新世界の王子だった者   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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強敵とシャボンディ

【ねじれ島】

 

【異空間と繋がる時間の壊れた島】

 

【その島には様々な人種、様々な物、様々な技術がある】

 

【私達はここで5年を過ごした】

 

【ゴルスとタキオンが悪魔の実を食べて能力者になった。どちらもロギア系でゴルスはサンサンの実の太陽人間、タキオンはルナルナの月人間に】

 

【9人の仲間と潜水艦という特殊な船を手に入れ、ディープ、ゴルス……更にはタキオンと深い仲になり、皆との子供も授かった】

 

【ディープのジェンティル、ゴルスのリョテイも今では元気に走り回って遊んでる】

 

【その子達の他にディープは男の子が2人、キセキとコントレで、それぞれ3歳と2歳】

 

【ゴルスも3歳にドリジャ、2歳にフェスタと男の子が産まれてる】

 

【タキオンは今年にスカイが産まれた】

 

【タキオンの子は女の子で、しかも母親のタキオン譲りの馬の耳と尻尾がついていた】

 

【後はサクマとグリーンが結婚した】

 

【あれだけ首斬ると騒いでいたのに、今ではいっつも寄り添って歩いている】

 

【グリーンもサキー、スターと1歳と0歳の女の子を授かり、今も子供がお腹の中にいる】

 

【グリーンに結婚してから船に乗るか聞いたら「え? 仲間になった気でいたの私だけ! 酷いライン船長酷いよ!」と言われてしまった】

 

【自業自得、その後の土下座は嫁達や仲間から笑われたっけ】

 

【ケンジとエンゼルも良い感じだし、このまま何事もなく修行期間が終わりますように……】

 

「ふふ、そろそろね」

 

「何を見ているんだい?」

 

「あぁ、タキオン。いや、日記を見返していたのよ。あと1週間で、長かったこの島ともお別れ……覚悟は良い?」

 

「勿論。さぁ、不思議な海の世界を見せてくれよ。旦那様兼船長さん」

 

「えぇ、退屈はさせないわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 私はカール提督に約束の50万ドルを渡した

 

「確かに50万ドル頂いた。君達にこの船(UボートXXI型)は譲ろう」

 

「ありがとうカール提督」

 

「……餞別としてこれを受け取ってほしい」

 

 渡されたのは赤い布地に黒い鉤十字のワッペンだった

 

「これは僕の国の国旗だった物をワッペンにしたんだ。私の世界だとこれを掲げるだけで捕まるが、これを掲げて皆戦ったんだ。その意思を継いで欲しい。あとは僕の戦訓が詰まったノートだ。僕の半生を詰め込んだ。これも受け取ってほしい」

 

「確かに受け取ったわ。カール提督。そうだわ、カール提督、私達船は有るけど、名称がないわ。つけてくださらない」

 

「そうだね……Z計画。僕の国の夢の海軍計画からZの1文字はどうだい?」

 

「……Z……Z戦闘団と仮名にしましょう。計画のように大艦隊に私達がなるか、それとも冒険者で終わるかはわからないけどね」

 

「それで良い。じゃあ元気でな」

 

「えぇ、この5年間は一生忘れないわ。ありがとう。さよなら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上段と下段の時計が一致した時、私達の船、Uボートは出港した

 

「さぁ、戻りましょう。グランドライン後半の海、新世界へ」

 

「ふふ、エネルギーは常に送るわ。お姉さんの人工太陽でね。エンゼル制御は頼むわよ」

 

「けっこう大変なんだよこれ。間違えたら壁が溶けるからね」

 

「僕の月の力でなんとか……は、ならないか」

 

「そしたらツチツチの能力のオチバを呼ぶよ!」

 

 なんとも私らしく騒がしい出港だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……下段の時計が」

 

「ERROR……エラーを示しているわね」

 

「ということは」

 

「ようこそ、私達の世界へ。偉大なる航路、グランドラインへ!」

 

 5年ぶりの世界の帰還

 

 世間はどの様に変わったのか、私は腕に新世界用のログポース腕に巻き、机にアップルナイン島のエターナルポースを置いた

 

「さぁ、冒険の始まりよ。目指すは黄金郷【シャンドラ】。その為にこのグランドライン後半から前半へ移動するわ。エンゼル、外海に出て機関部の調子はどう?」

 

「大丈夫だよ。改造した燃料室の人工太陽も安定。酸素供給システムも平時通り」

 

「よし、じゃあ食事にしましょ。こっちは18時を過ぎたわ。ケンジ料理長、今日のメニューは?」

 

「根菜カレー、シーチキンサラダ、牛乳、オニオンスープ、デザートはプリンだ」

 

「まぁ、美味しそうね。皆、早く食堂に行きましょ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「【オハラ】で【バスターコール】!?」

 

「【スカーレット王女】が病死!?」

 

 約5年、私達はアップルナイン島に着くと、ゴルスに私とディープ以外の仲間や子供達を任せ、ねじれ島でドルと交換した金を換金屋でベリーに換金し、そのまま新聞社で約5年分の新聞を手に入れ、船内の資料室にまとめる作業を始めた

 

 ゴルス達はアップルナイン島でバカンスを楽しんでいるが、私とディープは2つの興味深い見出しに驚いていた

 

「オハラ……全知の樹のあるウエストブルーの島が……なぜ? そしてニコ・ロビンという少女がバスターコールの軍艦を6隻も沈められるかしら? 何か隠されてるわね」

 

 私はオハラのバスターコールが特に気になっているなか、ディープは祖国のドレスローザの王女の病死を悲しんでいた

 

「スカーレット様が……」

 

「そんなに慕っていたの?」

 

「えぇ、お転婆の姫様で、1市民だった私挨拶や、教会に来られた事もありました。……ドレスローザを出てますが、王族は今でも慕っています」

 

「そこまで好かれる王族も凄いわね」

 

「……ただあんなに元気だった人でも亡くなるときは亡くなるのですね」

 

「人間だもの。海賊王だったロジャーも最後は無抵抗で処刑され、更に前の悪魔と言われたロックスというビッグマム、カイドウ、白ひげを従えていた海賊も海戦で死ぬ。グランドラインには未知の病もあるわ。人はいつか死ぬ」

 

「……ライン」

 

「でも足掻くだけ足掻くけどね、私ならば。でしょ。子供や仲間を失いたくないもの」

 

「やっぱりあなたが旦那で良かった。ラインあとあなた死んだことになってるよ」

 

「へぇ……【手配書が死亡】で取り下げられてるわね。いやぁ良かった良かった。でも女装と化粧で姿は変えておきましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【アップルナイン島】

 

 大きなリンゴと小さな8つのリンゴの形をした土地で形成されている島で、特産物はリンゴ

 

「へぇ人攫いってどこにでもいるんだね。いや、海賊なのかこれが」

 

「タキオン大丈夫? こっちは絞めて海軍に突き出して懸賞金貰ってこようかしら」

 

「あぁ、そうしてほしい。スカイも気を付けるんだよ」

 

「はいタキオンママ!」

 

 治安はあんまりよろしくないらしく、白昼堂々と人攫いが居るような島らしい

 

「でもコイツら弱いねゴルス。僕の覇気に絶えた猛者も能力無しの武装色の蹴り3発で沈むか」

 

「光速の蹴りは無理よ。見聞色の覇気でも避けるのが難しいもの」

 

「いや、でも今の海賊で1億なんだろ? ねじれ島だとザコ以下だよコイツら」

 

「そう言わないの。でもラッキーよ。グランドラインの初戦闘がこれで。私も良い経験になったわ。エンゼル達や私達の中で弱い部類のカナエでも配下の連中は無双していたものね」

 

「ん? 何か話しとる?」

 

「あ、カナエお疲れ様。どう? 初戦闘は?」

 

「なんだったんやあいつら? 弱すぎちゃう? あれなら覇王色の覇気やっけ? あれのぶつけられる稽古の方がよっぽど命の危機を感じるんやが……って!? オチバ何やっとるん!?」

 

「……生きてる臓器の回収」

 

「うわ、グロいね。どうするんだいそんな物」

 

「……こうする」

 

「え! え!? 何やってるの!?」

 

「秘術・地怨虞」

 

 ツチツチの能力で出来ている手足から黒い大量の糸が、先ほど海賊から抉り取った生きた心臓に結び付き

 

「……成功」

 

 黒い糸が集まった丸い物体が出来上り、それに狐のお面をオチバはつける

 

「……戦争前にとある忍者が使っていた……秘術を見てから、医療忍術と合わせて……できないか試していた」

 

「口からも糸が出てるけど大丈夫なの?」

 

「……これ1本1本で仲間の腕や足を切断されても……くっつけて治すことが出来る。あとこの術は命の予備を作れる」

 

「命の予備!? 不死やないか」

 

「……擬似的な不死になれる。……あと人を対価にした忍術だから強力」

 

 オチバは更に瀕死の海賊3名から心臓を抉り、黒い塊にお面を付けていく

 

 猿、兎、獅子

 

「……自身を入れて5つのストック……ツチツチの能力とこの忍術、武装色の覇気なる体術で……私は……ようやく上忍クラスになれる」

 

 元砂隠れの里出身、中忍医療忍者オチバ

 

 医療忍者の定義が確立していない時代の先鋭的忍者であり、戦時中に人体実験も行っていた

 

 手足を失い、奴隷以下の扱いでも、復活し、4年半で更に強くなった

 

 新世界で通用する武装色の覇気とロギアの能力を身につけて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジェンティル~パーンチ!」

 

「あ、いて! やったな!」

 

「お姉ちゃんがんばれー」

 

「まけるなリョテイ兄!」

 

 子供達が私達が船を停めている近くで遊ぶなか、私はゴルス達から海賊に襲われたことを聞いた

 

「ポマード海賊団……聞いたこと無いわね。それでも新世界に来るってことは相当運が良かったんでしょうね。……海軍にあんまり関わりたくなかったけど化粧でばれないかしら……一度新世界の賞金首の一覧を貰えないか聞いてこようかしら」

 

「私が行くよライン」

 

「ディープ良い?」

 

「ええ」

 

「でも強くなったね。昔は海賊なんて関わらないが吉だったのに、倒せると金塊が動いているように見えるわ」

 

「ロギアでも油断しないの。万が一海楼石製の武器だと危ないのよ」

 

「大丈夫よ。油断はしないわ」

 

「不安よ……ま、良いわ。どう? 皆、この島を見てというより食材やら武器やら道具やらは」

 

 まずタキオンが発言する

 

「化学が進みが遅いね。ただ電伝虫は気になる。悪魔の実の研究と平行して電伝虫の研究も良いかも。あとは病気だね。この世界のカルテが欲しい所だ。情報がないと薬の作りようがない。ま、薬草や毒草、薬や薬品類は一式購入できたから満足だけどさ」

 

 続いてグリーン

 

「参考にできそうな植物がこの島で変異した巨大なリンゴの木くらいしか無かったですが、街は海賊に襲われたくらいでねじれ島に比べれば治安はとても良いと感じ足した! あと普通にレストランのアップルパイ美味しかった」

 

「ケンジは?」

 

「缶詰の技術が未発達なのがよ~くわかった。保存食が瓶詰めだらけだったからな。そりゃ海で死ぬやつ多いわ。ま、食材の質は良い。島の名前らしくリンゴに至っては俺の居た世界でもスイーツの世界大会クラスの特殊な時くらいじゃないとまずお目にかかれないくらい質が高かったな。買い込んでジャムや白ワインとレモンでつけたり、冷凍室にくるんでから密封して保存した」

 

「流石早いわね」

 

「下ごしらえは早くしないと食材が痛むからな」

 

 そしてエンゼル

 

「本当に機械があんまり無いんだね。この島だけかもしれかいけど……電伝虫だっけ? あんな生物が居たら確かに科学が発展しないのもわかるけど……」

 

「電伝虫も悪い所が有るのよ……電話中は盗聴妨害電伝虫が居ないと海軍や世界政府の特殊部隊、それなりに力のある海賊に電話が盗聴されまくるのよ」

 

「うわぁ……それは酷いね。ま、電話も似てるけどさ」

 

「まぁ、私達は糸無し糸電話とエンゼルが作った無線機もあるから電伝虫は映像を映す映像電伝虫、写真を撮る電伝虫、緊急の用件を聞く普通の電伝虫の3匹居れば良いわよね……」

 

「え?」

 

「え?」

 

 少し場の時間が止まる

 

 私はえ? と言ったタキオンに恐る恐る聞く

 

「タキオン?」

 

「僕の研究として100匹の色んな電伝虫買ったよ?」

 

「……」

 

「「「……」」」

 

「タキオン、30分一緒に寝室行こうか」

 

「……あれ? 僕やらかしたかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え~、尋問の結果、電伝虫及びその機材、飼育セットで500万ベリーを勝手に使っていたらしいことがわかったので、お仕置きしたわ」

 

「……ちなみにタキオンは?」

 

「部屋でぐったりしてるわ……話を戻すけど次はリスキーレッド島に行くわ。この島は多少の危険は有るけど、潜水艦で近海を留まって、その後海底の魚人島で補給してからグランドライン前半に向かうわ。……で、このアップルナイン島でこの船を海底1万メートルの水圧に耐えられるように改造を行いたいの」

 

「い、1万メートル!? この船をそんな改造したらせっかくした近代化回収を更に再設計しなおさないと……それでもこの島の素材だけではできない!」

 

「エンゼル落ち着いて、この世界には海底1万メートルに行ける船の加工方法が有るのよ……シャボンコーティング法、とあるマングローブの木々から出るシャボン玉を船にコーティングする方法よ。この島に来た理由はコーティングが出来る会社が数社有るからよ」

 

「シャボン玉をコーティング!? 本当にこの世界は不思議が一杯だね……元アンドロイドの私の居た世界でも科学を軽く凌駕する物はあったけど……ここは生物や自然物質が凄い!」

 

「だから海賊に襲われるような島だけどあと10日はここに留まらないといけないから、基本バカンスしていてちょうだい」

 

「「「了解」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コーティング加工会社はここね」

 

 私は1人で街で加工会社の噂話を聞いてから、一番評判が良いコーティング加工会社を選び、そこに加工を依頼しに行った

 

「失礼、中型船(ワンピース世界の大型船だと巨人族が乗るような巨大船や、海軍の大型軍艦とかになる)のコーティングの依頼をしたいのだけど」

 

「お嬢さんいらっしゃいませ。どうぞ席にお座りください。ただ今担当をお呼びしますので」

 

「えぇ、ありがとう。頼むわ」

 

 担当の男がやって来たのは席に座ってから30秒もたたずだった。

 

「初めまして、担当のオペラドンです。よろしくお願いします。早速ですが、お客様の船の外装を記録した物か、設計図はありますでしょうか? 無ければ現場に案内して貰いたいのですが」

 

「あぁ、有るわよ。これが写真で、これが設計図ね」

 

「確かに……少々お待ちください。ただ今見積りを出しますので」

 

 

 

 

 

 

「見積りが出ました。費用はおよそ500万ベリー、加工期間は5日です」

 

「あら思ったより期間は早いわね」

 

「腕の良い職人達が居ますので」

 

「じゃあ契約するわ。前金は半額の250万ベリーでよろしくて?」

 

「はい」

 

「じゃあこれで頼むわね」

 

 ドンと札束を鞄から取り出し、それを積み上げていく

 

「おぉ……今集計しますのでお待ちください」

 

「えぇ、頼むわね」

 

 

 

 

 

 

 無事加工依頼をした私は、ディープが海軍から貰ってきた手配書の束と新聞を眺めていた

 

「白ひげ海賊団に【0番隊と斬り込み隊】が新設ねぇ……0番隊は隊長はまだ決められてないからブラフかもしれないわね。もしくは補給部隊かしら? 斬り込み隊は【白ひげ海賊団初の女性隊長】……名前は【チルノ】? 幼いのに隊長格とは凄いわね」

 

「白ひげ海賊団もビックマムやカイドウとの勢力争いが凄いからね。新設された部隊長が幼い女の子のが気になるけど」

 

「ま、白ひげの縄張りを荒らすわけでもないから、早く新世界から出ましょ」

 

「全くだね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 コーティングが無事終わり、補給も完了させた私達Z戦闘団(仮名)はリスキーレッド島に向けて出港した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【リスキーレッド島】

 

【燃える続けるリスクある島】

 

「……火が……消えてる」

 

「ディープ? 何が見えたの?」

 

 ディープが潜望鏡と航海図、リスキーレッド島に向けたエターナルログポースを忙しなく見ながら、火が消えてると呟いた

 

「あら? 本当に火が消えてるわね。燃え続ける島じゃなかったかしら?」

 

 潜望鏡を代わったゴルスも火が消えてると言った

 

 そもそもなぜ燃え続ける島に近づきたいかは、近海に海王類が少ない、燃え続けるということでエンゼルやタキオン、グリーンが石油や天然ガス、石炭等の可燃性地下資源があるかもと興奮していたからだ

 

 それらが有れば、便利な物が作れるらしい

 

「でも消えてるわね……ん? 何かしらあれは? ……向日葵?」

 

 焼け焦げた大地から向日葵畑が船が近づくにつれて見えてきた

 

「……サクマ、ディープ、タキオン、ゴルス……それと私で上陸するかもしれないわ。周囲の安全を確認してからゆっくりシャボン玉が割れないように浮上してちょうだい」

 

「「「了解」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは……酷いな」

 

 数十隻の船、惨殺された死体それらが向日葵畑の外側を囲むように転がっていた

 

「……ゴルス」

 

「えぇ、向日葵の真ん中に1人とてつもなく強いのが居る」

 

「……相手も気がついてますね……これは」

 

 上陸したのは失敗だったか。

 

 私の久しぶりに好奇心で危険に合うとは昔から変わらない悪い癖だ

 

「……逃げれるかしら?」

 

「無理そうだね。僕らに挨拶しに来た様だよ……来る!」

 

「任せろ!」

 

 サクマが刀を構えて皆の前に出た瞬間に光線が飛んできた

 

「でりゃぁぁぁあ!!」

 

 5年でサクマの剣技は洗練され、刀身が凄まじい握力と教えた武装色の覇気で真っ赤になり、漏れ出た覇気で稲妻が腕から刀身がバチバチとしていた

 

 そんな力強く振り下ろした刀と遠方から放たれた極太の光線は接触時一瞬止まった様な錯覚の後、ビームは縦半分に切断された

 

「……俺の見聞色の範囲内にも敵が入った。敵対心が凄まじい事だけはわかる」

 

「全員警戒」

 

 

 

 

 

 

 

 程なくして殺気を放つ人が現れた

 

 緑色の髪、紅い瞳、白い日傘、カッターシャツ、チェックが入った赤色のロングスカートを着用し、更にその上からロングスカートと同色同柄のベストを羽織る女性が現れた

 

「あら? 殺せなかったわ。……ふ~ん。久々に遊べそうね」

 

「逃がしてはくれないかしら?」

 

「嫌だわ。私の花畑に入ってきて歓迎しないなんて……ねぇ」

 

 日傘を折り畳み、そのまま縦に目の前のお姉さんは振るってきた

 

 私達とお姉さんの距離は約20メートル離れていたのに、見えない斬撃が飛んできた

 

 私達5人は認知範囲、精度に違いは有れど見聞色の覇気を新世界で通用するクラスには磨かれている

 

 ゴルスに至ってはカタクリ兄さんの域にもう少しでたぶんなる

 

 そんな私達だから、見えない斬撃を紙一重でよけれた

 

「……」

 

 後ろを振り向いた私は、軽く振るっただけで、地面だけでなく海をも真っ二つにした斬撃に驚いた

 

「来る!」

 

 ディープが一歩前に出ながら呟き

 

「リトルインパクト」「うふふ」

 

 ディープの十八番のインパクトシリーズで予備動作が無く、反動も少ないリトルインパクト

 

 武装色の覇気で威力も上がっており、海王類なら一撃で葬れる技を目の前のお姉さんはただのパンチで相殺した

 

「ツインインイン?!」

 

「足元がお留守よ」

 

 踏み込んでから右、左のパンチを繰り出そうとしたディープの足に植物の蔓が絡まり、動けなくなっていた

 

「ディープ!」

 

 私は手刀で植物を切り裂くとお姉さんは私達に傘を向け、ビームを放つ

 

「おっと、そうはさせないよ」

 

 ゴルスが見聞色の覇気でお姉さんの動作を感じとり、ビームの射線上に入り、体から熱線を放ち相殺する

 

「プロミネンス……まだ出力は上がるわよ緑髪の人」

 

「あら? 人なんかの弱い生物と一緒にしないでくれる。私は風見幽香。花を操る程度の能力でフラワーマスターと呼ばれているわ」

 

「……ビームは花に関係ないでしょうに」

 

「……可愛い男ね。名前は」

 

「……ライン」

 

 冷や汗が止まらない

 

 覇気ではなく、純粋な殺気に対して……いや、草食動物が肉食動物に遭遇したような感覚と言えばわかりやすいかしら

 

「おっと、忘れてもらっては困るなぁ」

 

 タキオンから光輝く黄色のビームが放たれる

 

「月光……って便利な傘だね。20cmの鉄板なら焼ききる位の威力で放ったのに」

 

「あら、私の日傘はその程度なら遮るわよ」

 

「まずっ!」

 

 タキオンを庇うように私は幽香の飛び蹴りを、全力の武装色を纏った足技で相殺する

 

「あら防がれたわ」

 

 その隙にディープが横から、サクマが上から、ゴルスが私の後で技を放つ

 

 タキオンは皆が技を放った瞬間に空中歩行術で上空に退避する

 

「甘いわね」

 

 ディープのツインインパクトは幽香が地面を強く踏み込み、盛り上がった地面の板でガード、サクマの剣技は左手でいなし、ゴルスの熱線も傘からビームを放って相殺する

 

「月石」

 

 タキオンの体から尖った月の石を大量に飛ばす

 

 私達は見聞色でわかるので即座に避けるが幽香は……

 

「弾幕にしては汚いわね」

 

 色とりどりの弾幕で相殺、相殺している間にも傘からビームを放ってくる

 

「水の呼吸弐ノ型水車」

 

「コロナガードからのコロナループ」

 

 サクマは剣技でビームを斬り裂き、ゴルスはプラズマの層を作りガードしながら、そのプラズマを螺旋状にしながら幽香に飛ばす

 

「鬱陶しい」

 

 拳を振るった風圧と巻き上がる砂埃でプラズマをガード、残った熱風も傘で防ぐ

 

「そこ」

 

「甘い!」

 

 私の拳は幽香に入ること無く、カウンターで飛んできた右フックを私は顔に直撃して吹き飛ばされてしまう

 

「あら? 生きてる」

 

「ケホッ……口の中が切れたわ」

 

 咄嗟に顔に武装色の覇気を纏ったおかけで潰れたトマトの様にはならなかったけど危なかったわ

 

 走馬灯が見えた

 

「ライン大丈夫ですか!」

 

「ディープ大丈夫、前の敵に集中して」

 

(ママには及ばないけどカタクリ兄さんよりは確実に強いわね……ペロス兄さんとカタクリ兄さんの2人が揃えば抹殺可能かもしれないけど)

 

「……ディープ、この島を崩壊させる一撃にはどれくらいかかる?」

 

「20秒」

 

「わかった。その時間は私達が稼ぐ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 脱出を決めた私は、ポケットに入れていた緊急通信の機械のボタンを押した

 

 ジリリリリリ

 

 ポケットからベルが2秒なる

 

 無音でも良かったが、今回は皆に知らせないといけないのであえて音をならす

 

 緊急通信が入ったら、潜水艦は私達が海に飛び込んだらシャボン玉の膜内に入れる位置まで移動する段取りをしていた

 

 エンゼルの操縦技術ならそれが出来ると確信しているから悪魔の実の能力者でも躊躇無く海に飛び込める

 

「……行くよ」

 

「目付きが変わったわね。楽しませてちょうだい!」

 

 私と幽香が拳をぶつける度に、雷が落ちたかのような爆音と拳圧で砂埃が舞い上がる

 

「マスタースパーク」

 

「させないよ! ムーンフォース」

 

 月の光を収縮させたビーム

 

 月光よりも威力が大きい分、僅かな溜めが必要なこの技はマスタースパークと呼ばれたビームを押し返す

 

「ようやく押せたわね。くらいなさいアトミックフレア」

 

 人工太陽を作り出し、そこから火球の弾幕をゴルスが放つ

 

「ツインマスタースパーク!」

 

「な! 分身だと」

 

「私は大妖怪よ。人間ごときに負けるはずないわ」

 

「サクマ! 避けて」

 

「!」

 

「ビッグインパクト!」

 

「脱出!!」

 

 ビッグインパクト

 

 現時点でインパクトシリーズの最大級の技がディープから繰り出された

 

 その一撃は白ひげのグラグラの実に匹敵する

 

 空間のひび割れがリトルインパクトの100倍の面積

 

 島に巨大な亀裂が入り、黒い液体が溢れ、ガスが漏れ出す

 

 それが先程ゴルスが放った人工太陽の残りカスに引火して大爆発が発生した

 

 私達は爆風で海に飛ばされ、かすかに見えた敵、風見幽香は空へ逃げた

 

 その目はとても冷たかった

 

 炎は向日葵畑を呑み込み、島全体をリスキーレッドのなの通り、赤く染めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケホッ……生命帰還を修得してなかったら死んでいたわね。私とサクマは」

 

「いや~、強かった強かった。新世界の猛者ってあんな感じなのかい?」

 

 エンゼルやカナエ、オチバに治療されながら私はタキオンの質問に答える

 

「私の知るなかではあれに勝てるのは……そうね【海賊王】ゴール・D・ロジャー、この人はもう亡くなっているわ。ちなみにゴール・D・スターリンのゴルスの血縁者ね、皇帝の名前を冠した金獅子のシキ、現皇帝を冠する3名【白ひげ】エドワード・ニューゲート、【ビッグ・マム】シャーロット・リンリン、【百獣】カイドウそれらに【世界の破壊者】バーンディ・ワールド、【海賊王の右腕】シルバー・レイリー、【赤の伯爵】パトリック・レッドフィールド、【鬼の跡目】ダグラス・バレット……これらが海賊達ね。後は海軍で大将クラスから上と【英雄】モンキー・D・ガープ中将ね。……案外たくさん居るわね」

 

「名前だけで何となく強いのがわかったよ」

 

「あ、一応言うけどたぶん本気じゃなかったけど懸賞金15億クラスよ風見幽香と言った彼女……本気出したら20億に届くかもね。正直全員生きててラッキーレベルよ。重傷2名で済んだのは奇跡だからね」

 

「ディープがかすり傷程度なのは驚いたわね。もしかしてライン庇ったの?」

 

「爆風が直接当たらないようにはしたわ。ロギアのゴルスとタキオンは大丈夫だけどディープは生命帰還使えても火傷跡が残るかもしれなかったからね」

 

「良かったわねディープ、旦那に守ってもらえて」

 

「はい! ……ってゴルスも旦那はラインじゃないですか!」

 

「ふふ……で、船長が復活するまで誰が指揮をとるの?」

 

「ディープ頼むわ。今回の騒動でログがたまる前に島を出てしまったから魚人島のエターナルログポースのみでの航海になるけど大丈夫かしら?」

 

「任せて。副船長兼航海士として頑張る」

 

「頼んだわ。少し横になる」

 

 私はそのまま回復のため眠りについた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リスキーレッド島からの緊急脱出だったから航海のルートから外れてしまった。……海図が有れば良かったけど」

 

「どうしますディープさん」

 

 グリーンが質問する

 

「……外れたルートでも行けないことはないから速度を落として安全に注意しながら進む、今の速度で4ヶ月後魚人島到着予定」

 

「食料は大丈夫だが、無人島でもいいから一旦外で水の蒸留をしたい。船の濾過機でも作れるが、故障したら怖いからな。備蓄用を足したい」

 

 料理長ケンジの意見にエンゼルが

 

「なら予備の濾過機作っておくよ。その間の操縦はディープとグリーン、カナエで頼むね」

 

「ええで。じゃあ3人で交代しながらでやろか」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、ここどこや?」

 

「無人島? にしては人の手が入ってるわね……もしかしてパンクハザードかしら?」

 

「パンクハザード?」

 

「ディープはたぶん知らないわね。ご先祖の航海日記に緑豊かな島を経由し、そこで2週間滞在したって文章と5年前の地図だとパンクハザードの地名が有るの」

 

「本当だ」

 

「今の地図には……政府直轄領になってるわね。海軍基地でも有れば交渉していきましょうか」

 

「ラインは怪我が治りきってないし、他の仲間達はまだこの世界に慣れてない……私かゴルスが引率しないと」

 

「ラインに聞きましょ。ラインとエンゼル、安全を考えて子供達とケンジ、タキオンは居残り組ね」

 

「オチバは大丈夫かな? 最近部屋に籠ってるけど」

 

「何でも傀儡の術を勉強しているらしいわ。見様見真似らしいからなかなか上手くいってなくて悩んでたわ。エンゼルに助言を聞きに行ってたから大丈夫だと思うわよ。気分転換で連れ出さないと」

 

「わかった。とりあえずラインに指示を聞いてくる。操縦は……少しだけゴルスお願い」

 

「わかったわ。普通に前進でいいのよね?」

 

「うん。東に直進を続けて。すぐに戻るから」

 

「了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「パンクハザードね……わかったわ。ディープの指示で動いてちょうだい。一応化粧と女装で変装はしておくけどなるべく船には臨検以外では立ち寄らせないでちょうだい」

 

「わかった」

 

(ログに反応しない島ね……基地以外だと政府の研究施設があってもおかしくないわね。まぁ大丈夫かしらね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【パンクハザード G-17支部(及び海軍兵器秘密研究所)】

 

「……少しよろしい? ……研究施設がある……」

 

 ディープ、ゴルス事ゴール・D・スターリンの私、カナエ、オチバ、サクマ、グリーンの面子で島に上陸するとオチバがまた口や耳から黒い糸を出して何かブツブツ言っていると思ったら、研究施設があるなんて言い出した

 

「ち、ちょっと待とうかオチバちゃん。お姉さん達は穏便にいきたいんだけどなぁ」

 

「……大丈夫……少しだけ盗むだけだから……」

 

(((何を!?)))

 

 あれ~? こんなにぶっ飛んだ子だったかしら? 覇王色の覇気以外の2つの覇気を教えてた時から若干ブッ飛んでるなぁとは思ったけど、海賊殺して心臓を使った忍術を使用してからは更にブッ飛んでしまったらしい

 

「……じゃ」

 

「……本当に行ってしまったわ。どうするディープ?」

 

「とりあえず私達は普通に行きましょう。民間人ですから攻撃されることは無いでしょうし、できれば食料を購入できれば良いのですが」

 

「食料の購入はとりあえず後で、飲み水の確保を第1にしましょ。エンゼルとタキオンが濾過機を作ってるようだし」

 

「じゃあそうしましょう」

 

 

 

 

 

【G-17】

 

「ん、ここは海軍基地で立ち入り禁止だぞ」

 

「いやぁすみません。船が遭難して水の補給と応急修理をしたら直ぐに出るので」

 

 ゴルスがあざとく交渉する

 

 普段のゴルスを知るディープ達は若干引いた

 

「上と掛け合ってくる。待っていろ一等兵ども飲み物出してやれ」

 

「「「了解」」」

 

「助かります」

 

「ありがとうございます」

 

 営門の最上官が銃を担いで基地に入っていくと、他の兵達は愛想よく話しかけてきた

 

 どこ出身? 趣味は? ご結婚されているか、彼女は居るのか……

 

 元賞金首のラインの事は暈しながら、彼らの会話につき合う

 

 程なくして上官とがやって来て

 

「基地の司令官から基地内に入らないのであれば1ヶ月間の滞在は許可すると指令が出た。良かったな」

 

「ありがとうございます」

 

「食料はこちらからも幾らか有料になるが融通しよう。飲料水はここから少し離れた場所に川が有る。そこのは自由に使って良い」

 

「助かります」

 

 アップルナイン島の海軍がZ戦闘団(仮)の初接触であったが、後々の人々はここ、パンクハザードが海軍接触の地と言うようになる

 

 この時の営門を担当した上官が後々海軍本部准将まで昇進するブランニューだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これは……」

 

 オチバが排気管から基地内の研究施設で盗み見ていたのは、クローンの開発施設だった

 

「……人を人工的に作る……」

 

 オチバはその場で影分身の術を行い、ツチツチの実の能力で土に紛れて基地内に分散する

 

 更に書類や基地の見取り図を模写していく

 

「?」

 

 調べていくほど情報が集り、研究者達が居る部屋を突き止め

 

「……その頭脳欲しい……」

 

 研究者の中でも異質な者が紛れていた

 

 10代の男女だ

 

 ネームプレートには少女が【ダ・ヴィンチ】少年が【ガリレオ】と書かれていた

 

 なぜオチバがプロジェクトリーダーである500年先の頭脳を持つ【Drベガパンク】や天才科学者【シーザー・クラウン】ではなく彼らに興味を持ったかはわからない

 

 しかし、これが将来のZ戦闘団(仮)の主戦力を形成するのだから世の中わからないものである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ガリレオという少年とダ・ヴィンチという少女は付き合っていると見ていい……寝室を探ったら2人だけ写った写真……指輪のプレゼント……同じ柄のシャツがあった……ラインさん……拐う?」

 

「いや、誘拐はやめておきましょう。でも情報ありがとうオチバ。さて、何が正解かしらね……まさかDrベガパンクが居るとは思わなかったけどね」

 

「……Drベガパンク?」

 

「500年先の頭脳を持つと呼ばれている男よ。彼の描いた設計図が何十億ベリーで取引されてるらしいわ……設計図の模写だけで退いて良い案件だけど……」

 

「……どうする?」

 

「勧誘できるかしら。そうね……エンゼルを呼んでちょうだい」

 

「わかった」

 

 

 

 

 

「何? 船長? 包帯変える?」

 

「包帯は良いわ。それよりオチバが面白い情報を手に入れてきたわ……これを見てどう思うかしら?」

 

 バサッとDrベガパンクが描いたと思われる設計図の模写を広げる

 

「クローンに化学兵器、エンジン!? これは……飛行機!!」

 

「わかるのねやっぱり」

 

「この世界の人が描いた設計図なのかい? それだったら凄い鬼才だ。彼の頭で全てが完結しているくらい凄い!」

 

「……これらは作れたりする?」

 

「クローンは専門外だ。飛行機なら時間が有れば」

 

「正直聞くけどタキオンとエンゼルが化学、科学、工学そして薬学と医学……医学はオチバもあるけど兼任してやってるから負担が凄いんじゃないの? 助手は必要ない?」

 

「欲しいか欲しくないか言われたら欲しい。……私もタキオンも【向上心】がある人が欲しいと感じてるよ。この船に居る人は知識、技術、全てに対して【向上心】だらけ! ねぇ【ぼんやりとした強さ】なんて永遠に到達しえない目標を決める人物が船長なんだからさ」

 

「【向上心】……良いわね。うん、その少年少女……いや、Drベガパンクにオチバ、手紙を届けてちょうだい。内容は……そうね。エンゼル、タキオンと話して……89式小銃をプレゼントしましょうかね。今の銃とは大違いだから」

 

「それだけだと足りないと思うから個人的なレポートをつけさせてもらうよ」

 

「任せるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私とダーリン事ガリレオはノースブルーのフレバンスという国で生れ育ち、私達の頭脳に目をつけた海軍は、私達をこんな島に幽閉して研究漬けにされてる

 

 正直に言わせて欲しい、こんな海軍基地しかない島での楽しみなんてDrベガパンクやシーザー博士達の実験とガリレオとの室内デート位しかない! 

 

 昨日は民間船が来たらしいけど、私達は何時ものように実験実験実験……自由にさせろぉ! 

 

「お、おいダ・ウィンチ! ちょっと今良いか!」

 

「何? まだ昼休みだよ?」

 

 カチっと電波妨害の角電伝虫のスイッチをガリレオが押した

 

「手紙が来たんだ。この銃どう思う」

 

 89式小銃という銃の設計図と悪魔の実について、アンドロイドというエンゼルとタキオンが纏めた3つの種類別の資料とDrベガパンク宛と書かれた手紙をガリレオから渡された

 

 ガリレオは武器とかが好きだから私に銃について聞いてきたけど、私はアンドロイドについてが気になった

 

「……Drベガパンクに聞こう。私達じゃ不味い代物じゃない」

 

「だよな……だよな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……行き過ぎた技術は兵器となる。平和のため、人の為に作ったクローン技術も政府は武器とした……手紙の主は【向上心】、【探究心】に富んだ方らしい。君達がここを好んでないのは知ってるから僕がなんとか手を回してここから出して手紙の主の居る船に乗れる手続きはしよう」

 

「え! Drベガパンク! 良いんですか!」

 

「危険なのでは? 技術の漏洩で海軍に狙われるのでは」

 

 Drベガパンクの部屋で私とガリレオが話す

 

 私は乗り気、ガリレオは不安を示す

 

「ねぇ聞いているのだろ? メッセンジャー」

 

 ベガパンクは突然そう言った

 

 すると土が部屋の隙間から出てきて人の形を作っていく

 

 手足や耳から黒い糸が大量に出ている女性が現れた

 

「……よく気がついた……」

 

「侵入者が居ないとこんな手紙や書類が海軍にわからないように出すのは不可能だろう。あと僕の研究施設には君が思っている以上に厳重な守りなんだよ。こんな簡単に突破されるとは予想外だけどな」

 

「……で、何を聞きたい……」

 

「目的だ。僕ではなくなぜ彼女達なのか」

 

『それは私が言うわ。電話越しでごめんなさいね』

 

 目の前のコップが話始めた

 

「コップ!?」

 

 私は電伝虫以外の通信機材に驚いた

 

『これは私達が見つけた糸なし糸電話よ。電伝虫の電波妨害は効かないわ。傍受も不可能だから便利なのよ』

 

「Drベガパンクだ。あなたは」

 

『ライン……シャーロット・ラインよ。死んだことになってるビッグマム海賊団から逃げ出した者よ』

 

「……?」

 

『ま、海賊なんて沢山居るからね。私は海賊はやってないから今はZ戦闘団(仮)の船長をしているわ。よろしくねDrベガパンク』

 

「あぁ、よろしく。改めて聞こう。なぜ彼女達なのか」

 

『Drベガパンク、あなたの頭脳は確かに凄いし、あなたの技術は興味は有るけど、完成された者じゃ探究心は満たされないわ。海軍に目をつけられているあなたより、私はオチバ……そこに居る子ね。オチバが拐う? と聞くほど才能が有るそこの2人を仲間にスカウトしたいの』

 

「事情はわかった。こちらも若い彼女達を閉じ込めておくのは心苦しかった。本人達が希望すれば良いだろう」

 

『なら……オチバ』

 

 オチバはDrベガパンクにレポートを渡す

 

『うちの船には元人造人間が居てね。彼女の設計図も渡しておくわ。これは彼女が出しても良いと言った物だとも言っておくわ。うまく使いなさいね』

 

「……把握した。ダ・ウィンチ、ガリレオこの部屋で会話しなさい。海兵が入れないように見張っておくから」

 

「「ありがとうございます! Dr!」」

 

 

 

 

 

 

 

《WANTED》

 

《ONLY ALIVE》

 

《レオナルド・D・ウィンチ》

 

 $2.500.000-

 

《WANTED》

 

《ONLY ALIVE》

 

《ガリレオ・ガリレイ》

 

 $2.500.000-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え~、船に乗せてもらうダ・ウィンチ……レオナルド・D・ウィンチです! よろしくお願いします!」

 

「ガリレオ・ガリレイ。ダ・ウィンチと一緒によろしくお願いします……賞金首になりましたが大丈夫?」

 

「あぁ、平気よ。化粧とかは教えるから、鬘か髪の色を変えて眼鏡でもかければまずバレないわ。ただデート以外は基本誰かと行動してね」

 

「で、で、で、デートなんて」

 

「あ、2人部屋だからそこでイチャイチャしなさいね。ベットはキングサイズにしたから」

 

「「……」」

 

 2人とも顔を真っ赤にしてもじもじしてしまった

 

「ふふ、仲良くやりましょ。私達は魚人島に向かうわよ」

 

「魚人島……海底の」

 

「そうよ。思った以上に長期航海になりそうだから病気だけは気をつけてね。子供達も居るから密閉された場所で病気が広がると全滅もあり得るからね」

 

 私の言葉でダ・ウィンチとガリレオの歓迎会は終わり、エンゼル、タキオン、ガリレオ、ダ・ウィンチたま~に図面引きに駆り出されるカナエの5人が中心となり武器、薬品、生活用品……悪魔の実を研究を行っていくことになる

 

「悪魔の実よりも薬品作りたかったからダ・ウィンチ、ガリレオ頼むよ! 僕は電伝虫解析しながら薬作ってくるね!」

 

「「え!」」

 

 タキオンが周りを振り回しながら研究が進む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【海軍本部】

 

「ベガパンクの研究員が脱走しただと!」

 

 海軍大将センゴクは部下からの報告を受け、絶叫した

 

「Drベガパンク曰く彼らが望んだことだから許して欲しいとのことで」

 

「ダメだねぇ~、ベガパンクの技術を持って出ていったんだろぉ~。これが海賊達に渡ると大変なんだよねぇ~」

 

 居合わせた黄猿がセンゴクの部下に言う

 

「懸賞金は付ける。ただし生け捕りのみだ。黄猿、新世界に行けるか。シャボンディには中将クラスを派遣して確実に捕らえさせる」

 

「ん~新世界も広いからねぇ……G-17の周辺諸島でいいっすかい」

 

「最優先で捕まえろ! 奴らの研究にクローンが含まれている」

 

「……わっしに任せてくださいセンゴクさん」

 

「頼んだぞボルサリーノ中将」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【魚人島 入国審査所】

 

「新鮮なお肉が食べたい! お父さん!」

 

「ジェンティルもうすこしたがらね。お父さんをくずって困らせないの。ケンジ料理長にも悪いでしょ」

 

「……仕方ないわよ。2ヶ月以上無補給での航海になってしまったのだもの……いくら新鮮な野菜や肉に似た植物があっても本当のお肉じゃないもの……でももう少しよ。入国審査が終われば入れるからね」

 

 魚人島

 

 新世界から楽園に向かうルートの1つで、深海1万メートルに有るシャボンの中に有る島

 

 魚人と人魚が住み、シャボンディ諸島からこの島にたどり着く船は約30%と言われるほど難しい島だ

 

 しかし、私は運が良いことに覇王色の覇気を扱える人物が3人もいる

 

「……退きなさい」

 

「死にたい? お姉さん手加減できないよ」

 

「僕の実験材料になる?」

 

 ……覇王色の覇気が3人居れば海王類も手を出さず、エンゼルとディープの航海術で時間はかかったものの、無事魚人島に到着したのだ

 

 

 

 

 

 

「危険?」

 

「はい、現在魚人島では人攫いの影響で人に対しての不信感が膨れております。市街地は良いのですが、くれぐれも魚人街には向かわないでください。身の安全を保証できません」

 

「わかったわ。そこには近づかない様にするわね」

 

「では入国を許可します。気を付けてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【魚人島】

 

 魚人島に着いた私達はまず換金作業に取り掛かった

 

 魚人島に来るまでに狩った海王類の骨や、海王類に船ごと丸呑みにされて、体内から解体中に出てきた貴金属等を男衆とカナエに手伝ってもらいながら換金作業を終える

 

「皆助かったわ。ありがとうね」

 

「いやぁ~疲れたわぁ」

 

「皆凄いっすね。俺全然運べませんでしたよ」

 

「いやいやガリレオ、初めはそんなもんだぞ。俺も料理人だけど、この船の船員になる前なんてガリレオよりも柔だったからな」

 

「え! ケンジ料理長が」

 

「そうねぇ……元々鍛えていたサクマは別だけど、他の船員は全員船に乗ってから強くなったわよ。カナエもね」

 

「うちは戦闘職じゃないやん。会計だからそこまで鍛えとらんけどな」

 

「それでも凄いです」

 

「ガリレオ、貴方も新世界の中堅船長クラスには鍛えるからね。大丈夫、ゆっくりでも着実に強くさせるから」

 

「お、お手柔らかに……船長」

 

 作業終わに雑談をしながら船に戻ろうとした時、私の見聞色の覇気に殺気を感じた

 

 サクマは既に刀を抜ける体勢をとり、ケンジは懐の拳銃に弾を入れている

 

「カナエ修行不足、サクマ、ケンジ……私がやる」

 

「「了解」」

 

 

 

「死ねぇ! 人間!!」

 

 キャァァァと周りにいた人魚が悲鳴を上げ、1人の魚人が私めがけて刃物で突き刺しに来た

 

「踏み込みが甘いわ」

 

 私は刃物を指で挟むと、そのまま折る

 

「え……え!? ば、化け物!」

 

「ケンジ、サクマ、ガリレオ、カナエ、誰でもいいから兵隊呼んできて……捕らえておくから」

 

「わかった。行くぞ」

 

 刃物を捨て、逃げ出しそうになった魚人を私は一瞬で距離を詰め、回り込むとそのまま首投げで転ばせ、間接技を決める

 

「イダダダダ」

 

 指示を出しながら、周りから見ると少女の様な人間の私が、3メートル並の魚人を圧倒する

 

 周囲を見聞色の覇気で確認しても、他に殺意を向ける人物が居ないことを確認してから犯行に及んだ魚人に問いかける

 

「私を狙ったのはわかるわ。あの中で一番弱そうだったのね。目的は何かしら?」

 

「人間に彼女を拐われたんだよ! だから……だから! 同じ人間のお前らを見たら……」

 

 周りの魚人達が目を伏せる

 

 犯行に及んだ魚人に同情し、泣いている人魚もいる

 

「……闇が深いわね。人間でも沢山居るのに」

 

「お前ら人間に何の権限が有って俺らを拐うんだ!」

 

「そんな権限は無いわ」

 

 私は断言した

 

「同じ人類に上も下もない。天竜人と言ってふんぞり返っている人達も、手足が長い人も、巨人も小人も獣人も、魚人も人魚も……人類であり、種族による上下なんか無く平等よ」

 

 それは私の本心だ

 

 ねじれ島なんかもっと人間からかけ離れた種族も人類として扱っていたし……

 

 私が口でそう言っても魚人達の中で人に対しての不信感は深く、周りは多少のざわつきはすれど、心に響く人もおらず、私は殺人未遂の魚人を兵隊に引き渡し、気分を変えるため私1人でギョンコルド広場へ歩いていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【魚人島 ギョンコルド広場】

 

 広場で歩いていると演説をしている女性が目に入った

 

「私達が嫌うべきは海賊、人攫いそして彼らから人類を買う貴族という権力者なのです。私達はその様な一部の人間しか触れていない! まだ大多数の人間の事を私達は知らない! 移しましょう……本物のタイヨウのある地上に王国を!」

 

 署名を集めている様だったが、あんまり集まってないし、民衆達も立ち止まる事無く皆歩き去る

 

 私はその演説を近くのベンチに座りながら聞く

 

 王国を移すとなると数百万人の魚人達が地上に来ることになる

 

 もし、聞き入れられたとしてもそんな土地を世界政府が用意できるのかしら? 

 

 そもそも世界政府上層部や一般市民の中にも魚人や人魚を魚類と同類と思っている人が多数居るなかで署名を集めて提出しても効果が有るのだろうか? 

 

「無駄ではない……無駄ではないけど弱い。地上も本物の太陽はあるけれども……移してからが地獄よ」

 

 魚人達が強いのは海中を自由に移動でき、海王類の一部を使役できているから

 

 海王類も居ない、海も無い陸地に王国を移したら国民総奴隷になるかもしれないのに……

 

「でも……署名を集める活動は素晴らしいわ」

 

 演説している女性に近づき

 

「この国の国民ではないけれども、応援するわ。地上に王国を……頑張ってください」

 

 それだけ言うと私は立ち去った

 

 後で演説していた女性が目に涙をため感動したのか泣いていたけど、私は立ち止まらなかった。

 

 だってこれはこの国とこの国の国民の問題なのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 補給や用事、ゴルスやタキオン、グリーンの出産等で魚人島には約4ヶ月間滞在することになった

 

 風見幽香との激戦の影響か、ねじれ島から出た時の時間のズレが影響したのかゴルスの子は男の子で産まれた時に黄金に輝いていた……けど体が小さくよく泣く子なのでオルフェと名付けた、タキオンの子はやっぱり馬耳と尻尾生えていて、体が大きめで、生まれてすぐ全身を武装色の覇気で纏う天才だったのでフローラと名付けた

 

 グリーンの女の子はサクマと考えた末、姉達に似せてマリーと言う名前にしたらしいわ

 

 私の家族がこれで母子合わせて13人……順調に母親であるビッグマムの所ににてきてるわね

 

 というか、私ビッグマムの万国でも死んだことになってるけど、国賊扱いらしいわね……政略結婚から逃げたしたのがママ的にキレる所だったらしく、私の墓に国賊と書かれ、普通何にでも魂を入れてホーミーズにするママがホーミーズにすること無く、国民に石を毎日投げるよう指示を出している……らしいわ

 

 現物を見たわけでもないし、ニュース・クーが配る新聞社の中でも一際ゴシップ臭が漂う会社だから信用できないけど【ママは確実に私は死んだものと対外的にも示した】という事実はある

 

「あとは……ロギアとはわからず、しかも弱い悪魔の実とされてきたエアエアの実。2億ベリーで買い叩けたわ」

 

 手元にある悪魔の実は6つ

 

 パラミシア系のヒトヒトの実がなぜか5つ

 

 ……これ全部人造の感じがするのよね

 

 そして新しく手に入れたエアエアの実

 

「なんだかんだ資産がある船なのよね……人造悪魔の実ね……」

 

 恐らく悪魔の実の研究の最終目標人造悪魔の実

 

「たぶんママは手を出してるのよね……政府、3皇、裏社会、未来、未知の技術が有る私達を入れて競争ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魚人島を出る直前、とあるニュースがダ・ウィンチとガリレオに衝撃を与えた

 

【フレバンス王国にて大量に珀鉛病の患者が出てしまい、感染症封じ込めとして周辺諸国が国民を皆殺し】にしたのだ

 

「珀鉛病は不治の病だけど、進行を遅らせる事は可能だった……珀鉛の採掘で鉛が体内に蓄積するのも俺らは知っていた……特効薬はDrベガパンクやシーザー博士もわからないと言われたけど……感染症なんかじゃ断じて無い!!」

 

「お母さん……お父さん……叔父さん叔母さん……皆死んじゃった……」

 

 ダ・ウィンチやガリレオは不治の病と言ったが、エンゼルやタキオンは治療法や治療薬は有ると言い切り

 

「キレーション療法という体内に蓄積された鉛を薬の力で排出できる方法がある。亡くなってしまった者は生き返らないんだ。僕は君達も話からすると鉛がかなり蓄積していると見た。今から治療するよ。医務室で2人は地上に出るまで点滴だから我慢するんだよ!」

 

 タキオンは泣く彼女達を抱きしめながら治療を言い渡す

 

 不治の病と言われてきた珀鉛病が治る病気だとわかった瞬間だった

 

「なぜ……なぜ……祖国は滅ぼされなければならなかった……」

 

 深い悲しみが近いうちに真実を知り、怒りと復讐に変わる

 

 それが……それこそが後に海軍のパシフィスタに並ぶ兵器群を作り出すことになる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【グラウンドライン前半の海 楽園 シャボンディ諸島】

 

 シャボンディ諸島……天竜人により奴隷制が公認されているような島

 

 79の巨大マングローブで形成され、木によって番地の名前がついている

 

 1~29番地無法地帯、30~39番地繁華街、40~49番地観光地、50~59番地造船所、60~69番地海軍駐屯地、70~79番地ホテル街

 

 船のメンテナンスの為に私とエンゼルは造船所に、その他は子供達の為に観光地にある遊園地に出掛けた

 

 

 

 

 

 

 

 

【シャボンディ諸島 造船所】

 

「見たこともない船だんなぁも」

 

「船大工はこちらのエンゼルが居るんだけど、ドックと人員が足りないのよ、料金割増で良いから使用させてくれないかしら」

 

「んだな……えぇんだなぁも。どこまでぇメンテナンスするんだなぁも?」

 

「機関室、制御室や動力源はこの子じゃないと危険だからできないけど、外部の傷だったり、ネジの歪み、内部の整備なんかを中心にお願いしたいわ」

 

「受けたわまるんだなぁも! 人員は60名だすんだなぁも」

 

「頼むわね」

 

 細かい所のすり合わせはエンゼルが行い、その日の夜に皆で取ったホテルに宿泊した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジェンティル~パーンチ!」

 

「ギヤァァァ」

 

「シルバーキック!」

 

「ウボァ!」

 

 ジェンティルやリョテイを中心とした子供達は修行と言って無法地帯で海賊や賞金稼ぎ相手に喧嘩するようになっていた

 

 一応何か有ると不味いので大人が1人付いていっているが

 

「お姉ちゃんつよ~い!」

 

「リョテイお兄ちゃんも大人やっつけちゃった!」

 

 最年長の6歳ペアは簡単な武装色の覇気と見聞色の覇気は会得しているから大人であっても雑魚だと普通に勝ててしまう

 

 楽園か新世界かでこうも変わってくる

 

 で、部下をやられた海賊の幹部がジェンティルやリョテイに手を上げ、殺されかけたら

 

「水の呼吸漆ノ型雫波紋突き」

 

 今回同行していたサクマがボロボロになったジェンティルとリョテイを助けるために、海賊幹部を刺し殺す

 

「う、うわ! マデェーさんが殺られた! 4600万ベリーの人なのに!!」

 

「船長に報告だ!!」

 

 

 

 

「逃げるぞ、キズナ、ドリジャはボロボロになった2人を担いで船に戻れ、俺はこいつらを斬ってから戻る」

 

「お願い! サクマのお兄さん」

 

「任せろ!」

 

 

 

 

 

「で、今日は海賊39名斬り捨てたのね。わかったわ。サクマ子供達をありかとうね」

 

「あぁ、ジェンティルやリョテイは凄いな。俺が教えた全集中の呼吸……しかも常中を出来るようになったし、武装色の覇気に見聞色の覇気もできるからな。ジェンティルは覇王色の覇気の素質も有るのだろ? 俺にはわからないが……後は空中歩行術か、俺もできたからあいつらにももう教えるか?」

 

「覇王色の覇気は私にもわからないけどタキオン達は有ると言ってるわ。空中歩行術は……そうね、シャボンディ諸島を出てから練習を始めようかしらね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この親子がほしいんだえ! 引っ捕らえるんだえ!」

 

 シャボンディ諸島に来て3ヶ月が過ぎた頃、天竜人が地上に降りてきていた時、偶々タキオンとスカイ、フローラが買い物をしている姿を見て、奴隷にしたいと騒ぎだした

 

「フララグナ聖のご命令だ。大人しくついてきてもらおう」

 

「嫌だね。何の権限が有って僕を奴隷にしようとする奴の所に行かないといけないんだい? おかしいだろ」

 

「き、貴様! 天竜人のご命令だぞ! 世界を作られた方々なのだ!」

 

「だからなんだい?」

 

「き、貴様ぁ!」

 

 捕らえようとして来た黒服達をタキオンは音速を超える蹴りで吹き飛ばした

 

 吹き飛ばされた黒服にフララグナ聖と呼ばれた男にもぶつかりその男も吹き飛ばされていった

 

「「「天竜人には、歯向かった!!」」」

 

「え? 僕やらかした?」

 

「なんだ、随分騒がしいじゃないか。馬の耳があるお嬢さん。天竜人を知らないのか?」

 

 パニックになる民衆に紛れ、1人の赤い髪をした男が僕に話しかけてきた

 

「聞いたことはあるよ。でも人を奴隷にいきなりする様な人には敬いたくないね」

 

「これは驚いた。知っていてやったのか。気が強いお嬢さんだ。子持ちじゃなければ仲間に誘っていたよ」

 

「仲間? 赤髪のお兄さんも海賊なのかい?」

 

「赤髪海賊団の船長をやっているシャンクスだ」

 

「となるとそこに居る人はお仲間かな?」

 

「あぁ俺の右腕のベン・ベックマンだ」

 

「天竜人に危害を加えるなんざ凄い女もいたもんだ……これからの宛はあるのか? お前を捕まえに海軍大将がやって来るぞ」

 

「そうだね……もしもしライン」

 

 僕は糸なし糸電話でラインに話しかける

 

『天竜人に危害を加えた!! 今どこにいるの!』

 

「45番のマングローブだよ。逃げた方が良いかい?」

 

『51番のマングローブまで移動できる? 船に乗って逃げるわよ』

 

「戦わないのかい?」

 

『海軍大将は前に戦った幽香より強いわよ。1人で勝てるの!』

 

「うん、無理だね。わかったすぐに向かうよ」

 

「珍しい道具だ。電伝虫が中に居るようにも思えない」

 

「説明したいんだけど、子供達と逃げないといけないからね。またどこかで会ったら説明してあげる。ほら、スカイバイバイして」

 

「オジさんバイバイ」

 

「シャンクス、オジさんだってよ」

 

「おいおい、まだオジさんって年じゃないんだけどな」

 

 

 

 

 

 その後僕は船に帰る途中にいきなり意識が無くなった

 

 そして気がつくと娘達が居なかった……

 

「スカイ!? フローラ!? どこだい!! どこにいるんだい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……天竜人に目をつけられなければこの親子も平和に暮らせた物を……」

 

 大将センゴクが送り込んだ中将の1人がクザンだった

 

「……天竜人に危害を加えたのは母親1人だけだったはず……」

 

 俺は子供2人の氷像を優しく持ち上げると壊れないように海軍の駐屯地に向けて運ぶ

 

「あぁ、忘れてた。母親は天竜人が欲しがっていたから上に上げておいてくれや」

 

「クザン中将……その、子供達は」

 

「なにも一家天竜人の奴隷送りなんて皆殺しと同じだろう。上手く逃がすか海軍でかくまうよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「万が一が起こったわね。……ビブルカードがタキオンは上に、スカイとフローラは海軍基地ね……」

 

「どうする? ライン」

 

「決まってる……取り返すわよ。家族を!!」

 

「レッドラインの上にある聖地マリージョアにはどういくの? 私の力を使った気球で行く?」

 

「いや、オチバのツチツチで押し上げた方が速い。スカイとフローラを回収しだい乗り込むわよ。聖地マリージョアへ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クザン中将、先程氷像にした子供達の父親を名乗る人物が」

 

「あらら……早くここへお連れして」

 

「は!」

 

 

 

 

 

 

「ヒエヒエの実か温度を調節する悪魔の実の能力者ね。海軍中将さん。返していただけないかしら……私の娘達を」

 

「ん? ……あらら、女の子来ちゃったよ」

 

「私は男よ」

 

「そいつは失礼……お父さんで良いのかな? いや、あんたの奥さん天竜人を吹き飛ばしちゃったから俺がでなきゃいけなくなったんだけど……」

 

「……取り返すわよ。天竜人だろうがなんだろうが」

 

「聞かなかった事にする」

 

「……ありがとうと言っておくわ。子供達を助けてくれて、この話を聞かなかった事にしてくれて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「取り返すわよ。タキオンを」

 

 Uボートに全員を集め、氷漬けにされたスカイとフローラをエンゼルに任せ、私達は聖地マリージョアに殴り込む計画を話す

 

 計画もなにも海軍中将や大将や集まる前にいかに早く脱出するかだけど

 

「マリージョアにはどう行くのかな? 私の能力で気球なら皆を乗せてマリージョアに行けるわよ」

 

「いや、ここはオチバのツチツチでレッドラインの聳え立つ壁に穴を開けて登るわ。ビブルカードで位地はわかるから全力でその場所に突入するわよ。タキオン救出後、混乱させるためにマリージョアに火をつけてオチバのツチツチの能力を使ったさっきの逆か、グリーンのリョクリョクの能力の能力で壁に植物の滑り台を作って降りるわ。下にはエンゼルが操作して降りた場所近くに潜水艦を待機しておいて、降りたら空中歩行術で船まで歩くわよ。その後魚人島に戻るか、カームベルトに逃げるかのどちらかに移動するわよ」

 

「なぜカームベルトなんだ? グラウンドラインではなく」

 

「私達の船は帆船に偽装しているから、風邪がある場所にしかいけないと思われるから、その思考の外に行けば逃げれるわ」

 

「行くメンバーと顔は隠す?」

 

「顔全体を覆うマスクで隠すわ。生命帰還で体型も、髪型も変えるわよ……決行は日が沈んだらすぐよ。今から行くメンバーを言うわね」

 

 聖地マリージョア襲撃メンバー

 

 シャーロット・ライン

 シャーロット・ディープ

 シャーロット・スターリン(ゴール・D・スターリン)

 グリーン・ヴェーブ

 グリーン・サクマ

 オチバ

 

「この6名で行くわよ!」

 

「「「おぅ!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日、聖地マリージョアは火の海となった

 

 偶然と偶然が重なった大事件の始まりは子供達を取られたと思ったタキオンが首輪をつけようとした黒服を蹴り飛ばし、自身が居た部屋から飛び出ると周りは奴隷達がすすり泣き、至るところに暴行痕が有るような悲惨な場所だった

 

 中にはもう亡くなっている人もちらほら見られ、悪趣味にも人間の剥製も扉の近くに飾られていた

 

「……これは」

 

「地獄だよ。この世のな」

 

 痩せこけた男が力なく答える

 

「……確かに地獄だ。似たような所を見てきた」

 

「似たような所? はっ! この世の悪意を詰め込んだここよりもか?」

 

 男の言葉に周りもゲラゲラと笑う

 

 泣きながら、怒りを現しながら、苦痛な顔をしながら

 

「笑いたければ笑えば良いさ。……じゃあ僕みたいな耳が付いた子供は知らないかい?」

 

「子供? ……耳が付いていたか知らないが子供達ならさっき奥に連れていかれたぞ」

 

「!? 本当かい! ありがとう!!」

 

 僕は扉を開けて更に奥に進む

 

 そして……なぜ地獄なのかを理解した

 

 

 

 

 

 

 

 

「人肉……!?」

 

 正に闇

 

 ねじれ島の闇と似たり寄ったり

 

 あの光景が

 

 地獄の日々が

 

 人以下の扱いだった日々が

 

 僕のトラウマを掘り起こした

 

「おい! 何者だ!! ここは進入禁」ジュゥ

 

「え?」ジュゥ

 

 僕は一瞬で2人の黒服を光線で消した

 

「あ、あ、あアァアアァアあ!!!」

 

 その場に暴走したタキオンを止められる猛者は居らず、悪趣味な解体場を光線で消失させたタキオンは、僅かに残った理性で、死にかけの人達の首輪を焼き切る

 

「首輪が無い!! 自由だ!」

 

「お、おい! あの姉ちゃんヤバくないか!」

 

「光線がこっちに来るわ!」

 

「に、逃げろ!!」

 

「病人は担げ!! 脱出だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 更に場は混沌としていく

 

 英雄フィッシャータイガーの登場

 

 マリージョア深部でタキオンが暴れた為、手薄になった所にフィッシャータイガーが奴隷達を種族の区別なく解放した

 

「二度と捕まるな!!」

 

 後に著名になる者達がこの解放により数年後には頭角を現していく

 

 燃えるマリージョア

 

 暴れる2つの軸

 

 止めるために海軍が出動したものの、最速の男黄猿は新世界に、赤犬も別件で新世界に居たため、シャボンディ諸島から青犬、海軍本部から大将センゴク、大将ゼファー、海軍の英雄ガープを含めた大将2名、中将2名、少将10名他500名が聖地マリージョアに急行した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逃げるなら俺の船に乗れ! 脱出を手伝う」

 

 赤い髪をした男の船がなぜかマリージョアの湖にとまり

 

 

「生きたければ着いてこい! クマ! 助けてやれ」

 

 革命軍の最高指導者と七武海の1人もなぜかいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私はタキオンを助けてくる! 皆は助けられるだけ逃げたしている奴隷達を助けるわよ!」

 

 最後に到着した私達は顔がバレないようにマスクをかぶる。

 

 タキオン救出に燃えるマリージョアの市街地に私が向い、他のメンバーは逃げ惑う奴隷達を安全に地上に降ろすように私は指示を出した

 

「オチバとグリーン、サクマが居ればそれはできる! 私とディープはラインに着いていくわ!」

 

「人数居た方が良い」

 

「わかった。オチバ、グリーン、サクマ頼むわね。危なくなったら私達を置いて先に逃げなさい。船長命令ね」

 

「……了解……御武運を……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで逃げるんアマス? 待つでアマス!」

 

 長い黒髪の若い女性が解放された奴隷に気がつき、逃げ出した奴隷達にそう言った

 

 奴隷達の一部がその声に気がつき、恨みや憎しみの感情を爆発させる

 

「さ、触るな、下々民風情が! 高貴なわちしの服が汚れるアマス」

 

 叫べどその手が降ろされることは無く

 

 おもいっきりのグーパンチが顔に突き刺さる

 

 この女性は偶々ラインが近くを通りかかり、暴行集団レイプされていた所を一応助け出した

 

「気持ちはわかるわ。でも今すべきは逃げることでしょ。奥に私の仲間が居るから、そこから逃げなさい! 下くらいは隠してからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わちし……は、偉くない……のアマス……?」

 

「貴女も人間、奴隷と言ってきた者達も人間、姿が違っても人間……言葉が通じればそれは人間なのよ……どう? 1つ賢くなったでしょ」

 

「う……うぅ……」

 

「あらあら、片眼潰されちゃってるわね。足も両方折られてるし……ディープこの子をうちの船に運んでくれないかしら」

 

「ちょ、ちょっとライン。天竜人よ」

 

「でもこのままだとこの子死ぬわよ。……だったらこの子の命を有効に使わせてもらいましょ」

 

「……」

 

「ディープ、許してね」

 

「……わかった。船長命令なら」

 

「ありがとう愛してるわ……さて、タキオンを回収して逃げるわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういうわけにもいかねーんだわ姉ちゃん方よ」

 

 

 

 

 

 一瞬にして周囲の気温が下がる

 

「……海軍」

 

「あらら、お兄さんの事わかるの。だったらその嬢ちゃんが担いでいる天竜人を回収して……死んでくれや」

 

「いやよ。だって……死にたくないもの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイスサーベル」

 

「武装色」

 

 氷の剣と黒色の右手が激突する

 

「あらら、氷が壊されちゃったよ」

 

「いっ~たいわね! 本気で武装色を纏ったのに」

 

「若くてここまで武装色のレベルを高められるとお兄さん的にも驚異だからね。いっぺん死んでくれねぇか」

 

「だからいやよ。まだ世界を見ていないもの。黄金郷も、なにもかも」

 

「お兄さんも海軍じゃ無かったら冒険家でもなってたのかね……昔はこんなんじゃなかったけど」

 

「不思議な人ね。そのまま見逃してはくれないかしら」

 

「そいつは出来ないお願いだ」

 

「じゃあ」

 

「「ここで倒れてくれ」」

 

 

 

 

 

 強者との戦いが人を次なるステージへ導く

 

 ラインには覇王の器は無い

 

 もし、万国に留まり続けたのなら、ビッグマム海賊団の1クルーで終わる器でしかなかった

 

 生死をさ迷い、強者と戦い、見習い、見学し、自分より器の大きな者を助け、育てていった

 

 ディープ、ゴルス、タキオン

 

 嫁の3人はもう純粋な戦闘力では勝てない

 

 オチバやサクマとも負け越すようになってきた

 

 それでも彼は皆を纏める船長

 

 一家の大黒柱

 

「私は兄弟や姉妹のような人にはなれない! でもね青キジ! それでも生きてきたのよ後半の海を!!」

 

 バチ

 

「武装色、雄黄」

 

「!? 黄色い武装色」

 

「武装色の新たなステージへ私は行く!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 2時間半の死闘の末、私は地面に倒れた

 

「先生でもたどり着かなかった武装色の新たなステージはビックリしたが、見聞色が未熟だったな」

 

「はぁ、はぁ……未来は見えなかったわ」

 

「未来が見えたら……たらればは無しだ。ここで死んでくれや。若い才能」

 

「くっ……」

 

 ロギアの中将と無能力者の差

 

 悪魔の実はそれだけ差がつく

 

 1段階覚醒してこれだ……

 

「……諦めるな……ラインさん……」

 

「!?」

 

 ボゴンと地面が割れる

 

 そのまま私は地面に呑み込まれて青キジことクザン中将から逃げ切ることが出来た

 

 オチバの能力に完全に助けられた形だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「タキオン、落ち着きなさい」

 

「アァアアァアあ!!!」

 

「こっの!! 貴女の子供は無事よ!」

 

「あぁあ……あ? え?」

 

「海軍に保護されていたのをラインが助けたの。だから船に居るわ。あと今からだと遅いかもしれないけどマスクを被りなさい」

 

「……ちょっと待って……くれたいか……涙を拭くから」

 

「とりあえず落ち着きなさい。で、もう時間が無いの……来た」

 

 

 

 

 

 ドゴンと海軍の最高戦力が土煙をたてながら現れる

 

「派手に暴れよって……拘束させてもらうぞ」

 

「ガハハ、ずいぶんお転婆な娘達だなセンゴク」

 

「ガープ! 笑い事ではないぞ!! 海軍史に残る大事件だぞ」

 

 英雄と仏の登場だ

 

「ふぅ……分が悪いわよ。とにかく逃げることを考えるわよ」

 

「させると思うのかね」

 

「僕の速さに着いてこれれば良いね」

 

「おいかけっこはいつものことじゃい」

 

 2つの星と仏と黒い塊が激突する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……温い、温すぎる……殺し合いの覚悟が足りない。技量が足りない……油断のしすぎ……」

 

 将校や佐官達が多数血塗れで倒れ付し、生き残りも刀や銃を握りながらガクガクと震えている

 

「ひ、人を取り込んでやがる」

 

「なんなんだあの化け物は!」

 

「……化け物とは酷い……でも化け物か……見ため……」

 

 体から漏れ出る黒い糸に動物の仮面を被った黒い塊

 

 狐、猿、兔、獅子

 

 それぞれが火を吹いたり、氷を出したり、レーザーを出したりとやりたい放題

 

 奴隷達の中で逃げながらこの光景を目撃し、言葉を呟く人達がいた。

 

「うわぁ凄いや……こんな人が居たんだ!」

 

 目をキラキラさせる元大物海賊団の船長がいたり

 

「……感謝します。神よ。国を滅ぼした海軍の屑どもが死ぬ姿を見させてくれて」

 

 亡国の元大臣がいたり

 

「ふん……俺だって……」

 

 剣闘士だった青年もいた。

 

「……とにかく逃げろ……私の仲間が下に居るから」

 

 見ていた者達も下へと続く穴に続々と入っていく

 

「……サクマ……グリーン後は任せた……」

 

 サクマも海軍本部の将校達を殺さないよう手加減しながら10名近く倒し、グリーンはとにかく将校達の攻撃が奴隷達に当たらないように守っていた

 

「わかった。後は俺達が対処する。船長達の加勢を頼む」

 

「私達もここの人達を守りきったら加勢に向かいます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終焉とはこういう光景を言うのかもな」

 

 太陽と月が現れ、それが凄まじい勢いで何かと激突する度に地面が抉れ、空が煌めき、熱風と寒気が襲いかかってくる

 

 重力が軽くなる時もあれば、赤や白のビームが次々と見える

 

「……加勢するか?」

 

「いや、ただ手伝いだけはしよう」

 

 その時レッドラインに風が吹いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に奴隷達を捕まえて良いのか?」

 

 大将ゼファーは考えていた

 

【妻をマリンフィールドに、子供達も海軍に進み】大将として十数年

 

 センゴクやガープと並ぶ最高戦力として、時に教官として海軍を支え続けてきた彼は天竜人の行いを常に見てきた

 

 同情

 

 海賊ならばまだしも、目の前のシスター服を着た女性がボロボロになった独眼の女性を担いで逃げる姿を見てしまうと攻撃しようとい気にはなれず、そのまま見逃していく

 

 金髪の好青年を、姉妹と思える3人の女性も

 

「潮時かもな」

 

 後日この事件の責任を取る形で海軍大将ゼファーは引退することとなり、教官として海軍を支え続ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逃げ切った……わ」

 

「うん……で、この人数はどうするの!! 船長!」

 

 私ことライン重傷、タキオンとゴルスも負傷でエンゼルとオチバからドクターストップでディープとオチバ、サクマの3人しか海軍の将校に対抗できる戦力が無い中、逃げてきた元奴隷達約400名が私達の保護下に入っている

 

「悪魔の実以外の財産を全てシャボンディの造船所に渡して、今ある船を買いなさい。海賊とか民間でも良いから。マリージョアの火災で足止めした海軍の将校達がいつ来るかわからないから」

 

「了解船長!」

 

「ねぇ、その話手伝わせてくれないかい?」

 

 茶髪と黒髪が混ざったの青年がキラキラ目を光らせながら重傷の私に近づいて来て話してくる

 

「貴方は?」

 

「数年前まで新世界で海賊団の船長をしていたカナロアだよ~! えっと僕の懸賞金は3億1千万ベリーで仲間を含めて助けてくれた貴女を助けたいんだ!」

 

「良いわ」

 

「じゃあ船を……「待って!」」

 

「ねぇ貴方の夢は何?」

 

「そうだね……王になりたいかな」

 

「王で良いの?」

 

「うん! 自分の国が欲しい! その為に海賊団の船長を始めたんだ!」

 

 ニヤァと私は満面の笑みを浮かべ

 

「素晴らしい向上心と目標ね! なら私の船に乗りなさい! 後悔させないわ!」

 

「本当かい!」

 

「今ここに宣言しましょう。奴隷達の皆、子供も老人も男女も関係ない……ドリームランド!! 夢の国を作るわよ! 私の夢は【ぼんやりとした強さ】! そう、永遠の強さを求める者よ! 集いなさい! 元奴隷達よ。この腐りきった世界をひっくり返すわよ。大丈夫、新時代が始まるわよ!」

 

「お、おおお!?」

 

 覇王ではない

 

 王になる器もない

 

 ライン

 

 彼は旗手だ

 

 旗の下に集まるは王の器を持った者達

 

 天竜人という贋者の王達に抑圧された王達が集まる旗だった

 

 ラインに熱狂した四皇の器を持つカナロア率いるカメハメ海賊団

 

「あの強さの部下が居るこの人についていけば祖国を……いや、王を迎え入れ、新たな祖国を作れるかも知れない!」

 

 亡国の元大臣ベーダー卿

 

「強くなりてぇ」

 

 剣闘士だった青年ブライアン

 

 何より

 

 私の理想像を体現したようなかっこいい私と同じ金髪で青い瞳の少年を私は手招きして

 

「ねぇ、貴方、私の子にならない」

 

 彼の名前はアーサー

 

 現段階で準主力級カナロアと未来のモンスターアーサー、剣豪になるブライアン

 

 この大物達の加入により層が厚くなり現段階で七武海クラスと対等に戦えるようになる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この日シャボンディ諸島から船と人が消えた

 

 船はカナロアが仲間を連れて他の海賊や民間人から強制徴集を行い、解放奴隷達の家族や恋人、親族も徴集した船に乗せての脱出となった

 

 その数約1200名

 

 家族や仲間を入れても24名だった冒険団(Z戦闘団仮)は、50隻近くの大船団となった

 

 この船を集める時間や人を呼び込んでいる時間で約2日かかってしまい海軍本部からバスターコール級の戦艦12隻との海戦

 

【シャボンディ諸島海戦】

 

 が発生する

 

 寄せ集めと海軍最新鋭戦艦ではまず勝てない

 

 赤髪や革命軍は既に脱出し、赤髪が三皇に戦うため新世界に向かい、革命軍は力を蓄えるため四方の海に戦力を集める為に奔走

 

 誰にも予想できなかった

 

 その海戦がどんな伝説的海戦よりも凄まじいワンサイドゲームになることを

 

 

 

 

 

 

 

 

「800年かかっても開発できない兵器だ」

 

「だろう。私の傑作兵器だよこれは」

 

「知識があってもこれは普通できないだろエンゼル、タキオン」

 

 兵器の名前は高速魚雷

 

 魚雷は海軍も一部技術力がある国や海賊も開発を行っている現状だったが、潜水艦から放たれる200ノットの化け物魚雷により海軍の軍艦は見事に全て轟沈する

 

 30本しか積んでいない高性能魚雷だったが、それを知らない海軍は悪魔の実の能力と断定させ、最低でも20億ベリーは付く超大物海賊クラスと仮定した

 

 顔が基本割れていないため、グルーヴ宮に無傷、生捕りのみの条件で50億ベリーの救助費が懸けられる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「良かったわねグルーヴ宮、いや、グルーヴと呼びましょうか? あなたに救助費50億ベリーだそうよ」

 

「……」

 

「睨んでも怖くないわよ。私は生命帰還という技術で自然治癒力をあげられるけど、あなたは無理だからこうして私がリンゴを剥いているのよ」

 

 潰れた片眼の摘出、両足の複雑骨折、内蔵にも骨が刺さって生死を彷徨ったグルーヴはエンゼルとオチバの治療で危機は脱した

 

「この船を楽しみなさい。あなたの命は私達が握ってる。あなたが私達の生命線である。その事を考えながら生活してみなさい……人になれるわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大船団は元海賊だった奴隷や元海軍、船乗りだった奴隷達の手腕でとある島に到着する

 

【カマバッカ王国】

 

 ニューカマーこと新人類……ようはオカマの国

 

 本当に偶々たどり着いた船団は一時滞在の為に上陸したのだが……

 

「「「う、うぇぇ~」」」

 

 動物を含めてオカマっぽいこの王国に一部を除いて気分を悪くした

 

 ……その一部は

 

「へぇ……う~ん。50点ってところかしらね」

 

 ラインである

 

 18歳を超えてなお、見た目は少女の彼はこのオカマの国を普通に気に入り、ここに少し滞在したいと思うようになる……なるだけだったら良かったが

 

「ヴァナタの事はよ~くわかったっチャブルヨ!」

 

「イワちゃん話が早くて助かるわ!」

 

 国王? エンポリオ・イワンコフと謁見、そのまま親友となり船員達の早くこの島から逃げ出したいという気持ちとは裏腹に約1年もここに滞在することとなる

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