忙しかったのもありますけどウマ娘にハマってました。
続きを書こうと思ったらスランプで書けず
投稿が滞ってしまい申し訳ないです。
完璧とはいえませんが続きをどうぞ。
26話 決着
『オークションを再開します。』
アナウンスが流れると全クラスが緊張感に包まれた。
『では第七回の馬グループのオークションを始めたいと思います。五十万ポイントからスタートです。』
真っ先に動いたのは一之瀬クラスだった。
『100万ポイント』
先ほどまで一之瀬クラスの優待者だった時は開始と同時に150万ポイントが入札されていたがここに来て100万ポイントの入札、坂柳と龍園はこの事態について頭を悩ませていた。
「これはどちらでしょうか?」
「普通に考えたらポイントが少ないからあんまり使いたくないって事じゃないの?」
「そうとも考えられますが。懸念していた次へのオークション参加の為とも取れます。」
「なら迷わずベットすればいいじゃない。」
「ここで下手に上げてしまい、私達が落札してしまった場合、次のオークションに影響がでかねません。」
「なら140万ポイントまで上げればいいんじゃない?流石に150万ポイントは持ってると思うわよ。」
『130万ポイント』
坂柳と神室が話しているうちに入札が行われた。
「まあ、様子見にはこのくらいだろ」
「意外でしたね。まさか今までの定石を崩すとは思いませんでした。」
「ポイントに余裕を持たせたいか、4人目を取りに来る布石かどちらがだ。少し困惑したがどちらにしろ俺らがする事はかわらねぇ。予定通りいく。」
「それがいいですね。ここで無駄に考えるのは得策ではありませんし。」
「どちらにしろ、一之瀬の本質は保守。ある程度まで釣り上げれば競り落としにくる。それはかわらねぇ」
『150万ポイント』
「やはり動いたか。」
「予定通りなのかな?」
一之瀬は仲間に問いかける。
「問題ないと思います。ここまでの事は予想通りです。ここのまま終わればそれでよし。ポイントを上げてくるようで有ればその金額に1万ポイント上げて私達がポイントがない事を再度アピールすれば相手は引くと思います。」
『160万ポイント』
「来ました。帆波さん。投票をお願いします。」
「任せて!」
『161万ポイント」
「もう、放置でいいな」
「そのようですね。一ノ瀬さんは単純にポイントがないと考えていいと思います。あと20万は持っていると考えられますがここで無駄に釣り上げる必要もありません。」
「これはもう充分ですね。一ノ瀬さんはこれ以上ポイントを使う気はないようですし」
「あんたは考えすぎなのよ。残りは5つ、龍園と2つづつ取り合って残り1つをどうするかって問題でしょ」
「それもそうですね。」
その後、坂柳と龍園はお互い1つずつ取り合う展開となった。
しかし2人に誤算があるとするならば予定よりもポイントを消費させられていることだ。
「上手くいったわね。これで龍園君と坂柳さんは最後の3つに参戦できないわ。」
「でもよくあんな高額で競り落としましたよね。」
「それは簡単な事よ。一ノ瀬さん達はこれ以上、参加しないと踏んでいるし、私達は論外持っていても10万ポイント程度と踏んでいるでしょう。この状況なら一対一と思うのが普通よ」
「でも2人ともあと2つは競り落とす気でいるんじゃないの?」
脚を組み替えながら櫛田は主張する。
「問題ないわよ。どうやっても私達の資金には届かないわ。私達は1つのオークションあたり約200万ほど使えるわ。なら確実に競り落とせる。それに最初の1つは多分動いて来ないわ。」
「なんで?わかるんですか?」
そこで堀北は彼女のように笑った。
「お互い一つ目の入札の金額をみてオークションから降りたと思うからよ。次は始まったと同時に150万を入札するわ。それなら資金的にもあの2人は降りたと判断するはずよ」
『それでは第十回の鳥グループのオークションを始めたいと思います。五十万ポイントからスタートです。』
『150万ポイント』
「クハハ。坂柳のやろう降りやがったか。ここを確実に取って後は俺らに渡すって事みたいだな」
「はい。私達のポイントは実際ギリギリでしたからね。これは嬉しい誤算です。」
「俺たちの勝ちだな」
「龍園君は降りましたか。嬉しい誤算ですね。私達はもうポイントがありませんでしたから。前回でかなり使わされましたから」
「後はこっちが競り落として終わりってわけね。」
「はい、私達の勝ちですね。」
そのまま誰も入札する事なく終了する。
「上手くいったわね。これで私達の勝ちよ。」
『それでは第十一回の犬グループのオークションを始めたいと思います。五十万ポイントからスタートです。』
『200万ポイント』
この投票により龍園と坂柳は驚愕する。
「なんだと。坂柳は降りたはずだろ」
「一ノ瀬さんのクラスでしょうか?」
「一ノ瀬のクラスがそんなにポイントをもっているはずがねぇ。」
「となると坂柳さんと言うことになりますが」
「坂柳のクラスが500万ポイント以上持っている可能性は少ない。いったいどこからポイントを」
「坂柳これってどう言うこと?」
「すいません。考えさせてください」
(これはいったい。龍園君が使ったポイントの計算が合わない。いったいどこからポイントを。)
顎に手を当てて考えているとふと冷徹な微笑を浮かべる彼女の姿が頭に浮かんだ。
(まさか…いえ、彼女は中立のはず、どちらかに肩入れをする事は今まで一度もない。しかし、こうなってしまっては嫌でも彼女の顔が浮かびますね。真意はこのオークションが終わってから確かめるとしましょう。)
背筋に冷たいものが落ちるのを感じながらこの勝負に勝つ方法を模索し始めた。
そしてこの犬グループのオークションはそれから入札される事なく終わりを告げた。
「あらら。勝負が決まっちゃったね。つまんないな。」
「龍園も坂柳も最後の1つにかけるようだな。」
「まあそうするだろうね。多分2人とも終わったら私の所に来るだろうね〜。どちらかのクラスに融資したのか?ってね。」
そう言って立ち上がると彼女は部屋から出て行く。
「最後まで見ないのか?」
「結果がわかっているものほど面白くないもん。それと私はここにいなかった事にしないといけないし。後は任せたよ〜」
そして最終オークションが始まり、Dクラスの『200万ポイント』入札によりオークションは幕を閉じた。
『これでオークションは終了となります。ではAクラスの方から退場なさってください。』
それぞれのクラスが退場していく。
そんな中、2人だけは見合わせたように対面していた。
「率直にお伺いします。最後の入札はあなたですか?龍園君」
龍園はイラついたように
「それはこっちのセリフだ坂柳。最後の3つ全てお前らなんだろと言いたいところだが、その様子じゃお前じゃねぇんだな」
「と言う事はやはり彼女が」
そこに退席してきた堀北達が通りかかる。
「おい、鈴音。お前らの大将はどうした?」
「大将?誰の事かしら?」
「神条さんのことです。彼女はどこにいらっしゃいますか?」
「神条さんならカフェにいると思うよ。オークションに来ない?って声はかけたんだけど。お金にならない所にはいかないって言われちゃった。」
櫛田が2人にそう伝えると2人は早々とカフェへ向かった。
カフェへ向かうと彼女はいつもの個室にいるようだった。
個室に入ると彼女はいつものように紅茶を飲んでいた。
「そんなに慌ててどうしたのかな?」
「率直に答えろ。どこかのクラスに金を融資したか?」
「融資?なんで?」
「オークションの事は知っていますね。」
「あ〜なんか、櫛田ちゃんに行こう。って言われたけど私のポイント目当てなのバレバレだったから断ったよ。2人が言いたいのは私がそのオークションに参加した誰かにポイントを融資したと思ってるわけか。率直に言うけど私融資なんてしないよ。自分より無能の人に融資なんてするわけないじゃん。」
ケラケラと彼女は笑い出す。
「本当に融資していないのですね。」
「だから言ってるでしょ。融資なんてしてないって。でもひとつだけ心当たりはあるかな。」
「その心当たりはなんだ?」
「私、この前刺されたでしょ?その時慰謝料としてポイントもらったんだよね。それも私だけじゃなく関係者全員に同じクラスの佐倉ちゃんわかる?あの子にも慰謝料払われたらしくってたしか500万だったかな。」
「私は神条さんだけと思っていましたが。まさか、他にもいたとわ」
「つまり、最後の入札は全部Dクラスだったってわけか」
2人は神条が刺された時、ポイントを学校から受け取っているのは知っていた。しかし、それがストーカーの延長線上で起きた事は2人は知るよしもなかった。
学校側の職員と神条派閥の数名しかこの事は聞かされていない。
「へ〜。その様子だとDクラスにいっぱい食わされたみたいだね。どんな内容だったか教えてよ。」
まるで何も知らない無邪気な子供のような表情で2人に尋ねる。
坂柳から内容を全て聞き終わると少し驚いたような表情で話し始めた。
「よくできてるルールだね。これ作った人、私以上に頭が回るね。新たな敵って感じで楽しめそう。」
そう言ってまたケラケラと笑い出す。
「本当にお前は関わってないのか、神条」
「私だってびっくりしてるんだよ。こんなに頭が回る人、私が見逃すはずないんだけど。相当な曲者だね。それにこのオークション、クラスからしてみれば参加しても参加しなくてもマイナスでしかない内容になってるし。まあ、私だったら参加しないけど。」
「それはなぜですか?上手くいけばクラスポイントを増やせる機会だというのに」
「じゃあ、私の主義を抜いて話すけど。このオークション最初に払える金額提示しなくちゃいけないからブラフも使えないし、何よりこの匿名が厄介だよ。どのクラスが競り落としたかわからないから狙い撃ちもしづらいしクラス間で結託する事もできないもん。こんなの参加しない方がマシ」
「それでは主催者のクラスの一人勝ちになって、、」
「なるほど、そう言うことか」
彼女はにっこり笑う
「そう言うこと、クラスポイントが集中すればその主催者がどのクラスにいるか割り出せる。そしたらしらみつぶしに探していけば主催者にたどり着ける。それに一人勝ちしたら全クラスからヘイトを買う事になるし。参加しない方が私達にとってはお得なんだよ。そして参加した結果全クラス現状維持の為に多大なポイントを失いましたってなるわけ。」
「やられましたね。」
「チッ、嵌められたってわけか。俺はお前が黒幕と思ってたんだがな」
龍園は神条を睨む。
「ハハ、私ならこんな回りくどい事しないの知ってるでしょ?こんな不確定な収入より直接2人に売りに行くよ。そっちの方が安定した収入が入るし何より信頼関係壊さなくて済むし。まあ、こんど、こういうことがあったら私にも声かけてよ。その黒幕に興味持ったし」
「ああ、こちらでもそいつについては探しておく。」
「こちらでも探しておきます」
そう言い残すと2人は部屋から出て行った。
ふふ、あの困惑してた表情とても良かったよ。
2人とも私が黒幕と心の中では思ってるけど確証が掴めない。
そしてここにきて私以外の敵の可能性、もっと混乱してもらわないと、私が楽しめないよ。
なによりも2人が疑心暗鬼になってくれるとそれはそれで面白いんだけどな〜。
でもちょっとがっかり、2人はもっと私を楽しませてくれると思ったのに。
おもちゃくらいにしか使えない。もっと成長してもらわないとね。
次の相手はおもちゃじゃないから楽しみだな〜。
ゆっくりと紅茶を啜ると彼女の口角がニヤリと上がった。
なんか書き終わってみれば狂気成分が無さすぎますね。
次のシーズンは狂気多めに描きたいです。
後日談
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松下千秋
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