超ざっくり世界史 改訂版 作:d1199
それなりに昔編そのイチ 思想編
前回のだいぶ昔編をざっくりまとめ&日本史と比較
コロンブスのアメリカ大陸発見に近い日本史イベントは、勘合貿易(室町時代)です。
メイフラワー号がアメリカ大陸へ入植した頃に、日本では鎖国令(江戸時代)が発令されてます。
まとめると。
ヨーロッパの近世は、日本で言うところの【足利~織田~豊臣~徳川】の頃です。
超ざっくり世界史~それなりに昔編そのイチ~
【思想+抑圧→ファイヤー】
欧州のヒトは、希に“ファイヤー”こんな事をします。
最初はルネッサンスから。
これは、【ギリシャ哲学とキリスト教による抑圧(≒厳しい規律)】が組み合わさった結果でした。
次のファイヤーは宗教改革。
これは、【聖書(思想)+免罪符(≒重税)】のペアです。
重税の対象は平民だったので、経済的にキツかったそうです。
そりゃ、地獄は怖いですから、裕福では無くても、買わざるを得ない。
この近代でのファイヤーは、フランス革命です。
カードは【啓蒙思想+苦しい生活】の組み合わせです(啓蒙思想に関しては後述)。
こんな話。
◆
舞台は、何かと創作される近代フランスです。
有名漫画「ベルサイユのばら」や、今や昔のNHKが作った「アニメ三銃士」など、日本でも有名です。
ヨーロッパに鉄砲が登場するのは、中世の一〇〇年戦争の頃ですから、近代である劇中に鉄砲があるのは、当然なのです。
謎は解けた!
ここから本題。
まずは苦しい生活の理由から。
近世の宗教改革を発端にした仏ユグノー戦争(参照:結構むかし編その三)は、仏王アンリ四世がナントの勅令で収拾します。
ナントの勅令ってのは、カトリックでもプロテスタントでも好きな方で良いよって、お達しです。
どうやら、アンリ四世は賢王だった様です。
でも男だ。
暗殺もされます。
良い奴ってのは死んだ奴さ。
ところが、
孫のルイ十四世が、それを廃止ししてプロテスタントを弾圧します。
理由は、この王様が熱心なカトリックだったからだそうです(妾が原因だって噂もあります)。
ルイ十四世と言えば、太陽王とも言われた王様ですが、弾圧はかなりアレだったらしく、勿論プロテスタント達はフランスから逃げ出します。
プロテスタントは商売奨励をしていたので、逃げ出した人たちには、職人・商人が多かったそうです。
その結果、フランスの財政は悪化します。
この十四世は、侵略戦争を始めもします。
領地(=財源)と言うよりは支配欲って話です。
考えてみれば、
損得勘定できる王様なら、商人(プロテスタント)達を、弾圧したりしませんしね。
・南ネーデルラント継承戦争
・オランダ侵略戦争
・ファルツ戦争
・スペイン継承戦争
・オーストリア継承戦争
・七年戦争
ザックリ言って負けっぱなしです。
戦費が増大し、財政が更に悪化して、増税になります。
飢饉も同時期に起って、平民はヒイヒイです。
◆
ここから思想の話(さっきの奴。
時、大体同じくして啓蒙思想家が登場します。
モンテスキュー・ルソー……聞いた事あるなーレベルです。
ルネッサンスが文芸なら、啓蒙思想は社会(実利)的でした。
勉強すると世界がみえる、だから勇気を持って無知の壁を越えろって事らしいです。
『知る勇気をもて(サペーレ・アウデ)』カント
これが、平民の政治的な目覚めを促す事になります。
【啓蒙思想(政治の関心)】+【苦しい生活(重税+飢饉)】のペアです。
これで先のカードが揃います。
ルソー「諸君。啓蒙思想とは、簡単に言うと”学問のすすめ”だ」
平民A「フランス語でおk」
平民B「ソンな事より不満を王様にぶつけるべ」
平民C「んだんだ」
ルソー「王様? なぜ王が出ててくる……あ、こら、待ちたまえ!」
平民ズ「「「自分だけ良いもん喰ってんじゃねぇぞ! ゴラァ!」」」
ルソー「お前ら実は理解してないだろ!」
理解されていたかどうかは、皆さん自身で確認してみてください。
私は、啓蒙思想の本を買ってはみましたが、あまりのボリュームで断念しました。
とにかく。
政治に目覚めた平民は議会に押し寄せます(テニスコートの誓い)。
また財政に困っていた王様が、貴族達からも税金を取ろうとしました。
平民と貴族の両方を敵に回してしまいます。
無謀ですねー
その王様とは十四世の孫であるルイ十六世です。
マリー=アントワネットの旦那さんでもあります。
「パンが無ければケーキを食べれば良いじゃない……ってソンな事いって無いわよ!」
もちろん王様は武力介入、平民は武装蜂起。
このゴタゴタは平民の勝利に終わります。
【フランス革命:一七八九年】
このフランス革命で、フランスは共和国になります。
民主制≒共和制です。
”≒”に注意
◆
その後。
フランス以外の王様は、革命が飛び火しては敵わないと、フランスを再び王制にしようと試みます(正統主義)。
王様ズ「「「飛び火(とびひ)は自動織機だけで十分だ!」」」(英・産業革命)
フランスvsフランス以外の構図です(対仏同盟)。
正に四面楚歌。
革命後のフランスを守りたいという平民の声に、立ち上がったのがあのナポレオン=ボナパルトです。
リアルチートに相応しい連戦連勝で、フランス民は大フィーバーです。
ベートーベン「ナポレオンはサイコウだぜ!」
あのベートーベンも、感激の余り曲を作ってます。
ところが諸般の都合で大激怒、献上は無くなったそうです。
閑話休題。
ナポレオン「胃が痛くて戦どころじゃねぇ……」
惜しいところまで行くのですが、対ロシア戦で大負けした事を契機に、失脚してしまいます。
冬将軍とか、
ワーテルローの戦いとか、
ライプツィヒの戦いとか、
エルバ島流刑からの復活劇とか、
暗殺疑惑とか。
なにかと厨二病をくすぐってくれる御仁でした。
南無。
外国の圧力で、フランスはまた王制に戻ります(ウィーン体制)。
が、また革命が起きます(七月革命)。
更にもう一回起きます(二月革命)。
この騒動がヨーロッパに飛び火して、あちらこちらで革命が起ります。
ある国では成功したり、ある国では鎮圧されたりします。
その結果は現代に至る訳ですが……ここまで前振り。
◆
まとめてる時に、ふと気になったのが、その現代です。
二〇一六年に、英のEU離脱が、英の国民投票で決まりました。
Brexit(ブレクジット)って言います。
気になったのは、EUのエライ人たちの怒りようです。
ワイ「近世からカネカネでやってきたんやし、関税に差を付けるだけで良いじゃん? なんでそこまで非難するん?」
なんて思っていたのですが、【思想+抑圧】のペアを考えると、あ、察し。
思想とは、反世界経済(アンチグローバリズム)で、
抑圧とは、勝ち組負け組でしょうか。
EUのエライ人たちなら、当然歴史は知ってるでしょうから、「飛び火」を恐れたのだろうって思ったりしてます。
事態の推移を見守りつつ、次回最終回。
◆◆
【オマケ1】
フランスを遡るとフランク王国まで遡るんですが、
カール・シャルル・ルイ、これらの名前は、この頃からあったらしいです。
なら、ゲルマン系の名前かと思っているのですが、詳しいニキお待ちしてます。
【オマケ2】
フランス革命で王様は処刑されます。
ギロチンです。
でもルイ王は14・15・16と紛らわしいです。
そこで、覚え方を考えてみました。
【ルイ十六世→じゅうろく→ロク→ギろくチン】
こう覚えれば、間違いはありません(酷
【オマケ3】
スペインにあるカタロニアと言う州が、独立しようとする騒ぎが起きてます。
2017年の事です。
鎮火方向なのですが……
【オマケ4】
英の国民投票は、僅差で離脱派が勝ちました。
ところが、
結果が出た後に、離脱派の主張が実はいい加減だった、って話がボロボロ出てきて「騙された!」と騒ぐヒトがニュースにもなりました。
英国伝統の二枚舌を、自国民に使ったらこうなった、なんて思ってたりもします。