディープとゴルスとタキオンで何かやってるけど何をしているのかしらね?」

 

「私にもわからないけど、もうひとつの覇気をぶつけ合ってるって言ってたよ」

 

「もうひとつ……覇王色の覇気!?」

 

 タキオン加入から更に1ヶ月後、ディープとゴルスが妊娠していることがわかり、もっぱらグリーンかサクマのどちらかを食材採取に連れていっているから、昼間彼女達が何をしているのか知らなかったけど、覇王色の覇気をぶつけ合うことで特訓してたらしい。

 

 最初はディープが覚醒し、それに当てられたゴルスとタキオンが覚醒

 

 普通同じ船に3人覇王色の覇気持ちが居ることが無いのでできないトレーニング……覇王色の覇気をぶつけ合うことで覇王色の覇気の耐性獲得と更に強化できるとタキオンが言ってた

 

「覇王色の覇気も人の体の一部であるのなら負荷をかければ鍛えられる。才能がないとできないらしいからラインは残念だけど諦めて」

 

「バッサリ言うわね……」

 

「嫉妬かな? お姉さんが慰めてあげようか?」

 

「夜ベットでノックアウトさせてあげるわ」

 

「妊婦よ私。無茶すると子供に影響出るからだ~め」

 

「それより他の子……四肢無しのオチバって子と悪魔の実の能力者じゃないのになんか普通の力じゃない念なるものを持ってるカナエは?」

 

「カナエは順調に回復中で、独自の方法で体内治癒力を高めてるらしいです。オチバは現状だと喋れる様になっても厳しいかもしれません」

 

「……高額払って義肢を買うのも選択肢に入れておきましょうか。幸い仲の良いお医者さんも居ますから多少なら融通してくれるでしょうし」

 

「もう少し待てないかい? ロギア系か、パラメシア系か、ゾオン系かの大分類位ならできるかもしれないからさ」

 

「オチバさん次第ね。タキオン。焦ることは無いわ。時間をかけても安全性重視でお願い」

 

「うん。わかってる」

 

「で、こっそり聞いてるサクマはどうする? 見聞色の覇気も覚醒したことだし、後は空中歩行術だけど」

 

「その事なんだが、第3層には行かないのか? 更に稼げるし、強くなれる気がするが」

 

「確かにそろそろ向かっても良い頃ね。ただ、情報がまだ足りないわ。安全にいきましょ。私達は手足がモゲたら基本治らないもの。焦ってレベルダウンするより、安全にレベルを上げましょ。ね!」

 

「焦りすぎたか。すまない。そちらにも考えが有るのに」

 

「私達も覇王色の覇気が有れば更に効率良く深くまで潜れるのだけど、無いものねだりしても仕方ないからね。地道に頑張りましょ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「深度3くらいになると恐ろしいわね。頸はねウサギレベルが食物連鎖の下位になってるわね」

 

「こちらもそれだけ強くなれる」

 

「あの~、私も来て良かったのかなぁ~って」

 

「グリーン、今回はロギアの能力者であるあなたが居ないと死ぬ可能性が有るから、来て良かったじゃなくて来ないとこちらが死ぬわ! 苦手意識があってもサクマも我慢していることだし」

 

「頼みますから手が滑ったって言って首切らないでくださいよ! 武装色の覇気纏われるとダメージ入るので……というか死ぬから」

 

「気をつける」

 

「……きたわよ。皆、できるかぎり見聞色の覇気を切らさないように……死ぬわよ」

 

 電気を纏った熊が音速で私達が居た場所にタックルを繰り出してきた

 

 私とサクマはなんとか避け、グリーンも少し体を抉られたがダメージは無いようだ

 

「怖いわね。気を抜いたら死ぬ」

 

「どう倒す?」

 

「グリーン、一瞬でも足止めできない? 私が殴って体の軟らかそうな場所のガードを解くからサクマが止めを」

 

「「了解」」

 

「草結び! 更に肉食植物大パーティー!」

 

 グリーンは極太の蔦で熊の足をガッチリ固定し、更にゴルスに植物学を習い、更にこの島の固有種を体内に取り込み物にした肉食植物(別名パックンフラワー)を地面から生やして、熊の身体中に噛み付かせ、熊が全く動けなくする

 

 すかさず武装色の覇気で強化した私の右アッパーで顎を上に向かせ、サクマが水の呼吸という技を使いながら首をハネた

 

「このサイズだと1体4000ドルらしいわ。肉も沢山取れるし、雇った運送業者の所まで持っていって、これを詰め込みましょ。繰り返せば今日だけで2万ドルは行くかもしれないわね」

 

「収入が3倍近く増えるね! 皆が居たらどれだけ稼げたか……」

 

「こればっかりは仕方ないでしょうに……生き物の殺気に触れながら特訓できて、尚且つお金になるのだから頑張りましょうね!」

 

「おう」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「改めてうちはカナエや。よろしゅうな!」

 

「へぇ、あれだけ喋れなかったのにもうそんなに回復したのね」

 

「今回声を完治するまで代償のして能力に焚べることで、自身の自然治癒を限界まで高めたんや」

 

「面白いわね」

 

「うちらの世界だと念って呼ばれとってな、それによって身体が劇的に強化され、人に合った能力を得れるんや……うちの世界の人限定やけど」

 

「へぇ」

 

「助けてくれたお礼に能力について教えるわ。うちの能力は等価交換や。身体の価値有るものを代償に、別の身体機能を底上げするんや」

 

「なるほど……? じゃあ奴隷になった理由は?」

 

「この島の住民うちより普通に強いんや。奴隷商に拐われて、痛いから回復するために念使ったら便器落ちや」

 

「それは災難ね」

 

「何でもするから仲間に入れて~な! 能力のおかげで勉強は得意やから」

 

「あら。じゃあ会計や、物資の管理をお願いできるかしら。船で怖いのが食料、医療品、生水不足なの。頼めるかしら?」

 

「やる! やらせてほしい! ……できれば戦闘技能も教えてや!」

 

「えぇ、最低以上は鍛えるわ」

 

「サンキューな! えっと」

 

「ラインでも船長でも良いわ」

 

「じゃあ船長!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……マタ来タノ」

 

「えぇ、あなたを人に出来るかもしれない物の目処がついたわ」

 

「ホ、本当カ! 私ハ生キナガラエラレルノ!?」

 

「それが仲間入りの条件でしょ。これを食べなさい。機械だろうがカラクリだろうが、無機物だろうが悪魔の実は食べられる前例がある。さぁ私の仲間が解析した悪魔の実ゾオン系の悪魔の実を食べてみなさい」

 

「ア、アァ……」

 

 諦めていた。

 

 私の体はもう長くないと

 

 1回体が爆発してほぼバラバラになったのを流れ流れてこの島に迷いこんで残ったパーツと余った部品で繋ぎ合わされてほぼ毎日組み立て代と言われて背負わされた借金を返すために、僅かな収入を返済し続けて……メインの頭脳チップの経年劣化で限界が近くなって……

 

「……夢にまで見た。機械ではなく人になれるなんて」

 

「やっぱり美人だったわね。ヒトヒトの実のモデルは……似合ってるわ。天使さん」

 

「天使……ありがとう。神様。この巡り合わせと運命にありがとう……うわぁぁぁ」

 

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、ライン、ゴルス。この悪魔の実って世界に同種は存在しないんだよね? 本当に」

 

「タキオンどうしたの?」

 

「この実だけ明らかに人工物だよ」

 

「え?」

 

「人造悪魔の実ってこと!?」

 

「えぇ、明らかに人の手でこの実は改造されている。ゾオン系なのは他の天然物と比べてわかってるけど成分解析したらさ……ほら」

 

 タキオンはびっしり書かれた数式の図面を机に広げた

 

「悔しいが、僕の専門分野から離れてるからなんとも言えないけど……リンゴなんだよ。成分がほぼ」

 

「リンゴ? 何で悪魔の実がリンゴなの?」

 

「表面13%悪魔の実成分、未知8%残りはリンゴの成分。そして形が13、8、5、2、1の黄金率で出来上がっているんだ。これが人の手で出来てなかったら神のつくりし物だよ」

 

「「神の悪魔の実?」」

 

「この実を拾ったのが町の浜辺だから流れ着いたと見て……君の世界には悪魔の実を人工的に作り出せる場所がある」

 

 

 

 

 

 

「ありがとう。本当に……ありがとう。約束通り仲間になるよ!」

 

「……え、えぇ。よろしく名前は……」

 

「何でも良い。付けて欲しい!」

 

「エンゼル。まんまかしら?」

 

「エンゼル、エンゼル。認証したよ。元アンドロイドの天使! ラインさん、いや、ライン船長。あなたに私の知恵と智識を渡します!」

 

「よろしくねエンゼル」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、半年が過ぎたけど……うん、4年半後に決めたわ」

 

 全員が灯台の下に集り、グリーンの能力で作られたテーブルと椅子に腰を下ろし、私の話に耳を傾ける

 

「まず4年半でカール提督からこの船を購入するわ。金額は50万ドルと言われたけど、皆で頑張れば手に届くかもしれないわ。次に仲間予定のオチバの回復は順調、手足が無くて偏食だったから障害がいろいろ残っているけど、エンゼルの漢方やタキオンの薬で徐々に回復しているわね。次にケンジだけど、義足を希望したわね。悪魔の実よりも確実を取りたいのだと言ってたわ」

 

「それなら私が責任を持って造ります。元アンドロイドで、機械いじりも得意なの」

 

「もしかして潜水艦もいじれる? エンゼル?」

 

「いじっていいならいじりたいかな。無駄がまだ多いからこの島のガラクタでも集めれば、船の近代化できますよ」

 

「……ガラクタで近代化か。ドイツ海軍の奇跡の潜水艦だったんだけどな」

 

「完成はされてるよ。だけど50人規模の潜水艦をごく少数で動かすから改造しないと、4年半仲間集めで終わるよ」

 

「そうね……私とゴルス、ディープは気象とかの情報は渡せるけど、帆船以外の船の知識はディープが軽く教わっている以外無いわ。だからディープとカール提督と相談しながら改造してちょうだい」

 

「わかったよ」

 

「今後の方針ね。仲間集めは継続するけど、お金儲け中心、町に行くときは私かサクマのどちらかと必ず一緒に行動、ここの覇気習得、個人戦闘力や技能を磨く。以上ね」

 

「あ、後余裕が有れば私達の世界の常識をお姉さんが教えるわ。色々知ってないと不味いことが多々あるから」

 

「じゃ、今日は私が食事を作るから皆は楽に座っててね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここの食べ物は本当に美味しいものを沢山作れるわね。……万国も良いのだけれども、甘すぎるのよね……普通の料理の最後に甘いものは取るべきなのよ」

 

 この島の食材を使った普通の料理を私は作る

 

 ラインも万国出身、しかもシャーロット一族なだけあり、料理は上手い

 

 ただどうしても菓子類の方が上手に出来てしまうので、しっかりとしたコックを船に乗せたいから料理人のケンジを仲間に誘った経緯がある

 

「ディープもゴルスも普通以上には料理は出来るけど……郷土の料理が多くて毎日は辛いのよね……さてできたわ」

 

 ピザとリゾット、ちょっとした小物を作り終えた私は、料理を持って皆が待つ部屋へ持っていくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……私はどうなるのかな? ……生きていて良いのかな……生きたいと思うけど……四肢が無いし……どうしましょう? ラインさん?」

 

 独特な間で話すオチバという少女は痛々しい生傷が沢山合った

 

 恐らくこの島に迷いこんで来る前に付いたと思われる古傷だ

 

 四肢も無く、臓器の一部も恐らく障害がある彼女だが、目は死んでいなかった

 

「オチバ。あなたにこれを食べてもらいたい」

 

 私はロギア系の悪魔の実を3つ取り出した

 

「悪魔の実。あなたの体を治せる可能性が有る果実よ。悪魔の力を手に入れる代わりに、海に嫌われるわ。だけど持って3年のあなたには必要でしょ? この島じゃ、女性は奴隷以外は治療してくれない。あなたを私は購入したけど、治療しても延命にしかならないなら……これの方が良いでしょ? 根本的に治るわよ手足も、体内の臓器も……」

 

「……都合がよすぎやしないかな? ……残り時間が刻々と迫るのはわかる……だけど食べれば治るなんて聞いたこともない……まさしく悪魔の果実」

 

「だから悪魔の実なのよ。どうする? 私はあなたの持つ医学と戦争の経験を買いたい。対価それの対価よ」

 

 オチバとい少女は医療忍者、もしくはくノ一という名前の職業にここに来る前は従事していたらしい

 

 戦争が発生し、医療が使えるから最前線での治療を行っていたら戦闘に巻き込まれ【ロマンス】されたらしい

 

【ロマンス】後、手足をもがれて川に捨てられ、この島に流れ着き、口と強力過ぎる止血剤で命は助かったものの、薬の副作用で体内はボロボロになり、肉便器として生活で衰弱した体は限界を超え

 

(私が助け出さなければあと3日で亡くなっていたわね。ここに運んで安静にさせて、私達の持ち物だった薬を使って生き長らえたけどね)

 

「……選択はこれしかない!」

 

 ガジリ

 

 首を動かして真っ正面に合った悪魔の実を噛る

 

「おめでとう。これであなたは生き長らえたわ。そして……土人間かしら? ツチツチの実だったのね」

 

 土で手足の形ができていく

 

「おぉ……土遁の術でもないのに土で体が」

 

「うふふ、驚いているわね。あなたは土と一体化した土人間になったわ。これであなたは打撃も斬撃も無効になったし、手足の様に地面を自在に操れるわ」

 

 土で彼女は自身の分身を土で作り操ってみたり、刃物(クナイ)を作り出して部屋の壁に投げつけてみたりした後

 

「……従事する……ラインさんを契約者として……」

 

「これで私、ディープ、ゴルス、タキオン、サクマ、エンゼル、カナエにオチバで8人。連れ回してるけどグリーンにも一応話を聞いて船に乗るか聞かないとね。そしてケンジを誘えば10人……よしいけるわ」

 

「……何が」

 

「ふふ、4年半後にこの島を飛び出して航海する為に必要な人材が揃ったってことよ。現在の目的地は【黄金郷シャンドラ】……ゴルスの一族が到達した伝説の土地よ

 

「……黄金には興味はない」

 

「まま、そこに行くまでに沢山の冒険があるわ。体が治ったのだから楽しみましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ディープ! ゴルス頑張って!」

 

「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー」

 

「いやー、きついね」

 

「エンゼル、タキオン、オチバ大丈夫なの?」

 

「大丈夫、どちらも正常。安心して船長」

 

「いや僕に言われても……お産は専門外だよ」

 

「……増血薬は作った。……大量出血死は無い」

 

「そ、そう」

 

「そわそわしないの、僕と外で待ってよっか」

 

「いや、見届けるわ」

 

 程なくして元気な男女が生れた

 

「ディープの子は女の子だからジェンティル、ゴルスは男の子だからリョテイにしましょ」

 

 2人……いや、4人の無事を喜びながら私は考えていた名前を言う

 

「うん、良いね。リョテイか。カッコいい子になるんだよ」

 

「ジェンティル……やさしい子になりますように……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 子供達が産まれてから1週間が過ぎ、母子共に安定した頃、エンゼルと町にある料理長に誘ってるケンジの働いている店に私は来ていた

 

「へぇ、子供産まれたんだ。それは目出度いな」

 

「でしょ~、ケンジも見に来なさいよ」

 

「あぁ、義足が完成したらこんな店さっさと辞めるわ。お陰で借金も返済できたからな。悪かったな大金払わせて」

 

「良いのよ。それぐらい貴方の腕が欲しかったの。エンゼルどう?」

 

 休憩中のケンジの足の接合部のサイズをエンゼルが測る

 

「微調整すればいけそうだよ。あと1週間後には出来るよ」

 

「そうか頼むぜ! 車椅子だとどうしても不便だからな」

 

「さて、未来の料理長殿、何か船に要望は有るかしら?」

 

「キッチンの図面は見せてもらったが、もう少し広くできないか? せめて居住区の一部を冷凍庫にしないと長期航海時に食料がきついぞ」

 

「一応潜水艦内でこの島の野菜の栽培はできそうよ。ツチツチの能力で野菜の成長促進とタキオンとエンゼルが作ったLEDライト? って言う光る小さい粒で野菜が成長するらしいの」

 

「となると動物性たんぱく質不足を気を付けないといけないか? 海王類って言う巨大な魚が居るらしいからそれは大丈夫か? なら木になる果物類と糖分か問題は……」

 

「あら? 熟考モードに入ったわね。……長いから私達は帰るわね。お金は置いておくわよ。ウェイターさん私達は帰るわ。お代はここに置いておいたわよ」

 

「はいかしこまりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ある日のこと、私はカール提督に1対1で戦争について学んでいた

 

「西暦1939年ポーランド侵攻。陸軍は殲滅戦理論に沿った侵攻計画、兵力差、挟み撃ちでポーランドを地図から消した」

 

「中々私達の世界だと難しいわね。兵力差も個人戦闘力で引っくり返る。どんなに兵士が居ても、個々が強くなければ1人の強靭な個人に倒されてしまう」

 

「僕が言いたいのはそうではない。殲滅戦理論は前に教えた通り古い戦術だ。それでも外交で挟み撃ちに出来てしまう。どんなに強い国、どんなに強大な国土が有れど、外向的に負ければ不利になる。政治力だ」

 

「政治力」

 

「覇王色の覇気というものが覇王になる素質だとしても、そんな物より僕は政治力の方が王には、人の上に立つのには必要だ。それが無くて上に立った時、下の人は必ず不幸になる」

 

 私はまず母親であるシャーロット・リンリンことビッグマムと私が家出する前に処刑されたゴール・D・ロジャー、白ひげと天竜人、プロデンス王国のエリザベローII世とドレスローザのリク王が思い浮かんだ

 

 母は政治力は白ひげに負けているが、覇王であることは疑いようがない。

 

 ただ、万国の国民が本当に幸せなのかはわからない。

 

 ロジャーは政治力は皆無だと思う

 

 海賊王にはなったけど……巨大勢力を作ることもなく時代を作って消えていった

 

 白ひげがたぶん海賊達の中で一番政治力は有ると思う

 

 縄張り内は基本平和らしいから……

 

 天竜人は論外

 

 政治力ではなくただの過去の権力が全て

 

 プロデンス王国やドレスローザの王達は政治力は有ると思う。だけど私が想像できる政治力と違う気がする

 

「……ねぇ、カール提督、私、政治力って言うものを詳しく知りたいわ」

 

「そうか……もう一度歴史を学ぼう。僕の世界と君の世界の……国の歴史を」

 




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