超ざっくり世界史 改訂版 作:d1199
中世=暗黒時代
“中世は暗黒時代だ” 前々から言われてるこの話ですが、歴史系スレなんぞを見ていると、暗黒では無いと言うコメも、チラホラ見かけます。
どういう事か調べたら、歴史と言うよりは政治・思想・宗教に関わる、非常にメンドクサイ話でした。
アマチュアとはいえラノベ作家の端くれ、可能な限り簡単に書いてみようと思います。
非常にザックリ言うと、今のヨーロッパの基礎が創られた時代だから、暗黒では無いって事らしいです。
基礎ってのは、起源が謎の常識・風習、その類いの事です。
日本で置き換えれば次の様な感じ。
ボク「ねー。なんでお茶碗を箸で叩いちゃいけないの?」
ママ「お作法だからよ」
ボク「なんでお作法になったの?」
ママ「昔からそう言われてるのよ」
ボク「なんでそう言われる様になったの?」
ママ「……」
現代日本人が意識する事は無くても、日常の奥深いところにある様々な行動様式、そう言ったモノです。
欧州で相当するモノといえば、週に一回教会でお祈りとか・食事前のお祈りとか・火葬は御法度とか、この類いでしょうか。
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ある本によると、今のヨーロッパはローマからの続きでは無くて、この暗黒時代に作り替えられたモノと捉える事が出来るのだそうです。
どういう事か。
ゲルマン大移動でそのゲルマン人が欧州圏にやってきた訳ですが、ローマが崩壊して欧州圏が文明的な意味で更地になってしまった。そこで彼らは、その跡地に新たな文明を作り始めた。
そのプロセスがですね、意外と面白いんです。
ゲルマン人は文字さえ持たなかった蛮族だったそうです。
その彼らが如何にして成し遂げたかというと、ローマ教会の影響です。
西ローマ帝国が崩壊しても残っていたローマ教会は、彼らをせっせと改宗させます。
信者となったゲルマン人達は、当然のことながら宗教的な規範に従う事になります。
先述の食事前のお祈りなど日常的な事から始まり、赤ん坊の洗礼・結婚式・葬式などの宗教的儀式、更には“汝隣人を愛せよ”などの行動規範、多岐に渡ります。
この結果、ゲルマン人達は同族でも容赦の無い荒っぽい性格だったにも関わらず、広大な地域(今で言う英・独・仏・伊など)に関わらず、バラバラになる事無く、キリスト教の下で統一的な文明を築いていった。
確かに暗黒時代は良い事ばかりじゃありませんでした。
人口が一億減ったペストの大流行・教会の猛威による息苦しい生活・英vs仏の長い戦争・等々、直前のローマ時代や直後のルネッサンスと比べれば、暗いイメージに事欠きません。
とは言うものの、こう言う側面を知ってしまうと暗黒ってのも表現として微妙でしょう。
そうだ。暗黒時代に代わる新しい名前にしましょう。
『スキルの溜め時代(ゲーム脳』
歴史にもしもは無いが定番ですが、もしローマと共にキリスト教が欧州圏から無くなってたら、どうなってたでしょうか。
この歴史IFでは、ゲルマン人達が新たな文明を築くのに、更なる時間が必要になる。
つまり、フランク王国の成立が遅れる。
そうなった場合、イスラム侵攻を阻止できたか(そのイチ参照)非常に怪しくなります。
その仮想史ではヨーロッパは、否、世界はイスラム教圏となっていたかも?
おぉ、壮大。
【オマケ】
無神論者が信用ならないと言う欧米人が時々居ますが、こう見ると分る気がしますね。
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中世編は二回で終わり、の予定でしたがもう一回続きます。
今回の暗黒時代ネタで、時間を使いすぎました。
『学んだ事を理解しているかを試すには、人に説明してみると良い。説明できなければ理解していないと言う事だ』
昔のヒトがこんな事を言ったそうですが……昔の人は偉かった。