ヒバニー
lv5
性格????
特性????
わざ:????
まどろみのもりに隣接したハロンタウン、緑との調和が取れた田舎町でありながら、前チャンピオン、および現チャンピオンの出身地であることから、この20年間で拡大した町だ。特に特徴的なのは、まどろみのもりでチャンピオンユウリが捕まえたというザシアンの伝承が再度精査され、専用の施設までできたことにある。
その運営はマクロコスモストラベルというマクロコスモスという大企業の一つの子会社である。自分たちの負の遺産とも言えるブラックナイトに関しても綴られており、少年たちにはかなり濁した伝え方をしている。
その始まりの場所とも言えるハロンタウンとホープの自宅のあるブラッシータウンの中間に存在する1番道路で、ホープはヒバニーと歩いていた。
開会式までは4日あり、それまでにヒバニーを強くし、まどろみのもりでまた新たな仲間を手に入れる寸法だ。
10歳を超えているためにポケモンはゲットできるし、ダイマックスバンドやポケモン図鑑は母親であるソニアに渡されている。まどろみのもりは危険なためにソニアたちから行かないように念を押されていたが、子供心が勝り、ザシアンの伝説について調べるという理由でハロンタウンに向かっていた。
詰まるところ、4日間を悶々と過ごしたくないだけであり、こうして散策している。1番道路はジムチャレンジャーがポケモンを捕まえるのに最適で、ポケモンの基礎を学ぶことが多いため、立ち上げた小さなショップが出来ていた。
老人が経営しており、週に2,3日開いているが、ジムチャレンジ期間は毎日開いていて、キャンプに慣れていないチャレンジャーは最初の外泊という意味でショップの近くのキャンプスペースでショップの支援を受けながら泊まる。
「無限の未来へ! ムゲン団」
ショップの壁に貼られたポスターが目に入る。
ムゲン団は、マクロコスモスの一部から派生したものであり、企業などと違い、賛同したものが支援する形で入る、相互扶助のものである。
ムゲン団は、エネルギー事業における技術提供や技術開発と、ポケモンや児童保護と言った福祉・経済の両方でガラル地方を盛り上げるという理念を掲げている。
そのトップが誰なのかは明確にされていないが、入るもの拒まずということから最近過激派がいるとの噂を聞いた。
「無限の未来ってなんだろうな!ヒバニー」
ヒバニーは、それを聞いて首を傾げ、少し考えたあと、分からないのか足元の小石をなぶる。2,3日の付き合いであるが、このヒバニーはようきで、小石を蹴る癖がある。それを見ながらホープはヒバニーをボールに戻し、ショップの中に入った。
「いらっしゃい」
老人は久々の来店者なのか少し声を大きめに張り上げて出迎える。内装は木造の古民家を改装したような形で、1番道路の雰囲気に合っていた。
店の中では老人と、全身が金たわしのように硬い毛で覆われたガラルニャースが商品を運んでいた。
「モンスターボール下さい」
「ん、ジムチャレンジ前の特訓かい?」
「うん!」
「そうかい。じゃあおじいさんからの応援でタダで10個ほどあげよう」
「え?良いんですか!?」
モンスターボールは1個200円ほどで安価だが、それはポケモンリーグからの支援が適応されている価格であり、ジムチャレンジが終えた人間は、その10倍くらいの価格になる。研究者であるホップが大人がモンスターボールを買うと高いといっていたことを思い出し、慌てる。
「なに、わしも君くらいの孫がいたからな。そういう気分になるんじゃ」
「でもなんか悪いし」
「あのデリバードも孫のポケモンだったんじゃが、アルバイトの代わりになっとるし良いんじゃ」
そう言って老人はモンスターボールを10個ホープに渡す。デリバードもどこか懐かしいようにホープの元に歩み寄り翼で腰あたりをポンポンと優しく叩く。ホープは、じゃれつくデリバードを持ち上げたり、撫でる。デリバードの幸せそうな顔を老人は、しばらく見ていると不意に扉が開き、ホープよりも少し年上に見える眼鏡をかけ、茶髪を肩まで伸ばした地味めの服装にワンポイントが入った小綺麗な少女が来店する。
「いらっしゃい」
彼女が2人を見ると、少し驚いたような寂しそうな顔を一瞬見せ、老人の方に向かう。
「回復の薬25個と元気のかけら10個、あとなんでも直し5個下さい」
トレーナーカードを渡しながら高価な道具を大量に購入していくが、老人は慣れたように道具を渡していく。
「おねーさん、金持ちなんだな」
「…ちょっとバトルで勝ってね」
ホープが幼心に反応すると、女性は軽く笑い、髪をかきあげる。その所作と同年代にはない香水の香りがホープの鼻をくすぐり、どきりと心臓が鳴った。
女性は老人に向き直り、ホープが見たこともない金額を財布から出して商品を鞄に入れる。
「いつもありがとうございます」
「いえ、家から近いから重宝してます」
「おねーさんもブラッシータウンの人?」
「いいえ、ハロンタウンよ」
「俺、ブラッシータウンのホープ! 俺もハロンタウンに行く予定だったから一緒に行かない?」
女性は一瞬驚いたような困惑したような様子を浮かべたが、了承する。
「グローリア、よろしくね」
その笑った顔は、どこか儚げであった。
・
老人の店を出たあと、2人は様々なことを話していた。とは言っても、ホープがジムチャレンジ前に特訓していることだとか、一方的に自分の夢を話していただけだが、子供特有の警戒心のなさか、それとも別の親近感があったからか、打ち解けていた。
相槌を打つグローリアもその一つ一つに衝撃を受けているようで、大人な女性のイメージに対して少しオーバーなリアクションがホープにとって自分を知ってもらえているようで嬉しかった。
もう少し踏み込んだ話を、親の話をしようとした時に、グローリアは突然話を切り出す。
「そういえば、ホープくんはポケモンの捕まえ方知ってる?」
「え、知ってはいるけどやったことはないぞ」
「じゃあお姉さんと捕まえよっか!」
そう言ってグローリアは草むらの中に入り込んでいく。ホープはそれに追従し、グローリアの所までゆく。目の前には細長い頭を持つむしタイプのポケモン、サッチムシがいた。
「ホープくん、ヒバニーを出して」
「あ、ああ!行け!ヒバニー!」
ヒバニーは初めてのバトルで張り切っている。
「ポケモンはダメージを与えて、動きが鈍くなったらボールで捕まえるの」
「分かった!むしタイプっぽいけどヒバニーにはほのおタイプの技はないし、たいあたり!」
ヒバニーはホープの命令を受けて、走り出す。その瞬間、ヒバニーの耳の色がくすんだ灰色になり、走る勢いが増す。
ドンという衝突音と共に、サッチムシは後方に吹き飛び、動きが鈍くなる。
「え!凄いほのおタイプの技じゃないのに威力が上がったぞ!」
「特性、リベロね!出すわざと同じタイプになるとくせい!」
驚くホープに対して、ヒバニーはサッチムシに背を向けて誇らしげに胸を張る。それを期にしたサッチムシはせめてもと、頭の器官を震わせ奇妙な周波を放つ。
「!!ヒバニー!よけろ!」
ヒバニーはそれに一歩遅れ、全身にその周波を浴びる。が、頭を振りかぶりヒバニーは持ち直す。
「ヒバニー!」
「大丈夫。モンスターボールを投げて」
「あ、ああ!」
ホープはカバンからガサガサと物を落としながらモンスターボールを探り当て、父親のフォームに習った力を込める投げ方でサッチムシに投げつける。ボールは放物線を描き、サッチムシにあたる。ボールから光線が放たれ、サッチムシを包み、そのまま地面に落ちる。
今にも転けそうなフォームを見たグローリアは、言葉を失った様子で立ち尽くす。
「いけたか?」
内部でサッチムシが抵抗しているのか何回か揺れ、その後観念したのか、モンスターボールのロックがかかる。
「やった!」
ホープはサッチムシを手に入れた。喜ぶホープはサッチムシの入ったボールを見せびらかす。グローリアはハッとした様子でそれを確認し、おめでとうと称賛の言葉を伝える。
「そうだ。お祝いにこれをあげる」
グローリアはカバンから小さな袋を取り出し、ホープに手渡す。
「これは?」
「ダイマックスアメ。ダイマックスするときにより大きく強くなる能力を引き出すアメ」
「こんなに良いのか!?」
グローリアから渡されたダイマックスアメは10個程度あり、潜在能力を引き出すといういかにも貴重な道具を初対面に渡す豪胆さに驚いた。
「私にはあんまり必要ないから」
そう言ってグローリアはホープが散らかした道具を拾い、ホープに手渡していく。その後、ヒバニーに対しても傷薬で周波の直撃した部位を丁寧に撫でながら振りかけ、オレンの実を渡す。ヒバニーは初めての家族以外の人間であるにもかかわらず、リラックスしており、ホープにも見せない表情を見せた。
その様子が我が子を撫でるような愛おしさがあり、ホープはそれに釘付けにされる。
「グローリアって、お姉さんっていうよりお母さんっていう感じだな!」
ピクリとグローリアは手を止め、首をゆっくりと動かしながら、少し震える。そして何かを悟らせないように笑い。
「女の子に向かってお母さんみたいなんて失礼よ」
眼鏡の反射で見えない目でホープを嗜めた。
一悶着あったものの、ホープたちはハロンタウンの入り口に着く。
「それじゃあ私はここで」
「うん!…また会えるといいな!」
「…そうだね」
グローリアは足早にさり、ホープはそれを見送る。自宅まで追いかけるというのは流石に遠慮がないと思うのと、サッチムシの調子で他のポケモンを捕まえようと、ホープはまどろみのもりに急いだ。
一方、グローリアは吐き気に苛まれていた。
初恋の人物に似ていた顔立ちから繰り出される所作はかつての彼の生写しのようで、変わらない姿の自分が再び青春を繰り返したようにも感じたが、それ以上に、彼ではない目が自分を射抜き、無遠慮な「お母さんみたい」という単語と瞳が彼ではないことと、自分が辿り着けなかった空想を刺激し、ふらついたまま実家へと戻る。
変装用の眼鏡を取り、グローリアからユウリに戻る。
チャンピオン、ユウリの実家。未成年で就任したことと、リーグの厚い支援のおかげでマスコミにはバレていないユウリの実母が住む家である。
20年の時を経て、より自然と調和した姿はまるで住み処を隠すようになっていた。
「ただいま」
「おかえり、ユウリ」
若干年老いた母親が出迎える。食欲がないと伝え、自室のベッドに倒れ込む。チャンピオン防衛のたびに送られるトロフィーは乱雑に置かれ、ガラルに貢献した表彰はプリントの山のようにひとまとめにされている。母親に自身の心労を悟らせないためにファイリングはしてるものの、大凡表彰を保管する方法ではない。
チャンピオンになってからちょくちょく自宅に戻ってはいるが、まともなベッドに寝転んだのは久々だ。
サイドテーブルには、写真が立てかけられており、在りし日のユウリとホップのツーショットがある。それ以外には思い出を残すものはない。
「ごめんね。ホップ」
そう一言事切れるように呟くと、深い眠りについた。
・まどろみのもり
深くくらい、倒れた木や木に巻き付いたツタと湿った地面に苔むした岩、そのどれもがまどろみというのにふさわしい雰囲気を醸し出していた。
浅く霧がかかった森の中はどこか恐ろしく、朝では目覚まし代わりとなっていたココガラの鳴き声も、ゴーストタイプを帯びているようだとホープは感じる。
しかし、以前のまどろみの森とは違い、20年間でザシアン・ザマゼンダの伝承が精査された結果、最奥にあるとある台座までのルートは整備されており、道を踏み外さなければ、ヒトの道として、ポケモンは寄ってこなかった。
ホープは、ポケモンを捕まえるという当初の目的はサッチムシの確保によって達成されていたため、ヒバニーをボールから出し、探検をメインにしていた。
「なんか強そうなポケモンがいっぱいいるな!」
というのも、今のホープではまどろみのもりでバトルすることは出来ないと悟っているからだ。
横目で見ると明らかに自分では手がつけられないような顔つきのガラルマタドガスやムシャーナがおり、ホップから教えられた「実力に合わないポケモンはとても危ない」という言いつけを守っていた。
ポケモンとヒトは基本的に共存の状態であり、どちらかが緊急事態か攻撃しない限り静観を貫くのがほとんどだ。争いは本能的に自分を守るためにあるというのがポケモンの行動原理であり、一部の凶暴なポケモンを除けば友好的だ。
ホープはヒバニーと共に、最奥までの一本道を歩く。
最深部は3方を囲む湖のようになっており、中心には大きな石のモニュメントが置かれている。年月が経ち、劣化はしているが、歴史的価値から修繕が繰り返され、20年前よりも綺麗になっている。当初は苔むしていたが、地場産業の発展のために観光資源として活用されている痕跡が見えた。
そのモニュメントの中の石碑の前に白衣とレディーススーツを組み合わせたような女性が立っていた。女性はホープが来たことを察すると向き直る。そして顔を確認するとその冷静そうな目を大きく見開いて、今までとは全く違う印象になる。
「あなたは…」
ホープはその変化に驚き、目を擦ると先ほどまでの冷静そうないかにもキャリアウーマンという見た目の美しさと経験の見える見た目に戻る。
「私はとある研究をしているのですが、その過程でとある疑問が浮かびました。一般の方の意見を聞きたいのですが、宜しいですか?」
唐突に話しかけられたホープはドギマギするが、その調子の変わらない話し方に冷静さを取り戻す。
「子供の意見でもいいならいいぞ!けどまだジムチャレンジはしてないからポケモンのことについてはあんまり分かんないぞ!」
「大丈夫です。ちょっとしたクイズのようなものですから」
女性は一言おくと、息を吸い、ホープに語りかける。
「では…
あなたがやり直したい事があったとして…
例えば、お母さんのお気に入りの皿を昨日割ったとして
今日のおやつが無くなる代わりに、
割らなかったことにできるとしたら、
あなたは
おやつを我慢しますか?」
「…」
「…」
ホープは手を組み顎に手を当てて考える。そして快活な笑いを出しながら答えを出す。
「割ったものは仕方ないからちゃんと謝っておやつを食べるぞ!」
「…」
女性は少し驚いたような様子でたたずむと、元の表情に戻り、ホープに近づく。
「これはお礼です」
渡されたのは隕石のような紫色の石とリーグカードで、父親のホップが自室に飾っていたねがいぼしと呼ばれるもの同じものであった。
ホープは、ねがいぼしとオリーブのリーグカードを手に入れた。
「最近は子供に声をかければ不審者と言われますから、名刺がわりに。ジムチャレンジが近いですし、あなたがジムチャレンジするならばリーグカードを集めて思い出にするのもいいかもしれませんね」
オリーブはヒールの高い靴でなれたようにまどろみのもりへ戻る。ホープはその質問が何に利用できるのか考えながら、最深部のモニュメントを見る。ふと、ポケモンの遠吠えのような声を聞き、その方向を見る。
そこには4足歩行の、ウインディともガラルギャロップとも言えない青色のポケモンがうっすらと見えた気がした。
ユウリ
手持ち
ガラルヤドラン
lv???
性格??
特性???
わざ:いやしのはどう