「ガルマ大佐。木馬から戦闘機が発進しました」
ホワイトベースから発進されたコアファイターを見て、ドップのジオン兵がガルマに報告する。
「戦闘機1機ぐらいすぐに討ちおと・・・まて、攻撃してこない? ただの逃亡兵だろう。放っておけ。それより木馬に攻撃を集中しろ」
コアファイターがドップに攻撃してこず、
木馬から離れるのを見たガルマは、逃亡したのだと判断した。
「ガルマ。 モビルスーツはすべて無力化した。弾切れになったか武器を破壊しているから、これ以上攻撃はしてこない。木馬をやった後に回収すれば良い」
「よくやったシャア。木馬もあとは一息だ」
一方、ホワイトベースを離脱したアムロのコアファイターは、
ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクと合流した。
アムロ、カイ、ハヤト、リュウ、ブライトの五人。
「皆さん時間がないんですぐに僕の指示に従ってください」
「おいおいアムロ君よう。この状況じゃ勝ち目なんてないでしょ」
ガンキャノンのカイが茶化すように言う。
「リード中尉の降伏するっていう発言は通信で聞いてたぞ。ここからじゃあどう考えたって無理だろ」
ガンタンクのリュウ・ホセイも諦めていた。
「アムロすまなかった。これは全て俺のせいだ」
ブライトが苦しそうに謝罪した。
それを遮ってアムロが話す。
「イチかバチカですか。全く勝ち目がないというわけではないです。今までだって綱渡りのような戦いで生き残ってこれたじゃないですか。最後までやってみましょうよ」
「今までもアムロに助けられたから今度も俺はやってみる 。教えてくれ何をすればいい」
ガンタンクのハヤト・コバヤシが言う。
アムロは手短にみんなに作戦を説明し、四人はすぐに行動に移った。
「右舷エンジンに被弾。これ以上は飛行できません。ホワイトベース着陸します!」
オペレーターが叫ぶ。
「むうぅぅ! ここまでか。アムロの作戦も間に合わなかったみたいだな。こうなったら降伏しかない」
リード中尉ががっくりとうなだれる。
着陸したホワイトベースにシャアのザクが突っ込む。
ブリッジのそばまで行きバズーカで狙いをつけて、お肌の触れ合い通信をする。
「今すぐ戦闘を停止し降伏しろ。従わなければブリッジを破壊する」
「通信兵、降伏すると伝えろ。通信兵オープン回線を開け。 ホワイトベース艦長代理のリード中尉だ。ホワイトベースは降伏する。戦闘を停止しろ」
ホワイトベースの主砲や機銃が完全に停止したのを見てガルマは歓喜した。
「よくやった。よくやったぞシャア」
通信をオープン回線にしてホワイトベースに話しかける。
「こちら北米大陸方面軍司令官ガルマ・ザビ大佐だ。南極条約に則り正当に扱うと約束しよう」
戦場にいたほとんどのものたちが、これで戦闘終了だと安堵した。
しかしまだ諦めていない者がいた。
アムロは岩場の陰からホワイトベースめがけてガンダムを突っ込ませた。
目指すのはブリッジにバズーカを突きつけている シャアザク。
ブライトからのり変わったガンダム、ビームライフルもシールドも、持ってなく、ランドセルのビームサーベルも破壊されている。
完全に素手だった。
「よすんだアムロ。戦闘終わったんだ。ホワイトベースは降伏したんだ」
ガンダムに気付いたリード中尉が叫ぶ!
「まだ戦おうというのか、かまわんシャア。木馬のブリッジを破壊しろ」
潔くない抵抗をする白いモビルスーツを見たガルマが激怒する。
しかしシャアはブリッジを破壊しなかった。
できるわけがない。
先ほど 木馬から降伏を告げた通信兵はアルテイシアだった。
ミノフスキー粒子の影響をうけない、お肌のふれあい通信による、
鮮明な映像音声は見間違えようがない。
「大丈夫だガルマ。武器を持たないモビルスーツなど蹴散らしてくれる」
シャアザクはバズーカを2連射した。
難なくかわすガンダム。
「何にいぃぃ!」
『さっきまでの白いモビルスーツの動きと違う。今までの手ごわい動きだ。
パイロットが変わったのか?』
前傾姿勢で突っ込んでくるガンダムに対し、 左手でヒートホークを抜き放ち、
迎え撃とうとした時。予想だにしないことが起こった。
ドシュゥゥゥゥゥゥ!!
ガンダムの上半身がシャアザクめがけて吹き飛んだ!
そしてガンダムの上半身とシャアザクがまともにぶつかり合う!
ノーマルスーツを着てないシャアは、あまりの衝撃にめまいがした。
吹っ飛ぶシャアザク!!
すぐにアムロは下半身からコアブロックを射出。
空中でコアファイターに変形させる。
「ガルマ大佐! モビルスーツから戦闘機が!」
「見れば分かる! うろたえるな!たかが戦闘機一機! 撃ち落とせ!」
「ガルマ大佐! 新たに3機の戦闘機です」
「そういうことか。連邦軍のモビルスーツはコクピットのブロックが戦闘機に変形するのか。 なかなか考えるものだな」
新たに現れた3機のコアファイターは、ブライト、リュウ、カイ。
コアファイターの数が足りずハヤトは別行動。
「敵の方がはるかに数が上だ。絶対に突っ込みすぎるなよ。常に動き回って撹乱するんだ」
コアファイターの経験が一番多いリュウが指示を出す。
「1機も4機も大して変わらん。殲滅しろ」
ガルマが冷静に言い放つ。
奇襲のため最初こそアムロ達は優勢だったが、時間がたてばドップ隊に数で劣るコアファイターの劣勢は明らかだった。
さらにホワイトベースは一発の弾もうっていない。
「リード中尉。今がチャンスです。ドップ攻撃してください」
アムロは何度もホワイトベースに要請したが帰ってくる答えは同じだった。
「コアファイター戦闘を中止せよ。ホワイトベースは降伏したんだ」
先ほどからセイラを押しのけて通信モニターの向こうで、
何度でも叫ぶリード中尉。
アムロとリュウは健闘したが数が違いすぎる。
ホワイトベースからの射撃がなければ絶対に勝ち目はない。
アムロの作戦は完全に失敗した。
「アムロ! このままじゃらちがあかん! 撤退しよう」
「どこに撤退するっていうんです、ブライトさん」
「この戦闘前に参謀本部と連絡がとれて、海に出ればなんとかなる。ホワイトベースが動けないならしょうがない。コアファイターだけで海に脱出しよう」
「降伏でも撤退でもどっちでもいいから早く決めてくれ。死んじまうよ」
カイが泣き叫ぶ!
「分かりました撤退しましょう」
こうしてコアファイター4機は海めがけて撤退した。
「追撃の必要はない。 木馬とモビルスーツが回収できれば十分だ」
ガルマの命令で戦闘は終了した。
海に向かったアムロたちはマチルダの補給部隊と合流した。
2020年07月26日23時
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